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ヤンマーの【KMG65E】フライホィール発電システム

 セーリングクルーザーに搭載される新しい航海機器・情報機器に加えて快適な環境を求めるユーザーも多くなりヨットの電力需要は高まるばかりだ。そしてその対策には大型のオルタネーターの増設や専用の発電機を搭載することで対処してきた。

 でもオルタネーターの増設にはエンジンルームのスペースの問題があり、専用発電機は別のエンジンを搭戴するため、そのスペースと給水・排気・燃料系などが必要だし、パンダなど小型ジェネレーターは防音ケースに入っていても結構うるさい音がする。

 ヤンマーからセーリングクルーザーの36F~42Fクラスに推奨されるディーゼルエンジンで3JH4E(39HP)と4JH4(54HP)の2機種でセールドライブにも対応し、最大6KVAの出力を持つ小型フライホイール発電システム「KMG65E」をオプションでセットすることが出来るマリンエンジンがヨーロッパで発売されている。

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 ↑画像にあるようにエンジンとギヤBOXとの間に組み込む。大きさは 320×360×145ミリメートルで重さは20.5kgのユニットだ。シャフトドライブタイプはサインカーブACの230V-3KVAを2セットまで、6KVAの出力が取り出せる。SDタイプは1セットの3KVAのみになる。
 画像のエンジンはユニットが別の塗色になっているが実物は本体と同色に塗装されている。

c0041039_893240.jpg左図は「KMG65E」1台の出力カーブ図です。

■1000rpmで4A(0.92KVA)
■1500rpmで8A(1.84KVA)
■2000rpmで12A(2.7KVA)

■2100rpm以上で3KVAのフル出力が得られる。

 ボクのお仲間がメインエンジン(ヤンマー3YM)駆動の2KVAの発電機をエンジンルーム下に取り付けエアコンを使っているが主機を1800RPMくらいで回すと充分冷房効果は有るとのことだ。勿論電子レンジもOKです。
下の【関連記事】ご参照ください。

 今回この新しいジェネレーター内蔵のエンジン(4JH4AE)を搭載したセーリング・クルーザーがXヨットから「XC42」として新発売された。

 船内の電源がヨーロッパ系の230Vとなり、アメリカや日本の家電を使うにはダウントランスが必要になるが、やがてアメリカ市場向けの110Vタイプも現れるだろう。

 電力に余裕があるとエアコンのほかに長いクルージングに出ると欲しいのが全自動洗濯乾燥機だ。いつか「HR46」に装備されていたのが230Vタイプだったのでヨーロッパではフネやモービル用の洗濯機があるのだろうかと思ったことがあったなぁ。

まあ、贅沢に家電が使えたら快適だが、これらは全て燃料を消費して得るものだと意識して・・・などはいらぬお節介かな。

【参考Web】:KMG63Eジェネレータの紹介(PDFファイル)
【関連記事】:オルタネーターの増設を考える(3)
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by pac3jp | 2010-09-30 08:22 | ヨットの艤装と艤装品  

スターンのソーラーアーチ

 春から長期のクルージングにでるヨットは今頃はきっとヨットのソーラーなど最後に残った整備に忙しい時期かもしれないなあ。

c0041039_16524573.jpg 先日いつものマリーナに寄るとヤマハ30Cのスターンにソーラーパネルを搭載するアーチのようなヤグラを取り付けているオーナーさんがいた。お聞きすると自設計のフレームで、やっぱりソーラーを載せるとおっしゃっている。ざっと勘定して75W×2の150Wくらいは搭載できそうに思う。これだけあれば冷蔵庫からキンキンに冷えたビールがいつでも飲めるハズ。

 フレームを眺めていると、左右両サイドにステップのような足がかりが溶接されている。瀬戸内など潮汐が大きい港では岸壁からヨットに乗り移るのに便利なハシゴなんだと納得。

 数年前、鹿児島・枕崎港で横抱きさせてもらった旅の漁船は船尾両サイドにインチ半もある立派なステンのハシゴが装備してあった。夕方買い物から戻り、高い岸壁からも楽々と降りれたとき、次はこれを付けたいと思っていたがヨットは一般的に船尾が絞られているので漁船のようには行かなく、あとそのままになっていたが、スターン幅が広いこのヨットなら目的は達せそうである。
 ただ、このようなパイプ構造に詳しい人がブレース(斜材)が必要といってたが確かにそのとおりである。

c0041039_16534867.jpg その翌週だったか同じ場所に大きなソーラーパネルを載せた29fのヨットが整備に入っていた。ソーラーモジュールがヨット用にしては少し大きいなあと思っていたら、これは今、流行っている住宅用のパネルを転用したもので24Vの出力がでるパネルらしい。
 家庭用ならばパワーコンデショナーでDC250V~280Vを→ AC単相200Vに変換して電力会社の系統連系方式に繋がれるので出力電圧が高くても問題ないが、小型ヨットでは12Vのバッテリに接続するのでちょっと面倒である。DC-DCコンバータで24V→13.8Vにしても良いが多少ロスが出るし、もっと良い方法が多分あるのだろう。

 でも、部品の購入方法としては良い方法なのかも知れない。住宅だと標準タイプの3kWでは24枚~30枚くらいのソーラーパネルを設置するので1枚くらいはおまけで入手できる?かもしれないなあ。

 交渉力の全くないボクでは無理だが、お仲間にはそれが出来そうな人は幾人かは居そうだ。
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by pac3jp | 2010-04-09 16:56 | ヨットの艤装と艤装品  

エキストラ オルタネーターあれこれ

 ヨットハーバーの近くが主なクルージングエリヤだったり、いつも機帆走しているクルージングヨットなどはオリジナルのオルタネーターでことは足りているだろうが、真夏のクルージングでにオンザロックを飲みたいとか、アイスクリームを食べたいなど贅沢な事を考えると高性能な冷凍・冷蔵庫が必要になってくる。また、それを動かす大きめの電力システムがいる。そして、大容量のバッテリーとそれに見合う追加のオルタネーターが必要だ。

 ボクもクルージングはするが贅沢は唯一つ、「キンキン」は最高の贅沢だが「まぁまぁ冷えたビール」が飲めたら幸せなので、エキストラオルタネーターの必要はなかった。

 外洋を長期間クルージングするヨットは航海中の電力をオルタネーター、ソーラーパネル、風力発電機などから賄っているが一番信頼度が高いのは定期的に運転する必要があるエンジンに付属するオルタネーターだろう。

c0041039_9245827.jpg 昨年このハーバーに寄港した何隻かのロングクルージングヨットのエキストラ オルタネーターを見せてもらった。
 左の画像はオーストラリア人が乗るドイツ製43f位のセンターコックピットタイプスチールヨットのゆったりしたエンジンルームだ。特に苦労なしに60hp程のエンジン(ボルボ)の右舷側に白い大型のオルタネーターが取り付けられている。画像下側に標準のオルタネーターが付いているが大型に換装されている。


c0041039_9251698.jpg 右の画像は同じくドイツ人が乗るフランス製45fのセンターコックピットだ。エンジンルームはこのフネも広い。エンジンは日本でダイヤからMAZDAの3.0Lに換装したそうだ。オルタネーターは標準タイプがエンジン前部に付いているがエキストラ オルタネーターはエンジン後部に大型タイプが付いている。プロペラシャフトから駆動しているのかとも思ったが、どうも、シャフトとは別のパワーアウトプットに繋がっているようだ。そういえばMAZDAのタイタンなどのトラックにはダンプの油圧ポンプ等を駆動するシャフトがあった。このヨットは全ての電力はオルタネーターから得ている。現在はアラスカで越冬中(ソーラーではきっと駄目でしょうね)

 このようにクルージング専用に設計されたヨットのエンジンルームは比較的広いので追加のオルタネーターも割りに簡単に取り付けできるが、普通のプロダクションヨットはエンジンルームの大きさよりも、営業的にはキャビンの居住性を最優先するので、狭いエンジンルームに追加の機器を取り付けるのは工夫がいる。

c0041039_9255086.jpg 画像はタヒチからやってきたジャヌー43fのエンジンルームだ。コンパニオンウェイのステップを外すと出てくる普通のタイプ。標準のオルタネーターはプーリもヤンマー標準のようでスターター専用だろう。大口径のプーリで駆動される下側のエクストラ オルタネーターも防音材に埋まるようにして窮屈についている。このヨットは南太平洋発のヨットなので大きめのソーラーパネルが数多く付いていた。

 ヨットで消費する電力はそのフネで暮らす家族(クルー)のクルージングスタイルによって決まるのでしょうね。でも、最近のクルージングヨットは最低でも2台のオルタネーターは付いているようです。
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by pac3jp | 2008-01-25 09:29 | ヨットの艤装と艤装品  

ボルボからヤンマーにエンジンを換装する!

c0041039_10375340.jpg 古いヨットの故障したエンジンを新品や大き目の中古エンジンに換装する作業はよくやっている。でもその工事はオーナーにとってはかなりの大仕事(金銭的にも)である。

 今回、お仲間の船齢2年余でまだ新艇のようにキレイなヨットなのに、搭載されているボルボエンジンのトラブルにずっと悩まされていた。その一つはエンジン冷却用海水ポンプのインペラがすぐに壊れてしまうことだったが、今度はクルージングヨットなら普通に装備するエキストラ・オルタネーター用に出力を取り出すクランクシャフトのオイル漏れが始まり、ボルボ・ジャパンと幾度かの交渉をしたが、埒が明かず遂にボルボペンタ2030を見限りヤンマー3YM-30Cに乗せかえる決心をされた。

 ちなみにボルボペンタの2030の場合パワーアウトプットは純正のオルタネーター(60A?)のみ出力出来るとメーカーはいっているが、ヤンマーは5HPまで可能だという。また、ボルボが耐用時間たった150時間だというインペラの損傷など、殆どないよとヤンマーエンジンのオーナー達は皆言っている。
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 このヨットに搭載されていたエンジンにはセールドライブがセットされていた。交換するヤンマー3YMのセールドライブも大きさはよく似た寸法だが、ぴったり同じではない。
 本来は付属部品で付いてきたFRPのエンジンベットに取り替えるようになっている。でもヤンマー用のエンジンベットを取り付ける為には古いエンジンベットを取り外す必要があるが、狭いエンジンルームで分厚いFRPベッドを切り取る。これが大変な作業になる。そこで従来のベットに3YM用の取り付けベースを上から重ねて対応する事にした。

 ↑画像はエンジンを取り外した旧エンジンベットにヤンマー3YMがのるベースライナーを取り付けた。Webで探してきた3YMのCADデータから原寸図を起こしベースを製作し、マウント部をマーキングした。でも現物を据え付けるとき、ドライブの寸法は合ったがエンジンは予定のベースにはちゃんとは載らなかった。エンジンタイプは同じでもバージョンで差があるのか、CADデータが現物と違っていたのだ。再度、ベースを製作し対処する。
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 エンジンとドライブを据付、各コントロールケーブル、冷却水、温水、排気管、燃料パイプなどを接続する。メーカーの違いにより接続する位置が多少違うが切ったり伸ばしたりして連結する。電気系ではコクピットの計器パネルはぴったりと合うが、オルタネーターの励磁の方法が違うようなので取説をよく読む。
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 ↑画像は据付が完了したエンジン前面。エンジン下部、右下には100V-2.5KVAのオルタネーターが付いている。エンジン回転1100rpmでエアコンは充分効くし、電子レンジはアイドリング回転で充分だとはオーナーのお話。
この話は以前の記事:オルタネーターの増設を考える(3)をご参照下さい。

 ボルボもヤンマーもセールドライブはプロペラの回転方向は同じだが、ここで注意するのはボルボよりヤンマーはドライブの長さが若干短く、プロペラの翼端と船底の間隔が狭くそのままのプロペラでは推進効率が落ちるそうで、ペラ径とピッチを変えて最適なものにする必要がある。最近の試運転では最高8ノット(LOA/36f)をマークしたと聞いている。

 今回このエンジンを殆どご自分で換装したオーナーさんが各種のデータをお持ちです。もしボルボ2030SDからヤンマー3YMSDに換装しようと考えているヨットマンでデータをご希望ならPDFファイルで提供する用意があるとのことです。
  
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by pac3jp | 2007-11-14 11:05 | ヨットの艤装と艤装品  

再度、フランス艇「Rereva nui」を訪問する。

c0041039_843711.jpg 先日このヨットを訪問した時はお留守だったが今日はお二人ともご在宅(艇)だった。ご挨拶をするとヨットに上がって来いとおっしゃる。遠慮なくコクピットにお邪魔して、これまでの航海やヨットのあれこれをお聞きする。

 お名前は釣りとダイビングが好きな旦那がジャン・ピエールさん、奥さんはポレットさん。昔の職業はお二人とも教師だったとおっしゃていた。

 彼らの航程をお聞きすると、フランス領タヒチを出てからもう9年間もクルージングしているという。彼らのクルージングの最初の頃は南太平洋の島々からオーストラリア、ニュージーランドへ。そしてインド洋・アフリカ方面をアチコチと。その後、北半球に向いアジアの沿岸をマレーシア・タイ・フィリッピンと点々と寄港し、石垣島で日本に入国。その後沖縄、奄美、瀬戸内海経由でここ西宮にきたと、マイ ナビゲーション チャートと称するビニールの地球儀で説明してくれる。

 彼らのヨットはジャヌー43f、エンジンはヤンマー56hp、燃料は400L、清水は300Lと造水機がある。電源は2基のオルタネーターと7枚のソーラーパネルで賄う。ナビゲーションチャートは「C-MAP」表示は17インチの液晶パネルがチャートテーブルの前面にセットされている。通信用だろうかノートパソコンもある。中でも一番のご自慢はまだ新しそうな「INTERPHPSE」のカラー前方ソナー(左下)のようだ。丁寧に説明してくれる。

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 キャビンでお茶でもどうだと招かれ、かなり苦いコーヒーをご馳走になる。お砂糖とコーヒーを薄めるらしい水も一緒に出てきた。でも少し砂糖を入れると結構美味しかった。ボクらの仲間の一人が薬剤師だと自己紹介すると期限が切れた薬があるので見てくれと奥からどっさりと出してきた。多くがノープロブレムだそうだ。そしてもう使えない古い薬の処分を小袋にいれてお土産かわりにあずかる。

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 ついでにエンジンルームも拝見する。ジャヌーのプロダクションボートなのでエンジンだけで一杯だろうと思ったが、扉を開けると驚いた。エンジンの上部にダイビングタンクにエヤーを充填する高圧コンプレッサー(上左)が載っている。ダイビングが好きなモーターボートにコンプレッサーを装備しているのは時々あるがヨットでは初めて見た。駆動はメインエンジンのシャフトからベルトで駆動されるのかな。使うときにベルトをセットするのだろう。今、ベルトは掛かっていない。その横に青い造水機のポンプが見える。メンブレンは奥にあるのだろう。

 エンジンスタート用バッテリー充電用オルタネーター(右上)と大きなプーリーにベルトが掛かったサービスバッテリー用のオルタネーター(右下)が見える。これでエンジンがアイドリングに近い回転でも十分にチャージが可能な発電力が得られる回転数になる。
 クランクシャフト直結のプーリーとエキストラオルタネーターのプーリーに空いたVベルト溝があるがそこにコンプレッサーと造水機のベルトが必要に応じてセットされるのだろう。狭いエンジンルームに多くの機器がセットされているのでエンジンルームの天井が高めに改造されていた。

c0041039_8444324.jpg 右の画像は前回訪問した時なんだろうと思っていたトランサムのハッチは今回はちゃんと開放されていた。そこはインフレータブルボートの収納場所のようだ。そしてボートを取り出したらそこが即ボート用のポンツーンになるのだ。

 ロングクルージング中のヨットは彼らの家だ。キャビンは自分たちでニスを塗りメンテナンスするという。キャビネットやインテリアの飾りに自作の作品が数々あり、彼らの長いクルージング生活の歴史を感じさせる。そして彼らは明日(7/9)出港すると言っている。これから少し日本各地に寄港し、その後太平洋を渡る予定。大圏コースは寒いので少し南のコースを引きカナダのバンクバーに入るという。

 気さくな彼らの今後のクルージングが、楽しく安全な航海になることを心から祈っている!

参考:前回の記事 フランス艇「REREVANUI」を訪問したが・・・ 
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by pac3jp | 2007-07-11 08:55 | ウオッチング  

「Whisper GEN」神戸国際ボートショウ 2007 Part2

【静かに動くジェネレーター】
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 ボルボエンジンを展示していたミズノマリンのブースで面白い物を見つけた。外観はライフラフトを縦にしたような大きさで台の上に載って動いているようには見えなかったが、稼動中のマリン用DC発電機だという。100Vの電球が数個天井で点灯している。
 エンジン音がしないのでどんなエンジンかと聞いたら「スターリング・エンジン」と返事があった。どっかで聞いたことはあるがよく思い出せないが、外国の潜水艦がそのような技術を使っていたようだった・・・と、そこまでは古い記憶から出てきたが、仕組みまでは分らない。
 ミズノのスッタフに詳しく聞くと、なんとか概要は理解できた。普通のエンジンはシリンダーの中で燃料を燃やしてエネルギーを発生する内燃機関だが、スターリングエンジンは加熱・冷却したガス(空気や窒素など)をシリンダーに送り込み、そのピストンの動きを回転力に変換にて動力を取り出す外燃機関なんだ。

商品名は「Whisper GEN」。“ささやくような発電機”とでも訳すのだろうか、やかましいディーゼル発電機に較べてずっと静かなんでしょうね。そう言えば大昔に聞いたスチームエンジンの音は割合静かだった記憶がある。
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 で、凡そのシステムの概要
燃料ディーゼル→ バーナーで燃焼→ スターリングエンジン・ジェネレーター→ DC12V出力(800W)→ バッテリーバンクに充電→ インバータ→ AC出力となる。  エンジン運転に伴う熱源から温水ボイラーやルームヒーターを使うことが出来る。

 メーカーのWebに詳しい原理や装置の詳細が解説されている。また、ボートやヨットへ多くの搭載実績のリストがあった。日本の代理店によれば、まだ価格がチョット高いので実艇装備の輸入実績はない様である。スターリングエンジンは非大気依存推進機関(AIP)と呼ばれていて、運転音が静かで高出力はでないが、バッテリー充電のように低出力で長時間の運転や、暖房などで熱源の再利用が可能なのでヨット・ボートにも最適だ。でもこの展示されているタイプは小さな排気ガスの煙突がついていた。
 一方、軍用にはディーゼル潜水艦のエンジンに併設して充電しながら長時間の潜航が可能となる大きなメリットがあるらしい。



日本の海上自衛隊でも16年度計画の2900トン型潜水艦(16SS)で採用されることになっている。その狙いは、ディーゼル/電池推進機関に加え、初めて「非大気依存推進機関(AIP)」のスターリング・エンジンが搭載されることでこれまでにように潜水艦は海面近くまで浮上して外気をシュノーケルで取り込みディーゼル機関を運転して発電する必要がなくなり、頻繁に浮上して電池を充電する必要が減ることから、被探知の危険も減らすことができる。外燃機関であるスターリング・エンジンは燃焼時に大気※を必要としない。このため潜ったままでも充電が可能となる。同エンジンはスウェーデンのコックムス社製(川崎重工がライセンス国産)が4基搭載される予定だ。

世界で最初にスターリングエンジンを搭載した潜水艦を実用化したのはスウェーデン海軍のゴトランド級潜水艦だ。この艦は設計当初からスターリングエンジンによる非大気依存推進を用いる潜水艦で、数週間程度連続して潜行を続けることができる。機関が静粛である上、反響を抑える特殊な外殻を持っているため、ソナーによる探知はきわめて困難であるとされている。建造は1992年に始められ、就役は1995年から1997年にかけて行われた。現在までに3艦が就役している。現在一番艦のゴトランドは米海軍に貸与。
※酸化剤は液体酸素を使うといわれている。


c0041039_1071648.gif 昔に較べてずっと電気の消費が多くなってきた最近のクルージングヨットも常時稼動の静かなジェネレーターが欲しいフネもあるだろう。特に寒い地方へクルージングするヨットは発電しながら暖房できるシステムは絶好だね。燃料もポータブル冷蔵庫をカセットガスで動かしているイワタニの商品などもあるが、フネではガスよりもディーゼル燃料の方が安全だし備蓄も多い。
右の図はヨット内の機器配置のイメージ図です。→
(クリックすれば大きくなります)

 初物装備に興味のあるヨット・ボートのオーナーさま、一度お試しになったらいかがでしょうか?
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by pac3jp | 2007-04-11 10:30 | ヨットの艤装と艤装品  

ガスオーブンの改造

c0041039_9365816.jpg 外国からの輸入されるクルージング艇は必ず、ガスオーブンが付いたレンジが装備されている。欧米ではオーブンでパンを焼いたり通常の料理にもよく使っていると聞いている。しかし、日本の家庭ではガスオーブンよりも電子レンジとコンロについた焼き物専用のグリルをよく使っている。食文化が違う国からの輸入品はこういう不都合がよくある。

 ヨットの中ではガスオーブンの本来以外の使い道は小物入れぐらいしかない。外してしまったらコンロを別に買わなくてはならないし、狭いヨットのギャレーで貴重なスペースを小物入れにするのは勿体ない。オーブンを取り外してレンジに電子レンジを組みこんだデュフォー36のオーナーがいらしたので、頂いた「改造手順」も合わせてご紹介しよう。

1)機種選定
  ENO 0120に組み込む電子レンジの選択、家電量販店で各社の
  カタログを集め  組込可能な機種探し 巾、高さ、奥行き寸
  法が適当な東芝ER-C2に決定する。
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2)作業プラン
  ガスオーブンの両側面のSUSプレートを利用しバーナー架台と
  電子レンジを接続するプラン。
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3)分解作業
  ガス管の処理や注意点
     ガスオーブンのバーナーとオーブンをつないでいる銅パイプ
     3mm位をニッパで切り、切口かからガスが漏れないように
     二重に折り曲げかしめる。
  コックの処理   
     コンロ内でコックを通じて分岐しておりオーブンのコックは
     残しており間違いでオーブンのコックを開けてもパイプで止
     まります。

  側面のSUSプレートを外し、ホーロー引きのオーブン本体を取り
  外す。

4)材料の準備
  アングル材:SUS 25x25x500:1本、アルミ 20x20x500:
  1本、20x20x290:4本、
  木材:60x20x290:2本、ラッチ金物、SUSタッピングナベ
  4x10:12本、4x20:8本 5x10:2本、ボルトナット5x15:
  4本、5mm平ワッシャ:10個、電子レンジ

5)組立
  電子レンジ内部の機器を壊さない様に3.2mmの先穴を開け
  SUS20x20x290:4本、を取り付け、後ろ側の寸法の不足分を
  木材で調整し取付、前後のアングルを取付、側面プレートを取り付
  け、ジンバル固定用のラッチを取付完了。

 ヨットで電子レンジを使うにはまず交流100V電源の確保が必要だ。消費電力1kwの電子レンジがあったとしよう。陸電があれば問題はないが12V のバッテリーから取る場合は1kw以上のインバーターが必要だ。電子レンジが作動中はバッテリーからインバーターへ80A~90Aの大電流が流れる。余裕あるバッテリー容量と消費された電力に見合う充電ができるオルタネーターかバッテリーチャージャーが必須だ。

 ちなみにご紹介したヨットのAC100V電源は100V-2.5KVAエンジン直動オルタネータ(交流発電機)とバッテリーバンクからは大容量のオルタネーター及び陸電からの統合システムで賄っておられる。

 ボクの場合、大容量のインバーターを搭載してないので電子レンジはない。従ってガスオーブンは本来の用途に使っている。ヨット内の食事を洋風化して、主食はパンを焼いてっと・・・痩せ我慢?ではなく適当に使っているのだ・・・。

ご注意:この改造記事は工作の安全を保証するものではありません。改造をする場合は各自の自己責任でお願いします。なお、ヨット内でプロパンガスを使う場合はガス遮断弁とガス漏れ警報器の設置をお勧めします。
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by pac3jp | 2006-06-21 10:07 | ヨットの艤装と艤装品  

オルタネーターの増設を考える(3)

(1)では標準と同じサイズの追加オルタネーターをメーカー純正のパーツで作るシステム
(2)では高出力のオルタネーターと自作のブラケットに標準サイズに近い車用のオルタネーターを付けたシステム。
以上2件の取り付け例を紹介した。

 今回もエンジンのクランクシャフトから動力は取り出すのだが、エアコン(冷房能力4200Kcal)を駆動できる定格2.5KVAの出力をもつ発電機で、アイドリング回転でも1.5KVAの出力が出るのだ。
 この電源サイズのジェネレーターは「パンダ」「ビータス」を始め各メーカーから発売されていて、小型エアコンの電源として沢山使われている。だが、そのエンジンが高回転でトルクを確保するため、防音ケースに入っていてもキャビンではやかましく感じると聞いている。

 そこで、ヨットの補機を1000~1300回転くらいで回して2KVAの出力が出れば、パンダより静かでエアコンをはじめヨット内の電源は全てまかなえそうだとオーナーは考えられたそうである。
 所謂、このシステムは追加のオルタネーターでバッテリーに充電して、DC12Vを取り出して、船内の電源を賄うというものではなくて、発電機からのAC100Vでエアコンを駆動して余った電力を艇内バッテリーに充電するタイプで多分にモーターボート的なシステムである。

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 取り付けたエンジンはボルボ2030 セールドライブだ。プロダクションヨットのエンジンルームは狭い。エンジンの上部は充分なスペースがなく、バランスが崩れて、トラブルを起す可能性も有りそうだ。
 その結果、エンジン下部に吊り下げて取り付けられている。(右画像の下に見えるシルバーの機器)それをエンジン下部の4箇所のマウントに型鋼を加工したブラケットを付け、防振ゴムに一体で取り付けてる。エンジン側に大型のプーリーが付いているので、発電機はかなり高速で回転するが、本体の冷却と、エンジンの下部についているので浸水したときの対処も必要ではある。

 コントローラーは凡そ500×600×150位のものがエンジン付近の壁に取り付けられている。エアコンはインバータ駆動のタイプで始動電流が運転電流より少ない、発電機に優しい、優れものらしい。
 当然、インバーター、ジェネレーター、ショアーのセレクトSWが付いていて、陸電完備のマリーナでは商用電力を使うようになっている。

 このヨットはまだ、この夏進水の新艇で、装備のシェイクダウンはまだ出来ていない。今後はロングクルージングを目指して装備、艤装のシェークダウンをされて、本番に望まれれるのだろう。その結果を又聞いてみたい。
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by pac3jp | 2005-11-29 08:21 | ヨットの艤装と艤装品  

オルタネーターの増設を考える(2)

 バッテリーバンクが大きくて標準サイズのオルタネーターでは充分に充電できない場合はより大型のオルタネーターを付けなければならない。出力は同じく、エンジン前部のクランクシャフト直結のプーリーからVベルトで取り出す。

 ちなみに、オルタネーター出力とバッテリー容量の相関は経験則ではあるが、1:2~3が最適だとボクは聞いている。例えば、60Aのオルタネーターは60A×2=120Aのバッテリーの充電に適していて、120A×2=240Aのバッテリーバンクにはオルタネーターの出力が不足であると考える。

 この夏、新艇の回航中にエンジンのクランクシャフトが折れるトラブルを起したヨットが近所に泊まって修理を待っていた。 詳しい内容は聞かなかったが、後付けのオルターネーターのバランスが悪くてブラケットが壊れた事はよくあったが、クランクシャフトまで達する故障が発生したのは初めて聞いた。

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 画像のエンジンはヤンマー2GMである。左右に2台のオルタネーターが付いている。右の白いオルタネーターが高出力のオルタネーターでバルマーの110A これで210A×2本のバッテリーを充電している。ブラケットはオリジナルの物を使っているが、貫通ボルトはオリジナルサイズは破断したのでワンサイズ上の物に取り替えた。勿論、Vベルトは太目のものになっている。

 また、このエンジン上には白いダクトが見えるが、これからブロアでベルトの埃とオルターネーターの熱を排出する。エンジン上の黒いホースは外洋の時化の中を走ると燃料系統にエアー(泡)が入ってしまうがそれを抜く回路だと聞いている。
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 上の画像右はエンジン起動用バッテリー専用のオルタネーターでこれは軽四の中古パーツである。ベルトが車用であるので判る。これには自作のブラケットで固定されている。このアイデアはプーリーとブラケットを加工できる人には安く手に入る車用のオルタネーターで経済的に電源システムを作ることが出来る。

 充電をコントロールするレギュレーターは外付けのタイプを使っている。各オルタネーターの起動から充電のタイミングを調整してエンジンが過負荷にならないように調整している。

 このヨットはかなりの数の電気製品を積んでいるが、航海中に常時、稼動しているのは電子海図のパソコンと家庭用の冷凍冷蔵庫だ。冷凍室にはステーキ肉の塊がいつも一杯入っているそうで、オーナー曰く、肉が一番調理が簡単でおいしいとおっしゃる。そらぁそうだ! フライパンに塩と胡椒があればいつでも美味しくできそうで、ご飯を炊くより簡単で片付けも早い。

 ボクの最近10年間のクルージングでビーフステーキが出たのがたった1回だけある。1998年、山口県の平群島でだった。7年も経ったがよく覚えている。

 僕等のクルージング中の食生活はホント貧しいね・・・。
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by pac3jp | 2005-11-25 09:21 | ヨットの艤装と艤装品  

オルタネーターの増設を考える(1)

 快適なヨットライフをしようと思うと、ヨットにどんどんと電気製品が増えてくる。まずはラジカセくらいから始まり、テレビ、ビールを冷やす冷蔵庫、VTR、パソコン、電子レンジ、エアコンと電気を多量に消費する家電製品が次第に増えてくる。桟橋に充分な電源容量があるマリーナで停泊中はまったく問題はないが、一旦、海に出ると、ヨットにある自前の電源が頼りになる。
 また、快適なヨットライフとは別にロングクルージングを計画していてもレーダーやその他の電子航海機器もそれなりに電力を消費するので充分な電源計画が必要になってくる。

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←左の画像は放熱板付きのアイソレーターです

 普通のヨットはエンジン付属した1台のオルタネーターで切替スイッチや半導体のアイソレーターで各バッテリーに充電している。特にアイソレーターで分配充電させるシステムで充分充電が出来ないと感じているオーナーは多い。
 オルタネーターで発生し、レギュレーターから出力された電圧がアイソレーターで分配されると1Vくらいは電圧降下をする。従ってバッテリーに供給される電圧はスイッチ式よりも1V低い電圧しか印加されないから、満充電まで行かないのだろうと思っている。

 ヨットやボートの小型船舶用の発電機は数多くあるが、費用は勿論、騒音やメンテの問題もあり、中型以下のヨットで発電機を装備しているフネは少ない。
 それに代わってエンジン起動以外の艇内電力をまかなうバッテリー群を作り、そのバッテリーに専用のオルタネーターで充電させるため、エンジンに2台目のオルタネーターを取り付ける方法を取っている。(オリジナルのオルタネーターはエンジン起動用バッテリー専用となっている)

 ヨットもオーダーメイドなら予めエンジンルームにエクストラ・オルタネーター用のスペースを作っておく事も可能だが、普通のプロダクションヨットではエンジンルームに余分のスペースを作るなら、ギャレーに棚を増やす方をヨットメーカーは優先するだろう。

 限られたスペースに追加のオルタネーターを取り付けるのは工夫がいる。エンジンからの出力はクランクシャフトに直結されたプーリーからベルトで駆動する方法が普通だ。

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 画像のエンジンはボルボの3気筒エンジンだが、上部に取り付けられているのが、追加のオルタネーターである。(左に見えるのが標準のもの)

 ボルボエンジンはメーカーオプションで純正のエクストラオルタネーター用ブラケットが部品で販売されているのでそれを使うのが一番簡単だが、欠点は強度の問題でより大型のオルタネーターが付けられない事かな。

 このヨットでは追加のオルタネーターは冷蔵庫専用バッテリーの充電専用に使われている。その結果、真夏のクルージングでも自前の氷でオンザロックを味わう贅沢を享受しているらしい。

我艇は解けてしまったコンビニのロックアイスで水割りにしているがその落差は大きいね。
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by pac3jp | 2005-11-22 09:11 | ヨットの艤装と艤装品