タグ:落水 ( 17 ) タグの人気記事

 

ポンツーンの高さ

 新しいクルージングヨットはサイドデッキが高くなってキャビンの容積は大きくなるがフネの乗り降りが大変だと前に書いたが、これはヨットハーバーのポンツーンの高さにも大きな関係がある。

ここ新西宮ヨットハーバーには5種類のポンツーンが設置されている。

1番大きいのはビジター桟橋だ。ここは30m位の船が数ハイまでは
  着けられる。海面からの高さは88cm
2番目はLLバースとLバースだ12m以上が係留している。海面からの
  高さは52cm
3番目はMバースだ9m以上12m未満が係留している。海面からの
  高さは45cm 1本だけメーカーが違う
4番目もMバースだ9m以上12m未満が係留している。海面からの
  高さは30~37cm
5番目はSバースだ9m以下が係留している。海面からの
  高さは25cm 2本ある
c0041039_18211417.jpg

 雨の日曜日に近隣の桟橋に係留中の中サイズヨット、22隻のデッキ高さを測らせてもらった。測定箇所はデッキから乗り降りするゲートウェイ付近のガンネルまでの高さを水面から測定した。揺れや桟橋からの間隔で多少の測定誤差もあるが、一覧表にして桟橋からの高さのランキングを作らせてもらった。

c0041039_10425383.jpg
 
 桟橋からのランキング:20でデッキ高さが59cmのババリア34のオーナーは乗り降りは何の支障もないとおっしゃる。彼は身長185cmの大男だ。当然。
 同じくランキング:12のサンオデッセイ32.2は71cm、オーナーの身長は普通サイズ。踏み台が必須。
背は低いが、足は長いと思っているボクでも桟橋からデッキまでが70cm以上だと踏み台が欲しい。

 サイドデッキが高いヨットと言えばハンターやハンゼ、ジャノーだったが、6月に進水したババリア30のデッキは水面上112cmで同クラス32fよりもデッキが高い。このヨットがここのSバースに係留すれば87cmの高さになる。2段以上の踏み台がいる。

 ヨットは乗るときよりも降りる時に膝などを痛め易い。狭いコックピットで突っ張っていた筋肉が突然ジャンプの衝撃を受けると若くても危ないのに、クルージングヨット乗りは殆どが中高年だ。しっかりと準備体操をしてゆっくりと降りよう。仲間の誰かが下船用のステップをガンネルに用意していたが良い考えだ。

 一方、桟橋の高さは高いほうが乗り降りが楽だが、もし、落水した時は低いほうが絶対良いよ。Sバースは25cmなのでボクも楽に揚がれるだろう。前に試してみたが、Mバースは37cmの高さがある。腕力だけでは上がれず、舫いロープを手繰り桟橋に上がる事ができた。だが、45cmになればもう無理だと思う。
 ボクのフネでも今まで桟橋係留中に子供も含め大勢落水したが自力で上がって来た人はいなかった。

 フネを選ぶとき、デッキが高い、キャビンの広いタイプを選ぶか、乗り降りは楽だが多少は狭いキャビンをとるか、あるいはデッキが高くてもポンツーンも高いところを選べば問題はない。まぁ、楽しい悩みは尽きない。でも既にフネをお持ちのオーナーさんは「いざ」、「まさか」の時に対処できる方策を悩み?ながら考えよう!!
[PR]

by pac3jp | 2006-07-07 09:03 | ウオッチング  

落水!!そして救助活動・・・

c0041039_99348.jpg 3月19日(日)低気圧が発達しながら北東に向かい、近畿地方は等高線が混んだ冬型の気圧配置となり、ここ西宮でも強力なブローが吹くお天気だった。
 同じく琵琶湖でも荒天模様のなかレースが行われていた。ボクが以前から懇意にして頂いているオーナーさんからそこで体験した冷たい湖で「クルーの落水から救助」に至るレポートを頂いたので、皆さんの今後の安全なヨットライフのためにお役に立てばと思い以下にご紹介する。


 
 こんな事が有りました。

 第三レースの、下マーク近く、先行するヨットのすぐ後ろで、ジブを揚げて、スピンを降ろしました。しかし、スピンが収納できずにモタついているうち、ジブシートが逃げてしまい、それを取ろうとしたしたクルー(男性30才代)が、突然のヒールに、ライフラインの間からスッと水の中に・・・。

 シートを持っていたので、ほんの数秒は艇についていましたが直ぐに後方数メートルに浮かんでいるのが見えました。
「エンジン掛けて、ジブダウン」後方の艇が、落水者に当たらないか、それとも我艇より先に拾ってくれるかと思いましたが、どの艇もスーーーッと。

 後で聞くと、全然判らなかったそうです。落水後5分くらいで我艇から、浮環の届く処まで近づきました。
しかし私のミスで、モニターロープをほどいて無かった為、うまくゆかず失敗。
その後3.4分で再度やっと浮環を渡せませました。しかし、声ははっきりしているものの、手を離しそうになるのでハラハラしました。

 やっとステップまで引き寄せて、みんなで引き上げました。自力ではとても上がれませんでした。すぐ、みんなの衣類を集めて着替えさせて、ストーブにあたらせてやっと落ち着きました。
その後、帰港して、大津のクルーの家で入浴させて無事に帰宅しました。

 以上我艇の落水事故は、大事に至らなくて助かりました。他にも、相当な苦労をされた艇が有ったようです。
 いずれも大事故にならずに本当に良かったと思います。本日の経験を教訓に、ますます安全ヨットライフを心がけたいと思います。


注1、膨張式ライジャケのボンベのバルブが緩んでいた為70%くらいしか膨れず、浮力が足りませんでした。30%は、空中にガスとなって出ました。

注2、落水者は4~5メートルの浮環までも泳げませんでした。

注3、あのような荒天では、落水事故が起こっていても他艇は「トラブッてるな」くらいにしか判らない。
[PR]

by pac3jp | 2006-03-22 09:24 | シーマンシップ  

デッキ上の安全装備(ジャックライン)

 ジャックラインを常時装備しているヨットはそう多くは居なかった。ベルト系は3隻、ワイヤー系は2隻でうち1隻はつい最近、太平洋の周航から帰って来たフネだ。意外と装着率は低い。ボクの友人も持ってはいるが、デッキに見当たらないので大切に保存しているようだ。

c0041039_9322133.jpg
 穏かな海も強風が吹き続けると波も高くなり時化てくる。バウが青波を掬い、サイドデッキを海水が激しく流れる。ジェノアを巻いて、メンをリーフしよう。コックピットから出てデッキ上での作業が必要だ。最近のクルージングヨットはコックピットでセールのハンドリングは全て出来るとヨットメーカーは謳ってはいるが、そうはいかない場合もある。セールのファーリングシステムはこんな時に限ってトラブルが発生したりする。

 荒天航行中デッキに出るにはセーフティハーネスと頑丈なデッキアイに繋がれ適切に保守されたジャックラインが必要だ。間違ってもライフラインに取り付けるべきではないが、時々そうしている人を見かける。

 ジャックラインの材質は1×19×5mmのステンレスワイヤーと同等の強度(2040kgf)のあるポリエステルベルトが使われるが、常時デッキに取り付けたままになるので合成繊維で造られたジャックラインはマリングレードでUV対策済のベルトを使ったほうが良いと思う。

c0041039_935196.jpg
 取り付け方法は左右のデッキをバウからスターンまでドックハウスに沿って2本のジャックラインで取り付ける方法と、コックピットからマスト、マストからフォアデッキまで左右4本のジャックラインを取り付ける方法もある。

 どちらの方法もそのフネの航海するエリアや季節、オーナーの好みにもよるが、ジャッククラインはデッキ上の丈夫なクリートやデッキを貫通するボルトで取り付けられたアイに接続されなければならない。そして、ラインが長くなる場合は途中でパッドアイ等を通し、もしもの時にラインが伸びないようにしておく必要もある。
 この場合はハーネスにつけるラインも2本必要だ。一般的についている6fの長さはコックピットでいるには良いが、デッキを移動するには長過ぎる。市販品では6f+3fのWラインタイプがあるが、デッキを移動するには3f側で充分だ。

 しかし、荒天航行中のマストやフォアデッキ作業ではハーネスはマストステップやマスト本体やデッキにしっかり固定された物にハーネスを取った方がいいと思う。

《安全なセーリングは装備品によってではなく、何よりもクルーの心構えと技術から生まれるものである》

・・・といわれているが、心構えやセーリング技術(シーマンシップ)の習得は時間がかかる。やっぱり良い装備品を選び、上手に使おうよ。
[PR]

by pac3jp | 2005-09-30 09:44 | ヨットの艤装と艤装品  

デッキ上の安全装備(ライフライン)

 アメリカズカップのレース艇で多くのクルーが相手艇と激しくマッチレースを戦うとき、クルーはゆれるボートの上で高度で華麗ななテクニックを駆使しヨットをコントロールしている。見ているとまったく無駄がない動きに見える。そして、ヨットのシァーラインもすっきりと見える。我々が乗るヨットには必ず装備されている、ライフラインが無い。
 いつも管理された海面で、サポートボートに守られて乗っているのでデッキワークの邪魔になる装備はルールで不要なんだろう。

 一方誰の援助も無く1隻で航海するクルージングヨットのデッキ上で作業するとき、落水の恐怖から心理的に守ってくれているのは、頑丈なスタンションに支えられたライフラインだろう。

 ORCのレギュレーションでは上下2本のライフラインの高さとステンレスワイヤーのサイズ、スタンションの間隔はミニマムは定められている。

(LOA28f以上のヨットはライフラインの高さは60cm、下は23cm以上。ワイヤーは4mm、スタンション間隔は2.1mだ。43fを越すヨットはライフラインワイヤーが5mmになる)

 当然、日本小型船舶検査機構にも船検の為に同様の規則があるのだろうが、ボクに資料の手持ちがないので分からない。

c0041039_91062.jpg
 28f~40fのヨットで調べてみると、ライフラインの高さはデッキから大体、60cmから69cmだった。ヨット上ではこの凡そ10cmの差が大きい。たかが10センチだが、デッキのデザインの違いにもよるが安心感は格段に増す。
 ビルなどの手すりに較べると随分低い。転落防止の為なら人間の重心位置より高くなくてはならないのにそうはなっていない。
手すりではないのだ!!

 帆走中のヨットのデッキを移動するときの手掛かりはデッキに固定されているハンドレールやシュラウドを握ったほうがより安全だろう。

 ライフラインを支えるスタンションはデッキのトウレールと組み合わされて取り付けられたスタンションソケットに差し込んで留められてタイプが多い。ソケットはデッキを貫通している2本から4本のボルトで取り付けてある。

c0041039_961595.jpg
 良く見るとデッキ上から海に向かって外力が掛かるとトウレールとデッキからのボルトで支えられるが、反対に外から強い力で押されたらトウレールに掛かっているフックが外れソケットベースも外れそうになる。デッキで転倒して横に転がったらライフラインとスタンションで落水は防げるかもしれないが、クルーが桟橋からヨットを押し出すときや、着岸時にライフラインやスタンションを持って艇を支えたりすると、ワイヤーは伸びてしまい、スタンションには艇の外側から力が掛かり、悪くするとソケットを固定しているデッキを貫通ボルトが緩みデッキからの水漏れの原因にもなる。ヨットを押したり引いたりするときは決してライフラインやスタンションを使ってはいけない。

 このスタンションの取り付け方法はそのヨットのハルとデッキの接合方法とも密接な関係がある。ボクは昔、名古屋の造船所で自艇の建造中にその作業に立ち会って詳細に見学したが、この頃は米国やヨーロッパのプロダクションボートが多くなり、艇内からデッキの接合方法やスタンションの取り付け方が見えないフネも多い。昔は必ず入っていた?ムアリングクリートのバックプレートがないフネもある。

 機会があるたびに自分のヨットのデッキ裏は覗いておこう。

※寸法は各艇種の実測値で多少の誤差はあります。又、ヨットの年式等は未調査です。
[PR]

by pac3jp | 2005-09-27 09:13 | ヨットの艤装と艤装品  

落 水!

c0041039_9245653.jpg

時化模様の夜の海に落水したら助かる見込みは少ない。数年前にニッポンチャレンジの難波さんが四国沖で落水、行方不明になったことは記憶にまだ新しい。

しかし、ヨット乗りがフネから落水するのはポンツーンに係留中のフネからの落水が一番多いだろう。 それも冬から春にかけての寒い時期に多いようだ。

先週も仲間が一人落水した。
フネで宴会をして、お開きになった後フネから下りるときに足を踏み外し、海水温度10度の海に落ちた。 ポンツーンの水面からの高さは60cmくらいだが、高齢化で自力で上がれるヨットマンは少ない。二人で救助したが、本人は寒かった事のほかにも幾らかの? 損害もあったようだ。

◎携帯が浸水でパー・奥さんにしっかりとしかられた事!(想像です)等々

原因を探してみる。

☆ヨットとポンツーンが離れていた事。
☆フネと桟橋の高さが大きい事。
☆この段差の為にビールケースの踏み台が置いてあったが、桟橋に固定されてなかった事。
☆アルコール摂取量・・・これは不問にしよう。

最近のヨットは船内の容積を増やす為かデッキの高さが高い。そのため舷側にステップを置いているフネも多い。安定の良いモノはいいがビールケースなど不安定な構造のものは下面に板を張りスリップ止めを取り付ける等の多少の改造が必要だ。

ゲストが多いヨットのオーナーは舫いを調整してフネをポンツーンに寄せ、踏み台はしっかりと固定し出来れば手すりをつけるなど安全対策をしようよ。・・・ボクが落ちないようにしてね。
[PR]

by pac3jp | 2005-03-30 09:27 | ウオッチング  

ヨットのロープワーク

むかし、ヨットの操縦を習い始めたとき、一番最初のレッスンはロープワークだった。数種類の結びを習ったが、「舫い結び」が中々うまく出来なかった記憶がある。

c0041039_1547117.jpg
その後、長い間、色んなヨットに乗ってきたが、最近のクルージングヨットの上で使う結びの種類は意外と少ない。殆どの動索はシャックル類で接続するし、ロープを固定するのはシートストッパー、カムクリートだ。
結びが必要なのは、ジブシートをつけるボウラインノット、シートエンドのエイトノット。メインはリーフ時にセールを束ねるリーフノット、リーフラインのエンドにティンバーヒッチ。これもメインファーラーで不用になったフネも多い。

だが、係留ロープはヨット側はムアリングクリートにしっかりと取り、ポンツーン側はクリートやクロスビットに取る。漁港に入ればリングやビットもある。仲間が居れば横抱きも必要だ。この場合のクリート結びは緊張した中でスピードと確実さを求められる。かって、こんな事があった。

いつも美人のクルーとカッコよく乗っているオーナーが桟橋に飛び降り舫いロープを引いたとたん、桟橋から落水、インフレータブルライフジャケットは正常に作動し”プシュー”と音がして、ライジャケのテストは出来たが、着岸を見ていたギャラリーを大いに楽しませてしまったこと。
教訓:舫いロープのフネ側は必ずライフラインの下を通し、しっかりと結束する事。

係留時にはフェンダーをライフラインに付けるクラブヒッチも必要。台風シーズンに入ればヨットに増し舫いを取らなければならない。遠くから舫いを取りたいときはロープを繋がなくてはならない。シートベンドの出番だ。

普通にヨットを楽しむのはここに書いたたった7種類の結びだが、これをあらゆる状況下で結べなくてはならない。 レースをやっていた頃、強風でフネがヒールをし、波をかぶるサイドデッキでジブやスピンチェンジのためにシートを握って苦労していたクルーの姿を思い出す。とかく足元がヒールしていると思考能力はかなり低下するのでロープワークも「体が覚えている」レベルで必要だ。

少しロープの扱いに慣れてくると、スプライスが簡単にできる三ツ撚りロープのアイスプライスやショートスプライスにトライして見よう。古いロープで練習しようとしてもこれは難しい。ヤーンがしまってしまってスパイキがうまく刺せない。新しいロープが一番良い。
上手く出来たときはなんか、シーマンシップの一つがマスター出来たようでうれしいよ。
[PR]

by pac3jp | 2005-03-17 15:52 | シーマンシップ  

牡蠣パーティ

北海道出身のオーナーが「北海道のおいしい牡蠣でパーティしよう!」の声にこたえて早速、桟橋でパーティをする事になった。
厳冬期とはいえ移動性高気圧に覆われて比較的暖かい土曜日の午後、いつもの木製桟橋は火気禁止だそうで、ひっそりとしたコンクリートと煉瓦で舗装したビジター桟橋にフネを繋いででやることにした。c0041039_16162934.jpg

食材は北海道・厚岸と兵庫・相生の牡蠣、鳥羽のサザエ、をメーンの食材として残りは徒歩5分のス-パーから暫時調達する事にしてスタート。

予定時間を待てないで、炭火が赤くなってきたら、「乾杯だ」そして「今、はやりのノロウィルスはしっかり焼かなくては・・・」といいながら始まってしまった。

そんな事を予想していたメンバーの皆さんも手に手に自慢の銘酒をぶら下げてそんなに遅れず集まってきた。

日が落ちてくると流石に寒くなって来たが、老若男女20数人が集まり、話題沸騰、盛り上がってきた。やがて食材が切れ、焼き鳥、イイダコが網の上で焼かれて、炭焼きはお仕舞いになり、キャビン内でお料理上手のOさん手作りのおでん鍋を囲んで2次会が始まった。

高齢化著しいヨットマンのキャビンパーティも、女性、それも美人姉妹と称する女性が入ると俄然楽しくなってきた。「やっぱりギャルよりも一回り、二回り上の姐さんくらいがしっくりしますな」とは還暦間近なあるオーナーのお言葉。

パーティの最後に落水救助のおまけイベントがついた。
主催メンバーのTさんが機材の片付け中に足を滑らして、デッキより落水! 付近のメンバーが落水と叫ぶと、酩酊就寝中の某ドクター、さっと出てきて、皆と救助するや、又寝込んでしまった。 ・・・翌朝、かれの記憶に落水救助のシーンは無かったが、その反応の速さは皆さん感心しきり。
c0041039_16302499.jpg

[PR]

by pac3jp | 2005-01-31 16:23 | 音楽・パーティ