ジャイブプリベンダー part2
←画像 海外からやってくるクルージングヨットでも常時セットしているヨットは少ないので装着比率は低くそうだった。ところが、先週ニュージーランドからやってきたヨットのブームにロープの摩擦タイプのジャイブプリペンダーがぶら下がっていた。よく見るとそれはブームに取り付けられてはなくて、何故かブームに付いたメンシートブロックの下につながっている。
でも、リードは左右のロワースティの根っこを経由してコクピットの左右のシートストッパーにリードされている。
ハーバーには3隻のヨットが装着していたが1隻は前回(1/28)に「少し変わったジャイブプリベンダー」として記事にさせてもらった。残りの2隻は共に内部のシーブにハンドブレーキが組み込まれたタイプの物が装着されていた。ジャイブプリベンダーもタイプが違うと多少使い方も違うのかNZ艇とはリードの仕方も違っていた。
ジャイブプリベンダーは強風時のワイルドジャイブを防ぐ道具としてはかなり有効なのにヨットマンに人気がないのは何故だろう。ボクの場合はブームにぶら下がって「ガチャ、ガチャ」いうのが嫌だったが、リサ号で単独世界一周した北海道の大瀧さんの航海記にも下記のような事が書いてあった。
(写真を見るとジャイブプリベンダーはロープの摩擦利用タイプだ)
しかし、実際に使ってみると、強風時に不具合が生じた。
シートの張り(強さ)の調整が難しく、タックやジャイブの時に、シートのすべり具合がヨットのリズムに合わないのだ。
そしてブームにシャックルでつり下げるため、遊びの部分でガンガンガンと気に障る音がする。
危険を感じたので赤道付近で外してしまい、ブームのアイに2本の雑索シートを固定し、左右のガンネルにブロックをつけ、コクピットの中のクリートで調節するようにした。
世界一周航海中の「ガンガンガン」と沿岸航海の「ガチャ、ガチャ」では大分、表現迫力は違うが、音はしていた。そうだ、ボクはこの頃、特に急がないセーリングでは真追っ手になるとメインは降ろしてしまいジブだけで走っている。こっちの方は勿論ワイルドジャイブは起きないので装備も不要だ。
でも何事にも堅実な3人+アルファーのヨットマンはちゃーんと高価なリグの保険のために装備しているのだ。
最近、コクピットロッカーから久し振りにジャイブプリベンダーを引き出し点検してみたが、シートの塩気でアルミの本体とSUSのボルトの間で少し電食している。早速分解して電食部分の再塗装が必要になってきた。
使わなくても劣化(老化)は進む、ヨットに乗る人、艤装品、さてどうしようか・・・ (^_^;)
by pac3jp | 2008-02-06 13:22 | ヨットの艤装と艤装品