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“さんふらわあ ごーるど”と、搭戴艇

 港内の錨泊地でよく見掛た「いるかマーク」のダイヤモンドフェリーの姿がなくなり、関西汽船のカーフェリーでお馴染みの「ひまわり」を描いた大型フェリーにいつのまにか変わっていた。でも良く見るとファンネルマークは「D」なので、ダイヤモンドフェリーの船であることが分かった。

 昨日、六甲アイランドのフェリー埠頭にゆくとオレンジフェリー「オレンジエイト」、阪九フェリー「すおう」、ダイヤモンドフェリー「さんふらわあ ごーるど」が並んで、その後には自動車運搬船も泊まっていた。岸壁には乗用車やトラックなど車とトレーラの荷台、各種の建設機械などが並んでいる。船舶のRO/RO船化が進んでいるのが分かるような埠頭である。

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「さんふらわあ ごーるど」はひまわりの色も鮮やかでまだ新造船というような外観を持っている。
2007年11月21日就航。11,380総トン。
全長165.5m、幅27.0m、出力24,480馬力、航海速力23.2ノット。
旅客定員780名。車両積載数:トラック147台・乗用車75台。三菱重工業下関造船所建造。
「さんふらわあごーるど」 の乗船感想や詳細な旅客設備の紹介・評価などはこちらをクリックしてください。

c0041039_17364017.jpg フェリーの高い後部デッキに変わった救命艇が搭載されていた。ボートのスターンに大きくて分厚いアーチが乗っている。日除けには分厚すぎるし、なんだろう。もしかしてオープンボートの転覆防止の装置なのかと想像したが、ちょっと見ただけでは分からない。ボートの推進装置はカバーが掛かっているがどうもウォータージェットのようだ。

 気がつくと前に泊まっている阪九フェリーも同じタイプの救命艇を搭載している。内航フェリーの救命艇はこれと規則で決まっているのかあるいは同じ造船所で建造されたのかも知れないね。

 ボクも以前に「ブルーダイヤモンド」で大分県方面を家族旅行した経験もあるので、また新造船などには乗ってみたいがフェリー旅行のベテランがお勧めするのは特等船室か1等船室で船旅をすると絶対良いとおっしゃっているが、今まで2等以外は乗ったことがないボクにはかなり敷居が高いなぁ。

 でも自分のヨットで行くと、早くても6日はかかる九州・別府でもフェリーだと夜に乗れば朝には着く。全くラクチンだが・・・。

 ヨットでは船長が毎日寄港地の泊地情報を収集し、それに気象・海象を読みながら小船を操り、疲れ果てて目的地にやっと着くこともある。観光どころではないのだ。でも翌日になればまた同じことを繰り返してゆく。そんな自虐的な航海が好きなのがクルージングヨット乗りでしょうかね。(たまにはスッゴク良いことにも出っくわすから辛抱できるのかも!)
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by pac3jp | 2008-09-29 17:41 | ウオッチング  

不法係留ヨットを強制撤去(西宮市西宮浜)

 9月24日(水)11時頃、ハーバーにいた仲間から「警戒船を引き連れた作業船がハルに傷があり、ブームもないボロのヨットを3隻曳いてきたよ、何かあったんやろか?」と自宅にいたボクに連絡があった。
 暫くしてテレビニュースで報道されたので西宮浜北護岸の不法係留ボートの行政代執行が始まったのだと分かった。

 曳航されてきてハーバーの桟橋に立ち入り禁止のテープと鎖で繋がれたヨットに驚いたヨットマンのブログはここをクリックしてみて下さい。

c0041039_90571.jpg 左画像は当日のお昼のNHKニュースの1カットだが西宮今津ヨットクラブと“不法係留と思っていない云々”のコメントもあったが、いまさら何を・・・という気もするなぁ。

 産経関西Web版には《西宮浜、ボートを強制撤去 「不法係留20年」》の見出しで写真と記事が出ていた。

 この問題はかって近くに勤務先があったので20年来関心を持って眺めてきた。

 大分前、これらの桟橋のヨットオーナーの一人から「タダでは泊めてないで、公正証書を巻いて係留料金は裁判所に供託しているんや」と聞いたが、本当だったのかな・・・。

 長い時間が掛かってやっと昨年、移転の受け皿であるボートパークも完成したが、役所の設計ミスもあり係留設備の手直しなど条件交渉をして、静穏な海面に新設された係留場所を安く使える権利をほとんどのオーナーは行使されたように思ったが、そうではなかったらしい。
 新聞記事によると、昨年7月現在で107艇の約6割が移動。残る39艇のオーナーが移動に応じなかったため、代執行に踏み切ったという。でも実際に曳航されたのは4隻だったので残りの35隻はボートパークに入ることにしたのか、どこかもっと安い場所を見つけて移動したのだろう。

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 また、近くに会社をお持ちの社長さんから当日の現場画像↑を送って頂いた。午前中に強制執行し、空になった桟橋には早速、作業台船が入りクレーンで杭を抜きはじめた。また、北護岸にある陸置きヨットやクラブハウス風の建物も撤去の対象になっているという。

 これで阪神大震災で傾いた北護岸も桟橋が強制撤去された部分については13年振りにやっと復旧工事に取り掛かれるはずだ。


【関連記事】1:西宮浜ボートパーク計画
【関連記事】2:西宮浜ボートパーク着工?
【関連記事】3:ミスマッチ?
【関連記事】4:不法係留権? 
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by pac3jp | 2008-09-26 09:10 | ウオッチング  

四国八十八ヶ所巡礼は究極のスタンプラリーか?

c0041039_12441352.jpg ボクのヨット仲間ではお二人目になるが、ヨットのスタンプラリーが大好きな「DREA夢」号オーナーが真夏の四国八十八ヶ所、距離にして1200kmの歩き遍路を結願させたという。

 先週、久しぶりに桟橋でお会いしてびっくりした。雰囲気ががらりと変わってしまったのだ。体重は7kg減ったというし、以前は染めていたのか白髪頭になり、歩き遍路中はヒゲも剃らなかったようで髭まで生やしている。
 
 真夏45日間の巡礼行で確かに顔も体つきもシャープに変わり、内面は判断のしようがないが、とりあえず弘法大師の霊験はあったようにみえる。

 遍路の旅に出た動機は、信仰心からではないとご本人も明言されているので、ボクが勝手に推測すると大好きなスタンプラリーとメタボ対策にを兼ねてチャレンジしたのだろうかとも想像するが、尤も山やスキーのベテランで歩きには自信があったことはベースにあるだろう。

 そんな彼に四国で出会った歩き遍路仲間の動機を聞くと「信仰よりも健康志向の人」が多いとおっしゃる。足自慢の中には走って回る人もいるとか。
 一方、この遍路にハマった人もいて、この人は今は36回目だが50回やらないと帰らないという。彼は1日1000円の予算でまかない、まず、必需品の焼酎とタバコで700円、残り300円が食料とその他経費となるそうだ。そんなに僅かな食費で栄養失調にならないのと聞くと「お接待」があるとおっしゃる。彼ほどのベテランになると先々で「おなじみさん」がいて生活もしやすいそうである。

 色々とお聞きしたいと思ったが、たった一度の歩き遍路で八十八ヶ所を語るのはおこがましい、せめて三度の歩き遍路を終えてからにせい、とこの道の先達から言われているので・・・と、日頃の大風呂敷?にも似合わず慎重だ。
 でも、いまだ足指が痛いとおっしゃるが、次は厳冬期にするか、やっぱり春が良いかなと、意欲満々でもある。

 貴方もどう?と勧められたが、彼はこう言っている。
「暇、金、体力、気力の4つがそろってはじめて可能で、40万円の金と40日の自由時間と1200キロ歩ける体力とやる気、それがそろってはじめて可能になる贅沢な旅行だ」・・・と。

 ボクは「金と体力」が決定的に不足しているので、こんな贅沢な旅行は出来そうないが「多少の暇」はあるので身の丈に合うヨットの旅を楽しむことにしよう。

【参考資料】
四国八十八ヶ所が定められたのは、約1200年前のことで、弘法大師が42歳のときに、自身と人々の災厄を除くために開いたといわれている。江戸時代の初期に高野山の僧真念は、四国の縁起や道程を詳細に調べ、僧雲石堂寂本に依頼して『四国遍礼霊場記』を著述させ、真念自身も軽便な案内書を著わし、人々に巡拝をすすめるなどしてその普及に努めた。この結果四国遍路は盛んになり、一般化していった。遍路は地元の四国はもとより、中国方面からが大半を占め、時代が下るにしたがって偽者や乞食、病人、社会的敗残者なども加わった。四国には接待という、独特な援助があって、あらゆる層の巡拝を容易にしたのである。
 その道程三百六十余里(約1440km)歩いて四十日から六十日ほどの日数がともなう長路の旅である。巡拝するごとに発心、修行、菩提、捏磐と一国ずつ名称がつけられ、信心の度合をはかる関所が設けられている。


【参考ブログ】DREA夢 四国歩き遍路の旅 

【関連記事】:くたびれ(たが)儲け!
【関連記事】:市販のアンダーウォータースコープは・・・
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by pac3jp | 2008-09-24 12:50 | ウオッチング  

イタリアからの新艇 SLY 42(スライ 42)

 先週、見かけないツインステアリングの新艇らしい40fクラスのヨットがハーバー内を航行しているのは知っていたし、週末にはセンターハウスの前でクルーやセールメーカーが艤装品やジェネカーシステムの点検や調整をやっているのも見かけた。

 昨日、近くで拝見すると2007年のジャパンカップで活躍した「グランド・ソレイユ艇群」と同じイタリアのヨットビルダー「SLY yacht社」のSly 42とクラス名が表示されている。このヨットはヨーロッパでのYacht of the year for 2008に選ばれたそうで、ジャンルは高速クルーザーレーサーになるという。
 最近はレースヨットでも船内にはちゃんとした内装があるのが普通になってきた。勿論乗っていてもがらんどうよりキレイなキャビンの方が気持ちがいい。でも時々桟橋でマットを担いでいるクルーの姿もみるので、オーナーさんによっては快適よりフネの軽さを求める古い感覚が残っている方もまだいらっしゃるようですね。
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c0041039_16433794.jpgLength overall   12.80 m
Waterline length  11.15 m
Beam      3.80 m
Draught     2.50 m
Reduced draught  2.25 m
Dispacement    6.900 kg
Ballast      2.450 kg
mainsail + jib 108%   111 m2
Mainsail 64 m2 JIB 108% 47 m2
Gennaker     180-220 m2
Engine       40 Hp
Diesel tank     170 Lt
Water tank     320 Lt

 外観はレーサーらしいカーボンマストと対照的にコクピットには2本のチークベンチが、そしてフロアはチークが全面に張られている。そこにカーボンのツインステアリングホィールがあり、これは大径のシングルタイプともチョイスできるらしい。
 すっぱりと切り落とされたようなバウにはジェネカーを展開するカーボンポールが収納されていてセールを展開するときは2mも飛び出してくる。

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 キャビンのインテリア画像はビルダーのHPからお借りしたがレッド系とブルー系のインテリアを選べるようだ。

 新しい大型ヨットがジェネカーを楽々と操作しているのを眺めていると、もう重いスピンポールと複雑な作業が必要なスピネーカーはもう古いシステムだろうかとも思うがレースの場合はレーティングの関係もありなんともいえないがクルージングヨットはやっぱり操作の簡単なジェネカーでしょうね。
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by pac3jp | 2008-09-22 16:57 | ウオッチング  

久しぶりの淡路・福良港

 前回は2003年11月に福良港を訪れたのでもう5年も経ったしまった。久しぶりの港内は漁船の数は少し減ったように思うが、大型観潮船が2隻でピストン運航し、観光客も大勢いて盛況のようにみえる。

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 今回は仲間のヨット5隻との合同クルージングだったので、福良港は割りに大きな漁港だがヨット1~2隻のスペースならあるが・・・と案じていたら、ちゃんと纏まって係留できる場所を幹事艇が手早く確保してくれていた。

c0041039_89273.jpg そこは観潮船乗り場の西側の船だまりで一本釣り、延縄など小型の漁船が係留している。その入り口内側の防波堤に係留した。リングは付いている。上の画像に係留場所をマークしたが、普通は横付けで3隻係留できる。当日は仲間5隻と他のヨット2隻の7隻が泊った。
 トイレ・観光案内所・お土産屋さんは観潮船乗り場に、コンビニは前の駐車場にある。古くからやっている銭湯2軒も5年前と同じように営業していた。ラッキー!

c0041039_810624.jpg 町内を散歩していると樹木に覆われた急な石段の上に県指定文化財で三間社流造の本殿を持つ、福良八幡神社があるというので早速拝観することにした。まず山門と拝殿の瓦が葺き替えたばかりで新しい、そして拝殿の太い注連飾りを見るとさすが漁港の神さんだ!普通は藁を編んであるがここは魚網用か、黄色いナイロン繊維で作ってある。これは長持ちしそうだなぁと、変なところで感心する。
 それにこの神社は氏子が還暦や厄年を記念して黒御影石に大勢の名前を彫った記念碑がやたらと多いし、拝殿の内壁にも記念写真がずらっと掛かっている。神社と氏子のつながりが特に太いのかなと思ったりした。

 この神社は福良湾を見下ろす丘にあり、うっそうと茂った樹木に隠れてわずかの海しか見えないが江戸時代の「淡路国名所図絵」によると石段の下の道路際まで海岸だったというが、浜が埋め立てられ今は少し奥まったところになっている。

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 淡路島内には奈良時代から官道として南海道が由良浦から福良浦へ至る約30㎞が整備され長く使われてきた。そして終点の福良浦は天然の良港で、古くから阿波徳島への渡海場として賑わった。浦には船待ちの人々のための旅籠が並んでいた。
 「淡路国名所絵図」には沖に須崎、煙島と数隻の帆影が見え、石積の長い突堤の先に渡海船が客を待っている。海岸には旅籠が建ち並び人々が忙しげに行き交っている。
 向こうには漁船が浜に上げられ漁家が立ち並んでいるのが描かれている。

c0041039_812587.jpg 一転、現代のボク等はコンクリートの防波堤にフネを繋ぎ、今回はグルメクルージングだという触れ込みなので漁港にほど近い料理屋さん「寿司・活魚 一作」で同行の仲間と宴会で盛り上がる。
 前に来たとき、このお店は高そうだったのでパスしてその近くの安い居酒屋で一杯飲んだのを思い出した・・・。
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by pac3jp | 2008-09-19 08:21 | クルージング  

大型RO/RO貨物船 「タロンガ(TARONGA)」

 ボク達のセーリングエリアに隣り合った神戸六甲アイランド東側の埠頭には乗用車、バス、トラックなど一般車両と大・小の建設機械、鉄道車両、プラントなど大物貨物も並んでいて主にRO/RO船や重量物運搬船が使っている岸壁のようだ。
 9月15日(敬老の日)には赤み掛かったオレンジ色の船体をしたノールウェイのWILHELMSEN LINEの大型RO/RO船「タロンガ」が停泊していた。

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 新造時の“TARONGA”主要目
全  長:264.6m
型  幅:32.26m
総トン数:54,286t
航海速力:20.6kn
航続距離:35,000海里
乗組員 :25名
主  機:三菱-7UEC85LSC(Derated)×1
最大出力:34,000PSx95.4rpm
常用出力:30,450PSx92.0rpm
主発電機:1,640kWx3,1,230kWx2 合計7,380kw

 この船はコンテナも搭載できるRO/RO船として1997年、三菱重工長崎で建造されたが、やがて運航会社がコンテナ輸送から撤退したのでRO/RO専用に大改造されたという。
c0041039_1456871.jpg その外観は倉庫ビルのようで不細工な自動車運搬船とは違ってコンテナ船のようにスマートで長く見える船体と上部デッキには白い箱のような船倉が並んでいる。そしてブリッジなど居住区は大きく、まるでマンションのようだ。竣工時には暴露デッキにコンテナを最大5段積みにして航海していたというが、そのデッキにいまは外洋の風波を防ぐRO/RO貨物の船倉になっている。

 右舷船尾には巨大なスターンランプ(乗り込み口)がある。全長約44m、先端部で有効幅12m、カーブ部で有効幅約20mの大きさがあり、最大荷重320tと表示してあった。この大きさがあれば新幹線並みの車両も楽に積み込みが出来る。

 このWILHELMSEN LINEの赤いオレンジのRO/RO船はよくこの岸壁に停泊しているが、ボクが「タロンガ」に注目したのはあるとき、ゴロゴロと遠雷ののように聞こえてくる音だった。快晴の空にどこにも雷雲らしきものも無いのにと思っていると、どうもそのRO/RO船から聞こえてくるのだ。近くに寄って眺めてみると大型のコマツブルトーザーが列を作ってランプを上っていた。そのキャタピラの音が船体に共鳴して遠雷のような音を発していたようだ。タイヤがない土木機械が鋼板のデッキを自走するとホント喧しいものだと納得したものだった。

 少し興味が出てきたので、お仲間にRO/RO船の荷役を専門に請負う会社で今も現場で指揮を取っている社長さんがいらっしゃると聞いているので是非一度お話を聞いてみたいものだと思っている。

【参考】
RO/RO貨物船とは、コンテナ、乗用車、背高車、重車両、ヘリコブタ、鉄道車両、プラント、大型建設機械、鋼材、木材製品、工作機械等様々な貨物を輸送する貨物船のことで、これらの貨物をトレーラ(台車)に乗せ、あるいは自走により岸壁から船内へ積込む。
この種の船は荷役をRollOn(車輪で積込み)、RollOff(車輪で積出し)により行うことからRO/RO船と呼ばれる。ちなみに自動車運搬船やフェリ-もRO/RO船の一種である。またRO/RO船は、様々な貨物を岸壁から直接荷役ができるため、世界各地の港湾、特に大型岸壁クレーン等荷役装置のコンテナ化の進んでいない港にも寄港可能であることが特徴として挙げられる。

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by pac3jp | 2008-09-17 14:58 | 貨物船  

ハンドビルジポンプを点検したら・・・

c0041039_14541259.jpg 前回の記事で緊急用ハンドビルジポンプを話題にしたので「ウチ」の手動ビルジポンプも大分使ってないし、翌日から二泊三日、往復100NMのクルージングに出るので一度点検をしなくてはと思ってハンドルを差込み、数回動かして見るが手ごたえがない。ビルジ溜まりが「からっぽ」なのかとも思ったが、先ほどスピード・ログ センサーを差し込んだのでいくらかは海水が入っている筈と、ハンドルを手早く10回ほど動かすとそのハンドルを伝ってビルジがこぼれ出てきた。(こりゃー大変だ!)

 そして、引いた(ダイヤフラムが開いた)状態にするとビルジが漏れることがわかった。照明を点けて点検するとゴムのダイヤフラムを駆動するパッキングプレート部分の一部が裂けているのが見つかった。ビルジポンプは黄色に塗装された「Gusher10」で「Mark3」と表示があった。
※画像のポンプは取付け部分が上でハンドルが下になっている。

 West Marineのカタログをみると黄色の「Gusher10」は排水能力が 64L/@70 ストローク/Min と書いてあり、かなりのパワーがあるポンプであることもその時初めて分かった。製品はまだ発売中で、そのサービスキットが55.99ドルとある。
 キットの内容はダイヤフラム・フラッターバルブ・buffer・ガスケット・screwsが入っているので、これを手配すれば修理ができることもわかった。

 帰ったら早急に部品を手配することにして、ダイヤフラムの代用品としてゴムシート、丈夫な化学繊維、オイルスキンに使われる生地などもダイヤフラムの応急修理にも使えるということなので、ボクは手持ちのアキレスゴムボートの補修生地を第一候補にしてクルージングに出発することにした。

 「ウチ」のヨットはオンデッキマストでプロペラシャフトはボルボのシャフトシールなので普通の状態での浸水はごく少ないが不測の事態が発生すればたった一台の電動ビルジポンプでは荷が重い。シャワーにも専用のビルジポンプが付いているので非常時はそちらからも排水できるように配管しておく手もあるなぁ、とも思いつく。

 まぁ、今回のクルージング先は幾度か立ち寄った港だし、同行のヨットも多く少しは安心だが慎重に航海しようと心に決めて出かけることにする。

 皆さん、ネオプレンゴムが主要な部品であるビルジポンプは必ず経年劣化はありますよ。ボクは13年目に破れました。10年を超えると危ないのかも知れませんがメーカーは多分もっと早く交換を指示していると思います。
 いつも用意周到で浸水騒ぎなどやったこともないというオーナーさんも是非一度、艇内に水を入れ実際に手動ビルジポンプのハンドルを押し、作動を確認されたらいかがでしょうか?

 非常装備の点検のために!
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by pac3jp | 2008-09-16 14:55 | ヨットの艤装と艤装品  

緊急用手動ビルジポンプ

c0041039_123918100.jpg Webで「手動ビルジポンプ」と検索すればほとんどのマリンショップでは右の画像のような安いハンドポンプがでてくる。このポンプでは小型のオープンボートなら少々の排水作業は可能だが、キャビンを持つセーリングボートの排水用にはどうかと思う。昔乗っていたJ24ではビルジをバケツに移し替えるポンプとしてこれを使っていたなぁ。

 ジエームス・ハワードの「サクセスフルクルージング」に手動ビルジポンプについとこう書いてある。
 「一番重要な手動ビルジポンプはダイヤフラム式のポンプで最低でも1分間に65リットルの排水が出来、ヘルムスマンがコックピットでロッカーを開けなくて操作できる位置に付けるべきである。ハンドポンプとしてダイヤフラム式が最もいいのは何か異物が入っても詰まりにくいからである」といい「エドソン18」と「ホエール・タイタン」を推奨してあった。(ホエール ガシャー タイタン 177.99$)

 どんなヨットにもホエールの手動ビルジポンプは標準で装備されているし、少しヨットのサイズが大きくなりバッテリー容量に余裕があるフネは電動ビルジポンプも装備され2系統の排水システムになっている。通常のビルジは電動ビルジポンプで排水し、緊急時はハンドビルジポンプでも排水する段取りだ。

 通常はこれで充分だと思うが、外洋の長い航海に出るとか、遭難の恐れもある危険な海域を航海するヨットは「緊急用手動ビルジポンプ」を用意するという。

c0041039_1240725.jpg サクセスフルクルージングでは「船内でもコックピットでも使用できるポータブルの容量の大きな緊急用手動ビルジポンプを持つことは賢明である。また、どこでも使えるように、給水ホースも排水ホースも充分長い必要がある。
 この“パニックポンプ”が必要時はコックピットで舵をとりながら操作しなければならない状況かもしれないし、キャビン内で非常に窮屈な姿勢で操作しなければならないかもしれない。このような作業に適するポンプで推奨できるのはエドソン30だけである。
 このポンプは健康で力のある人なら、1分間で110リットルの水を排水できる。ダブルアクションで一回の排水量が多いので動かすのはかなり重労働だが、人間は緊急時には驚くほどの力を発揮するものである」といっている。

左の画像が緊急用手動ビルジポンプの作動イメージ。

※エドソン30はもうなくて今はホエールガッシャー30が同等品かと思う。平面設置タイプで排水能力:110L/m 価格:549$(westmarine)

 この排水ポンプを持っておれば少々の浸水も恐れることはない。電気不要だし、パニックパワーは充分でる。ボクが外洋に出るときがあったら必ず装備しようと思っている。

【関連記事】:クルージング中のトラブルあれこれ 
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by pac3jp | 2008-09-12 12:42 | ヨットの艤装と艤装品  

レスキューボートいろいろ

 ハーバーの沖では学連をはじめ多くの団体に所属するディンギーがセーリングしている。そしてレーサー達をまとめている各チームの本部船を兼ねたレスキュー艇が必ず近くにいる。

 そんな海面を毎週のように通過しているが学生たちが乗る470やスナイプなどに今までそう関心がなかった。ところが最近、北京オリンピックで470クラスで関西系の選手が活躍していたのを聞くと「若い彼等の究極の目標はきっとオリンピックなんだ!」と思い、彼等の邪魔にならず走らせてやろうという気になってきた。

 そう思ってよく見ると学連ヨット部のレスキューボートがキレイになってきたのに気がついた。以前はほとんどが古いFRP小型漁船タイプだったがいつの間にか更新されモーターボートタイプもあり、漁船型もスマートでサイズも少し大きくなってきたようだ。

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c0041039_10433220.jpg 上の画像は関学のヤンマー製レスキュー艇。平成19年度に更新されたようでまだキレイだ。外観はディンギーの救助をするための低い舷とデッキ作業エリアはハンドレールをめぐらし落水防止を図っている。操舵コンソール前には操船用の2脚のイスが、パネルにはマイク以外、特別なものは何も付いてない。コンソールの上部はレース運営用のエリアだろう、スタート用の高いポールを持っている。

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 近くの桟橋にYMCAの「はるかぜ」が繋いであった。このボートはディンギー等の専用救助艇として設計・建造されたボートだったと思う。
 はるか昔に「舵誌」で紹介されていたのを覚えている。当時、ボク達は18fのつりボートをレスキューに使っていたので大型で船内機仕様のレスキューボートを羨望の眼差しで眺めていたなぁ。今では大きさも、そしてエンジンがオリジナルなら出力も低いので学連のレスキューに機能性では負けているがスタイルは中々良いとボクは今でもそう思っている。

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 もう1隻はセンターハウスの前に留まっていた、かっこいいKYCのレスキューボート。ハルはアルミで外周に太い防舷材を装着している。プロペラはなくてウォータージェット推進。ドライバーは高速ボートのように背後のシートに身体を嵌め込んで操縦するタイプだ。
 このボートは普通のヨットレースには使われていないみたいだが、マッチレースのジャッジやチャンピオンレースの運営には使われているのでだろう。でもこの前のTP52が出ていたKYCポイントレースには何故かこのレスキューが走っていた。

 それにディンギーのサポートにインフレータブルボートが増えてきた。以前にはOPクラスの練習にレスキューとしてインフレータブルボートがついていただけだったが、最近は学生の練習にもインフレータブルボートがレスキューというよりもコーチとしてついているようだ。
 将来有望な選手だけなのか、あるいは予算豊富な大学が練習効率を上げるためにつけているのだろうか。コーチが大馬力船外機を搭載したインフレータブルボートに乗り熱心にアドバイスしている光景もよくみられる。

 でもハーバー内をパトロールしているインフレータブルレスキューボートには気をつけなくてはならない。桟橋を出たがペラにフジツボが一杯付いて困っていたら「つい、曳いてもらたい気持ち」になるが、このレスキューボートは有料です。後日、請求書がついてきますよ。

【関連記事】:ハーバーパトロールボートに助けてもらったら・・・ 
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by pac3jp | 2008-09-10 10:50 | ボート  

電動ウインチのブームその後

c0041039_17443617.jpg 一年ほど前、ボクのお仲間で電動ウインチを装備する小さなブームがあった。その結果、リューマ♯40が1台とハーケン♯40が2台の計3台の電動ウインチが3隻のヨットに装備された。
 電動になってウインチハンドルは不要になったが操作用押しボタンにも結構指の力がいるし、SWから離れたマスト付近からでもウインチを操作したいなぁと、だんだん欲が出てきて3隻ともワイヤレスリモコンで操作できるように改造された。
(この改造は純正品ではお金が掛かりそうだが、少しばかりの電気知識があれば汎用品を使って安く簡単に出来るという)

上の画像はハーケンの電動40STと右の小さいSWがワイヤレスリモコン。

c0041039_1744080.jpg 昨日、お一人で整備中のオーナーさんにマスト昇降時の電動ウインチオペレーター?を頼まれた。一人で75kgはありそうな人間を腕力だけで巻き上げるには大変だが電動ウインチなので「OK!」と軽く引き受けた。以前は一度上がるとマスト作業がすべて終わるような段取りで登っていたが今は、「あっ、パーツが足りないのでちょっと下ろして!」なんて簡単におっしゃる。でも電動ウインチのパワーは素晴らしく「オッケーです」と軽く請け負える。以前だとこうはいかなかったなぁと、先月マスト登りのお手伝いをした他のヨットのことを思い出した。

便利な道具には落とし穴もある。こんな失敗談もお聞きした。

■その1.ウインチにサイズの合わないジブシートをセルフテーリングに巻いてリモコンで動かしていたらスリップしていて樹脂のセルフ部分が溶けてしまった。部品交換修理費・・・ウン万円。
■その2.ハリヤードを上げていた時、ピークに注目していたらブームカバーへの絡みが見えずカバーが破れた。
■その3.団塊手動パワーよりかなり強力なパワーなので不注意で古いターニングブロックのベースまでも破損したとか。
■その他、ハリヤードのワイヤーが切れたり、セールのピークボードを壊したりすることもあるそうだ。

 ウインチの傍で操作していると負荷がグッとかかった時はロープの緊張する音やウインチのうなりが聞こえるがワイヤレスリモコンならまず感知できないだろう。ロープがロックすると過負荷でブレーカーが落ちるが、それまでに壊れてしまうところはいろいろありそうだが電動ウインチで巻き取る各種のラインに関わる注意ヶ所をしっかり頭に入れておく必要はあるようですね。

 我が艇のマスト登りには一応?電動ウインドラスだが、メンハリヤードは今でもウインチなしでマストトップまでは引き上げられる。でももう直ぐ出来なくなりそうな予感は・・・あります。でも、これからもクルージングをセーリングスポーツと捉え、できるだけ体を使って楽しむことにしようと思っている。(少しヤセ我慢?)

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by pac3jp | 2008-09-08 17:49 | ヨットの艤装と艤装品