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てつのくじら館(海上自衛隊呉資料館)Part2

 資料館3階から展示潜水艦「あきしお」の涙滴型最大φの中央部に開けられた入り口を入ると、潜水艦は狭いと聞いていたのに・・・と思うくらい広く感じるエントランススペースがあり、ここは先任曹長室だったという張り紙がある。隔壁がとり外され通路とつながった艦体中心線より左舷側に士官用トイレとシャワーがある。

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 トイレは少々の衝撃では壊れそうにないステンレスの頑丈な便器に排出用のフラッパー弁ハンドルが付いている。当然洗浄水は海水である。隣のシャワー室は海水という訳にはいかず、清水がでるがボールのコックは節水型。

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 ここから発令所までに士官居住区がある。隔壁に水密扉で区画されていたのだが観光客のために隔壁は外され広いスロープ通路で繋がってている。上の画像は左舷の士官寝室、3段ベットである。右舷に士官公室があり、壁には小型テレビが、テーブルには広島湾から関門海峡にいたる海図が広げてある。士官用食堂になるのだろう。

てつのくじら館(海上自衛隊呉資料館)Part2_c0041039_16523646.jpg 発令所のうしろ、右舷側に質素な艦長室がある(←左画像)。
 そこは書類キャビネット付きの小さい机があり、ベット脇にインターコムや航海情報を示す機器がある。しかし、深度計らしい計器の文字盤はのっぺらぼうである。

 艦長室のすぐ後ろの壁に長らく発令所にはいるのに使われてきたと思われる太いハンドルが付いた水密扉があった(↑右画像)。これをくぐって行き来すのは大変だ、膝や腰が悪ければ通れないなぁ。客船ではないので人に優しくないのは当然だが、定年真近の乗員がいたとしたらしんどいのかな、でも自衛艦乗りは53歳が定年なので、まだまだ若いのできっと大丈夫だろう。

てつのくじら館(海上自衛隊呉資料館)Part2_c0041039_16532769.jpg 発令所に海底追随航法の為だろうか大きな海図台、すぐ手前に2本の潜望鏡、奥に操縦席がある。

 潜航中の潜水艦の航法には、慣性航法装置(INS)、全地球測位システム(GPS)、海底追随航法などがある。海底追随航法は、通常は海図で自艦の位置を把握して、時折り音波の反射を利用して位置を確認する方法である。秘匿性を求められる潜水艦は、(有事に限らず)アクティブソナーを発して海中航行する事は自殺行為であるため、『目隠しをして飛行機を操縦する』かの如く、パッシブによる「周囲の音響変化」などをたよりに手探りで航行しなければならない。
 そのため、一大潜水艦隊を運用している米露海軍は、独自の『海洋調査船』を複数運用する事などによって絶えず『想定戦場』となる海域の海底地図を作成しているといわれる。勿論、潜水艦部隊の通常哨戒によって地図の精度を上げるなどの努力は行われていると見られる。

 日本のみならず中国や韓国も独自に海底地図などを作成していると見られるが、『北方領土問題』だけでなく『尖閣諸島』や海底資源に対する外交問題、『竹島領有権問題』などにより、その行為は度々日本近海で問題を生じている。

(Wikipedia「潜水艦」より)

てつのくじら館(海上自衛隊呉資料館)Part2_c0041039_165419.jpg 画像は資料館3階の艦内生活のコーナーに展示してあった食事のサンプル。水上艦にくらべ、潜水艦は狭くて居住環境は悪く、勤務はきつい、その代わりに食事は良い物を食べていたと聞いてたのがこれだ。手前がお昼ご飯で奥が夕食で中々美味しそうだなぁ。これはストロボでとったが展示されている部屋の小さな照明では暗くて多分おいしそうには見えないでしょうが、でもコンビが近くにないのでお腹が空くと美味しく食べられるはず・・・。

作戦中はナイフとフォークでゆっくりと食べているわけにはいかないので戦闘食の缶詰になるのでしょうね、以前に自衛艦隊用の軍用赤飯をゴチになったことがある。


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【関連記事】2:てつのくじら館(海上自衛隊呉資料館)Part1
 

by pac3jp | 2009-09-10 17:17 | ウオッチング  

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