タグ:神戸港 ( 47 ) タグの人気記事

 

神戸港に四代目の新しい大成丸が初入港した!

2014年4月23日(水)晴天微風の神戸港に消防艇の歓迎放水や満船飾のタグ「竜王}に迎えられ午前10時、予定通りに新港第一突堤に入港した。

c0041039_17191975.jpg

先代と比べると全長で34m短く、総トン数で1897トン少ないので大分小さく思えるるが、幅や深さは余り変わらないのでやや太めに見える。でもこの四世から大成丸の訓練内容が「内航船の船員を育成するため」と大きく変わり、主機はかって大型外航船で使われた蒸気タービンから内航用練習船として、内航貨物船などで一般的な主機の中速ディーゼルエンジンが搭載されている。

総トン数:3,990t
全   長:91.28m
幅    :15.50m
深 さ  :9.0m
機   関:4サイクル中速ディーゼル機関 1基
出   力:4,000/3,000 PS/KW
最大速力:16.2 kt
航海速力:14.5 Kt
竣工年月: 2014年4月1日

建造場所:三井造船玉野事業所
船舶所有者:航海訓練所・東京センチュリーリース(株)
※リース会社が共同所有者になっているが航海訓練所が独立行政法人になったのに関係があるのだろうか。
c0041039_17213883.jpg

突堤の先端には歓迎のUW旗が翻っている。以前には余り見なかったがこの頃は流行っているのだろうか。勿論、大成丸のマストにはUW1旗が上がっている。右端の人はUW2旗(入港を歓迎する)を振っている!

c0041039_17242666.jpg

岸壁には近くの幼稚園児が大勢見学に来ている。消防音楽隊の歓迎演奏を奏でている。
ギャラリーはさすがにお暇なシルバー世代が多い・・・。
大成丸は神戸港の常連でいつも一突に停泊していた。日本丸や海王丸ほど人気はない様だが、大成丸で訓練航海をしたというヨット乗りに時々出会うこともあった。

c0041039_17245164.jpg

ブリッジは殆んどの内航貨物船では船尾寄りにあるのを考慮して船体中央部に配置された。
煙突も先代タービン船が必要だった太い排気管は不要で煙突外観は大きいが、排気が必要な太めの主機用、それに3基の750KW発電機用排気管が3本、それに加えて焼却炉用など6本が収納されているという。

新しいライフボートは66人用が2艇と交通艇、訓練艇がある。この端艇甲板の後部は人工木材が張られた木甲板があり運動にも使えるそうだ。

c0041039_17264069.jpg機関室には、4000PSの主機と750KW×3の発電機を搭載している。
主機から減速装置を経て可変ピッチプロペラの組み合わせで中型内航貨物船の平均的な航海速力である15ノットを確保できる。また、750kWの主ディーゼル発電機3基は航海中・停泊中は1基、電力消費の大きい出入港時には2基運転し、船内のあらゆる場所に電力を供給できるし、調理もすべて電気で行う。
 
プロペラは4翼、直径3.50mの可変ピッチプロペラ(CPP)です。プロペラを一定方向に回転させた状態で、翼の角度を変えることにより、前進から後進まで推力を自由に変化させることができる。

シリング舵は従来の舵の2倍の舵角にあたる左右70度まで取ることのできる性能を持った舵です。舵角を70度とすると、船尾を横方向に動かす力が得られるため、バウスラスタを併用すると、船体は横方向に移動することが可能となり、離着岸など微妙な操縦の際に効果的です。(大成丸Webより)
c0041039_17271947.jpg

1981年に建造された先代の大成丸の丸い船尾形状と右舷に取り付けられた予備アンカーが帆船時代からの伝統を感じさせるなぁ・・・。

c0041039_1727556.jpg

最近の船舶の船尾形状はみんなよく似ている。幅が広く垂直のトランサムに屋根つきの船尾係留ウインチスペースがあり雨天や荒天の作業にも安全だ。その屋根の部分が客船並み?の木甲板になってる。ベンチが設置してあり寛ぐ場所に指定されている。てな事はないですよね。

舫いロープはさすがに真っさらなホーサーだ。擦止めのカバーももう消火ホースの再利用などしない専用のカバーがついている。


【参考Web】 独立行政法人 航海訓練所 大成丸
[PR]

by pac3jp | 2014-04-25 18:02 | 特殊船  

神戸港にクイーン・エリザベス号が来た!

神戸港に新しいQEが初寄港するので船内見学を希望する方は葉書で応募してくださいと地元新聞に出ていたのでダメもとで応募したが、かなりの競争率になりやっぱり当選しなかった。そして、すっかり入港日も忘れていた3/19の入港当日、周囲からQEの話題が出て突然に思い出した。

お天気も良いので4突ポートターミナルに接岸した豪華客船クイーン・エリザベス号の見物に午後遅くバイクで出撃する。しかし、ポートターミナル付近は見物客も多く以前に駐輪していた場所はどこも警備が厳しく、ガードマンがいて入れない。対岸のポートアイランド北公園から見ようと神戸大橋を渡り何時もの公園に行くとなんと、神戸水上警察署がここに新築移転してきていてパトカーがスピーカーと赤色灯で集まってくる見物目的の車を牽制している。なんとか船尾側の写真をとる。その後、全景を撮りたいので東側の6突に移動する。

c0041039_17195841.jpg


全景 進水してまだ4年ぐらいなのでまだまだ綺麗な船だ。横幅が広くボリュームがあるが クイーン・エリザベス2と比べるとあの一本煙突とバウデッキの狭さが気になる。この三代目は初代と二代目の高速オーシャン・ライナーではなく米カーニバル・コーポレーションの共通デザインである「ヴィスタ級」のクルーズ客船でクイーン・ヴィクトリア号などの姉妹船がある。最大速力は23.7ktで航海速力は22㏏で普通の速力だね。

c0041039_17224082.jpg

c0041039_1723828.jpg


巨大なスターン。ボートデッキのスターンには5つ船室が並んでいるのが見える。

c0041039_17244618.jpg


ファンネル ファンネルの赤に黒の細いラインがキューナード社のシンボルマークかな。でもこの写真を見れば煙突の先に何やらごちゃごちゃパイプが10本以上も林立しているように見えます。確かに6基もエンジンが搭載されているし、ボイラーやゴミの焼却炉・各種排気のパイプもあるのでしょうか。

c0041039_17271822.jpg


アジポッド 推進システムはディーゼルエンジンで発電して→推進は電動のアジポッドがついているのだろう。姉妹船のクイーン・ヴィクトリアには2基の 16.7 MW アジポッド推進器が装備されている。
参考画像はMackinaw WLBB-30 Azipod 3.3 MW Azipod

クイーン・エリザベス号は19日深夜、神戸港を出港し長崎へと向かった。1月~5月までアジアやヨーロッパ各国を巡り世界を一周する。神戸港からも約150人が乗り込んだという。

クイーン・エリザベス号 概要 (ウィキペディアより)
イタリアのフィンカンティエリ社のモンファルコーネ造船所で建造され、2010年に竣工された。姉妹船のクイーン・ヴィクトリアに比べ、公室アレンジの違いなどにより90,400総tとヴィクトリアより400総tほど大きい。キュナード社がカーニバル・コーポレーションの子会社となった関係で、クイーン・ヴィクトリアの他にホランド・アメリカ・ラインに2隻、コスタ・クルーズに2隻の準姉妹船が就役あるいは建造中である。2092人を収容でき、全長は294mでキュナード社が建造した船舶の中ではクイーン・メリー2、初代クイーン・エリザベス、クイーン・メリーに次いで4番目に長く、クイーン・ヴィクトリアと同じ全長である。内装は初代クイーンエリザベスの就航した1930年代のアール・デコを基調としている。デッキは12層で客室は全部で1029室あり、そのうちの838室は海側の客室(オーシャンビュー)である。

エンジンはキャタピラ社の子会社のMak製で4基のMak 12 M 43 Cと2基のMAK 8 M 43 Cが搭載され、出力は64MWである。最高速力は23.7kt、航海速力22ktの計画であり、先代・先々代のような高速のオーシャン・ライナーとしての機能は有していない。クイーン・エリザベスの就航により、キュナード社はクイーン・エリザベス2の引退以来、再び3隻のクイーンが就航する。船名にクイーン・エリザベスの名を用いることは女王の許可を得た。

船歴
船籍:イギリス ハミルトン
所有:カーニバル・コーポレーション
運航:キュナード・ライン
進水: 2010年1月5日
命名: 2010年10月11日
処女航海:2010年10月12日

性能諸元
総トン数:90,400トン
排水量:76,000トン ※姉妹船のQVの数値です
全長: 294m(964.5ft)
全幅: 32.3m(106ft)
全高: 62,5m
喫水:8m(26ft)
機関:4×MaK社製 12M43C ディーゼル
    2×MaK 8M43C ディーゼル 63.4 MW (86,224HP)
推進器: アジポッド
速力: 約23.7ノット
定員: 乗客2,092名
[PR]

by pac3jp | 2014-03-21 17:54 | ウオッチング  

練習船「深江丸」を見学する

 神戸港の東はずれにある神戸大学海事科学部の専用港に停泊している深江丸の外観は良く見ていたが、船内の見学をする機会がなかったのだが、昨年、深江丸船長の矢野先生の「地文航法と天文航法」という難解?な講演のあと、希望者に深江丸の見学をさせて下さることになりボクも初めて見学乗船してきた。

c0041039_1216143.jpg

全   長:49.95m
型   幅:10.00m 深さ:6.10 喫水:3.75m  
総 トン数:449トン    
航行 区域:近海区域

航海速力:12.5ノット    
航続距離:3,000海里  
最大搭載人員:64名(船長・機関長・士官4・部員6・教官4・学生48)

主 機 関:4サイクルディーゼルエンジン×1基  
機関 出力:最大1,100kW (1,500HP)×720rpm  
発 電 機:ディーゼル発電機(250KVA×1,200rpm)×2基・軸発電機(250KVA)×1基  
推 進 器:4翼可変ピッチ スキュープロペラ×1/直径2.10m(一軸左回り)  
横移動装置:バウスラスタ(推力1.5トン)×1・スタンスラスタ(推力1.2トン)×1
 
c0041039_1216556.jpg

 見学はまず、定石とおりブリッジからとなった。画像は操舵コンソール左側に可変ピッチプロペラ(CPP)の制御レバーが見えている。

c0041039_12171959.jpg

 コンソールの前面窓からリピータこしにバウ甲板を見る。

c0041039_12174880.jpg

 右舷にはチャートテーブル、背後には国際信号旗の収納箱が設置されている。

c0041039_12182876.jpg

 ブリッジ内後部に機関制御コンソールが設置されている。

 上甲板から順次見学し、機関室に入る。今まで行った各種船舶の見学では殆ど機関室までは見せてくれなかったがここではエンジンのそばで色んな説明を聞いている人もいた。
 ボクも500トンクラスの練習船の機関室の設備概要などの知識がないのでただ眺めていただけだったが、大型船舶などにはよく装備してあると聞いていた軸発電機があったのにはちょっと驚いた。それも主機が1,100KWなのに250KVA の軸発電機が接続されているという。
 それに機関室に立派な電力制御室があることも気が付いた。

c0041039_12191930.jpg

 主機 ダイハツ 6気筒 1,100KW

c0041039_12194686.jpg

 軸発電機 富士電機 3相×225V 250KVA

c0041039_12204656.jpg

 電力制御室 発電機3台と非常用1台の合計750KVAの電力を統合して運用しているのでしょうか。

 船長さんに軸発電機の使用状況をお聞きすると「主に港内で使用する」との返事。港内航行で主機のパワーに余裕がある時に発電するのだろうと思っていたのだが、接岸作業にはバウスラスタやスターンスラスタを作動させるし、係留ウインチなども電気をよく喰うのでその補完かもしれないなぁ・・・とも。

 そういえば、軸発電機は推進用電動機にもなるので250KVAのDG1基の電力だけでも港内くらいは充分航行できるのだろう。そのためにパワーエレクトロニクスシステムが電力制御室にあるのだろう。
 たしかに深江丸は海事大学の練習船で学生の訓練や教材に必要な装備を搭戴しているので一般の500トンクラス船舶とは違って当たり前なのだと合点がいった。

c0041039_12221389.jpg

 最後に教室で全般的なお話を聞く。今年の神大海事科学部卒業者の就職率は理系大学では全国トップの成績だったとか・・・。
[PR]

by pac3jp | 2012-01-27 12:22 | 特殊船  

4,000トン吊起重機船「洋翔」見学する Part2

c0041039_7485114.jpg 4,000トンもある巨大な構造物を吊り上げる「洋翔」の強力な腕であるジブを下から見る。
ジブの構造はボックストラス構造で長さは146m、1基の重さは1,850トンあるという。

 高い所に重量物を吊り下げる4個のフックが小さく見えるが、1個で1000トンの荷重を受け持ち、あわせて4,000トンの吊上げ能力を持っている。そしてフックに接続したブロックの内に数多くの滑車がありパワーは20分の1に減らされ、直径64mmのワイヤー1本当たり50トンの荷重になりウインチ室の72トンの主巻きウインチで巻き上げられる。

c0041039_7495644.jpg

 1,000トンフックも下から見ると小さいがデッキに置くと大きいものだ。重量は60トンある。右の画像はジブを起伏させるワイヤロープの見本だが直径64mm(破断荷重3,390KN→340t)と表示がある。主巻きも同じ64φサイズのワイヤーを使っていて一本の長さは7,000mあるという。因みに起伏用は一本が3,000m。
 隣に玉掛ワイヤーの見本もあるがこちらはもっと太くて直径120mmとなっている。これらの作業ロープだけでも相当な重さだなぁ!

c0041039_7502796.jpg

 左舷ジブの下部にジブの傾斜角度と吊上げ荷重、フックのアウトリーチの関係がわかるクリノメーターが付いている。一杯、73°まで起こして4,000トンでリーチを最大に伸ばすとたった?40トンになる。半分の2,000トンでは53.4°、リーチ72.5mになるようだ。

 右舷ジブの下部にジャンクションBOX風の箱が6個並んでいる。ジブの先端や各所に取り付けられたセンサーなど各種機器の電源や接続点の点検BOXだろう。点検の都度、146mも上るのは大変だからこの場所で粗方のチェックは可能になっているのかな。

c0041039_752043.jpg

 「洋翔」の一番の特徴はジブ・スライド格納式だ。両舷とも基部は移動用の走行台車に乗っている。左舷は横から見たところでジブの支点になる直径600mm×3.5mのピンの位置が確認できる。各種ケーブル類もこちらの台車から接続されているように見える。

右舷台車の後に見える黄色のガイドが台車走行路になっている。その下の画像は船尾側の台車固定台だ。右下の画像はジブが収納された状態で、回航や台風避泊などにも都合がいい状態ですね。

c0041039_7524958.jpg

 船首には2基のウインドラス(40t)がある。左画像は左舷用、右は船尾ウインドラス1基(100t)チェーンは600m、アンカーは30トンのサイズである。アンカーをワイヤーで使う操船ウインチに較べて操作が難しいと説明されているがチェーンで船位の微調整は大変でしょう!

c0041039_7535570.jpg

 タグボートが舷側につながれている。HOSHO-MARUと船名表示がある。クレーン船は新造だがタグはそうではないようだ。大型起重機船の曳航用か船首ウインチが2基あるタイプで港内作業用とは大分違う艤装になっている。

 他に、甲板に50tトラッククレーンが一台据え付けられている。着火船や係船アンカー・ワイヤーなどの積み込み、それに重い玉掛ワイヤーなどの甲板取り回しにも必要なのでしょうね。

【関連記事】:4,000トン吊起重機船「洋翔」を見学する Part1
[PR]

by pac3jp | 2010-12-12 08:01 | 特殊船  

4,000トン吊起重機船「洋翔」を見学する

 12月4日(土)、神戸に本社を置くマリコン、寄神建設(株)が新しい大型起重機船「洋翔」を建造し、神戸港・ポートターミナルで一般公開されたので見学してきた。ポートターミナルは本来外航客船のターミナルなので大きいとはいえ「作業船」の一般公開で使われるは珍しいなぁ、と思いながら送迎デッキから「洋翔」を眺めるとさすがに大きい!

 大きいはずだ、主要目から単純に計算すると最大荷重時の排水量が約3万トンになるもんね。

c0041039_5285586.jpg

長 さ:120m
船体幅:44m
深 さ:7m
喫 水:5.7m(最大荷重時平均)
定格能力:4,000トン
巻上高さ:125m(前フック水面上)

c0041039_5294362.jpg

 この新しいクレーン船は長くて高いジブがフライングジブから折りたたみ出来、バックタワーとほぼ同じ高さ(58m)まで収納出来る構造を持っている。このような構造だと航路に架かる多くの橋梁の下も航行が可能になり工事受注のチャンスも増える?それに長距離の移動も楽になるのだろう。収納には画像手前の両ジブ走行台車のピンを外して船尾のほうに伸びた黄色いガイドレールにそって台車を移動させる。
 甲板に装備されたウインドラス&ウインチ類は10t~100tクラスが18台もある。ジブ基部台車横にウインドラスが見える。

c0041039_5305790.jpg

c0041039_5383028.jpg

主巻ウインチ 能力:72t×20/40m/min ×4台
起伏ウインチ 能力:72t×20m/min ×4台

 「洋翔」のウインチは全て油圧モーターで駆動される。操船ウインチやウインドラス、アンカーウインチは甲板に配置されているが、主巻きウインチ4台とジブの起伏ウインチ4台は屋内にある。↑画像は3番主巻きウインチ、荷重1,000t分を受け持っているのに72t用とは小さいなと思ったが、ウインチは滑車で20:1になっているのでパワーはこれでOKでとか。でも巻いてあるワイヤー64mmφもある立派なものが3000mも必要とか。

 パワーのいる主巻きウインチ4台の油圧モーターに供給されるオイルはかなり温度が上がるのだろう。2番ウインチの右側にある大きなオイルクーラーで冷却されいる。(上画像の下)

 主巻きウインチ室は公開されているが後部にある起伏ウインチ室と機関室は見学できなかったが、機関室には下記の設備があり440VのACモーターで大型油圧ポンプを数台?を駆動し、全てのウインチに分配しているのだろう。

この起重機船「洋翔」は合計5,600KVAと大きな発電能力を持っている。
主原動機:3,000PS×2基 発電機:2500KVA-440V×2基 
補助原動機:360PS×2基 発電機:300KVA-440V×2基

c0041039_5333254.jpg

 ブリッジにはこのシステムのコントロールデスクがあるのだが関係者のみ見学可能らしく人影も見えたがボクは只の人なので不可。数多くのウインチをどうコントロールしているのか、それに油圧の系統や電力システムなど聞いてみたかったなぁ。

 船を降りると休憩用のホールでは会社の紹介ビデオや所有船などの掲示物があり、詰めている中堅社員らしいスタッフに「洋翔」建造にに掛かった費用をお聞きすると凡そ60億円だということだった。高いのか安いのか分らないけど、年商の1/5の投資だなと思ったがマリコンのお仕事はお天気次第で採算が変わると昔からよく聞いたのでこのところ台風が来ないので業績は順調なのかもしれない。

 神戸港には今日も仕事がないのか寄神さんの大型クレーン船らしき2隻が摩耶埠頭沖に泊まっているのが望見できる。どちらかが4100トン吊りの「海翔」だろうか。

【関連記事】:4,000トン吊起重機船「洋翔」を見学する Part2
[PR]

by pac3jp | 2010-12-06 05:46 | 特殊船  

10月16日(土)「ちきゅう」「しんかい6500」などの一般公開

 10月14日~16日まで神戸港・ポートアイランドでTechno-Ocean 2010が開催されます。
メインの会場は神戸国際展示場ですがイベントとして海洋調査・研究などの最前線で活躍する研究船や潜水調査船の船内を見学できます。

c0041039_792568.jpg (独)海洋研究開発機構(JAMSTEC)の所有する「ちきゅう」「しんかい6500」「よこすか」、国土交通省の「Dr. 海洋」の4隻が揃うのは珍しいです。是非ご覧ください。

←画像は'09/2 神戸港・六甲アイランドにて

 船内の見学には、必ず事前のお申し込みが必要です。
 下記ご参照のうえ、必要事項を官製往復はがきにご記入のうえ、お申込み下さい。

締め切りを延長しました!定員になり次第しめきります。と、表示がありますので行きたい人はお早めにね。
      
公開日時:平成22年10月16日(土)

ちきゅう   (受付時間 10:00~15:00)しおさい岸壁(ポーアイ西側岸壁)
しんかい6500、よこすか(受付時間 10:00~15:30)しおさい岸壁   
Dr.海洋    (受付時間 10:00~15:10)新港第4突堤  


 特に5万7千トンの「ちきゅう」号は日本国が建造した船舶では戦艦大和に次ぐ大きな船だそうです。
 船内には興味深いモノが一杯で、一見の価値あり。


【関連記事】:地球深部探査船「ちきゅう」を見学する 
【関連記事】:海洋環境船「Dr.海洋」

 
[PR]

by pac3jp | 2010-10-04 07:19 | ウオッチング  

航路標識測定船 LL01「つしま」と沖ノ鳥島(2)

 「つしま」の船内には各種の電波標識を測定・評価している専用機材やパソコンがずらりと並んだ船室がある。下の画像はディファレンシャルGPSとロランCの受信盤だ。ロランCも説明パネルによると、昔お馴染みだった北西太平洋チェーンや韓国チェーンもユーザーはもう殆どいないと思うが、いまだ航法システムは健在のようです。
c0041039_1111776.jpg

c0041039_11832100.jpg
 少し離れて、近年運用が始まったAIS(船舶自動識別システム)評価装置が据付けられている。海保が国内に設置したAIS地上局は93箇所(内4ヶ所は移設)もあり想像したよりかなり多い数だが基幹局以外はきっとケータイの基地のようなものかもしれない。

c0041039_18244250.gif


 「つしま」は灯台や電波標識の測定が主たる業務だと思っていたが、展示物に沖ノ鳥島の写真パネルがあり、担当者の説明によるとこの島に設置された灯台のメンテナンスを受け持っているとか。
 沖ノ鳥島は東京都心からでも約1,700km離れた日本最南端に位置しているので普通の灯台船では航続距離が届かないのだろう。そこで、もう既に廃止されたが超長波を使う「オメガシステム」の電波を測定する必要から12000kmの長い航続距離を持つ巡視船としてそのお仕事が回ってきたのだろう。年配のクルーにお聞きすると昔はオーストラリアまで行ったなどのお返事があった。

c0041039_11121164.jpg

 ↑画像は沖ノ鳥島の環礁。プラットフォーム(観測棟)と北小島、東小島、干潮時の観測基板が見える。我が国の排他的経済水域(EEZ)にとって重要な島でありここに灯台が2007年から設置されている。

c0041039_11124851.jpg

 ↑プラットフォーム(観測棟)浅い礁湖のなかに60m×80mの大きなプラットフォーム上に観測施設がある。白いビルの上に灯台がある。 コーナーにはカメラが設置されているようだ。灯台のメンテナンスは当然ながら沖に本船を泊めてゴムボートで上陸する。

c0041039_11143388.jpg

 この灯台は2007年3月16日から同島の周辺海域を航行する船舶や操業漁船の安全と運航能率の増進を図ることを目的として灯台(名称:沖ノ鳥島灯台)を設置し、運用を開始した。

c0041039_11191678.jpg

 ↑東小島と北小島 標高は15cmだという。これらの島に消波ブロック設置とコンクリート護岸工事を施し、チタンのネットを被せ保護している。第二次大戦前には最大2.8mの北小島を含め6つの島があったようだが、現在では二つだけ。観測基板は昔の灯台設置工事跡。

 石原都知事が熱心に取り組んでいたようだがその後はどうなったのでしょうね。


【参考Web】1:沖の鳥島について わが国の考え(海保レポートより)
【参考Web】2:沖の鳥島(ウイッキペディア) 
【関連記事】1:航路標識測定船 LL01「つしま」を見学する(1) 
【関連記事】2:南鳥島に港が出来そうだ! 
[PR]

by pac3jp | 2010-09-04 11:32 | 海保  

航路標識測定船 LL01「つしま」を見学する(1)

 8月21日(土)、神戸港・新港第1突堤で開催されている「神戸プラージュ2010」の協賛イベントで海保の航路標識測定船「つしま」が来ていたので見学してきた。この船は2年前にもこの岸壁で韓国の航路標識測定船「ハンビット」と並んで泊まっていたが、船内の見学は今回初めてだ。

c0041039_555680.jpg

■総トン数:1706トン
■全 長:75.0m 最大幅:12.5m 深さ:6.4m
■主 機:4000馬力 ディーゼル1基
■速 力:17.2kt
■航続距離:12000マイル 最大搭載人員:54名
■就 役:1977年 

 航路標識には、灯台に代表される光波標識、霧笛など音波標識及び電波を利用した電波標識があります。本船は、ロランC、ディファレンシャルGPS、AISなどの機能の確認及びシステムの改善を図るため、有効範囲、誤差分布状況、電界強度、電波伝搬補正値等などの電波標識の解析評価のほか、灯台の光度測定やふくそう海域における通行船舶の実態調査を実施しています。
 また、航路標識業務に対する理解を深めるため、測定航海等の寄港地において一般公開を行ったり、観閲式等の行事に参加しています。
(つしま概要パンフより)

c0041039_5555319.jpg

 ↑画像はマストに取り付けられたアンテナ類。受信系のアンテナが多く、中でもGPS系が一番多いとお聞きした。レーダーも航海用だけのようだ。衛星通信用は後部デッキに設置されている。

c0041039_5563764.jpg

 ↑マスト下のちょっと広めの暴露デッキ。ここで夜間に光波標識の観測をするのだろう。ジャイロのリピータ(左の白いスタンド)とマグネットコンパスのスタンドがあり、伝声管!がブリッジにつながっている。電気がなくても通話が出来るものだと聞かされ「へぇ~!」と驚き、写真に撮る若い女性たち。

c0041039_5571251.jpg 輝度計測計 灯台の光度を測定する計器。別にシステムコントロラーが付属している。
●灯台からの距離、6,8,10マイルの洋上地点で測定する。
●灯台及び標準光源の閃光をそれぞれ100カウント測定
(カウントは輝度計で捕らえられた数)

c0041039_5575788.jpg

 ↑ブリッジ、流石に発売元の船舶にはしっかりとした電子海図装置が搭戴されている。それに海保の巡視船も広報の努力か、あるいは映画「海猿」の影響なのか女性の見学者が増えたと地元新聞などは報じている。
 ※天井から下がっている銀色のパイプが「伝声管」です。

c0041039_5585594.jpg

 ↑減揺タンク
 夜間の光度計測などには必須の設備である減揺システムのかなり大きなタンクが後部上甲板の両舷にセットされている。前から気になっていたので傍にいた案内係のクルーに減揺効果をお聞きすると首を傾げていたが、33年前の進水時から常時セット?されているのでもう誰も特別には感じないのだろう。


【関連記事】:日韓の航路標識測定船「つしま」と「ハンビット」 

 
[PR]

by pac3jp | 2010-08-31 06:12 | 海保  

神戸港で機雷の爆破処理が・・・

c0041039_13292893.jpg 5月29日に神戸港ポートアイランド沖で航路浚渫工事の事前調査中、太平洋戦争時にB29が敷設した米軍の古い機雷が見つかった。大きさは直径40cmで長さは1.8mの大きさで爆発の危険性は少ないらしいが、現場は港内航路なのでJMSDF阪神基地隊所属の機雷処分班が六甲アイランド南東約2500mの沖合いに移動させ、水中で爆破処理する。

 6月12日(土)0840~0940 の1時間と 1015~1050 の35分間 神戸港中央航路は航行禁止。作業開始の0730~1700の間は、処理地点の半径600mの海域の停泊を禁止にすると神戸海上保安部が発表した。

 それにしてもこのポーアイ東の航路筋は爆発物がよく出てくる場所だ。先日も数回にわたり旧日本軍が放棄したらしい砲弾が見つかったと報道されていたなあ。

 もう大分前になるが神戸港沖の危険物積載船の錨地付近の海底から古い機雷が見つかり水中処分されたことがあった。やばかったのかと思ったが機雷は深いヘドロに埋まっていてアンカーを引いた振動くらいでは爆発しないらしい。また、感応機雷だと危ないのでは思ったが高機能の機雷はシステムを電気で駆動するので電池の寿命が尽きるとそう恐くないと聞いたことがある。

 昨年の夏は沖縄・座間味港で、明日は海中の爆弾の爆破処理をすると聞いていたのに早朝出港のため見物できなかった。今回もちょっと無理だなあ。西宮港のマリーナから朝、西や南に向かうクルージングヨットなら丁度処分時間と一致しそうだ。大回りして注意して航行してくださいね。

 6月12日(土)地元新聞から機雷爆破の動画がyou tubeに公開されていました。水柱は80mあったということでした!




【関連記事】1:磁気探査中
【関連記事】2:水中処分母船 YDT 06 
[PR]

by pac3jp | 2010-06-11 13:32 | ウオッチング  

神戸港 新港第1突堤のイベントなど

 新港という名がついているが大正時代に出来た古い突堤で懐かしい波止場の雰囲気があった。ずっと昔はこの突堤の前に税関のゲートがあり、うるさそうなおじさんが立番していて少し入りにくかった思い出がある。

 最近は色んな事情で老朽化した上屋が撤去され広々とした更地になっているがフェンスで囲われ「関係者以外立ち入り禁止」の表示がある。イベント開催時以外は入れない寂しい突堤になってしまった。

 今夏、ここで「神戸プラージュ2010」というイベントを開催すると神戸市が発表した。



 神戸港に人工砂浜 神戸プラージュの概要発表

c0041039_15135145.jpg 神戸市は13日、神戸港の新港第1突堤(同市中央区新港町)に巨大な人工砂浜を造り多彩なイベントを展開する「神戸プラージュ2010」の概要を発表した。市街に近い立地を生かし、5つのエリアを設置。7~8月の夏限定でビーチバレーや水上バイクなどを楽しめるようにする。

 プラージュはフランス語で砂浜の意味。パリで開催される期間限定の「人工海岸」を参考にした。同突堤は1921(大正10)年にできた神戸港最古の近代埠頭だが、貨物のコンテナ化で倉庫が撤去され、市がウオーターフロントの拠点として整備を進めている。

 会場は「プラージュ(砂浜)」「にぎわい通り」「マリンスポーツ」「シップ(船)」「イベント」の5エリアに区分。プラージュエリアには約3千平方に白砂を敷き詰め、ビーチサッカーなどが楽しめる。関西地区大学生のビーチバレー選手権も開催する。

 マリンスポーツエリアでは水上バイクやクルーザーの試乗ができる。シップエリアでは、航海訓練所の帆船「海王丸」などが一般公開される。 神戸の食材を生かしたレストランも出店。夜は発光ダイオード照明で砂浜を幻想的に演出する。

 矢田立郎市長は「船や港湾施設がひしめいていた港は、これまで人を寄せ付けなかった。今後は一帯を市民や観光客が水辺に親しむウオーターフロントとして整備する。まずは神戸プラージュを起爆剤に」と話す。

 7月17日~8月31日の午前11時~午後10時(8月3~9日は花火大会の準備、撤去で休み)。入場無料。会期中はJR三ノ宮駅と会場をシャトルバスで結ぶ。
 神戸新聞Web (木村信行)


c0041039_15164182.jpg 昨日(5/20)、生憎の濃霧だったが「神戸プラージュ」開催予定の新港1突に偵察に行ってきた。
 シップエリア予定地に航海訓練所の大成丸ただ1隻が停泊していただけで準備工事は勿論、広い突堤に人影もなかった。

 プラージュとは3000㎡の砂浜のことらしいが凡そ60m×50mのビーチバレーのコートを1面のことかもしれない。水上バイクやクルーザーの試乗も出来るらしいが、それには浮き桟橋が必要なのでついでに海からやって来る観光客であるボートやヨット用のビジター桟橋も用意して欲しいもんですね。
 でもこの付近は港内を航行する船舶の曳き波でよく揺れるのでご注意です。それに夏の大阪湾奥は海水が一番汚れているシーズンなので直接海水を被る水上バイクの試乗などはどうかな? まあ、ウエットを着ているので問題ないか。

 やっぱり港の夏は人工光で幻想的に演出された夜景を見ながらビールを飲むのが一番でしょうね!


 ごく近くに幕末に勝海舟によって開設され、坂本竜馬らも学んだた幕府海軍操練所跡の記念碑がある。また港には船蓼場(乾ドック)が必要だという信念から巨額の私財を投じ神戸村安永新田に建設した、そして、この場所は港に最適な場所だと時の将軍、徳川家茂に進言し今日の神戸港の礎をつくった地元の呉服商 網谷吉兵衛の顕彰碑もある。

c0041039_15262023.jpg

【関連記事】:港で見つけた格安の自動販売機 
【参考Web】:網谷吉兵衛  ウィキペディア(Wikipedia)
[PR]

by pac3jp | 2010-05-21 15:40 | ウオッチング