エキストラ オルタネーターあれこれ
ボクもクルージングはするが贅沢は唯一つ、「キンキン」は最高の贅沢だが「まぁまぁ冷えたビール」が飲めたら幸せなので、エキストラオルタネーターの必要はなかった。
外洋を長期間クルージングするヨットは航海中の電力をオルタネーター、ソーラーパネル、風力発電機などから賄っているが一番信頼度が高いのは定期的に運転する必要があるエンジンに付属するオルタネーターだろう。
昨年このハーバーに寄港した何隻かのロングクルージングヨットのエキストラ オルタネーターを見せてもらった。
左の画像はオーストラリア人が乗るドイツ製43f位のセンターコックピットタイプスチールヨットのゆったりしたエンジンルームだ。特に苦労なしに60hp程のエンジン(ボルボ)の右舷側に白い大型のオルタネーターが取り付けられている。画像下側に標準のオルタネーターが付いているが大型に換装されている。
右の画像は同じくドイツ人が乗るフランス製45fのセンターコックピットだ。エンジンルームはこのフネも広い。エンジンは日本でダイヤからMAZDAの3.0Lに換装したそうだ。オルタネーターは標準タイプがエンジン前部に付いているがエキストラ オルタネーターはエンジン後部に大型タイプが付いている。プロペラシャフトから駆動しているのかとも思ったが、どうも、シャフトとは別のパワーアウトプットに繋がっているようだ。そういえばMAZDAのタイタンなどのトラックにはダンプの油圧ポンプ等を駆動するシャフトがあった。このヨットは全ての電力はオルタネーターから得ている。現在はアラスカで越冬中(ソーラーではきっと駄目でしょうね)
このようにクルージング専用に設計されたヨットのエンジンルームは比較的広いので追加のオルタネーターも割りに簡単に取り付けできるが、普通のプロダクションヨットはエンジンルームの大きさよりも、営業的にはキャビンの居住性を最優先するので、狭いエンジンルームに追加の機器を取り付けるのは工夫がいる。
画像はタヒチからやってきたジャヌー43fのエンジンルームだ。コンパニオンウェイのステップを外すと出てくる普通のタイプ。標準のオルタネーターはプーリもヤンマー標準のようでスターター専用だろう。大口径のプーリで駆動される下側のエクストラ オルタネーターも防音材に埋まるようにして窮屈についている。このヨットは南太平洋発のヨットなので大きめのソーラーパネルが数多く付いていた。
ヨットで消費する電力はそのフネで暮らす家族(クルー)のクルージングスタイルによって決まるのでしょうね。でも、最近のクルージングヨットは最低でも2台のオルタネーターは付いているようです。
by pac3jp | 2008-01-25 09:29 | ヨットの艤装と艤装品