人気ブログランキング | 話題のタグを見る

キャビン夜話

 かってKAZI誌にこの標題で田辺英蔵さんの面白いエッセイの連載があった。 
また、野本先生のご本のタイトルにスピンナヤーンという言葉があるが、この意味は帆船時代の船乗りが、暇な凪の日にデッキで古いロープを紡ぎながら、くだくだと?繰り返される長話のこと言ってるそうだ。

キャビン夜話_c0041039_9413478.jpg
 週末のポンツーン。西六甲のスカイラインが夕日で赤く染まる頃、デッキの片付けも一段落する。そしてビール片手にご近所と情報交換が始まる。一人そして二人、三人と集まってくる。
 男同士で集まっていつも何の話をしてるの? とはいつも美人のパートナーと一緒にいる○○さんの弁だが、大昔からふねのデッキでは無駄話が繰り返されてきたのだ。これは船乗りの伝統なのだ!

 先の週末にはまったく立場の違うお二人から偶然にも某大学教授でコンクリートの打ちっぱなしで有名な建築家のお話をヨットのキャビンでお聞きした。お一人はクライアントとしてお付き合いのある人。もうお一人は教育研究畑でのご同業の方だった。

 お二人の共通の人物評は「大阪弁で喋っているけど素晴らしい人だ」との評価は一致していた。しかし、年恰好は似ているがまったく立場の違う切り口でお二人が語る人物像にとっても面白さを感じた。
 立場は違うが、誰もが聞きたいことは同じと見えて、質問はズバリ収入の問題。売れっ子の建築家が大学教授、国家公務員になると事務所から給料はもらえませんね。と質問してみると、先生曰く、大学からは充分頂いているとのお返事。ボクがお聞きするとそんなもんかなで、納得してしまうが、流石、元同業者、相場は判っていらっしゃるので、幾ら位でっかと突っ込んだそうです。それからのお話が又、面白い。だが、ここで書くことが出来ないのが残念です。

 そうだ、もうお一人いらした。彼はかって某建設会社の担当者として先生の作品に携わったよと、ヨット乗りのパーティで話をお聞きした。彼は少々辛口の評価をしたが、きっとしごかれたのだろうね。

 ヨットハーバーの桟橋は会社の廊下ではないのだ。社長、先生と呼ばれる人は多そうだが、面白そうな人生の物語を持っていそうな人も普通の顔をして歩いている。
 週末の夜は貴方の、そしてボクのヨットで薀蓄(殆ど無駄話)の限りを尽くしたキャビン夜話で楽しい夜にしたいもんだね。
キャビン夜話_c0041039_1033786.jpg

by pac3jp | 2005-10-11 09:59 | 徒然に  

<< エンジン故障! 愛媛県 今治港 >>