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アメリカ艇「WESTWARD」を見学する。(2)

c0041039_9485586.jpg 先週土曜日、ビジター桟橋の入り口で前日に「WESTWARD」を訪問したという知人から面白いエンジンを積んでいるので見に行こうと誘われ同行したが、また翌日、こんな船が大好きな友人達とクラシックなエンジンを再度見学するために訪問した。友人が素晴らしいエンジンだと褒めたせいか、今度はエンジニア自らあれこれと説明してくれる。

 シリンダーの下部には「ATLAS IMPERIAL OAKLAND CAL.USA 」と表示がある。1924年の建造時から搭戴さている主機関だがサビが出ているような所は全くなく完全に整備されているのだろう。ちなみに、もうこのエンジンメーカーは存在しないそうだ。

船の歴史年表によると(ディーゼルエンジン関係)

1893年 ドイツ人ディーゼルが無点火式内燃機関を発明。ディーゼル機関と称せられる。
1897年 ディーゼルはMAN工場で単筒、タテ型機関を造る。最初の信頼しうる機関。
1904年 ロシア船(1150トン400HP)最初の舶用ディーゼル機関の始め。
1911年 英国貨物船トイラー号がディーゼル船として始めて大西洋を渡る。
1921年 英国ドラマ号(8441トン)は最初の航洋ディーゼル客船。
1924年 米国「WESTWARD」進水。大阪商船客船音頭丸(688トン)日本で最初のディーゼル船。
ニュージーランドの客船(18500トン)太平洋で始めての大型ディーゼル客船。
1927年 世界で建造中のディーゼル船のトン数、初めて汽船のトン数を越える。


 このように「ウエストワード」が建造された時代は第一次世界大戦も終わり、戦時に開発された技術が民間に転移され新型船においても蒸気機関から内燃機関のディーゼルに舶用エンジンが変わり始めた時代でもあったのだ。
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 機関室中央に大きなディーゼルエンジン本体が据わっている。このエンジンはボア9インチ×ストロークは12インチ位か、靴のサイズだという。回転数は280回転/分、4気筒150HPのディーゼルエンジンだ。床からの高さは約1.7m、長さは2mくらいある。少し小ぶりだが、いつか映画でみたUボートのエンジンのような雰囲気がある。クランクケースから弁を駆動する多数のコンロッドが立ち並びシリンダーヘッドにはロッカーアームと手動のハンドルが各シリンダー毎についている。

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 始動は圧縮空気を使う。機関室に大きな空気タンクが3本ある。コンプレッサーが見あたらないので空いたシリンダーで空気を圧縮する仕組みかも知れない。エンジンの前には重さは1.5トンもある赤いフライホイールが付いてそれで油圧ポンプが駆動されている。

c0041039_9512593.jpg エンジンの下部にカムとクランクで駆動される赤く塗られた燃料噴射ポンプがある。
 エンジンの冷却システムは我々エンジンのようにジャケットに清水を通す方法でなくて潤滑油を海水冷却する方法らしい。エンジンの下に熱交換装置があるとのこと。

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 エンジンの出力側をみると見るからに巨大な機械式の逆転機がついている。操作はブリッジの舵輪の右にあるハンドル回し操作する。直径2インチはありそうな太いシャフトが幾つかのベベルギヤやユニバーサルジョイントでブリッジから逆転機にリンクしている。そして、その動きが大きなドラムのブレーキをかけることによって内部の遊星ギヤーが逆転に切り替わる仕組みだという。最近のコンパクトな逆転機から見ればなんとも原始的なシステムに見える。

 このエンジンのスロットルレバーはブリッジの逆転機用ハンドルの下についている真鍮のレバーがそうである。現在のボートについているクロームメッキで輝いているモノとは大違いだね。

 このサイズのボートが一般的にどの位のエンジンを搭載しているのかよく知らないが、ロングレンジクルーザーは巡航速力が10ノットや12ノットの設定なのでプレーニングタイプのボートに比べ概して低出力のエンジンだ。この船は150HPのエンジンで2000ガロン(7.4トン)のディーゼル燃料を搭載できるのでかなりの距離を航海できそうだが木造の古い船体は激しい波浪の中を長く航海するのは辛いだろう。きっと好天が続くシーズンまでゆっくりと過ごし、凪の海をゆったりと渡ってきたのでしょうね。

 ボクはヨット用で小型のディーゼルエンジンしか知らないので説明も誤解している部分もあるかと思います。よく分らないところはハーバーで直接機関長にお聞き下さい。気さくにおしえてくれますよ。
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by pac3jp | 2008-04-09 10:18 | ボート  

ボルボからヤンマーにエンジンを換装する!

c0041039_10375340.jpg 古いヨットの故障したエンジンを新品や大き目の中古エンジンに換装する作業はよくやっている。でもその工事はオーナーにとってはかなりの大仕事(金銭的にも)である。

 今回、お仲間の船齢2年余でまだ新艇のようにキレイなヨットなのに、搭載されているボルボエンジンのトラブルにずっと悩まされていた。その一つはエンジン冷却用海水ポンプのインペラがすぐに壊れてしまうことだったが、今度はクルージングヨットなら普通に装備するエキストラ・オルタネーター用に出力を取り出すクランクシャフトのオイル漏れが始まり、ボルボ・ジャパンと幾度かの交渉をしたが、埒が明かず遂にボルボペンタ2030を見限りヤンマー3YM-30Cに乗せかえる決心をされた。

 ちなみにボルボペンタの2030の場合パワーアウトプットは純正のオルタネーター(60A?)のみ出力出来るとメーカーはいっているが、ヤンマーは5HPまで可能だという。また、ボルボが耐用時間たった150時間だというインペラの損傷など、殆どないよとヤンマーエンジンのオーナー達は皆言っている。
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 このヨットに搭載されていたエンジンにはセールドライブがセットされていた。交換するヤンマー3YMのセールドライブも大きさはよく似た寸法だが、ぴったり同じではない。
 本来は付属部品で付いてきたFRPのエンジンベットに取り替えるようになっている。でもヤンマー用のエンジンベットを取り付ける為には古いエンジンベットを取り外す必要があるが、狭いエンジンルームで分厚いFRPベッドを切り取る。これが大変な作業になる。そこで従来のベットに3YM用の取り付けベースを上から重ねて対応する事にした。

 ↑画像はエンジンを取り外した旧エンジンベットにヤンマー3YMがのるベースライナーを取り付けた。Webで探してきた3YMのCADデータから原寸図を起こしベースを製作し、マウント部をマーキングした。でも現物を据え付けるとき、ドライブの寸法は合ったがエンジンは予定のベースにはちゃんとは載らなかった。エンジンタイプは同じでもバージョンで差があるのか、CADデータが現物と違っていたのだ。再度、ベースを製作し対処する。
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 エンジンとドライブを据付、各コントロールケーブル、冷却水、温水、排気管、燃料パイプなどを接続する。メーカーの違いにより接続する位置が多少違うが切ったり伸ばしたりして連結する。電気系ではコクピットの計器パネルはぴったりと合うが、オルタネーターの励磁の方法が違うようなので取説をよく読む。
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 ↑画像は据付が完了したエンジン前面。エンジン下部、右下には100V-2.5KVAのオルタネーターが付いている。エンジン回転1100rpmでエアコンは充分効くし、電子レンジはアイドリング回転で充分だとはオーナーのお話。
この話は以前の記事:オルタネーターの増設を考える(3)をご参照下さい。

 ボルボもヤンマーもセールドライブはプロペラの回転方向は同じだが、ここで注意するのはボルボよりヤンマーはドライブの長さが若干短く、プロペラの翼端と船底の間隔が狭くそのままのプロペラでは推進効率が落ちるそうで、ペラ径とピッチを変えて最適なものにする必要がある。最近の試運転では最高8ノット(LOA/36f)をマークしたと聞いている。

 今回このエンジンを殆どご自分で換装したオーナーさんが各種のデータをお持ちです。もしボルボ2030SDからヤンマー3YMSDに換装しようと考えているヨットマンでデータをご希望ならPDFファイルで提供する用意があるとのことです。
  
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by pac3jp | 2007-11-14 11:05 | ヨットの艤装と艤装品  

ヨットの故障

 ヨットの故障でデッキ下に限ってみると一番多いのはトイレに関わる故障だろう。これはまたオーナーでも対処できるトラブルも多いのでよく耳にするのだ。少し前、友人のヨットで暫く振りにセーリングに出たのにオーナーが中々キャビンからデッキに出てこない。
 「オーナーはどうしているの?」と聞くとトイレの排水がうまくホールディングタンクに流れないとのこと。デッキから覗くと満タンの便器と格闘中だった。何とか始末が終わったのが出港してから40分もたっていた。  
 お疲れさんでした・・・。

 次に多いのがエンジンに関連する補機システムだろう。ディーゼルエンジン本体はエンジンオイルと冷却水をちゃんと見とけば、そうトラブルはない。でもエンジンに付属する燃料系、海水・清水冷却水系、温水器、オルタネーターなど電気系に故障は時々発生する。これは新艇だから大丈夫なんて事はないのだ。

 最近、船齢1年のまだ新しいヨットで清水冷却用のクーラントがエンジンベット下に溜まっているのをオーナーが発見した。前々からクーラントが減っていたことは知っていたようで何故だろうとは思っていたそうだ。

c0041039_1162539.jpg よく調べて見るとエンジンから出たクーラントは温水器に入り又、エンジンに戻ってくる。その温水器の出入り口の真鍮のソケットから漏れているのが分った。早速代理店のメカニックが別の新しいパーツに取り替えてくれた。

 ←取り外した2個のソケットの画像。スパナをかける6角部分で縦割れが出来ているのが見える。ここからクーラントが漏れていた。ソケットの締め過ぎか素材が不良だったのかも知れない。ボクのフネもクーラント系の故障はあった。

 ヨットの故障の数は装備品の多さに多分、比例するだろう。夏にはエアコンがあれば快適だ。桟橋に陸電が来ておればマリンエアコンでも家庭用エアコンも安く簡単に設置できる。でも、電源の無い港でエアコンを使おうとすれば舶用ジェネレーターが必要だ。これは形は小さいが推進用の主機関と同じ仕組みで動くのでオイル・フィルター類など消耗品は当然ながら2台分が要るし、点検も倍の時間がかかる。

 トイレもオーナー用とゲスト用に分ければスペースもシャワーの数もタンクの数も倍になる。このように至れり尽くせりの装備が付いている豪華ヨットや豪華ボートは専任のメカニックが適正なメンテナンスしていればそう心配することはないが、オーナー自身がフネの面倒を見ているばあいは得手、不得手があるので整備の疎かになる場面もある。

 売りに出されているフル装備のフネをみても実際は故障していて動かない装備もよくある。シンプルな装備で楽しめれば結構だが暑い夏にはエアコンが付いているフネが羨ましいし、寒い時は熱いシャワーが使えたらありがたい。

 ヨット装備は「シンプル イズ ベスト」だよ。と、いつか言い切れる日は来るのだろうか?
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by pac3jp | 2007-09-03 11:15 | シーマンシップ  

海水冷却ポンプのインペラ

c0041039_93931.jpg ボルボペンタMD2030型エンジンの海水ポンプのインペラが短時間の運転で破損してしまうという話はちょいちょいと聞く。

 ボクも以前ボルボペンタ2002エンジンを使っていたが、かなりの時間使っていても羽根が欠けることはなかった。ヤンマー2GMや3YMでもそのようなトラブル話を近くで聞いたことはなかった。

 つい最近、あまりによく破損するので「欠陥部品ではないか!」とボルボジャパン本社に説明を求めた仲間のオーナーがいらした。

 メーカーはそのインペラの耐用時間はたったの200時間だという。その時間でも早すぎるが、現実はもっと早くに壊れる。材質不良の欠陥品ではないのか?交換の度に熱交換器に入った羽根のゴム破片を掃除する手間も掛かる。なんとして欲しいと要請した。

 ボルボペンタの回答によると、EUの環境関連の規制でインペラのゴム材質が変更になったことが分った。そして変更された最初の材質のインペラは強度が弱く破損報告も多かったので再度ゴムの材質を変更したようだ。(海水ポンプはJabscoからのOEMか?)

 その後暫くすると代理店経由で対策済みのインペラが送られてきた。

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 上の画像のインペラには商品管理のためのロット番号が打ってある。アルファベットIから始る「I04517」(画像左)は最後に送ってきた部品。右側は1日運転しただけで羽根の1枚に割れが入ったインペラで、Lotは「H06516」だ。オーナーによるとその前についていたインペラは「G」から始るLotが打ってあったそうである。
 別のボルボペンタ2030エンジンを搭載しているオーナーの破損したインペラには純正品なのに何故かLotナンバーは打ってなかった。

 2030ユーザーで同じような故障が起こり新品を買うときは必ずインペラのLotナンバーを確認しよう。古い欠陥品の在庫を買わされると大損だ。小さなゴムのインペラでも1個 5,000円くらいはするのだ。ボクが飲んでる安いビールが2ケースも買える値段だよ!

 もしこれが車なら大事だろう。インペラが壊れるとオーバーヒートして最悪はエンジンが焼け付く重大な故障だ。部品に欠陥があれば全世界からリコールしなくてはメーカーの責任を問われる。隠したら後々もっと大変だ。
 でもヨットのエンジンではだ~れも抗議しないし、メーカーも情報を発信しない。うるさいユーザーがいたらやっと情報を小出しにする。なにやら一昔前?のどこかのお役所のようだね。

以前の関連記事から:マリンディーゼルエンジンとOEM
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by pac3jp | 2007-06-22 09:45 | ヨットの艤装と艤装品  

ボルボペンタ・シャフトシール

 二代前に乗っていたヨットのシャフトシールはオイルコットンを使ったグランドパッキンタイプだったので、いつもビルジの量を気にしていた。今のフネはボルボペンタ純正シャフトシールで全く水漏れがなく大変気に入っているが、何事も完璧なものはないのだ。

c0041039_11245239.jpg それは昨年末に上架整備して以来の気になる異音だった。ハーバーを機走で出港し、セーリングを始めたり目的地に着いたときはエンジンを停止する。その後エンジンを再始動して機走しだすと、シャフト付近から擦れるような小さい音が出る。最初はカットラスベアリングとシャフトの摩擦音かと疑っていた。周りの皆さんのご意見ではエンジンマウントのへたりによる軸の偏芯からくる異音か、とも指摘された。この場合はギヤーBOXとシャフトをつなぐカップリングを外すとすぐに分るという。でも、シャフトを手で回すと軽く回るのでその恐れは少ない。

 さて、上架しょうか、どうするかと思案していたがいつもお世話になっているメカニックにフネを持っていって見てもらうことにした。
 さすがプロのお見立てだ。 音の原因はすぐ分った。ボルボペンタのシャフトシールの音だった。シャフトとシールの隙間からスプレーグリースを注入しブーツのエアー抜きをすると音は出なくなった。かんたんな処置で悩みは解決したが、元の原因は不明だ。今回直接の原因は上架によるシールのエアー噛みだろうが、新艇の進水から10数回も上架はしてきたのにそんな現象は今まで起きなかった。でも一昨年にシャフトシールを新品に交換した。その後初めての上架だったので以前にビルダーが装着したのと同様の状態には出来ていなかったとか原因は色々あるのかも・・・。

c0041039_11271235.jpg やや遅きに失してはいるが、念のためエンジンマニュアルを開いてみると「進水後はシャフトシールのエアー抜きと防水グリースの圧入」を指定してある。そして重要として500時間/運転毎又は5年毎に必ず交換するように書いてある。決して安くはないパーツを500時間で交換とはチト辛いが「エンジン命」のクルージングボートになってしまったのでこれも仕方がないか。

 リカバリー後、30時間くらい運転しているが異音も出ないし水漏れもない。これでやっと安心して瀬戸内「機帆走の旅」も出来るというもんだ。
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by pac3jp | 2007-05-14 11:32 | ヨットの艤装と艤装品  

エンジン系のチョットした工夫

 工夫といえば、職場のQCサークル活動などで改善提案を出すのが苦労した人も多いのではないだろうか。傍から見ていてもそんな雰囲気の人が何人もいた。工夫をするには現在の仕組みに不満や不備を感じ、自分だとこうするといった主張や発想が工夫の素になるようだが、何~んにも思いつかない人は与えられた仕事に従順というか疑問を持たないタイプなんでしょうね。

c0041039_9271551.jpg 先日、ご自分のヨットをほぼオリジナル(自分流?)で纏めている友人を訪ね、最近の小ネタをお聞きした。
 右の画像はヨットの船底に付いているエンジン冷却水取入れ口のストレーナだ。普通、ヨットの場合は進行方向の後ろ側に吸い込みスリットが付いている。でもよく見てみるとその部分はサイフォン効果が出そうな形になっている。エンジンが高速で回っているときはサイフォンのバキュームも影響は少ないが、ヨットは高速で航行しているがエンジンはアイドリング状態の場合には冷却水の吸い込みに影響が出そうだ。そこでストレーナの前面にサイフォンを打ち消す小さい穴を開けた。効果の確認はこれからだが、探してみると同じような穴が開いたストレーナが販売されていたそうだ。

c0041039_9225591.jpg もう1件。スターンについたエンジンムーム排気口にトラップをつけた事。(ちょっと見えにくいが、換気用のカウルに丁番でプラスティックのフタがついている)
 モーターボートには必ず付いているが、ヨットのエンジンルームに排気ブロアーを付けるオーナーは少ない。だが付けてみるとエンジンルームの冷却効果に伴うオルタネーターの出力低下の防止やキャビンの燃料臭も少なくなるなどその効果は大きい。でも低いデッキ排気口から打ち込んでくる海水が大敵である。その海水からブロアーモーターを守るために今回はトラップをつけた。

 ボクも彼のフネにはよく行って勉強させて貰っているが、自艇を眺めていても要修理の箇所は見つかっても、完璧な筈はないのに工夫の素である「アラ」が見えてこないのだ。
 根が純情?で従順なボクの性格が災いしているのかなぁ。(^_-)-☆
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by pac3jp | 2007-05-09 09:30 | ヨットの艤装と艤装品  

神戸国際ボートショウ 2007 Part3

その1【プラステックのプロペラ】
 
 桟橋のヨットやボートを一廻りしてから陸上の各ブースを回ってみる。グローバルマリンのブースにこれまた初めて見るプロペラが置いてあった。3翼のフェザーリングペラだが、ブレードが黒いプラステックなのだ。
プラスティックのプロペラは小型の船外機用や小さいサイドスラスターのプロペラには使われているが、船内機の推進用ではボクもはじめて見た。傍に従来の金属製のペラがあったがそっちの方が信頼できるように思うが、専用ジンクが必要だったり面倒なプロペラ塗装の手間を考えると・・・。
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Kiwiフェザーリング・プロペラのカタログによる主なセールスポイントは

*高強度、軽量のZytel製3翼フェザーリング・プロペラ
    ・Hi-tech Zytel製なのでプロペラ用防食亜鉛不要
    ・プロペラ用特殊ペイントも不要
*ブレード1翼ずつの取替えが可能
    ・万一ブレードの取替えが必要になっても簡単に取替え可。
*3翼が独立して完全フェザーリングします
*驚異の価格 - ¥252,000 (税込)

 確かに良いことばかりだが、クルージングヨットも「エンジン命」とおっしゃる方も多いので機走中のプロペラ強度や信頼性が問題だ。太いロープが巻きついた時やノリ網のワイヤーに接触したときは砲金並みの強度はあるのだろうか。3翼が独立して動くが低速のときの片開きはないか。クルージング先でペラを落とした仲間もいるので、ブレードが個別の部品になっているので落とす確率は高くなる? こういう部材の選択に保守的なボクは実際に使ってみたオーナーから感想をを聞いてみてからじっくりと考えるネ。    
 驚異の価格25,200円は安いか高いかボクには分らないが、どんなサイズのプロペラ価格なんだろう?詳しくは同社のWEBでご覧下さい。
グローバル・マリンさんのホームページ  

その2【アイデア商品? アンカーブイ 】
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 前に漁港でアンカーブイをいれて「地元の漁師さんに叱られたよ」と教えてくれたヨットマンがいらしたが、アンカーの真上に必ずアンカーブイが浮くシステムを売っているのを見つけた。アイデアのミソはブイとアンカーを繋ぐロープを潮汐に合わせて自動的に長さを調整する鉛の錘だった。でもどんな長さのロープでも良いという訳ではない。例えば海図の水深5mの場所でアンカーを入れるのならブイのロープは満潮水深+1m位の6mの長さにしておく。 長すぎると流れてしまうし、短いと潮が満ちてくるとブイが沈んでしまう。

 ボクは漁港でアンカーを打つときは10m位の双綱を付けるが、アンカーブイは広い湾内でアンカーリングするときは後から来るフネもアンカーの位置がはっきり分るのでトラブルの予防の効果がある。



c0041039_9245531.jpg 右の画像がミソの錘りだ。自作しようと思えば簡単そうだが、折角商品化されているので皆さん買ってやって下さい。それが次々と新しいアイデア商品が市場に出てくる契機になるかも知れないからね。 
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by pac3jp | 2007-04-13 09:39 | アンカー  

冷却水インテークストレーナの向き

c0041039_9421754.jpg ヨットを上架して船底を見ればあちこちに穴が開いている。ギャレーや手洗いの排水はただのスルハル金具が付いているだけだ。でもシャフトドライブ船のエンジン冷却水インテークは何かしら異物の吸い込みを防ぐストレーナがついている。出っぱったタイプのストレーナーや右の画像のような海水フィルター兼用の金網が付いているものもあるが、これはフジツボなどで詰まり易い。

 一番多いタイプはスコープがついたブロンズのストレーナだ。このストレーナの取り付ける方向がヨットとボートでは海水が入る方向が逆になっているのを最近発見した。まぁ、どっちにしても大して変わりがないようだと思い、ボクが余り気にしなかったからだ。

c0041039_9423442.jpg ←はヨットのストレーナ

 でも強風が吹く続く外洋を何日もセーリングしていると、海水インテークから入る海水の圧力が海水ポンプの僅かなギャップを通過し排気管からエンジンに海水が浸水してくることがあるそうだ。知らずにそのままにしておくとシリンダー内に入った海水で錆が発生、ピストンが固着しエンジンの始動が困難になってくる。そんな事でセーリングヨットの冷却水インテークはサイフォン効果がでる方向に向けて付けられている。

c0041039_9425429.jpg ←モーターボートのインテーク用ストレーナ

 一方、ボートは航走しているときは必ずエンジンは回転し、冷却水はエンジンの回転数に応じて充分に供給されなければならない。よってインテークは海水が前方から押し込まれる方向にインテークは付けられている。

 エンジン内に海水が入る事故はフネの停泊中の起こる冷却水回路のサイフォン効果と航海中に起こる追い波による排気管からの逆流と前述の冷却水からの逆流も考えられる。対策はバキューム(アンチサイフォン)バルブの頻繁な点検と停泊中などエンジンが止まれば冷却水のインテークバルブを閉めること。長距離の航海中は時々エンジンを掛けて排気回路内に海水が溜まらないようにすることなど等だ。

 ボクのように潮の速い瀬戸内沿岸をほとんど機帆走でクルージングしていればそう心配することはない?が、油断は禁物! 今度上架したときにはしっかり確認しておこう。最近セールドライブ艇で予備の冷却水インテークを作っているフネも同じく要注意かな。


参考:以前の関連記事 「海水冷却水がエンジンに浸水」
           「排気管からエンジンへの浸水」 

 
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by pac3jp | 2007-02-23 09:55 | ヨットの艤装と艤装品  

海水冷却水回路の清水洗浄

 陸置のモーターボートは沖から帰ってくると清水をエンジンの冷却水回路にいれて塩分を洗い流している姿はよく見る光景だが海上係留のヨットが冷却水回路を清水で洗っているのはあまり見た事がない。
 ところがお隣のヨットはその回路を装備している。バースに着け、艤装を片付けるとすぐに水道のホースを接続して海水冷却回路を洗浄している。初めてそれを見た他艇のオーナーが自分のフネには付いてないので、もしかしてその回路が一般的なものかどうかをボクが聞かれたこともあった。

 確かに湖などで使われていたエンジンは分解してもキレイだと聞く。ディーゼルエンジンで一番よく消耗するミキシングエルボにしても海水と高温の排気ガスを混合する場合と真水を排気ガスに混ぜるのとは金属腐食の度合いは大きく違うだろう。
 でもエンジンが稼動中は海水が循環していて、帰港後、清水洗浄が終わり、エンジンが停止しているとき清水は海水ポンプからウオーターロックやマフラーに至る排気の部分に残っている。海水冷却水回路に清水が入っている状態のメリットを考えてみると、 まず、よく起こるSUSウオーターロックの電蝕が防げることだろう。それに清水で洗浄した冷却水回路全体で海水がひき起す腐食から守れることもある。まぁこれが一番のメリットだろう。
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 画像のエンジンルームに向かって右の壁に付いているのが海水フィルターである。海水インテーク側に黒いホースが2本見える。エンジンはセールドライブなのでエンジン基部から出ている方が本来のインテークである。もう1本のシ-コックは予備のバイパスである。

c0041039_9115946.jpg 海水フィルターの上からは清水ホースがバルブを介してつながっている。フィルターからの出口は吸入口の反対側にありホースはエンジン前部にある海水ポンプにつながっている。ステンレスのウオーターロックが見えている。

 ご覧のようにこのシステムは割合簡単に作れる。自作でも充分出来るし、業者に頼んでもそう高くは言わないだろう。でも実際の作業は簡単とはいえ毎回のことだ。真面目で几帳面なタイプのヨットマンにぴったりのシステムだともいえそうだ。
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by pac3jp | 2006-12-11 09:24 | ヨットの艤装と艤装品  

ボルボペンタのパーツ

 ハーバーにあるヤマハサービスセンターでボルボエンジンのオイルフィルターと海水ポンプ関係の補修部品を注文した。

オイルフィルター 1個            2,580円
鉄ネジ6mm 3本               120円
インペラ「トリツケ ガスケットタイ」1個   6,600円
真鍮ネジ(海水ポンプのフタ用)6個 @220円 1,320円
紙ガスケット2枚 @520円          1,100円
送料(仕入れ品の為)             850円
消費税                    626円
合計                    13,136円


c0041039_16343230.jpg まず驚いたのがインペラが6,600円もしたことだ。ボクはヤマハにインペラ1個と注文したが訳のわからないガスケットが数枚入っている。おまけにグリース様の物まで入っている。紙ガスケットは別に注文しているのに・・・。

←これが不要なガスケットが入ったキットらしきパック。 

 それに海水ポンプのフタネジが1本220円もするんだ。ホームセンターで買えばよかった。多分@20円までだろう。それにヤマハはボルボの代理店ではなかったのだろうか、送料まで取られたのだ。でも、オイルフィルターだけは妥当(いつもの?)な値段だった。

 ボクはボルボペンタの部品を購入するたびにエプソンやキャノンのプリンターインクの事を思い出す。本体のプリンターは安いが、消耗品のインクは結構高い。メーカーはユーザーに安く本体を提供してその後、インクの販売で元を取っているのだ。
 ボルボペンタも安くヨットビルダーにエンジンを売り込み、ヨットのオーナーが簡単にエンジンを載せ替えないことを見込んでパーツから利益を得ようとしているのだろうかと考えざるを得ない。
 前にこんな話も聞いた。「ボルボは良く出る補修パーツの価格は変らずだが、あまり出ないパーツの価格は大幅に上げたらしい」と。ボクのマイナーなエンジンのパーツでも思い当たることはある。確かに経済原理から見ればその通りだが「多くのエンジンメーカーの中から我社のエンジンを選んでくれたユーザーがいつまでも快適に使ってもらうために廉価で豊富に部品を供給するのだ」というエンジンメーカーはもうなくなってしまったのでしょうかね。
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by pac3jp | 2006-08-18 16:40 | ヨットの艤装と艤装品