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南方位標識

南方位標識_c0041039_5533758.jpg

 南方位標識の北側の干出岩にキールがすっぽりと挟まって干潮を迎え、一本足で立ってしまった中型のプロダクションヨット。
 スターンからアンカーラインが出ているので満潮時に艇が流れてしまわない用心だろうか。それともこの場所が可航水域だと勘違いし、アンカリングしてお昼寝を楽しんでいたのでしょうか。どっちにしても地元のヨットではなく海図も持たずにやってきたビジターヨットだろう。

 干出岩の上に設置された南方位標識は黒と黄色の塗色もなく夜間用の灯器も無いようだし、どうもIALAの基準を満たしてない標識みたいだ。勿論、日本でなく外国の沿岸だろうと思う。
 でもヨット全重量がキール取り付け部に掛かっているので、キールの陥没など、もうかなり大きなダメージが出ていると思うね、そんな頑丈に造ってあるヨットには見えないから。(画像はギズモード・ジャパンより)


 ボクも長らく大阪湾や播磨灘方面で遊んできて、港域・航路では数多くの航路標識を見てきたが、方位標識は割合少ない。大阪湾には垂水・平磯(南方)と淡路・由良(東方)の灯標が2基だけ。明石海峡を西に抜け播磨灘に入ると播磨灘北航路沿いのカンタマ瀬に南方位浮標が、播磨灘南航路には有名な浅瀬「鹿の瀬」には南方位と西端に西方位浮標が設置されている。

 乗り上げ事故が多いのは幹線航路に面している「鹿の背」だ。大型船・小型船を問わずよくニュースになっている。昔は練習艦隊旗艦までが乗り上げたことがあった。底は砂地なので船底の損害は少ないが冬はノリ網が入りこれに乗り上げると損害は大きいですよ。

 方位標識は割合少ないので見慣れないヨット乗りの中には標識の上に付いている▲×2個の読み方をよく知らない人もいるようだ。

老婆心ながら・・・以下の表をもう一度ご覧下さい。
南方位標識_c0041039_643087.jpg
            (画像をクリックすると大きくなります)

 それにこの標識はIALA(International Association of Lighthouse Authorities )でIALA海上浮標式として採択され、1982に発効したことにより国際的にほぼ統一された。日本では1983年にIALA海上浮標式が採用され初めて使用されたというので、もう27年もたっているがボクの感じではそんな昔から浮標などに▲マークが付いていたかなぁと思っているのだが・・・。

by pac3jp | 2010-09-21 06:01 | シーマンシップ  

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