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ヨットハーバーの春

 2011年2月末、ちょっと寒い日もあるがもう春がそこまできているという休日、久し振りに新西宮ヨットハーバーを訪れると今年もロングクルージングを目指すセーラーたちが艇の整備に余念がない。そして、もう4月になれば今年のクルージングシーズンが始まるのだ!

 いつもお世話になっているDreamさんに寄ると、今年の旅は北に向かう計画でガスの多い北の海に対応するレーダー、AIS、25Wの国際VHFなど電子航海機器関連の整備にベテランの助けを借りながら熱心に取り組んでいらした。

c0041039_1232463.jpg 左上画像はステアリング前の計器パネル裏の換気用ファンの取り付け中で、これは大事なGPSナビの熱暴走を防ぐためという。いまや紙チャートで航海するヨットマンは少数派になってしまいましたね。

 計器パネル上に乗っかっているのはレーダーのディスプレーですが、不安定なので今後パイプフレームで補強される予定。

 左下画像 スターンのアンテナポストには各種アンテナが林立?しています。左から国際VHF・GPS・FM/AMラジオ・AISとなっている。マストにもレーダーアンテナがセットされている。スターンは昨シーズンまでドナルドダッグだけが頑張っていた場所なのにえらい変わりようです。
 でも、電子航海機器は取り付けただけでは駄目で使いこなしてこそ有用になるので船長さんはこれからはレーダーやAIS、それにパソコンの操作の習熟など頭の痛い仕事が増えそうですね。

 このところ新西・ピアネットワークでは沿海装備で行けるようになった沖縄方面が人気で今年も3隻~4隻で船団を組みクルージングすると聞いている。先遣隊が昨年から宜野湾マリーナに滞在しているので沖縄周辺の水先案内?にも不安がないからかな・・・。

 まあ、後から出かけるほど航海情報も増え安心ではありますが、海況は情報通りには行きませんの皆さん、安全第一に楽しんできてくださいね。


【関連記事】1:ヨットの船首像? 
      2:ヨット用?ガーデニンググッズ 
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by pac3jp | 2011-02-27 12:07 | ウオッチング  

「シー・シェパード」の活動家はどんな人達?

 昨年の2010年1月、日本の「第2昭南丸」と衝突し、沈没した「シー・シェパード」の抗議船「アディ・ギル号」の仕返しだったのか、今年は2月9日から母船に対して特に激しい抗議活動があったので南極海で行われていた日本の調査捕鯨が遂に中止になったようです。

 調査捕鯨中止の報道では色んな裏読みもあり本当のことは良く分りませんが、シー・シェパードの妨害行為はボクから見れば立派な環境テロリストの範疇に入る団体です。そんな団体に参加しているのはどんな人たちだろう? 夏でも南極海は特別に寒い日もあるだろう、大時化の時もあり、流氷が流れる危険な海で妨害活動しているのは、一般的には大柄で逞しい海賊風の男性をイメージしてしまうが、意外と若い女性や中年のおっちゃん風のメンバーもいるという。

 ボランティア・メンバー募集の際「シー・シェパード」がする業務内容の説明は「給与なし、長時間勤務、重労働、危険な職場環境、悪天候多し」と一時日本でも流行った「3K」を遥かに上回る悪条件だが、世界中から「クジラを救いたい」と集まる毎年1000人もの人びとが応募してくるという。「不平不満を言う人、ふかふかのマットレスが好きな人、それに弱虫」は応募しないでいただきたい、というのがシー・シェパードのスタンツだが、中には珍しい体験の出来るアドベンチャーツアーのつもりでやってくる応募者もいるのだろう。

c0041039_5494667.jpg 「シー・シェパード」の抗議母船「スティーブ・アーウィン号」の船上でポーズをとるジョージー・ディックスさん(23)

 ディックスさんは、1月初めに日本の調査捕鯨船と衝突したときなどが最もスリリングだったと語る。「ええ、とんでもなく怖かったわ」とディックスさんは認める。「でもね、人は物事を受け入れていくものよ。あれは、とっても緊張した1日だったわ。とても興奮して、スリリングで、クジラたちを救うためにわたしが実際に何かしているんだって感じたわ」。
「クジラを救うこと、それはわたしが6歳のころからやりたかったことよ」。時化の海は辛いが、ディックスさんは甲板員として、ほとんどの時間を船の清掃に費やしている。

c0041039_5502166.jpg 「シー・シェパード」の2代目抗議船「ゴジラ号」の船上でポーズをとるケビン・マギンティさん(47)。 
 
 ケビン・マギンティさんは、SSの抗議船「ゴジラ」に乗るボランティアだ。 マギンティさんはオーストラリア西部で電気工事の請負業を小さく営んでいる。港に停泊中のSS船舶の電気修理を行ったのがきっかけで、今年の抗議活動に参加したという。「直接行動を戦略とするシー・シェパードは、地上で最も有効な保護団体だと思うね」と語った。だが、3か月にも及ぶことのある活動の過酷な条件には苦笑いする。「無給できつい環境で働きたいなら、ここが絶好の場所だよ」と。

c0041039_5505692.jpg 「シー・シェパード」代表のポール・ワトソン

 日本の調査捕鯨の妨害を指揮した疑いが強いとして傷害容疑などで国際手配中のポール・ワトソン容疑者は「(日本政府の)方針を歓迎する。クジラたちにとっての勝利だ」と述べた。ワトソン容疑者は、クジラの解体や保管をする母船「日新丸」の活動を妨害したことで「彼ら(日本側)には捕鯨活動を中止するしか方法はなかった」として、成果を強調。今季は計3隻の抗議船を派遣したが、来季はさらに1隻を増やす意向という。調査捕鯨には「クジラはとても知的な生き物。クジラを敬い、殺害するのをやめるべきだ」と訴えた。(共同通信)

 経歴は、1977年、国際的な環境保護団体であるグリーンピース (NGO)に所属していたが、抗議の際の非暴力に不満を持ち、脱退してSea Shepherdを設立した。動物から取られた食材(牛乳、チーズなど)を取らない菜食主義であるとし、根拠として大量の植物を必要とする家畜は環境に負荷がかかるという主旨を挙げた。当然だが、鯨肉は食べたことがないと語っている。ただし、その体型は欧米でよく見られる肥満体型で、専門医などは「明らかに動物性たんぱく質と脂質の過大摂取」と診断しており、さらには飲食店で動物性食品を食べている姿を目撃されるなど、本当に菜食主義であるかは疑わしい。(ウィッキペディア) 

冷たさが心地よいある晴れた日、抗議船が氷を砕きながら氷海を進んでいるとき、ナガスクジラとザトウクジラの群れが、急浮上してきたという。「調査捕鯨船が水平線の遠くに見えていて、とても奇妙な瞬間だった」とディックスさんは振り返る。「辺り一帯にあの美しい動物たちがいるのを見て、あの捕鯨船の人びとのクジラに対する考え方と、わたしたちのクジラに対する考えが、まるで異なっていることに気づいて……突然、啓示を受けた瞬間だったわ」

 日本でも年々鯨肉を食べる人が少なくなってきて5000トンも在庫がたまっているという報道もあるが、ボクもこの数年は食したことがない。学校給食にクジラを食べた世代で庶民の食材だと思っていたのにいまや高級食材となり、我家の食卓には殆どやってこない。それに若い世代はクジラに対する郷愁もないし、日本人の鯨食文化に未練はない様だから大規模な母船式の捕鯨はもう限界かもしれないなあ。


【関連記事】:2011年 またも騒がしくなってきた南極海  
【参考Web】:AFPNews「過酷な仕事」覚悟でシー・シェパードに参加する人たち」
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by pac3jp | 2011-02-21 05:55 | ウオッチング  

中国 最新の深海調査船「蛟竜」

 昨年10月に神戸港で「しんかい6500」を見学したとき、会場で東シナ海の海底資源がらみで中国の7000m級深海調査船が話題になっていた。どんなフネだろうと思っていたら、既に完成し、船名が当初の「和諧」から「蛟竜」に改名されもう実際に中国近海の深海で潜水活動をしているという。聞いた覚えがある「蛟竜」という船名は太平洋戦争末期に日本海軍が水中の特攻兵器として開発・配置した小型潜水艇の名と同じですね。

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 2010年8月26日、中国の科学技術部と国家海洋局は、中国が自力設計・自主開発した初の有人深海調査船蛟竜が深さ3,000m級の潜水テストに成功したと発表した。これにより中国はアメリカ、フランス、ロシア、日本に続き深さ3,000m以上の有人潜水技術を確立した5番目の国となった。

 国家海洋局によると蛟竜は2010年5月~7月にかけて南シナ海の深度3,000m級の海域で計17回にわたり潜水テストを行い、最大深度は3,682mに達した。


 中国は「自力設計・自主開発」と発表しているが、中核技術である、耐圧殻の設計・製造はロシア、浮力材やマニピュレーター、水中投光器はアメリカ製で水中TVカメラ、デジタルカメラ、イメージング・ソナーなどは日本から導入している。

 チタン合金耐圧球は内径が2.1m、内部容積4.8立方m、材質はTi-6AI-4Vチタン合金製。完成品の真球度は0.4%で「しんかい6500」と同じグレードになっている。でも、成型方法は日本やアメリカの半球成型工法でなく、チタン合金の天板に6枚の側板をTIG溶接し、熱処理のうえで機械加工により研磨して半球を二個造り、これをさらにTIG溶接して球にしている。これはロシアの「コンサル(Consul)」と同じ方法で設計・建造に実績を持つロシア企業が製作を担当したという。

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 ↑ 画像はX字配置の舵と4基のベクトル合成駆動式の固定スラスタ。船体前寄りに上昇下降・旋回用の小型スラスタ2基と船首上部にトンネル式のサイドスラスタがある。

 バッテリーは酸化銀-亜鉛電池で110KWH(110V-800AH)が搭戴されていて日本の「しんかい6500」より30%容量が大きいので6時間の連続潜水作業が可能となった。日本も当初は酸化銀-亜鉛電池を搭載していたが2004年に軽量・高性能のリチウムイオン電池に取り替えられた。

 深海調査船と母船の間には画像伝送システムを持っているが伝送速度は80kbpsと遅くカラー画像1枚を送るのに30秒もかかるという。我家のインターネットは100Mbpsなので想像できない遅さです。

 中国の有人潜水船の開発目的は軍事技術の取得が第一で、海洋資源などの探査も計画されているといわれ、ボクもそう思っているが、このところ世界中で中国の鉱物資源・エネルギー獲得の勢いはすざましくこの深海調査船ものんびりと海底生物の科学調査などはやらずにズバリ、海底資源の探査とその利権の獲得が主目的になる深海調査船だろう。

c0041039_13594747.jpg 昨年の潜水テストではしっかり、南シナ海の3,759mの深海底に中国の五星紅旗を立てたという。日本やアメリカの6500m級を越す7,000m級深海調査船を持ったことで世界一の座についたという嬉しさか、いや、やっぱりこれも国威発揚なんでしょうかね。

参考データ
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 深海の海底資源の探査が主ならば4,000m級でも充分だが・・・。

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リストの中では中国の7,000m級「蛟竜」とアメリカの6,500m級「新アルビン」が最新型だがこの船はまだ進水していない模様?。


【関連記事】:有人潜水調査船「しんかい6500」
【参考Web】:海外における深海有人潜水船の開発動向と我が国の進むべき道
【参考資料】:「世界の艦船」2011年3月号 中国初の深海調査船「蛟竜」
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by pac3jp | 2011-02-13 14:11 | 特殊船