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ドラゴンのコックピット

 かって、オリンピッククラスレーサーだったキールボートのドラゴン級が最近増えてきたのかなぁと感じている。ハーバーの沖でJ24クラスと一緒にレースをやっているのを良く見る。 乗っているのは年配のベテランレーサーばかりに見えるが、中には若手もいるだろうか。
 
 ずっと昔、シングルハンダーに乗っていた頃、強風で体力勝負のハイクアウトに疲労困憊しているとき、もしも、このフネにキールがあったら・・・こんなにシンドイことをせんでもええのに、と思ったことであった。
 当時、オリンピッククラス3人乗りキールボートはソリング級だった。ドラゴンよりも船型は新しいが普通のFRPヨットであった。ドラゴンはボクの行動範囲内で実物は見かけなかったので直接見比べたわけではないが、スマートなソリングの方がボク好みだなと思っていた。

 だが、数十年間海で遊んできて、ドラゴンを再び見ると今度は素晴らしいヨットに見えてきた。スピードだけで較べると速いフネは幾らでもあるが、船台に乗っているのを見ても素晴らしいと思えるヨットはそうはない。伝統ある船型、スタイルを守って長くレース活動しているクラス協会とメンバーに敬意を表したいところである。

c0041039_921159.jpg そんなレーサーのコクピットをチョット覗いて見た。なぜこんなにと思うほど多くのコントロールラインがコクピットやデッキサイドに集中している。真ん中のミドルマンというのだろうか、彼がこれらをハイクアウトしながらコントロールするのだろう。大変そうだなぁ。でもやっぱりしんどいのは狭いバウデッキで作業するバウマンか。 でもやっぱりしんどいのは艇全体をコントロールするヘルムスマンだよ!
 いやいや、レーシングディンギーはチームで試合をしているのだ。チーム内で甲乙は付け難いのだ。
 
 だが、艇のコントロールに失敗して、ロールオーバーしてしまったらどうなる。 まぁ確かにキールボートなので「チン」はしにくいだろうが、オープンコックピットなので海水が多量に入れば沈没してしまうかも知れない。だが、彼らは管理されたエリアで競技するレーサーなので心配はないか。

 この様にドラゴンを見ていると、ボクはこんな綺麗に磨き上げたフネに乗った彼らとレースすることは大分前から苦手だったことを思い出した。

 昔、レース中に下マーク付近で出会ったニスをピアノフィニッシュで仕上げてピカピカしたシーホースからボク達グループに「離れてくれ!」といわれたときから綺麗なボートと一緒のレースからは縁を切った。不可抗力で接触もするオープンレースで自分のフネだけを守ろうとしてレースするなんてとんでもない。そんなに大切なヨットなら床の間に飾っとけ。そんなやつが嫌いになった。

ドラゴンのコクピットを見ていて昔の変なことを思い出してしまった・・・。
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by pac3jp | 2006-03-08 09:44 | ウオッチング  

飛鳥Ⅱ

 3月5日(日)天気予報とおり今日は移動性高気圧に覆われて快晴、微風の良いお天気だ。朝早くから誘いに来た仲間のヨットと神戸空港と神戸港に入っている客船「飛鳥Ⅱ」を見物に出掛ける。港外でセールを揚げるが風弱く機帆走。神戸空港の沖から回ってゆく。新品のローカル空港も流石に朝のうちは離発着が多い。魚も新築が好きなようで新しい護岸にはよく魚がつくらしい。底引き漁船数隻が空港島のごく近くで網を曳いている。

 神戸港に入ると中突堤に飛鳥Ⅱが見える。沖から見ると隣のホテルのデザインによく似たデッキスタイルだ。いや、ホテルのデザインが客船のイメージを模したのかもしれない。

c0041039_10152329.jpg 近くに寄ってみると5万トンクラスは大きい。この岸壁はサンフラワーが使っていたが、飛鳥Ⅱは遥かに大きい。船はまだ周航前のようでお客さんも乗ってないし、デッキには塗装や窓ガラスを掃除している作業員があちこちで作業している。陸からカメラで撮影してる人も大勢いる。

 ボクも客船のシンボルはクリッパーバウだろうと思い近くでよく見る。鋭く尖っているのはバウスプリットのイメージだろう。フィギアへッドの代わりだろうか、大きなマークが書いてある。水面下にバルバスバウがあるはずだが、さすがしっかり隠して水面下で見えない。バウスラスターマークは2個書いてある。

 仲間が記念撮影をしたいと言ってきたのでハーバーランドと中突堤間の港内観光船が錯綜する海面で写真を撮った。5万トンの船と5トンのヨットでポーズとる人を上手く撮るのは難しい。あれこれやってみたが、水上警察のランチが来たので手早く切り上げる。

 一度はこんな客船でラクチンな旅をして見たいとは思うが、ヨットのクルージングでの貧乏性が身に付いてしまっているので多分、落ち着かない気分になるだろうなと、そんなことを考えながら、久しぶりの神戸港内を偵察し、港外へ。

 午後になりいつもの西風が上がってきた。メンもジブも出して久しぶりの帆走で帰途につく。NWの風、12ノット、艇速5ノット。ドジャーの陽だまりでのんびりとビール片手のセーリングを楽しむ。
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by pac3jp | 2006-03-06 10:18 | ウオッチング  

船を飾る

 どんな人でも新しくヨットやモーターボートを買うとき、ずーっと心に描いてきたマイドリームボートを実現しようと考えるだろう。

 マイボートで大海原に乗りだしてゆく人、近くの海でお仲間と楽しく遊ぶ人、浮かぶ書斎にする人、フネにはそれぞれの楽しみ方があり、フネはまたそのオーナーの思いが醸し出す色んな雰囲気をもっているもんだ。

 先日、季節外れの暖かい日差しの中、アフターデッキで気持ちよく、居眠り中のボートのオーナーに声をかけてみた。彼のモーターボートはチョット小ぶりだが、フランス製の小粋なボートである。魚釣りはしないだろうか、釣りの装備は見当たらない。

 ボートやヨットには多様な遊び方があるが、自艇に安全性や航行性能を増す装備を装着したり、運航に便利な道具を作ったりする人も多いが、このボートは少し趣が違うようにボクは思った。
 ポンツーンに舫ったボートを外から眺めたり、キャビンで寛ぐときにオーナーが最高に楽しめるように作りあげられつつあると感じる。レーシングヨットとは全く対極に位置するもんだね。沖から帰ってきたレースボートの中で寛ぐ人はまずいないもの。

c0041039_10122420.jpg このボートのキャビンはオーナー手づくりのグッズや、木工作品があちこちに置かれ、あるいは壁には取り付けられている。

 ←画像はボクが面白いなと思った照明器具2種類だ。ガラスのスタンドは彼がかってヨットレースで優勝したとき貰ったカップだったそうだが、底に穴を開けて電球が入り、かっこいいスタンドライトになっていた。台座は座りの良い別のチーク材のものに変えられたが、記念の優勝レース名を記したプレートはしっかりついていた。
 画像下はブラケットライトだ。舵輪型の真鍮ベースは廃物利用。電球の直射光は目に眩しいので前についているヨット型の遮光板をつけた。これはステンドグラスの手法で作られているのだ。楽しみながら作ったことがよくわかる作品である。

c0041039_10152567.jpg また、右の画像はボートのアフターデッキに小型モーターボートの常として家庭用エアコンの室外機がついているが、これもちゃんと木製のデッキテーブル兼用のカバーが装備されていた。木製のグリルはエアコンの排熱の吹出し方向を下向き変えたかったそうだ。

 その他、彼の製作した色んな作品を見せていただく。フネは造船所から引き渡されたときは真っ白いキャンバスだと彼はいうのだ。そして、オーナーはその白いキャンバス上に構図を考え、自分の感性が選ぶ色を塗り重ね、じっくりと仕上げてゆくだと。

 新しいアイデアを検討し、製作して実際に使ってみる、あるいは見栄え好く飾ってみる。そして、フネに来る友人や仲間が褒めてくれたら又嬉しいもんだ。

 なんか、ボクにも創作意欲が沸いて来るような気がしてきた。
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by pac3jp | 2006-03-03 10:25 | ボート  

狭水道

 日本で潮流が速くて一番有名なのは最強時11ノットの鳴門海峡だろう。2番目は来島海峡。3番は大畠瀬戸。4番目は関門海峡の早鞆瀬戸だ。全て、瀬戸内海にあり、大型船も通過できる海峡である。だが、瀬戸内海にはその他の中型、小型船が利用する潮の速い狭水道・瀬戸も数多くある。

 海図に記載されている瀬戸内海の狭水道の呼び名のうち、「海峡」は5ケ所、「水道」と名が付いているのは22ヶ所あり、「瀬戸」の呼び名が付いているのは71ケ所もある。    ↓下の画像は音戸の瀬戸です
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 名前も早瀬瀬戸、速吸瀬戸、早鞆瀬戸と“はやい”の字がよく使われている。だが、中には怖い名前が付いている瀬戸もある。
 「船折れ瀬戸」、クランク型に折れ曲がった狭水道で、入り口に岩礁があったりする。「鼻栗瀬戸」、瀬戸を行き会う船同士で擦れそうに狭い様を想像するような名前である。ちょっと離れたところに「鼻繰瀬戸」もある。
 小型船港湾案内を読むとこれらの瀬戸は「潮流が速く、危険なので初航者は通るな」なんて書いてある。確かに最大速力5~6ノットのヨットでは逆潮時では通れないし8~9ノットもある連れ潮に乗ってしまっても恐ろしい。

 こういう芸予諸島のような多島海の瀬戸も調べてみるとそれほど潮流が強くない瀬戸もある。ヨットの航海では多少遠回りになっても安全第一の航海をお勧めする。

 ボクはずーっと大阪湾と紀伊水道、播磨灘を主にヨット遊びを楽しんできたが、狭水道という面から見ると瀬戸内海東部方面は少ない。大阪湾には由良、加太、中ノ瀬戸の3ケ所。播磨灘と紀伊水道には鳴門の撫養、北泊ノ瀬戸(小鳴門)と牛窓瀬戸の3ケ所だ。

 ボク達のクルージングエリアは、面積では瀬戸内海の全体の約1/3を占めているが、備讃瀬戸より西の海域に比べて島の数が少ないため、「水道」は(全体の約9%)及び「瀬戸」(同じく約8%)共に瀬戸内海の中ではもう一つ愛想のない海域といえる。

 ボクが昔から持っている個人的願望だが、大阪湾に山のある島が欲しいと思っている。海上空港や、ゴミを埋め立てて造るヒラベッタク、用地が100%有効利用できるようなものでなく、大きさは紀伊水道にある牟岐大島くらいがいい。
 山の高さは200m位、岬に抱かれるように深い入り江があり奥には小さな砂浜がある。島の周りには小さな小島を配して大型船が近くを通らないようにする。勿論、島は瀬戸内海国立公園法で規制して建造物は必要最小限にすると共に周辺の海を漁労禁止区に設定し、ヨット天国にするのだ。こんな島を大阪湾の真ん中に造ってほしいなぁ・・・。

 何の愛想もない大阪湾にこんな島が出来たらホント楽しいよ。陸地とは大分離れているので潮流が瀬戸のようには流れなが、淡路寄リはかなり早くなるはずだ。もしかしたら○○水道なんて名前がつくかもしれない。

伝説によると・・・
天上の神々が男神・伊弊諾(いざなぎ)と女神・伊弊持(いぎなみ)に「地上はまだ漂うばかりだから、これを固め、国を造りあげよ」と命じた。伝説上ではこの頃の世界には大地がなく、どろどろの状態だったようである。命令を受けた伊弊諾と伊弊良は協力して天の浮橋(あめのうきはし)」から「天の沼予(ぬほこ)」でどろどろに荒れていた海原をかき回した。矛を上げたときに、矛の先から滴り落ちる潮が凝り固り島が誕生したという。そしてその島が「おのころ島(淡路島)」といわれる。

 神様がついでにもう一滴をポトンと大阪湾とおぼしき場所に落としておいてくれたらなぁ・・・とこんなことを考えながら無い物ねだりをしてみた。
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by pac3jp | 2006-03-01 09:09 | シーマンシップ