人気ブログランキング | 話題のタグを見る

APRS

APRS_c0041039_1035389.jpg 最近、ボクのお仲間で、何でも無線でコントロールすることがお好きなオーナーさんから「APRS」という位置情報システムを知っているかと聞かれたが、PHSを使って徘徊老人や盗難建設機械などを捜索していることや、大阪マーチスなどが管理する500トン以上の「AIS」(船舶自動識別装置)は知っているがヨットの航行情報をPCに表示するシステムは知らないなぁ、と答えると、とりあえずmy QTHにシステムを設置したので見てくれと、そのURLとヨットに搭載する際に参考になるWeb URLを教えてくれた。

 もう大分昔になるがアマチュア無線でFM-7や9801を使いパソコンFAXやアメリカからTNCを輸入してパケット通信を細々とやっていたこともあった。時代はまだインターネットはなくニフティサーブでパソコン通信の時代だった。その時代に使っていたTNCが役に立つという。探してみたがやっぱりない。だが、いまやCPUの高速化とソフトの進化で当時のハードウェアはもう必要ないようだ。

APRS_c0041039_1041338.jpg
↑画像はAPRSの概念図です※。
 
 APRS とはBob Bruninga(WB4APR)氏が開発した amateur (ham) radio 局によって使われ、位置情報、天気情報、テレメトリー、そしてメッセージなどの情報を無線を通して共有するものです。たとえば、車に GPS receiver、VHF transmitte、 HF transceiver そしてトラッカーと呼ばれる小さなマイコンを搭載し、速度や移動方向をパケットにして送信します。そのパケットは近くのiGateによって受信され、インターネットへ送り込まれます。 インターネットに接続されたシステムは送信機がなくても情報をAPRS-IS(Automatic Position Reporting System Internet network)へ流すことができる。


 このシステムは、移動体に装備したGPSデータをVHFアマチュア無線でインターネットに送り、PC上のWebで無料提供されているグーグルマップを使って見るシステムだ。電波を発信する移動体(ヨット)は免許がいるが、自宅のパソコンで奥方が旦那のヨットを見守っている分には免許は不要。ケイタイの電波も使わないので勿論、通信料もいらない。
 ゲート局のサービスエリアにあれば他艇の情報も把握できるが、VHFの届かない外洋では使えない。でも、日本一周など沿岸を航海する場合、ゲート局があちこちにあれば便利に使えるね。

ヨットにARPSを搭載する要件
1.無線従事者免許証(アマチュア4級以上)
2.無線局免許証(コールサイン記載)
3.144MHzの電波型式(パケット)が免許に記載されている
4.144MHz FMモードの送受信出来る 無線機
5.144MHz 送受信可能なアンテナ
6.無線機及びPCを駆動する電源
7.PC(出来れば XP以上)
8.GPSセンサー(10,000円くらい)
9.TNC(ターミナル ノード コントローラ)ソフトで代用できる

 既にパソコンの電子海図と無線設備があるフネは新たなソフトをインストールするだけでARPSが直ぐに運用できる。局免が切れている人は再免許申請を、従免がない人は確かハーバーでも養成コースを開催していたがもう済んでしまったのかな。でもどこでもやっているので取ってきて下さい。

 パソコンは苦手だがシステムは使ってみたい人は無線機にGPSを接続するだけでARPSを運用できる新型無線機もあるのでご心配なく!!

 クルージング以外でも、このシステムを使ってレースをしたらお世話するコミッティもヨットのタクティシャンもきっと楽だと思うが、折角いい風を見つけてトップを走るレーサーとしてはこの美味しい場所は是非一人占めにしたいのでPCの電源を切っておこうかなど、つい思ってしまうのだが・・・。

【参考Web】yacht bbs: http://www2s.biglobe.ne.jp/~yacht/yachtbbs/trees.cgi?log=&v=1156&e=res&lp=1156&st=0   ←コピペしてください
※画像は上記web内、新高丸/JQ2XAFさんのAPRSシステム開設データよりお借りしました。

by pac3jp | 2008-05-28 10:14 | ヨットの艤装と艤装品  

<< 大学ヨット部の遠征はいま・・・ フランス艇「ALIBaba」号... >>