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ウーメラ砂漠から「はやぶさ」のカプセル回収作業完了!

 長い旅を終えた「はやぶさ」本体は大気圏に入ると激しく美しい火花になり黒い闇に消滅した。何か悲しい感じもしたが、その火花の下から細い光の尾をひいたカプセルが現れ、地上をめざし流星のように飛んでいった。しばらくするとカプセルはオーストラリアの予定の地点に落下したとニュースが流れ、やがてヘリからそのカプセルは目視確認された。



 「はやぶさ」カプセル回収作業完了! 熱シールドも発見!日本時間2010年6月14日16時8分、「はやぶさ」カプセルの回収作業を完了しました。なお、現段階でカプセルは破損していない模様です。また、熱シールド(防護材)を捜索した結果、6月14日14時頃に、WPA内にて発見しました。明日以降、回収作業に入ります。
※WPA : Woomera Prohibited Area (ウーメラ実験場(立入禁止区域))

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カプセルの着地状況
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カプセルの安全化処理作業 
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カプセル確認
 以上画像はJAXAのHPからお借りしました。


 カプセルの安全化作業には爆発物処理に使うような防護服を着た人がカプセルに繋がる白い電線をニッパーで切っているように見えるけど何をしているのだろう。服はもし、想定外の物質が入っていた時の防護のためでしょうか。

 帰還したカプセルには地球外の物質が入っている可能性があるのでプラネタリーカランタイン(惑星検疫)にも対応しておく必要があるという。それにはCOSPAR(国際宇宙空間研究委員会/コスパール)の承認が必要で探査の方法(観測や着陸だけか、試料採取か)や天体の種類に応じて計画を検討します。試料採取の場合、生命のもとになる有機物など地球に影響を与える物質が含まれている可能性が考慮されますが、今回はイトカワと同じ種類の小惑星から多くの隕石が降ってきており、持ち帰っても問題ないということです。

 空港でも検疫があるので地球外からでは当然でしょう。B級SFホラー映画の変な宇宙人が紛れ込んでも困りますからね。

 もう一つ、「はやぶさ」のイオンエンジンてなんだろうと探していると、JAXAの川口先生が書かれた素人向けのこんなお話しを見つけました。

 高性能のイオンエンジンと聞くと、F1マシンさながらに、あるいは宇宙戦艦ヤマトのようにぐいと加速するイメージを持たれる方が多いのですが、それはかなり違っています。「はやぶさ」のイオンエンジンの推力は、1円玉で2枚分ほどの力でしかありません。これで軽自動車くらいの「はやぶさ」を加速するわけです。
 これでも1年間駆動すると,時速で4500kmまでの加速することができます。これに必要な「燃料」(燃やすわけではありませんが)は、20kgほどです。ちょうど軽自動車を満タンにして加速させる場合と同じようなものですが、これだけで太平洋を2時間で横断するほどの速さまで加速することになります。


 アルゴンやキセノンといった「燃料?」ガスをイオン化させ、電気の力でそのイオンを加速して後方に押し出すことで推進力を得るという、イオンエンジンです。このイオンエンジンであれば、燃焼という過程は必要がないので、宇宙空間でも航行が可能になるのです。
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 ←イオンエンジンは、磁石でプラスとプラスだと離れるのと同じく、常に反発させて進んでいく。


【参考Web】:祝帰還!「はやぶさ」7年50億kmのミッション完全解説【その1】

by pac3jp | 2010-06-15 14:58 | 航空・宇宙  

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