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'09 航空祭 in KOMATSU 「サバイバル・キット」

 第3格納庫ではF-15用装備品の各種展示をしていた。ミサイルなどの兵装・ジェットエンジン・それに脱出用パラシュートや僻地や海に落ちた場合のサバイバル・キットの展示もあった。

 作戦中の戦闘機は相手を撃墜するか、自分が落とされるか常に墜落の危険は付いて回る。作戦中、或いは訓練中の軍用機もすべてレーダーで位置を把握されているので、もし事故があればすぐさま救難機や救難ヘリが凡そのエリアに救助出動出来るシステムになっている。漁船やヨットの遭難のように連絡が取れなくなってから海保が捜索開始するなど後手に回ることはきっとないのでしょう。

 映画などで墜落する単座のジェット戦闘機のコクピットからシートごと脱出するシーンは見たことがある。

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c0041039_11310100.jpg  パイロットが脱出に成功し、無事に海上着水した時、シート下に格納されていたサバイバル・キットが入った軟質コンテナからまずライフラフト(1人用救命浮舟)が膨らむ(画像1)。
※複数のクルーが乗り組む輸送機などは船舶用と同じタイプのライフラフトが搭載されている。

 手に持っているのは夜間用のストロボ・ライト(画像2)で「救命胴衣灯」と表示がある。
(画像3)は風船タイプのレーダーリフレクター「ライフ・バルーン」。

 ↑の(画像4)は航空機用のELT(イパーブ?)とフロートの付いたアンテナベース。121.5Mhzと243Mhz(軍用)のビーコンとマイクを繋げば通話も出来る「救命無線機」。軍用機なのでGMDSSのコスパス・サーサット衛星システムなど国際機関に頼らずとも自前の救難システムで間に合うので400Mhz帯のELIは使ってないようだ。

c0041039_1151755.jpg サバイバル・キットの中に面白いキットを見つけた。「海水脱塩キット」だ。メーカーは「水のKurita」とテレビCMをやっている栗田工業製、脱塩剤と海水を混合して、飲料水を作るという。その方法はキットの中の透明なポリ袋に海水を450ml入れ、その中にパックされた脱塩剤の中から一個を投入して溶かす。そのまま封をして15分~30分間ほど静かに揺らし反応させるだけ。
 飲むときは下部の吸い口のネジを緩め吸い出す。数滴は塩辛いので捨てる。実際に飲んだ人にお聞きすと「美味しくない水ですよ」とおっしゃる。
 ヨットのライフラフトに入っている救命水は本物の水でしたが、パラシュート携行品で重いのは大きな欠点ですね。

 一見するとそう高くはなさそうな「海水脱塩キット」をヨットの非常用に積み込んでおくのも良い考えかも知れないが、市販されているかどうが問題ですね。

「サバイバル・キット」コンテナのその他内容品
●応急修理用具
 ボートの破れ補修に使用。
●レスキューシート
 携帯用の特殊毛布
●救難信号筒
 昼間は赤色発煙、夜間は発光して自分の位置を知らせる。
●救命糧食
 カロリーメイト風の非常食。
●救命保温具
 60度の発熱をし、70時間使用できる。

【関連記事】:ライフラフトの救命水と応急医療具 
【参考Web】:コスパス・サーサット衛星システム
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by pac3jp | 2009-11-07 11:10 | 航空・宇宙  

10人用のライフラフト(膨張式救命いかだ)

c0041039_183976.jpg 先日、なにわの海の時空館を見学した折、春季企画展として「船具・船の灯り」という展示をやっていた。

 江戸時代から大坂は「天下の台所」といわれ、物流の大拠点だったので船造りのも盛んで船材や船具をあつかうお店も集中していたという。その伝統は現在でも木津川や安治川沿いで脈々と受け継がれている。そして、その大阪船用品組合の協力で「船具と船灯」をテーマに展示されていた。

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 航海灯も船具も特に興味を引くような物はなかったが、木津川や安治川当たりにライフラフトの関連会社があるのだろうか、藤倉ゴムの10人用ライフラフトが展開されて展示してあった。ライフラフトはケースに入りデッキに設置してあるのはよく見るが、展開してあるのを見る機会は少ない。そばに搭載されている近海用らしい装備品もケースに入って展示してあり、火薬類、食料など有効期限が有るものは全て切れているが、でも細々と随分入っているもんです。

 ラフトのサイズも10人用となるとヨット用など4人・6人用などに比べるとかなり大きい。外観では天幕に反射テープが、その上で丸く輝いているのはダンボールにアルミ泊を貼り付けた軽量なレーダーリフレクターだ。ラフト内の奥にある白く長い袋は装備品の収納袋。前面の入り口には乗降のはしごがある。ラフトの天井高さは傍の子供と比べてお分かりのように大人は立てないと思われる。

c0041039_18371551.jpg ラフトの床をみて「やっぱり最後にはこれがいるのだ!」と思った。英文と数字のモールス符号と「SOS」の“トトト ツーツーツー トトト”が書かれたゴムのシートが貼り付けてあった。
 相手がこちらに気づかず、こちらから相手が見えている時に送るSOS信号は昼間は鏡で、夜はフラッシュライトが有効だろう。
 でも、モールスが何とかうまく打てても相手がそれを理解できるかが問題ではあるが、ピカピカさせるだけでも充分効果はあるはずだ。

 ヨットのクルージングでも長くライフラフトなしでは行けなかった沖縄本島も規制緩和で沿海装備でOKになった。でも欲を出して宮古島までとなると近海になるのでラフトは要る。ラフト不用のエリアでも、もし遭難したらと考えたら、浮器につかまり救助を待つか、ラフト上で濡れずに待つかで天と地の違いはある筈、もし、ボクに充分お金があったらラフト派になりたい・・・。

【関連記事】:救難食糧を試食する
【関連記事】:ライフラフトの救命水と応急医療具
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by pac3jp | 2009-03-27 18:39 | ヨットの艤装と艤装品  

ストームセール

c0041039_90183.jpg 新たなエリアへクルージングするため、限定沿海から全沿海や近海に航海区域を変更しようとすると、火薬など通常の法定備品のほかに桜マークは必要ないが予備帆(ストームジブ)が必要と定められている。

 そして船検の都度、予備帆のチェックはあるが検査官がストームジブをよく理解してないのか、スピンでも検査を通ったと聞いた事もあるが・・・。

※左のヨットは船検要件ではないトライスルをセットしている。
 でも、【JSAF 外洋 特別規定】ではストームセールについて以下の規定(抜粋)がある。

ストームジブの面積はフォアトライアングルの高さの二乗の面積の5%以下で、ラフがフォアートライアングルの高さの65%以下であること。
●ストームセールは外部から一番見分けやすい色(蛍光色ピンク、もしくはオレンジ、または黄色)の生地で作られるか、セールの両面に一番見分けやすい色のあて布をする事。
ストームジブならびにトライスルにアロマティックポリアミド(ケブラー)、カーボン、もしくはそれに近い繊維は使用してはならない。スペクトラやダイニーマまたはそれに近い材料は許される。
ストームトライスルはブームに関係なく独立してシーティングが可能で、(メインセールのラフ長さ)×(メインセールのフット長さ)の数値の17.5%以下の面積であること。ストームトライスルはヘッドボードとバテンがあってはならない。

 荒天用セイル展開のトレーニング

1.ストームおよびヘビーウェザーセイルを受講者の艇に搭載する。
2.そのセイルはどのようにセットするのか?
3.そのセイルは艇内のどこに詰まれているか?
4.たとえ、穏やかな天候であっても時々 練習することの重要性。
5.ものすごい荒天時、縮帆することで、リグにかかるプレッシャー変化の理解。
6.艇の上を乗り越えるような波は、いい加減に収納している、デッキ上に低く過ぎてセットしている、セイルを 流失させる危険性。
7.ストームセイルに重たい金属のシャックルを付けることの危険性。
8.ストームセイルに目立つ色を使用することの重要性。
9.荒天時にメインセイルを降ろしてブームにラッシングし、トライスルをブームなしでセットすることの重要性。

 以上のように外洋レースに参加するには細かく決められたレギュレーションをクリアしなくてはならないが、クルージング艇では船検の要件をを満たせば検査はOKだ。しかし、安全第一を考えたらJSAF-SRの規定に合致するストームセールが欲しい。

 ボクもストームジブとトライスルは持っているが、特にサイズの指定はしなかったので上記の規定(フォアトライアングルの高さの二乗の面積の5%)で作られているらしく、試しに揚げてみるとかなり大きく感じる。実際の荒天で使うにはジブの5%やトライスルの17.5%はMAXなのでもっと小さく作ったほうが良いように思うし、同感だというヨットマンも多い。

 上の画像はトライスルを揚げて回航してきたレーシングヨット。仕舞い込んだストームセールも時々は点検とハンドリングの習熟も兼ねてマストに展開して見るのもいい考えだ。

【関連記事】1:シーアンカーとドローグ
【関連記事】2:レーダーリフレクター
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by pac3jp | 2008-03-14 09:13 | ヨットの艤装と艤装品  

ライフラフトの救命水と応急医療具

c0041039_9171774.jpg 以前に救命筏(近海用)内に長期保存されている救難食糧を試食を試食してみたが、今度は同じく命をつなぐ飲料水と怪我や体調不良時の応急医療具を今後の参考に貰ってきた。

 飲料水は救命水と表示された500ml入りのポリエチレンのボトルに入っている。これが1人分。6人用の筏なら6本入っている。ヨットを脱出してから発見されるまでこれ1本で過ごさなければならない。
 ボトルの上に飲み口とは見えない「小さいねじり取っ手」が付いていて、それをねじり取るとボトルの口が開く。開口部は1mmもあるだろうか小さな穴だ。飲むには穴にを口に当てボトルを握って押し出すように飲む。確かに貴重な水を節約しながら飲むには最適な方法である。1回10ミリリットルでも可能だ。落としてしまってもどっと流れ出してしまわない。
 ミネラルウオーターと書いてあるが味は製精水のようで無味無臭、有効期限は充填してから5年間。

c0041039_9183779.jpg 応急医療具はOリングで防水したプラスチックケースに薬品のみ入ったもので頭痛薬4、下痢止め1、軟膏薬3、マーキュロクロム1、ワセリンガーゼ3が入っていた。仲間のドクターと薬剤師が論評して「あぁ大したもんは入ってませんね」「頭痛薬は市販の「セデス」と同じ。軟膏はオロナイン軟膏同等、マーキュロは赤チン、でもワセリンガーゼはいいチョイスだね」とおっしゃった。頭痛薬はボルタリンが良いが処方箋がいるし・・・。まぁ越中富山の置き薬ですな!と講評を締めくくった。

 筏で漂流するとフネとは全く違う揺れ方をするのでかなり船酔いに強い人でも酔うらしく、絶対酔い止めは必要だという。また、救命筏に備蓄する医薬品などは酔い止めも含めて自分の主治医と相談して追加したら良いのであって嵩も低いしそう問題ではないだろう。

 だが、フネを脱出して筏で漂流を始めたらもうその中にあるもので生き延びなければならないが、食糧やサバイバルの道具は出来るだけ多いに越したことはない。ボクのご近所さんでライフラフトに乗り移る際に持ち出す衣装ケース大の非常携行パックを作っている方がいらした。彼はシングルハンドなので余裕の容積に追加の荷物も積めそうだが、定員一杯ならそれも出来ない。

 4人用を1人で乗ったら食糧と水は4倍持つよ、ところが4人用は小さいので足を伸ばせられない。少し値段は高いが6人用ならOKだとか。それからライフラフトの中に以前は入っていた釣り道具がなくなった。救難食糧に入っていた「がんばれ!必ず助けがくる」のメッセージペーパーがないとか細々と変更があったよ。など、最近大枚を投じてライフラフトを更新した仲間のヨット乗りが教えてくれるのだ。

 でも、ライフラフトの搭載が義務付けられている国内の近海エリアは小笠原諸島と沖縄・先島諸島があるが、ボクは気象の変化が激しく、難しい航海になりがちな海をクルージングする根性も技術も今や持ち合わせてないなぁ・・・。
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by pac3jp | 2007-05-25 09:23 | ヨットの艤装と艤装品  

救難食糧を試食する

c0041039_9244468.jpg 今年は2月にまぐろ延縄漁船が遭難し、乗組員がラフトに乗って漂流、全員無事に救出された事件があった。「救命筏の非常食を食べながら救助を待っていた」と報道されたことからこの非常用食品に世間の関心が増したようだ。

 先日、近海仕様のヨットに搭載されているライフラフトの定期検査の時期がきて、期限切れの救難食糧を試食しようと言うことになった。

c0041039_9285388.jpg 防水されたプラスティックのケースに入った救難食糧(一人前3日分、ビスケット12枚入り)を出してみた。中にはアルミで真空パックされたビスケットとB5サイズの印刷物が入っている。文面は「がんばれ! 必ず救助される」と日本語と英語で書いてある。1日4回 1食にビスケット1個だけ食べるように指示してある。法律には「食糧は定員一人当たり一万キロジュール飲料水は定員一人当たり一・五リットル」と規定がある。

c0041039_9294334.jpg 早速、国が定めた1個 208KCALのビスケットを真空パックから取り出して開けてみた。凡そ6cm×5cm×厚さ2cm位の白っぽい塊だ。かじってみると少し堅いがポロポロと欠ける。味はカロリーメイトに似ているようにも思う。まぁ充分食べられる。でもこれ1個ではお腹が空くだろうと思うが、ラフトの中でいつ助けがくるか分らないので全部食べずに半分だけで我慢したと、無事に生還した人の話もあったね。

 ビスケットを試食していると、近くライフラフトを購入しようとしているオーナーが「沿海用では食糧も飲料水も入ってないよ」とおっしゃる。
 そうです。沿海用、限定沿海用では沿岸から近い海域しか航行しないので、遭難してもお腹が空くまでには救助がやってくるという想定なんです。客船や貨物船、漁船などは通信設備が完備しているので遭難時にも捜索救助機関に連絡し易いが、ボクたちのヨットは本船に較べて通信設備は貧弱だしクルーも少ないので的確に救助要請が出来ないこともある。沿岸近くで遭難しても発見は遅れるかもしれない。せめて、飲料水と食糧は自前で入れて置きたいもんですね。



船舶救命設備規則によると、沿海区域を航行区域とする船舶は前項の規定(全ての艤装品リスト)にかかわらず以下の艤装品は備え付けることを要しないとある。

救難食糧、飲料水、コップ、応急医療具、船酔い薬、船酔い袋、保温具、缶切、はさみ、笛又は同等の音響信号器、釣道具、行動指導書、生存指導書、救命信号説明表、水密電気灯、日光信号鏡、海面着色剤並びにナイフ、あかくみ、スポンジ、シー・アンカー、落下傘付信号、信号紅炎及び発煙浮信号(定員十二人以下の救命いかだにあつては、スポンジ、シー・アンカー、落下傘付信号、信号紅炎及び発煙浮信号)の二分の一

結局、沿海用のライフラフトの艤装品内容はゴムボートの維持補修のための道具と救難信号類だけが搭載されている。

艤装品の名称   艤装品の数        
浮輪         一個
あかくみ       二個
スポンジ        一個
修理用具       一式        
落下傘付信号     二個
信号紅炎       三個        
発煙浮信号      一個      
レーダー反射器又はレーダー・トランスポンダー  一個
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by pac3jp | 2007-04-06 09:33 | ヨットの艤装と艤装品  

遂にトカラの沿海区域が変更された!

 以前よりクルージングセーラーが待望していたトカラ列島から奄美大島への3海里の近海区域が3月1日付で法令が改正され、沿海区域に含まれることになった。これからはボクのヨットでも おおっぴらに沖縄へ航海できるのだが・・・。



 今般、トカラ列島と奄美大島間の海域をこれまでの「近海区域」から「沿海区域」に変更するための所要の法令改正を行いましたので、お知らせします。

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1.改正法令
  船舶安全法施行規則

2.公布・施行日
  平成19年3月1日

3.改正内容
  新たに「東は東経129度50分、南は北緯28度30分、西は東経 128度55分、北は北緯29度13分の線により囲まれた水域」を沿海区域として追加








詳しくは国土交通省海事局Webで!



 法律の規制は緩和されたが黒潮が激しく流れるトカラ列島の、海の厳しさは昔からまったく変わらない。先日もこの海域近くで漁船とフェリーの衝突事件もあった。もしもの場合、安全の確保は各艇で考えておかなくてはならない。法律の規制でライフラフトは搭載せなくても良くなったが自分の命は自分で守らなくてはなない。やっと安全は自己責任だという事が自然に理解されてきたようだ。
 もしも遭難してしまったとき、なんとか船内から浮器は出せたが、それに掴まり救助が来るまで時化の冷たい海で耐えられるかが問題だ。先の漁船の遭難でも穴の開いたライフラフトから海水を汲みだすのに苦労したそうだが、浮器に掴まることに較べたら天地の差はある。

 自分だけは事故に会わないはず(ただの希望)だが、安全装備と費用のハザマで悩ましい日々がくるのかなぁ・・・。

法令改正を受けて我々の仲間でも早速、奄美大島へのクルージング計画が出てきて、目下、休暇に合わせたコースの選択と参加メンバーの調整中である。
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by pac3jp | 2007-03-16 10:04 | クルージング  

海難事故

c0041039_10545868.jpg 宮崎県都井岬沖70マイルの外洋で大型船に当て逃げされ半沈の漁船が発見された。その後クルーはライフラフトで漂流中に捜索活動中のヘリに発見され72時間振りに救出された。テレビのニュースで船尾だけで浮いている船体を見ていて、もう漁船員は海に投げ出され流れてしまったのかと思っていたが、この船の船長は万が一船を捨てるような状態になったとき、生き延びる為に必要なライフラフトを装備していて、今回しっかりと役に立った。

 このマグロ船は第一種小型漁船に分類され、日本の沿岸から100マイル以内で操業する20トン以下の漁船だ。JCIが要求する安全装備は我々が乗っている小型帆船の沿海区域装備よりも少なく、ほぼ限定沿海区域くらいで良いようだ。当然ライフラフトの搭載義務はない。
 全国に第一種小型漁船が何隻あるかしらないが、大きさから見て日本の沿岸で操業する殆どの漁船が該当するのだろう。漁船の遭難は多ので安全の為に搭載するのは良い考えだが、これが又高いのだ。沿海仕様6人用で40万円くらい。オプションのキャニスター(ケース)や自動脱着装置と工事費を加えれば50万円をオーバーする。そして3年ごとに検査がありその費用に10万円~15万円は掛かる。
 まぁ、漁船の場合はラフトは任意なので検査の義務はないので必ずしもやらなくていいけど・・・。

 一方、ほとんど稼ぎに関係ないヨットでも沿岸20マイルより沖を航海するときは近海区域の資格とライフラフト・イーパブなど救命設備や無線設備としてHFSSBや持ち運び式双方向無線電話機がいる。これでざっと100万円はかかる。それに3年ごとの中間検査や6年目の定期検査でラフト・信号用火薬類の更新・イーパブや無線機のリチウム電池の交換や機器の検査がありこれらに多額の費用が掛かる。

 でもいったん非常事態になったら高かった救命装備も元が取れるというもんだが、大抵のオーナーは自分だけは大丈夫と思っている。でも本当は良い物を装備したい。そして救命設備や無線設備がなんとかもっと安くならないかと願っているのだ。
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 先の週末に桟橋を大きなセールバックを台車に積んで運んでいる知り合いに出会った。「どうしたの?」と声をかけるとシングルハンドでセーリング中に「海保の船と当たってしまった!」とおっしゃる。まさか当て逃げではないだろうが、前方不注意でしっかりと叱られたのだろう。いまからセール屋さんで「大きな窓を付けて貰うんだ」と急いで台車を押していった。

 港の付近で居眠り運転の船は居ないだろうが、どちらの船もよく見張っていて、もし自艇が保持船でも衝突の恐れがあれば注意信号を発し、衝突を避けるために避航船と最善の協力動作をしなくてはならない。と決められているが、ヨットやボートは海の乗り物の中ではホンに小さいものだ。大きな本船や高速で突っ走る漁船までも遠くに見えたら早々と彼らに進路を譲ろう。
 こちらが必ず見えているとは限らない・・・。

そしてボク等は周りをよく見張って安全第一に海を楽しもうよ!!
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by pac3jp | 2007-02-16 11:18 | ウオッチング  

沖縄までやっと沿海区域になりそうだ!

 下の画像は北九州のヨットマンKURIさんから情報を頂いた南九州新聞の記事である。(関西エリアの新聞はこんなことは絶対報道しないなぁ)
 さすが鹿児島の新聞だ。
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 長年、九州本土から奄美大島方面にクルージングしたいプアーなセーラーを経済的に阻んでいた、たった3マイルの近海区域がやっと解消されることが決まった。後は法令を改正する手続きが残るだけでもう時間の問題だ。
 今まで沿海仕様のヨットはこの近海区間を通過しないと沖縄方面に行けないので皆さん苦労していた。東から来ると鹿児島で有効期限のある臨航を取ってから沖縄方面に入ってゆく。時間もかかるし費用もいる。そんな事で「日本一周航海の定義」に沖縄を入れる、入れないなんて言っていた人もいたとか・・・。
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 ボク達も本州の沿海区域の最南端まで行って見ようとトカラ列島の宝島までクルージングしたこともあった。もうすぐ奄美大島なのに装備が足りないので残念ながら寂しい宝島の前篭港から引き返してきた。
↑画像は前篭港

 船検の航行区域を全沿海でとると、沿海区域の定義は以下のようになっている。

「日本国を形成する北海道, 本州, 九州, 四国及びそれに属する特定の島,
朝鮮半島並びに樺太本島(北緯50度以北の区域を除く。)の海岸20海里以内の水域」


 この定義を読むと、鹿児島から点々とトカラの島々でつながり奄美から沖縄に至る途中に僅か3マイルの近海区域があり、そこを通ってしまうと法律を犯したと罰せられるなんて普通の人では考え付かないだろう。

 こんな事があった。彼は南国の太陽と青い海に憧れてヨットを始めようと思ったのだろう。ヨットスクールでセーリングを習い、経験豊かな元ビルダーのアドバイスを受け、充分な大きさの外洋ヨットを買った。そして、自分とその友人たちで周辺のクルージングをし、ヨットの運用とクルージングの体験を積んでいった。
 そしてある日、当初の目的地だった南の島々、沖縄に向けて一人で出港していった。航海は概ね順調だったそうだ。だが、奄美大島・名瀬港に入って状況は変った。ヨットでこの港に入ると必ず海上保安官の臨検がある。その日も彼らはやってきた。書類の検査を始めると航行区域は沿海であり、臨航もとってない。本州からここに入るには近海区域の資格がないと駄目ですよ。知らなかったのですか?と聞かれたが、ヨットスクールもビルダーもそんなことは誰~れも教えてくれなかったのだ。結果、長々と続く取調べで大弱り。 
 でも救いの神はいたのだ・・・結局、すぐにもう帰ってよいという事になり早々に帰ってきたよと聞いた。

 もうしばらくすると沿海仕様のヨットで奄美大島に行っても航行区域違反といわれることはないが、後に近海区域として残るのは殆どが本物の離島だ。東の八丈島、小笠原諸島。南西方面では先島諸島の宮古島・石垣島だ。そこまで行くヨットには当然ながら充分な耐航能力と安全装備は必要だね。


参考1.航行区域に関連するマイブログ「限定近海」
  2.南日本新聞の記事
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by pac3jp | 2006-11-24 09:50 | クルージング  

限定近海区域

 海難審判庁の記録を見ていて、普通の内航貨物船でも限定沿海区域の資格しかない船があるんだと気がついた。限定沿海と言えば小型船舶だけかと思っていたが、意外だった。航行区域は大型も小型も変りはないのだ。

 この前のクルージングでボク等のすぐ後の岸壁に着けた、200トンクラスのタンカーのクルーとお喋りしていたら、彼らの航行エリアも瀬戸内海の限られた港間でガソリンや軽油を運ぶを航海しているだけだと言っていた。限定沿海(瀬戸内)船かもしれない。

 ヨットやボートの場合は今まで航行区域を限定沿海にしているフネが多かったが、安全装備の追加で全沿岸区域を航行できるようにも規制が緩和された。その結果、5海里以内の沿岸を航行して日本一周も可能になるといわれているが・・・。

c0041039_10494127.gif だが、ボクのフネは沿海区域で船検を取っているが、日本一周は出来ない。本州側から奄美大島には行けないのだ。少しだけ沿海の区域が切れている。南に向かう大抵の沿海艇は鹿児島で臨航をとってから奄美に向かうのだが、臨航(臨時航行許可書)は有効期限があり切れたら来年まで更新出来ない。これが大変だ。

c0041039_10503053.gif  臨航なしで日本一周をしようと思うと近海区域で船検を取らなければならない。厳密にいえば沿海船で沿岸から20海里以上沖を航行すれば航行区域違反だ。例えば屋久島や種子島から直線で室戸岬にコースを引けば近海区域に入っているし、室戸岬から足摺岬に直線に航行するとチョット掛かりそうだ。

 だが、沿海区域図を見ていると直線で航海したい内航船主団体の要望だろうか、伊勢沖、土佐湾沖などどんどん沖側に大きく広がってきている。沖縄航路で奄美付近で切れている沿海区域や、沿海区域の付近で長距離フェリーを運航する会社から建造費や運航ロスなどの指摘に対して、限定近海という航行区域が出来ているそうだ。

 これは本船の資格みたいだが、我々ヨット乗りにも沿海区域から少しレベルアップしたフネが、丁度いい位の外洋クルージングが出来る範囲だとと思うね。沖縄と八丈島が入っているので・・・。


沿海資格の船が長めの航路を引くとき沿海区域に合わせてコースを引くと航海距離が伸び、燃料費が大目にかかる。そこで、国内海上輸送について、輸送時間及び輸送コストの削減のために各港間を直線的に航行するというニーズに対応するため、限定近海船(近海区域を航行区域とする船舶のうち本邦の周辺の水域のみを航行する船舶)という船舶の分類区分を設定し、その水域を航行する船舶の安全性の確保に必要十分な基準を策定してきたところです。

沿海区域を航行区域とする場合とほぼ同等の積載量を確保したまま直線的な航路を選択(航程距離を5%~10%短縮)することにより、結果的に燃料費の節減等の運航コスト削減が可能となる。 なお、運航時間の短縮により船員労働環境の改善に貢献
  (参考)長距離フェリーの燃料費 年間約6億円
 近海区域を航行区域とする船舶より建造費を3%程度削減可能となる。
  (参考)699㌧型貨物船の建造費 約5億円                国交省HPより 引用
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 本船のこの規制の緩和は船体の満載喫水線や船員の資格も関係しているが、我々が乗っているヨットは船体そのものは近海の資格は充分取れると聞いている。海技免状も小型1級があればOK。
 あとは安全・無線装備だが近海と限定近海で較べれば航行できる範囲はかなり狭い。それに見合う程度に削減するか、沿海装備に数点追加して限定近海船として認めて欲しいものである。
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by pac3jp | 2006-06-09 11:02 | クルージング  

航泊禁止区域

c0041039_8254111.jpg 六甲アイランド南、神戸港第7防波堤南側と阪神広域処分場埋立地(フェニックス)に囲まれた海域は以前は警戒船がいて通過できなかったが、今は工事中の黄色ブイが入っていて航泊禁止区域は設定されているようだが、見渡したところ工事もしていないし警戒船もいないので時々ヨットやボートが航行しているのを見かける。

 ご近所のオーナーさん達に聞いてみると、どうもそこが「進入禁止」だとは思ってないようで、最近ここを航行した人も数人いた。

 だが、お役所から通知は来ていた。それはヨットハーバーフロントの掲示板に「このエリアの進入禁止のお知らせ」として貼ってあった。赤で囲った部分水深が充分ないから航泊禁止と表示してある。(神戸市はここにも埋立地を造るらしい・・・)

c0041039_8271069.gif GWの終わりにここを西側から東に通過しようとしたヨットが巡視艇に臨検されたそうだ。同乗していたクルーに聞くと巡視艇は埋立地の東側に隠れていて、ヨットが航泊禁止区域の真ん中辺りに来た時姿を現し、停船を命じ、ヨットに係官が乗り込んできて、書類の提示を求め、証拠の写真を撮ったそうです。
 週明けには保安庁に出頭するようにとの命令があったそうだ。このエリアは神戸港域なので神戸港にある神戸海上保安部に呼ばれるらしい。 調書をとられ法律上の手続きがあり、裁決となるのかどうかは分からないが面倒な事には違いない。

 道路交通の場面では「進入禁止違反」でその場で切符を切られたら後、罰金を払えば済むが、海の場合は件数が少ないので昔ながらの法律手続きで進められるので時間がかかる。そういえば昔は駐禁の罰金を払うのにも裁判所で略式判決を貰ってから支払っていたのだ。裁判所は大勢でごった返していたのを思い出す。

 西宮や大阪湾の湾奥にヨットを置くヨット乗りが明石海峡に出るため西へ航路を取るとき、昔は西宮一文字を出ると真直ぐ垂水付近を目指せたもんだ。だが、ポートアイランドが沖にせり出し、西宮一文字の入り口にフェニックスの埋め立てが出来、今は神戸空港の沖まで回り道をしなければならない。鈍足のヨットはつらい。
 また、帰港時はマストが低いヨットは神戸港西航路から入って波のない港内も通行できるが、我艇はそれも出来ない。長が~い防波堤からの三角波と入港する大型コンテナ船に追いかけられながら大回りのコースで母港に帰っている。

 多少は近回りもしたい気もするが、順法精神にのっとり安全で確実な航路を取るのが一番だね。
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by pac3jp | 2006-05-17 08:31 | ウオッチング