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ピンクのボラ

 昔からお世話になっているマリーナのヤードを覘くと、ここのハーバーマスターがボクの顔を見ると早速、「面白いものがあるで!」といってパソコンの画像を見せてくれた。そこにはボラの群れの中で一匹のピンクに変色したボラの泳ぐ姿が撮影された画像があった。
 「緋鯉とボラが交配した」という彼の冗談を真に受けしまいそうな色をしている。当然だが、錦鯉のような豪華な模様は見あたらないが。

ピンクのボラ_c0041039_13594155.jpg

 このマリーナは大阪湾奥の鳴尾川の狭い放水路の奥ににあり、雨の少ない時期は河川から放水路にポンプアップされる水は少ないので殆どが海水である。でも大雨の季節や台風時には大型ポンプが総動員され水路には鯉やフナが泳いでいることもある。
 そんなこじんまりとした環境のせいか、やってくるいろんな魚類や小動物が観察出来るし、時にはちょっとアブナイ無灯火の密漁船まで現れるという。魚ではボラが一番多く、次はセイゴやハネだが、季節によっても回遊?してくる魚は変わるが、昨年は大きなトビウオが泳いでいた。

ピンクのボラ_c0041039_140311.jpg お喋りをして、さぁ帰ろうとした時、ヤードの前の水面に例のピンクのボラが現れた。仲間数匹と泳いでいる。長さは60cmはある大きなサイズだ。水質が今ひとつなので浮上した時、数枚撮影した。

 今までに水質の悪い海で背骨が曲がったボラを見ることはあったが、金色かかったピンクのボラは初めて見た。突然変異だと思うが、あちこちで出現しているのかとWebで検索してみると東京で白いボラがいたという新聞記事と'08年の1月に近くの甲子園浜で金色のボラを目撃したとのブログ記事が出てきた。
 また、和英海洋生物辞典によると mullet: n.[魚]ボラ(gray mullet); [赤・金色の]ボラ科の各種、[特に][赤]ヒメジ(red mullet); sucker/mullets ボラ科. ・・・とある。赤や金色のボラはいることはいるらしい。

 が、どうも甲子園のと同一の個体のような気がしている。出世魚のボラが体長60cmになるまでどのらいの期間がかかるか知らないが、1月に目撃されたものより20cmほど大きいので9ヶ月で大きく成長したのだろう。

 この地域ではボラを食用にしないので釣り上げられる危険は多分少ないでしょう。これからも病気や外敵から身を守って「トド」になるまで、この付近の海で遊ぶ皆さんにアナタの珍しい姿を見せて、是非楽しませてやってくださいネ。


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by pac3jp | 2008-10-20 14:10 | ウオッチング  

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