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一般公開の護衛艦を見学する Part2

 「艦長のイス」
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 艦橋の中で見晴らしの良い一等場所に立派なイスが二脚ある。右舷は赤と青のコンビのカバーがかかった艦長の椅子。左舷は黄色いカバーの司令の椅子だ。この艦の誰もがこの椅子に座ってみたいと思っているだろう。本日のゲスト達もしかり。入れ替りたち替りその椅子に座っては双眼鏡で前方の海を眺めている。ボクもここでお仲間の記念写真を撮ってあげた。

 「ステルス性」
一般公開の護衛艦を見学する Part2_c0041039_10434164.jpg ブリッジを出るとすぐ後ろに軍艦の象徴のような高いマストがあり、上から水上レーダー、航海用レーダー、対空レーダーと3種類のレーダーが回っている。そして太いパイプで構成されたマストの柱に沿ったアチコチに「ペンキ塗るな」と書かれた板が並んで張ってある。既にきれいにペイントされているのに何故ペンキを塗ったらアカンのかと思い聞いてみると、レーダー波を吸収する特殊な材質の板なのだ。

 よく見るとマストの側面に数多く貼り付けてある。ステルス性向上か?否、護衛艦のマストをレーダーから隠して相手側から軍艦らしく見えにくくする方策なんだと勝手に理解した。

 「信号旗」
 マストに旗は付き物だが信号旗箱にデモ用かな、信号旗が2枚かかっていた。1枚は国際信号旗の「Z旗」だがもう1枚の数字旗の「2」ような旗だ。赤地に白丸2個の鮮やかな旗なので「20」かとも思ったが、近所にいた係りに聞いても「余り使わない旗で・・・隣はZ旗です」という。そういえばよく使う信号旗は擦り切れたり褪色している。
 帰って調べて見ると【海上自衛隊および西側海軍信号旗】のなかにあった。赤地の白丸2つは「短」という文字を表わすとある。見たことがなくて当然で海上自衛隊専用の信号旗だった。

 「時 鐘」
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 さらに上甲板を歩いていると「時鐘」が下がっていた。帆船時代からずっと艦のシンボルともいえるものだった。昔は時鐘番兵がいて30分ごとにこれを打って艦内に時を告げたが、現在では実用的な使途はほとんどないらしい。例外として、練習艦においてはシーマンシップを養う意味で現在でも決まった時間に鳴らしているようだ。

 「うみぎり」と「さみだれ」にはあったが「あさかぜ」のは外していたのか見かけなかった。真鍮物といえば時鐘の他は水密ドアの把手部品や消火器材もピカピカした真鍮もんも多い。これが潮で汚れていたら港に入ったときに恥ずかしい。面倒くさいが入港前にはきっとピカールでせっせと磨いているのだろう。

「トイレの話」
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 艦内を歩き回っていたらトイレに行きたくなった。昭和54年に竣功した艦齢30年のDDG「あさかぜ」のトイレ(画像左)をお借りした。ボクの背が低いのか小便器が高いのか取っ手を掴んで少し放出角度を上向にしなくては・・・。便器の洗浄は水の節約の為かバルブを手で回すものだが、普通の押しボタンの方が水の節約にはなりそうだ。
 あとで平成14年竣功の「さみだれ」の船首トイレ(画像右)もお借りした。見学コースに女性トイレの張り紙がある。もう女性の乗組員がいるのかもしれない。さすがに新しいので便器も普通のビル内のトイレと同じだ。ボクでも普通に出来る。水洗バルブは手動だが洗面台に鏡があり髪も整えることが出来る・・・。護衛艦内の居住性も段々と向上しているのでしょうね。

 なんか護衛艦の見学に行っているのに変なところばかり見て歩いているようだが、ボク達「フネ好き」の一般市民は客船以外の民間の大型船に乗ったり見学できる機会は殆どない。国民の税金で造っている護衛艦や巡視船の一般公開が唯一「船」を見学できる時なのです。
 護衛艦艦長殿 もの珍しいのでキョロキョロしていますが、どうぞよろしくお願いいたします!!

by pac3jp | 2007-05-21 11:08 | ウオッチング  

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