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神戸築港資料館「ピアしっくす」

c0041039_17314864.jpg つい最近、国交省の出先機関である神戸港湾事務所が管理運営する神戸築港資料館「ピアしっくす」に行って来た。この資料館は神戸港の中心から少し東に離れた第6突堤の根っこにある。平成16年8月オープンだというのでもう5年も経っているが、知る人ぞ知るという存在でし
ょうか。
 ボクは昨年の8月に続いて2回目の見学だ。「ご自由にお入りください」とドアに張り紙があり入り口は開いている。今回も施設の照明は自動点灯だったし、見学者は勿論、留守番の係員もいなかった。少々不用心だと思うが泥棒が持っていきそうな物は何にもないのでその点安心なのかな。

 港湾工事が専門のお役所が造った資料館なので港湾土木工事に関わる機材や工法の展示物が並んでいる。それだけだと愛想がないので神戸港の歴史が年表や図表、写真資料などで展示してある。割合広いスペースを割いて港系?セミナーコーナーもある。

 ボクはマリコンの仕事にも興味があるので、今回は防波堤の構造や工事方法について説明してある展示に注目した。防波堤はどこの港でもあるが、構造まで知っているヨットマンは少ないと思われるので少しお勉強を・・・。

 模型もあったが、一緒に置いてある防波堤工事のイラストの方がよく分る。↓画像
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 イラストを見ての感想は、主になる構造物である大きなケーソンは港湾用地の端の方でよく造られているし、沖で見る防波堤の工事ではガット船、クレーン船、ダイバー船、引き船などが仕事をしているのだが、見える部分は海面に出ている部分だけで殆どは海中にあってヨットからどんな仕事をしているのかは見えないので一度は海中の仕事も見学したいものだと思っていた。

イラストに1~7の番号が打ってある。
1.まず2000トンのケーソンの製作、それを浮かべてタグボートで据付する場所へ曳航する。このシーンは周防大島で見たことがあるなあ。
2.海底に潜水士が基礎石を積んで長い防波堤の基礎を造る。
3.その上にケーソンを沈め潜水士らが据え付ける。
4.ケーソン内部に砂を詰める。
5.上部にコンクリートを打ち蓋をする。
その後、順々に工程を進め、外海側に波消しブロックを積み上げ防波堤は完成する。

c0041039_17362222.jpg ボール紙で作ったようなお粗末な埠頭の模型だがグレーはケーソンやコンクリート部分、茶色は基礎石及び裏込石が入り、海底の地盤は白く改良(砂の杭)され耐震埠頭のように見える。

 阪神淡路大震災の時、耐震化が考慮されてなかった西宮一文字防波堤は沈下してしまい、満潮時は水面下で港の景色が変わったように見えて、どうなるのかと心配したものだが、今は重要な港湾設備は耐震化がはかられいるという。

 今年の夏、南の島々を回ったが、瀬戸内の防波堤と違って外洋の大波を防ぐ防波堤は大きいので時間も掛かるし工事も大変だ。でもしっかりと守られた港に入ると安心する。そして、ヨットが安心して停泊できるスペースがあればもっと嬉しいなあ。
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by pac3jp | 2009-12-05 17:42 | ウオッチング  

J24でトカラを渡る

c0041039_16263586.jpg 週末の土曜日、お世話になった奄美の夢丸さんがマルエーフェリーで神戸港に着くので出迎えに行こうとお仲間から連絡があった。

 彼らは香川の仁尾マリーナからJ24を奄美に回航するのにやってくるのだという。この季節にちょっときつい航海だと想像するが好天を待ってゆっくり行けば何とかなるのでしょうね。

 先週末は沖縄行きの大型フェリーが荒天の熊野灘で荷崩れを起こし、結局、浅瀬に座礁させる、という海難事故があった。丁度その頃、夢丸さんも同じマルエーフェリーの上り便に乗って時化の海を神戸に航行中で、彼から衛星電話で「ありあけ」の遭難情報など問い合わせがあったと聞いていた。

 神戸港には11月14日(土)午前10時到着の予定だったが、到着日の10時過ぎにガラガラのターミナルに出迎えに行くとフェリーは2時間遅れの12時の到着ですといっている。神戸港は晴れで微風。ここから見える大阪湾は穏やかな海である。どうして2時間も遅れるのか不思議だったが、フェリー会社も色々と事情があるのだろう。

c0041039_1627767.jpg 画像は神戸港六甲アイランドフェリー埠頭に接岸しようとする「琉球エクスプレス」。岸壁にはこれから積み込むコンテナが1個、シャシーに載って置いてある。ターミナルから大きな可動乗降橋が伸びているがこれはいまや無用の長物のようだ。

 12時、無事に着岸して、夢丸さん達お二人の乗客が降りてきたが、あとは誰もいなかったように思う。大阪で降りた人もいたと思うが沖縄・神戸航路も乗客は少ないもんですね。遭難した東京・沖縄便も乗客はたった7名だったというから。

 予定が2時間も遅れてしまったので夢丸さんからゆっくりフェリーの話も聞けずに、集合写真を1枚撮っただけでジェニファーさんのトレーラーで四国・仁尾マリーナに向かった。その後の予定はまず、J24の整備をし、船検を取り、11月18日には出港したいとおっしゃていたが、雨だったり北が強かったりしたので遅れたかもしれない。コースは瀬戸内海→豊後水道→宮崎→鹿児島まで行き、お天気条件がよければトカラを渡って奄美に向かうが、デッキ積で古仁屋にかえることも想定しているとおっしゃっていた。

c0041039_1024625.jpg ボクもJ24は期間を空けて2隻を合わせて5~6年ほど乗ったことはあるが、長距離には乗ったことがないなあ。帆走性能は良いがクルージングにはどうかと思う、これで日本一周をしていた人に出会った友人から「たいへんしんどかった!」と言っていたよと聞いたこともある。
 (上のJ24はボクたちが'02年のJ24ワールドカップ予選に出ていた頃のフネ、成績は別にして楽しかった思い出のヨットだ。)

 でも季節は晩秋、黒潮の海はそう寒くはない。北よりの順風が数日吹けば、楽楽と黒潮を乗りきれるだろう。かっては同じくらいの長さながら水密甲板のない和船でこの海域をわたっていたという。小さいとはいえ高い帆走性能を持つセーリングクルーザーに経験豊かなスキッパーが乗っているのだ、航海は充分可能だろう。ご安航をお祈りする。
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by pac3jp | 2009-11-20 16:33 | ウオッチング  

大型コンテナ船の進水式を見学しませんか!

 神戸港では三菱重工・神戸造船所が大型コンテナ船を、川崎造船・神戸造船所はバラ積貨物船を連続建造している。ボクも両社の進水式を見学させてもらったことがあるが、小型船とは迫力が違います、一度は見学する値打ちは充分ありますよ。

「大型コンテナ船 命名・進水式」見学会参加者募集

神戸造船所では(社)神戸港振興協会との共催で、市民の方々にダイナミックで感動的な新造船誕生の瞬間をご覧いただくため、「大型コンテナ船 命名・進水式」見学会を開催いたします。
 参加要領等詳細は次のとおりですので、奮ってご応募ください。

c0041039_17441468.jpg【日時】 2009年7月7日(火)午前9時進水
    (セレモニー:午前8時50分~9時)
【場所】 三菱重工業(株)神戸造船所
      神戸市兵庫区和田崎町一丁目1番1号
【船の概要】
 船 種      コンテナ輸送船
 全長       約302メートル
 幅         43.4メートル
 総トン数     約78,000
 コンテナ搭載個数 6,724個
【募集人員】300人

【応募要領】 「官製往復はがき」に5人までを1組として、参加希望者全員の①氏名②年齢③住所④電話番号を明記の上、6月19日(金)必着で下記までお申し込みください。なお、応募多数の場合は抽選となり、当落は応募者全員に返信用ハガキにより通知いたします。

〒650-0042
 神戸市中央区波止場町2-2
社団法人神戸港振興協会「三菱重工進水式」(ホームページ)係


 進水式を初めて見学する人には見学場所の広さとか、普通に見れない史蹟の和田岬砲台も構内にあり、あわせて見学できるメリットは三菱神戸の方にあると思います。朝早くの行事なので後の時間は神戸の観光などしてお楽しみください。神戸の新型インフルはもう大丈夫だと知事さんも言っていますので安心してお出かけください。


【関連記事】:3月18日大型コンテナ船 MOL MAGNIFICENCE号の進水を見学する
【参考Web】:「大型コンテナ船 命名・進水式」見学会参加者募集
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by pac3jp | 2009-06-12 17:55 | 貨物船  

ウェルカム・ポイント

 ボクのブログのトップページには「U W」と2枚の国際信号旗でウェルカム!とご挨拶をさせてもらっている。

 神戸港も昔は大きな信号塔があり旗旈信号で船舶の出入港を管制をしていた時代があった。今でも塔はハーバーランドに移築されモニュメントとして「UW KOBE」と6枚の旗が翻っている。
 そんな「U W」旗だが、少し前から神戸港で出入港の船舶に「U W」旗をあげて歓送迎している人がいるとは聞いていたが、昨日(9日)の地元新聞に詳しく紹介されていた。

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 写真を見ると「U W 3」と3枚の信号旗がポールについている。航海訓練所の練習船「銀河丸」の出迎えなので多分「お帰りなさい」なのでしょうね。ボクの持っている2字信号の抜粋には以下の2種類だけしかないが、詳しく知りたい方は国際信号書をご覧ください。

 U W は「ご安航を祈る」、その返事として、U W 1 は「あなたの協力を感謝する。ご安航を祈る」となる。

 そのように船舶の出入港を国歌や信号旗で歓送迎する場所をウェルカム・ポイントといって、ドイツでは盛んらしく、ハンブルグ港に入るエルベ川にある「Willkomm-Höft」のウェルカム・ポイントでは500トン以上の通過船舶に対して本式の設備で敬意を表しているという。

c0041039_182392.jpg 神戸港では一般人が船舶に近づけるのは客船埠頭や内航船埠頭だけで外貿埠頭は「テロ何とか法」で近寄れない。従って数多く入港するコンテナ船など外国の貨物船は歓迎したくても出来ない仕組みになっている。昔は突堤の入り口に税関の監視所があり通りにくかったのにやっと自由に入れるようになればテロリストのせいでゲートが出来、ガードマンに締め出されてしまうようになってしまったなぁ。

 船舶に旗を掲げる習慣は古代エジプトまでにさかのぼるが、船同士の通信手段に用いられるようになってきたのはイギリスでは14世紀頃だと記録にあるという。
 電波を使用する通信手段が広く普及した現代でも海上交通安全法や港則法などで規制される航路や港湾には指定された国際信号旗を掲げた本船が航行している。神戸港でも国際信号旗で行き先表示をした船舶が行き交っている。

 ボク達が楽しんでいるヨットでも国際信号旗のNC旗は安全備品として備えることが義務つけられているが、これを掲げたら海保のお世話になってしまうが、UW旗ぐらいは準備しておいて外国艇などにも挨拶代わりに振ってあげればきっと喜ばれるはずですよ。

【関連記事】:国際信号旗について 

【参考Web】1:神戸港ウェルカムポイント
【参考Web】2:ドイツ再発見
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by pac3jp | 2009-06-10 18:04 |  

川崎造船の進水式

 3月18日には三菱神戸造船所で大型コンテナ船の進水式を見学して、引き続いて3月31日に神戸港のもう一つの大型船造船所である川崎造船で55,000トン積のバラ積運搬船の進水式を見学してきた。

 川崎造船は神戸港内からドックや船台を裏から眺めたことはよくあるが正門から正式に入るのは今回が初めてだった。その日進水する船はシリーズで同型船が数多く建造されていて艤装岸壁にはいつも同じ船が作業しているように見えていた。

c0041039_1013897.jpg 進水式がある第四船台に行くとクレーン下の狭い通路が一般見学者の場所に指定されている。船首側には紅白の幔幕が張り巡らされバウの下部は見えなくなっている。幔幕が途切れたところから少し船尾よりはもうロープが張ってあり通行禁止になっている。三菱に較べて一般見学者の観覧席は大分狭いようである。

 船台に乗った船を滑らす方法は会社によって違うのか確かめたくて、近くの社員スタッフに「ローラーで滑らすのですか?」とお聞きすると、それは三菱さんで、ここでは「滑らすのにはせっけんを使っている」とのお返事。お風呂で使う石鹸も濡れるとヌルヌルして銭湯などで誤って足で踏みつけたらすってんころりと転倒は間違いないほど良く滑るし、海水汚染の問題はない。グリスでもよさそうだが海面がオイルで汚染される恐れがあるからなぁ。進水方法も造船所によって様々のようだ。

c0041039_1024266.jpg バウの左右に大きなアンカーがぶら下がっている(左画像)。一見、進水後の本船のブレーキに使うのかと思ったが、進水時にバウを支えた船台を水中に入ってから船底から引き離すアンカーらしい。船尾よりの両舷側に大きな錘が5個ずつぶら下がっている(下の画像)。これを投入して船足を止めるのだという。

 時間がやってきた。式典は国歌演奏・国旗掲揚からオーナー会社の社長が「KOMATUSHIMA STAR」と命名し、引き続き令夫人か、あるいはご令嬢が支綱切断となるところだがアナウンスはご母堂がそれを取り仕切るといっている。こちらからお顔は見えないが社長の年齢から考えても大分年配の女性だろう。独身のオーナーならそうするのが恒例かも知れないが、色々と下世話な憶測してしまった。

c0041039_103513.jpg 川崎造船の第1615番船の進水作業は笛の音と腹砂盤木を外す「ダーン、ダーン」という音とともに進み、オーナーご母堂の支綱切断で巨大な船体が動き出し、クス玉が割れ、船首は五色の紙吹雪に包まれ、子供たちの歓声に送られながらゆっくりと神戸港に滑り込んでいった。

 このバラ積運搬船は徳島の海運会社の船なのでオーナー地元のお客さんが大勢乗ってきたのか徳島ナンバーの観光バスが近くに駐車していた。
 工場を出てハーバーランドの岸壁まで歩いてくると、港内ではさっき進水した船をタグボートが方向転換させ、艤装岸壁に曳航してゆくのが見た。船台で見上げていたら大きいのはよく分かるが、長さの実感はない。でも横から見ると随分長く見えるもんですね。

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 このように大勢の祝福を浴びて進水する船もある一方、関係者だけで密やかに進水するフネもある。昨年の10月15日、同社神戸工場第一船台においてAIP潜水艦の2番艦「うんりゅう」が進水した。防衛省によると1隻の所要経費は約604億円(後年度負担額を含む)という。
 基準排水量2,900トンの小振りな艦体だけでも350億円以上もするので造船所にとってはきっとドル箱でしょうね。会社は商船の建造で発生する損失を潜水艦の儲けで穴埋めしてるなど聞いたことがあるなぁ。

【関連記事】1:3月18日 大型コンテナ船の進水を見学する
      2:新鋭AIP潜水艦 501「そうりゅう」
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by pac3jp | 2009-04-15 10:11 | 貨物船  

3月18日 大型コンテナ船 MOL MAGNIFICENCE号 の進水を見学する

 神戸港では川崎造船がバラ積み貨物船を、三菱神戸造船所が自動車運搬船やコンテナ船などの大型新造船を建造している。それに両社とも大日本帝国海軍の時代から引き続き現在まで潜水艦の建造もしている。

 ボクも神戸港で貨物船の進水式をやっているのはよく知っていたが、週日だったりして今まで一度も見学の機会がなかった。ところが先日応募した大型コンテナ船命名進水式見学募集に当選し昨日の18日、三菱重工神戸造船所で大型船の進水式を初めて見学してきた。

↓デジカメ動画で撮ってきましたのでご覧ください。映像に入っているタイトルの日付が2008年は間違いで今年2009年です。



c0041039_16293558.jpgコンテナ船「エムオーエル・マグニフィセンス」の完成予想図。
頂いた絵はがきより。

船主:株式会社 商船三井
起工:平成20年 10月 3日
竣工:平成21年 8月下旬
全長:約302メートル
幅 :43.4メートル
総トン数:約78,000トン
コンテナ搭載個数:6724個「ISO 型20f換算」
航海速力:約24.5ノット

c0041039_16302129.jpg 当日は朝、8時20分までの受付なので造船所の人たちと一緒に早々と正門からの出社となったが、年頃や服装で殆ど見分けが付く。本日の進水が行われる第3船台は正門から遠く、1300人もいる見学者の列は長く続いている。現場に着くと頑丈なコンクリートの船台はきれいに片付いて巨大な船体が静かに船台に載っていて、傍らに観覧席が設けてある。見学通路から船首を仰ぎ見れば確かに海で見るより遥かに大きい。大きなビルをみているようだ。

c0041039_16323339.jpg バウ付近の船底には船尾やミジップと違った鉄骨の船台がセットされていてデッキからブイの付いたワイヤーで吊られている。数えて見ると片舷15本ほどある。なんだろうと思って考えると、ミジップは船幅43mでデッキまでの高さも40mはありそうなので船台の上でも安定だが、バウは船底の幅が狭くて船尾からゆっくり船体が進水してゆくと船尾が浮き、バウの狭い船底部分に一時大きな荷重がかかる時があり、その対策で入っている治具だろうと素人考えで想像した。

c0041039_16361742.jpg 進水準備が始まると船主招待席の前には進水制御卓を中心に4人のチームが並び、三菱神戸が今日進水させる第1282番船の進水作業の指揮を執る。まず、ミジップでコンクリート船台と船とを固定してあった木のくさびを外し主綱一本だけにし、合図とともに船主会社のお偉方の奥方が支綱を切断し、セットしてあった特大シャンパンだろうか、そのお酒のビンが船体に当たって砕けると、静かに船は動き出した。

 造船所のカメラマンは船首と同じ高さのゴンドラに乗ってビデオを回している。あそこは撮影には一等場所だと思うが部外者は到底無理でビデオは船が完成した時の竣工図書の一部になるのだろう。

 見学者の歓声に送られて無事進水した船のバウからしばらくして、バシャ!という大きな水音と両舷から高い水柱がたった。バウから吊っていた進水用の治具を一斉に海に落とした音だった。

c0041039_163866.jpg 船がいなくなった船台にはソフトボールよりも大分大きい鋼鉄のボールが80個も並んだプレートが片舷に十数枚ほど残っている。触ってみるとグリスが付いているが軽く動く。この上を鋼鉄の台に乗った数万トンもあるコンテナ船が滑っていったのだ。

 そして後で海に落ちた船台や治具など進水設備はダイバーが回収するのでしょうね。進水式は後片付けも大変みたいだ。
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by pac3jp | 2009-03-19 16:44 | 貨物船  

「神戸メリケンパークオリエンタルホテル灯台」

 若い頃、神戸の市役所前に事務所がある会社に勤めていて、時々は生田区京町にあったオリエンタルホテルのバーで飲んだこともあった。そしてそのホテルの屋上には日本で唯一のホテルと一体になっているが海上保安庁から正式に認められた灯台があり、夜間はビルの谷間からでもちゃんと光を放っていることも知っていた。

 その後、阪神・淡路大震災でホテルは全壊、周りもすっかり変わってしまい灯台のことも忘れていたが、今日、神戸海上保安部の「お知らせ」を見ていると1月19日に川崎造船第四船台から進水する31,000トンの貨物船のために神戸港内に航泊禁止海域が指定されていた。そして、その基点が「神戸メリケンパークオリエンタルホテル灯台」となっていた。
 おっ、あの灯台は同じオリエンタルホテルであるメリケンパークに移転されたんだと遅まきながら再確認したのだった。

c0041039_13385790.jpg「神戸メリケンパークオリエンタルホテル灯台」
所在地:神戸市中央区波止場町5-6
位置:北緯34度40分35秒 東経135度11分29秒
光度:赤 64,000カンデラ 緑 69,000カンデラ
光達距離:20.0海里
高さ:海抜55.26m
管理者:関西汽船(株)

※この灯台はメリケンパークオリエンタルホテルの14階のテラスに設置されている。

 調べてみると、昔の灯台は関西汽船株式会社管理の許可標識「神戸オリエンタルホテル屋上灯台」として昭和39年に神戸市生田区(現;中央区)京町のオリエンタルホテル屋上に設置されたものだが、周囲の建物が増加し,海上から見えにくくなったため,平成7年7月関西汽船専用桟橋のある神戸港中突堤に新しく建設されたメリケンパークオリエンタルホテルに移転しました。この灯台の移転にあたっては,明治5年に神戸の和田岬に建てられ,現在は役目を終えて須磨海岸に保存されている和田岬灯台の形を模して設計されました。
(海保HPより)

灯台が光っているのを見たい方は動画をご覧ください。

 近くの西宮・今津港にある木造の「大関酒造今津灯台」も許可標識の灯台だという。

c0041039_13401361.jpg設置点灯年月日:昭和43年11月1日
構造:四角形灯篭形 木造
灯質:不動緑光
光達距離:8.0海里(約14.8Km)
構造物の高さ:6.7 m
光までの高さ(海抜):7.7 m
管理者 (株)大関

 この灯台は,江戸時代後期の文化7年(1810年)に大関酒造の長部家5代目長兵衛さんが今津付近から江戸に酒を回漕する船(樽回船)の目印のために,私費で建設した灯明台(昔の灯台)が始まりです。
 その後,度々修理・改修が行われましたが,現在でも付近を航行する小型船等の安全を見守る灯台としての役目を果たしています。現在の灯台は昭和59年に創建当時の姿に復元されたものです。

 ・・・と海保HPの解説にあるが、この灯台は港奥の船溜りの入り口にあってこの灯台をあてにしている船は全くいないと思うが、灯質は不動緑光で光達距離 8.0海里とちゃんとした灯台の能力はあるのだ。電気の引込み線もないのできっと蝋燭用だと思っていたが地中ケーブルで電気は入っているんだね。

 大昔、まだ付近が広い砂浜だった頃、今でも小さい川口になっている今津で、当時は沖に泊った樽廻船に新酒を運ぶ荷舟が忙しく働くさまをこの灯明台はそんな長い歴史をずっと眺めてきたのでしょうね。


【関連記事】:旧和田岬灯台
【参考Web】:メリケン灯台 
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by pac3jp | 2009-01-08 13:53 | ウオッチング  

境港で水産高校の練習船が沈没・・・

 今回四人目の日本人科学者下村さんがノーベル化学賞を受賞すると決まったと、うれしいニュースを見ていたら、境港で隠岐水産高校の練習船が沈没したと臨時ニュースが入った。船名は「わかしまね」といっていたので、もしやと思って調べてみると今年('08)の2月5日に神戸港中突堤に来ていた練習船に間違いなかった。

 当時、船に実習生は乗っていなかったが当直のクルーにお聞きすると航海実習に来ているとおっしゃった。冬の日本海は高校生の訓練には向かないので波静かな瀬戸内のクルージングを楽しんでいるかと思っていた。
 練習船はまだ新造のようにキレイな大型イカ釣り漁船タイプで、作業エリアの木甲板もまだまだきれいなもんだった。
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イカ釣り用 前デッキうえの集魚灯全景と器具の詳細
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壱岐や対馬で出会う小型イカ釣り漁船はスミで真っ黒だがさすがキレイなデッキ。マストトップにはサテライトコンパスのセンサー(左画像)が付いている。航海・通信機器はFURUNOの新型が装備されているようだ。
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「わかしまね」主要寸法
全  長:41.0m
全  幅:7.4m
総トン数:195トン
速  力:12.0ノット
定  員:34名
実習内容:イカ釣り、船釣り

 ところが昨日のニュースによると以下のように報道されていた。

練習船が衝突、沈没…隠岐水産高生ら25人救助 (YOMIURI ONLINE)

 8日午後6時45分ごろ、鳥取県境港市昭和町沖合の境水道で、島根県所有の水産練習船「わかしまね」=196トン、山本克己船長(58)=と、同県隠岐の島町の漁業協同組合JFしまね西郷支所所属の漁船「第22事代(ことしろ)丸」=222トン、花房光男船長(59)ら5人乗り組み=が衝突。「わかしまね」は同7時30分ごろに沈没したが、乗っていた同県立隠岐水産高の実習生13人と引率の教諭ら2人、乗組員10人の計25人は全員、事代丸に救助された。うち実習生ら2人が境港市内の病院に運ばれ、軽いけが。
 境海上保安部の発表では、事代丸の船首とわかしまねの右舷が衝突。わかしまねは船体の右側を下にして沈没し、船内にあった重油約54キロ・リットルなどの一部が流出しているという。同保安部は業務上過失往来妨害などの疑いもあるとみて、両船の乗組員らから衝突時の状況を聞く。


 衝突から沈没までの原因は今後海保が捜査し、海難審判で結論を出すだろうが、この練習船は隠岐水産高と浜田水産高(同県浜田市)が交互に実習で使用し、これからの日本海のイカ釣り漁業などを支える若い人を育てる学校施設だ。
 幸い、全員救助もされたし、境港のすぐ近くで水深10mと浅くサルベージも楽そうに思う。修理して現役に復帰するのも比較的早いかもしれなが、出来るだけ早く学生たちの漁業実習が出来るように関係者の皆さんにがんばってもらいたいものです。

【参考資料】:水産練習船「わかしまね」の概要
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by pac3jp | 2008-10-10 10:39 | 特殊船  

大型RO/RO貨物船 「タロンガ(TARONGA)」

 ボク達のセーリングエリアに隣り合った神戸六甲アイランド東側の埠頭には乗用車、バス、トラックなど一般車両と大・小の建設機械、鉄道車両、プラントなど大物貨物も並んでいて主にRO/RO船や重量物運搬船が使っている岸壁のようだ。
 9月15日(敬老の日)には赤み掛かったオレンジ色の船体をしたノールウェイのWILHELMSEN LINEの大型RO/RO船「タロンガ」が停泊していた。

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 新造時の“TARONGA”主要目
全  長:264.6m
型  幅:32.26m
総トン数:54,286t
航海速力:20.6kn
航続距離:35,000海里
乗組員 :25名
主  機:三菱-7UEC85LSC(Derated)×1
最大出力:34,000PSx95.4rpm
常用出力:30,450PSx92.0rpm
主発電機:1,640kWx3,1,230kWx2 合計7,380kw

 この船はコンテナも搭載できるRO/RO船として1997年、三菱重工長崎で建造されたが、やがて運航会社がコンテナ輸送から撤退したのでRO/RO専用に大改造されたという。
c0041039_1456871.jpg その外観は倉庫ビルのようで不細工な自動車運搬船とは違ってコンテナ船のようにスマートで長く見える船体と上部デッキには白い箱のような船倉が並んでいる。そしてブリッジなど居住区は大きく、まるでマンションのようだ。竣工時には暴露デッキにコンテナを最大5段積みにして航海していたというが、そのデッキにいまは外洋の風波を防ぐRO/RO貨物の船倉になっている。

 右舷船尾には巨大なスターンランプ(乗り込み口)がある。全長約44m、先端部で有効幅12m、カーブ部で有効幅約20mの大きさがあり、最大荷重320tと表示してあった。この大きさがあれば新幹線並みの車両も楽に積み込みが出来る。

 このWILHELMSEN LINEの赤いオレンジのRO/RO船はよくこの岸壁に停泊しているが、ボクが「タロンガ」に注目したのはあるとき、ゴロゴロと遠雷ののように聞こえてくる音だった。快晴の空にどこにも雷雲らしきものも無いのにと思っていると、どうもそのRO/RO船から聞こえてくるのだ。近くに寄って眺めてみると大型のコマツブルトーザーが列を作ってランプを上っていた。そのキャタピラの音が船体に共鳴して遠雷のような音を発していたようだ。タイヤがない土木機械が鋼板のデッキを自走するとホント喧しいものだと納得したものだった。

 少し興味が出てきたので、お仲間にRO/RO船の荷役を専門に請負う会社で今も現場で指揮を取っている社長さんがいらっしゃると聞いているので是非一度お話を聞いてみたいものだと思っている。

【参考】
RO/RO貨物船とは、コンテナ、乗用車、背高車、重車両、ヘリコブタ、鉄道車両、プラント、大型建設機械、鋼材、木材製品、工作機械等様々な貨物を輸送する貨物船のことで、これらの貨物をトレーラ(台車)に乗せ、あるいは自走により岸壁から船内へ積込む。
この種の船は荷役をRollOn(車輪で積込み)、RollOff(車輪で積出し)により行うことからRO/RO船と呼ばれる。ちなみに自動車運搬船やフェリ-もRO/RO船の一種である。またRO/RO船は、様々な貨物を岸壁から直接荷役ができるため、世界各地の港湾、特に大型岸壁クレーン等荷役装置のコンテナ化の進んでいない港にも寄港可能であることが特徴として挙げられる。

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by pac3jp | 2008-09-17 14:58 | 貨物船  

ハイテクロープの「ダイニーマ」

 レーシングヨットには早くから軽くて強いハイテク繊維が使われていた。ケブラーやスペクトルのセール。ケブラー、テクノーラ、ベクトラン、ダイニーマなどのハイテクロープも使われてきたし、最近はカーボンのマストも普通になってきた。

c0041039_9592544.jpg 先日神戸港でダグボートを見学する機会がありバウデッキにあるウインチに巻かれた曳航索がダイニーマであることがわかった。ダグもハイテクロープを使っているんだとちょっと驚いた。

 東京製綱ロープ会社のWebによると、ここ数年、タグラインは従来のロープから高機能繊維ロープ(ダイニーマ)へと劇的な変化を遂げつつあるという。

 以下にそのダイニーマの特徴をあげると、

●高強力、低伸度
品種によりワイヤロープ6×37 B種、あるいはワイヤロープ6×WS(36)IWRC B種と同等の引張強さを持ち、いずれも破断時の伸び率が3~4%でワイヤロープと同等です。
●軽量
比重が0.97と軽量で、ダイニーマのみで使用した場合は水に浮きます。同じ太さのワイヤーロープにくらべ、約1/4の軽さです。
●引張疲労性に強い
安全率=3の繰り返し引張疲労試験で100万回の回数を与えても強度低下はありません。
●耐摩性、耐候性、耐食性が良い
合成繊維ロープの中では最も良好な性能を持ちます。
●キンク、型くずれ
ブレード型で非自転構造ですので、キンクや型くずれが起こりにくくなっています。

 ダグのデッキにいたクルーにお聞きすると今まで使っていた曳航ロープは直径が10cmもあった。強度は同じだがこれは6.5cmで大分細くなって扱いやすいとのこと。
 本船が係留に使っているホーサーとよく似ているので、ただのナイロンロープだろうと思っていたが、同じように見えるエイトロープでもその用途によって材質も大いに違うことがあるのだ。

c0041039_9595517.jpg 画像は日本丸のメインマストの基部である。静索はワイヤーだが動索はすべて三つ打ちロープだ。昔はサイザルやマニラロープが使われていたのだろうが今はどんな材質の三つ打ちロープだろうか。ポリエチレンかポリエステルかそれともクレモナだろうか。
 普通のヨットが使うマッド打ちポリエステルダブルブレードなんて手に優しいロープなどはどこにも見当たらない。

 ボクのクルージングヨットには長さ10m、太さ6mmのダイニーマロープをたった2本だけだが持っている。破断強度は1,600kgもある。もし非常の場合はワイヤーの代わりになるだろうと期待している。でもいつもは日よけシートの支線に使っているが伸びなくて具合がいい。

c0041039_1003368.jpg 陸置きされたレーサーの黒いバックスティ端末が金属ソケット処理されているのを見てどうするのだろうと、前から思っていたがロープ会社では普通のアイスプライスから接着やロック加工など各種のロープ端末処理をオプションで用意しているようだ。
右の画像をご参照ください。
 
 また、黒く光ったバックスティはハイテクロープの上からUV対策で外層にウレタン樹脂を被覆したものだった。


【関連記事】:ハイテクロープのバックステイ

【参考資料】:東京製綱繊維ロープ株式会社
【参考資料】:ヨットロープ
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by pac3jp | 2008-08-08 10:08 | 特殊船