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古いウインドラスが付いたウッドゥンヨット

 ビジターバースの端っこにクラシックな雰囲気のセールボートが係留しているのが見えた。手前に泊まっているエンデバーもクラシックなヨットに変わりないが、大きすぎてボクの興味の対象外である。

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 そのヨットを近くで拝見するとチークのブルワークを巡らせたデッキ長が30fくらいで木造のパイロットハウスタイプのセーリングクルーザーだった。一番最初に目に付いたのはバウデッキのウインドラスだ。このサイズでウインドラスは珍しい。それに外観は錆びてはいるがどうもブロンズ製のように見える。キャプスタンも磨けばきっといい色になるはずだ。

 コクピットはパイロットハウスとアフターキャビンの間にあり、そこにアフターキャビンの入り口もある。そしてヘッドルームを確保するためデッキから持ち上がったルーフがあり、そこにトラベラーとルーフハッチがある。また、小さいながらもアフターデッキも両舷につながっている。

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 係船用に笠金をつけた木製ビットがバウに1本とスターンに2本立っている。白いので樫材だろうか、クラシックなヨットによく似合うし係船などにも便利に使える。漁船などは楠を使うと聞いていたがFRPヨットに木製ビットは不似合いなので近くで見かけることはない。

 デッキを見て、オヤッと思ったのがデッキに4箇所あるベンチレーターのカウルがなかったことだ。このヨットならば多分真鍮のカウルだろう。磨いて白くペイントするのか、素地のままセットするにせよ、ただ今整備中のようで、穴だけぽっかりと開いている。また、チーク無塗装のブルワークもバウは高く、スターンに行くほど低くなるように傾斜が付いてシャーとのバランスがとれて良い雰囲気である。

 皆さん、クラシックな外観イメージだけで古いウッドンボート購入してしまうと大変ですよ。前オーナーが雨漏りを放置していて木部のアチコチが腐りはじめているなんては最悪ですね。そんな状態のヨットをホームセンターで安く買ってきた材料を使い小手先の修理でやっつけているのを見ていると、あとで大きなツケがくるのにと他人事ながら心配してしまう。

 ボクも最近はこんなクラシックなヨットでボチボチと瀬戸内のクルージングをするのもいいなと思い始めているが、ハルとデッキは整備の簡単なFRPの方が良いな。ヨットの整備も嫌いな方ではないけれど、古いウッドンボートのエンドレスの整備作業より、ヨットであちらこちらと出かける方がもっと好きだし・・・。

 と、いうことはクラシックヨットを維持し後世に残そうとする意思、根気、資金と全部持ち合わせがないので、たまに見せてもらってその気分に浸るだけで満足することにしようか。

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by pac3jp | 2008-07-30 13:37 | ウオッチング  

ブルーマリーンと魚拓

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 もう1年が過ぎ去ってしまったのか! と、月日が経つのは本当に早いと実感させられた日だった。

 毎年7月下旬、暑さ最高の時期にハーバーウオークの定位置に「南紀ビックファイトトーナメント」のお立ち台がセットされ、切り身を貰う見物衆とハーバースタッフがブルーマリーンを今か、今かと待っているシーンがある。今年もいつものスタッフが凱旋してくるボートを猛暑に耐えながら待機している。

 イベントの担当者に聞いてみると今年は3本上がりましたという。カジキ2本、キハダマグロ1本とのこと。

 しばらくすると一番乗りのボートが帰ってきた。

 ハーバー周辺には表彰式のあとに皆さんにお分けしますと放送で告知されていたので、ご近所の子供やその親たちも集まってきた。
 面白かったのはこのフネが滋賀県のステッカーを貼ったボートだったことだ。ヨットでもボクの近くにも広い海でやりたいと琵琶湖からやってきた39fがいるが、このボートも大物を釣りたいと思って海へやってきたとおっしゃっていた。リールも4日前に届いたばかりだし、カジキも初めて釣ったと、もううれしさを隠せないスピーチだった。 琵琶湖ではちょっと小振りだったが85kgのブルーマリーンは絶対つれないからね。

 傍にいたオッチャンが「ビギナーズラック」やなぁと呟いていた。

 恒例とおり魚拓をとることになった。1位~3位は1年間センターハウスの壁に飾られる。

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■(1)魚は寝かされ水分をスプレーされ角先から胴体、尻尾まで丁寧に墨を塗られる。
■(2)さらしを広げて全体をピンと張る。子供たちもお手伝いする。真ん中の黒手袋の人が仕切りやさんだ。
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■(3)ピンと張ったまま静かに魚体にのせる。そこで黒手袋がポイントを落とさず上手に墨をつけてゆく。
■(4)拓がとれたらゆっくりと持ち上げてゆく。
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■(5)うまく持ち上がったら魚拓は完成。
■(6)乾燥と表示事項を記入するため達筆?のスタッフが待つ事務所へ移動する。

 魚拓スタッフの一人が1枚でいいのか?と言っている。オーナーは感激でそれどころではないようだ。お手伝いのオバチャンがいうには「昨年はクルーの分まで5枚も取らされたフネがあって用意したさらしが不足したの」とかいっている。
 このオーナーも数年後このお立ち台に上がったときにはそういうかもしれない。

 その後、友人のヨットで給油桟橋に行くと3位に入ったボートが給油に入ってきた。幾らはいるか眺めていたら「640リッター満タン!」と給油スタッフが叫んでいる。免税軽油@138円なので2日間のトーナメントで燃料代88,320円になる。それにビールなどクルーの燃料代?を加えると凡そ10万円の直接経費がかかっている。
 それでも釣り上げてお立ち台に昇り、晴れがましいインタビューを受けられたらそれなりに引き合うが、参加したほとんどのボートは釣果なしだろう。むなしくタンクに流れ込んでゆく大量の燃料代金はドカッツと懐に響くのではと心配してあげるが、たかが油代位を気にしていては外洋でブルーマリーンを追う豪快な釣りは出来ないんでしょうね。きっと。

 ボクなどはやっぱり防波堤の豆アジ釣りがぴったりだともいえるなぁ。

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by pac3jp | 2008-07-28 14:16 | ボート  

プロペラ防汚塗装不要論その後

 何事も他人の意見を鵜呑みにせず、自分で試して見なければ決して納得できないヨットマンがいる。5月初め、上架ヤードでプロペラを研磨中のオーナーのお話しはこうだった。

 「今年から1年間3回の上架を予定しているので、プロペラは基本的に塗らないことにした」とおっしゃる。で、次は8月の上架予定。「その間、約3ヶ月はプロペラ無塗装でゆく。船底も新たに塗る事をせず、ジェットポンプで洗い、タッチアップだけで済ます」とおっしゃる。

c0041039_923429.jpg 7月上旬、ヤードで作業中のくだんのオーナーに出会った。「予定より早い上架ですね、プロペラの汚れ具合はいかがでしたか?」とお聞きすると、ニャッと笑い、「いっぱい(フジツボが)ついていた」とのお返事。船底を拝見するとこちらは予定どうりにタッチアップの跡が見える。勿論プロペラにはペラクリンがしっかりと塗装されていた。

 今後のメンテナンスをどうするのかは聞かなかったが、どうやら今まで通りの方法でやるようである。

 春から海水温が上昇し、水生生物が活発に活動を始める時期に静かに止っている磨かれたプロペラなんかはフジツボ一族が格好の棲家と思うのだろう。彼らは毒物をしっかり塗りつけたプロペラでもスクレーパーで細い傷をつけるとそこからちゃんと棲みついてしまうのだ。
 フジツボはいつも動いているペラや船体にはつかないようだが、海草類など他の水生生物はしっかりとくっついて成長してゆくものもありそうだ。

c0041039_921943.jpg そこで突然思い出したのが、7月6日に太平洋を110日間の航海を終え帰港したマーメードⅡの水線付近にイガイのような水生生物がついているのを見たことだ。このハーバーでは見たことがない種類だ。多分、外洋を航海中の船体に途中から便乗してきた生物だろう。このハーバーが彼らの生育環境に適していれば繁殖する可能性もある。

 
 でも何故付いたんだろう。フジツボや貝類は動いているものには付きにくいのに。
そうか!平均速力1.6ノットでは潮流に流され、対水速度はほとんどなかったので彼らは流木に付くように簡単に棲みついてしまったのかもしれないね。

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by pac3jp | 2008-07-25 09:27 | シーマンシップ  

播州室津港(兵庫県たつの市)の昔、そして今

 播州室乃津は和銅6年(713)に編纂された播磨国風土記にも揖保郡浦上里室原泊りと記されているふるい湊である。いらい瀬戸内屈指の良港として多くの船が帆を休めてきた。

 また、室津の入江の小さな岬の上には立派な神社がある。京都上賀茂神社の御厨だった加茂神社だ。田舎の漁港にこんな立派な社殿があるのは珍しいが古来海上交通の要の湊として、また江戸時代は西国大名の参勤交代の上陸地として栄えた。そして初代将軍徳川家康より始まり歴代将軍から領土安堵の朱印状をくだされ手厚い保護を受けてきた歴史がある。

 元禄年間には室津に600戸の家があり、つくり酒屋、旅館、料理屋、遊郭もあり、馬革細工の生産と記している。(エンゲルト・ケンペル日本誌より)

↓画像2枚は「日本」シーボルト著から
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 文政9(1826)年有名なシーボルトがこの賀茂神社を訪れ、社殿、多宝塔、藤棚、船絵馬などの記述を「江戸参府紀行」に記している。中でも参籠所からの眺めを「これまで日本で見たもっとも美しい景色のひとつであり、それからこの広間の位置や設備はなんと雄大で、崇高かつ感動的な印象を与えるように計算されていることか」と絶賛している。

 海の景色はシーボルトのスケッチと現在もほとんど変わらない景観だと思うが画家が描いた写生とカメラで写しとろうとするボクとでは視野の広さがだいぶ違うようだ。でも行きも帰りも藻振鼻と手前の小島の間を通ってきたのだ。

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 加茂神社の風景は広々と描かれているが今は樹木が茂り境内もそう大きくはないように感じる。二重の塔ももうないように思ったが確認してこなかった。

 現在の室津港は物揚場が埋め立て拡張されてかなり大きくなっている。冬場はカキの養殖が盛んで即売所が沢山できている。古くからある港の奥の船溜まりも新しい岸壁と防潮堤が築造されキレイになりつつある。町並みも一部は整備され、狭かった町内の道路も少しはましになってきた。
 古い歴史のある港町なので、ちゃんと郷土資料館が2ヶ所もある。ボクはビミニがないクラブレーサーでのクルージングだったので、まず体を冷やすのが一番と喫茶店から一歩も出たくない気分になり、見学はパスしてしまったが次回はしっかり見てくるつもりだ。

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 画像は当日係留した岸壁。横付けで6隻、1隻は横抱きで合計7隻係留できた。この場所は料理屋さん「まるよし」の裏側になる。新しい岸壁が出来ているがまだ工事中の部分もある。奥まっていて引き波もまったく入ってこないいい場所で、今年中は係留できるという。

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 近くの防潮堤に燃料値上げを告知する漁協の張り紙があった。よく見ると、燃料と同時に潤滑油も上がっている。その下に全国一斉休業に関する張り紙も・・・。燃料の高騰で漁業経営も大変なようだ。

勿論、我が家も食料品の値上がりやガソリンの高騰で大困りである。


参考資料:「描かれた船」 たつの市歴史資料館 発行
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by pac3jp | 2008-07-23 21:09 | クルージング  

クルージング中のトラブルあれこれ

 ヨットのクルージング中にトラブルがあった話は良く聞く。怖かったり、大弱りだったりで印象が深かった分、お話の中によく出てくるしホームページなどの記述も多いが、ボクが近年に近くで見聞したトラブルを大きく括ってみると、下記のようになる。

1.ヨットの船体に関わるトラブル
■エンジンが始動しない:バッテリーあがり
■コントロールケーブル関係:スロットルやクラッチワイヤーが切れてエンジンコントロールが不能になる・・・暴走!
■オーパイ故障:クルージングはこれがなくては大変だ。
■浸水:海水が浸水してくるのが一番怖い。清水タンクから漏れても大騒ぎだが舐めたらすぐわかる。でも、係留中とか低速で航行時には発生せずスターン下がるほどの速度になると浸水が発生したケースが原因は違うが今年になってからも2件あった。

2.運用に関わるトラブル
■座礁事故:航路調査不備、グラス片手に「オンザロックというてくれ」と常習者はいうが、まずチャートを見ない?人。
■衝突事故:見張り不足、ボクの仲間ではまだ誰も体験してないはずだが・・・・。


 海の日の日曜日は7隻で1泊のクルージングに出たが、ボクが便乗したヨットで運悪く浸水事故が発生した。

c0041039_14342173.jpg 浸水はハーバーを出てから40分程の位置でキャビンに入ったオーナーが床上に水が溢れているのを発見した。こんなに大量の清水は搭載してないのですぐ海水が浸水しているとわかったそうだ。ごく最近、スルハルのバルブを何ヶ所か交換したので、もしや・・・。

 早速、電動ビルジポンプを回すが排水量が以外に少ない。あわせてハンドビルジポンプを押すが中々床面から水位が下がらない。
 お持ちのポンプ類を総動員して30分も排水するが、やや少なくなったかなと言う程度だ。キャビン床下のスピード・ログやトイレ系スルハルを何箇所かを確認するが水没しているので全部は確認でなかった。エンジンの冷却水系はOK。目下、浸水箇所不明だがハーバーに全速力で帰港し、上架で船底を確認することになった。

c0041039_14331797.jpg ヨットは全速の8.5ノットで港へ航行している。しばらくすると船体が左に傾いてきた。そしてますます傾斜がきつくなってゆくように思う。船外の左舷トランサムを見るとスイミングステージまで海水に洗われている。これは大変だと思いながら、ふと、船尾ロッカーを開けてみると、なんとコクピット排水ホースが外れてロッカーの床に落ち、ドクドクと海水が艇内に流れ込んでいた。

 浸水箇所を発見でき、すばやく復旧したのであとはゆっくりと排水することに専念し、数時間もかかりやっと排水できた。もちろんクルージングにも復帰合流できてラッキーでした。

そこでいくらかの教訓を得た
1.電動ビルジポンプの排水量を確認しておく。フィルターはすぐに詰まるので頻繁な掃除が必要。
2.コクピットにあるハンドビルジポンプのハンドルを近くにセットしておく。
3.強力な非常用ポンプと充分な長さの排水ホースを準備しておく。
4.通常は水線上にある艇内ホース接続部もスルハルに準じ2個のホースバンドで締め付けする。

 外洋レースには規則で非常用の手動ビルジポンプを積まなければならないと決まっているが、普通のヨットでは電動と手動の2台装備が標準だろう。長いクルージングに出るフネは強力なハンドビルジポンプを追加することをお勧めする。

 たかが、床上浸水くらいで大したことはないと思わないでください。実損も出ますよ。ヨットによっては床の上下など比較的低い位置に防水型でないポンプや電気装置が据付されていることもあります。浸水警報が設置されていれば早めに気がつきますが、目視だと大抵は床上まで浸水してやっと気がつく。その時、電気装置はもう全損間違いなしですよ。
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by pac3jp | 2008-07-22 14:38 | シーマンシップ  

エンデバーとケイマンの旗

c0041039_9122914.jpg あのエンデバーがこのヨットハーバーに再来してからもう十日ほどになる。今回は一月ほどの滞在だと聞いているが、前よりクルーの数も多いしオーナーも来ているのだろうか、活発に動いている。「1週間のチャーター料がわずか80万円やで」という噂もあるがホントかなぁ。

 沖から帰ってくると桟橋の先で高いマストを持つ大きな船体をゆっくりと回し、アスターンで静かにビジターバースの中ほどに出船スタイルで係留する。ハーバーウォークから眺めるとネービーブルーの船体に赤くて大きな国旗が船尾に翻り大変印象的である。

 桟橋ではエンデバーを初めて見る人達だろうか、「どこの国の国旗?」とお友達に聞いている。ユニオンジャックが入っているのでイギリスの関係国には違いないが、オーストラリアでもないし、ニュージーランドでもない。船籍港の「ジョージタウン」も世界中に27ヶ所もあるのでこちらからの特定もちょっと難しい。

 ボクがここで見てる限りこの国旗を揚げて入ってくるのは「メガヨット」だけだった。定年退職後に世界を周航しているというヨット(セールボート)は大抵オーナーの母国の国旗を揚げている。この旗は世界中のお金持ちが資産運用に利用するカリブの「タックス・ヘーブン」で有名な島、ケイマン諸島の旗だ。オーナーの本国に船籍を置くと経費が掛かりすぎるのだろう。大型船のパナマ船籍みたいなもんだろうか。






c0041039_919527.jpg  ケイマン諸島とは
 西インド諸島を構成する諸島の一つ。イギリスの王領植民地(Crown colony)。グランドケイマン島、ケイマンブラック島、リトルケイマン島の3つの島からなる。人口は41,934人(2002年)で、首都はジョージタウンである。ダイビングでも有名。

 歴 史
 1503年5月10日、クリストファー・コロンブスのの4度目の航海中に発見された。無人島であり、岩と間違えるほど沢山の海亀がいた事からスペイン語で海亀を意味するラス・トルトゥガス(Las Tortugas)と命名された。しかし発見当時クロコダイルも生息していた事から、カリブ・インディオの言葉でワニを意味するケイマナス(Caymanas)と言う名で呼ばれるようになり、それが現在の「ケイマン」の名の語源になっている。
        出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』


 旗のデザインはユニオンジャックとケイマンの紋章があしらってある。これにはウミガメがデザインされている。
 同じくイギリスの海外領土でアフリカ沖のナポレオンが流されたことで有名なセントへレナ島は帆船と聖ヘレナが描かれているし、アルゼンチンと領有を争って戦争になった南極にも近いフォークランド諸島の旗は同じく帆船とヒツジの紋章があしらってある。

 ケイマン以外のイギリス海外領土(植民地)の旗を揚げた船が日本にくるのはまずないないだろう。

 だが、イギリス連邦に参加している国は世界中に53カ国もあって、その人口は17億人もいて全世界の30パーセントにもなるという。イギリスってホントに今でもすごい国ですね!

 記事中にデジカメ動画を添付してみました。エンデバーの船尾から旗、そしてエキゾーストとそのノイズをとったものです。水量の多いほうはメインエンジンで小さいほうがジェネレーターだろう。画像に入っているテロップは試供版のコーデックを使ったため勝手に表示されている。
 Windowsでもこれからは動画ファイルのAVI(Motion JPEP)が標準で使えたら良いのにね。

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by pac3jp | 2008-07-18 09:16 |  

神戸港散策 簾の奥の潜水艦

 久し振りに神戸港を沖から入港した。三菱・神戸造船所は次々とエバーグリーンのコンテナ船が船台に乗っていたが、最近はNYKの自動車運搬船がシリーズで建造中のようだ。
 三菱の港内を覗くと1週間ほど前の7月9日、感電・火災事故で大騒ぎをしていたAIP潜水艦「そうりゅう」も静かに浮かんでいた。ポンド内には他にも定期検査中の潜水艦も2隻いるが、その区別は特徴あるX舵だ。進水時は艦番号も501と表示してあったが今は消されている。

 しばらく行くと兵庫埠頭の北側にある川崎造船の浮ドックで新造の大型貨物船が船底の塗装をしていた。リフトに乗った作業員2名が長い竿のようなスプレーで巨大な船底を塗っていた。

c0041039_1111661.jpg 気がつくとお隣にも中型の浮ドックがある。どうも船が入っているようだが簾が掛かっていてよく見えない。近くによって確認すると潜水艦が入っていた。こちらにはペラがあるのでどうも船尾のようだ。プロペラらしきものに白地に緑の二重丸が書かれたカバーがかけてある。潜水艦のプロペラ形状は軍事機密なのだ。簾の隙間から僅かに見えるのを「8枚ペラやなぁ」と仲間は推測したが、これは機密○○にあたるで、の声。
 隣の貨物船は5翼のプロペラが丸裸で見えている。

 浮ドックの船首側に回るときっちりと簾が掛かっていて全く中は見えない。どうも頭隠して尻隠さず風の簾だったが、ここは港内観光船も通るコースなので工場側がサービスで「ちょっとだョ」と見せて呉れているのかなと勝手に合点する。

 昼食はいつもの所にフネを止め、ハーバーランド煉瓦倉庫街のスパゲッティ屋さんでとる。食べ放題の焼きたてパンが特に美味しいのだ。

c0041039_111479.jpg 最近、水陸両用バス(ダック)を使ったツアーが港内遊覧するために海に入るスリップがハーバーランドに出来た。以前は摩耶埠頭の端っこから海に入り神戸港の場末の港内を巡っていたが、やっと賑やかな港内を楽しめるようなコースになったようだ。観光客もきっと喜んでいるだろう。
 このスリップが造られた場所はずっと前には復元船の「サンタマリア」が係留保存されていたところで、跳ね橋もあり景観はいい。奥まった場所で低い岸壁があり小型のプレジャーボートには丁度ぴったりのランチ一時係留の場所だと思っていたが、長らく開放されず放置されていた。やっと使われるようになってもただのダック用水路では勿体ない。立派な岸壁と静かな水面があるのにね。

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by pac3jp | 2008-07-16 11:06 | ウオッチング  

日韓の航路標識測定船「つしま」と「ハンビット」

 地元新聞に「航路標識測定船・日韓が技術交流」という見出しで、海上保安庁と韓国国土海洋部が運用している位置測定システムの精度向上を図るとともに、測定システムや業務への相互理解を深めることを目的として、航路標識測定船「つしま」と韓国の航路標識測定船「ハンビット」による共同測定、データ交換等の相互交流を行っていて、今年は神戸で実施される。と報道されていた。

 「航路標識測定船」はあまり聞いたことがないJCG船種だし韓国の同種の船も一緒だというので外観だけでも見物しようと早速出かけた。

 船は再開発予定でフェンスで囲まれた神戸港新港第一突堤に泊まっていた。以前は誰でもすぐそばの岸壁から見れたが、今はイベント開催時のみオープンされている。最近は大小官庁船の専用岸壁のようでもある。

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 航路標識測定船 LL01「つしま」

■総トン数:1706トン
■全 長:75.0m 最大幅:12.5m 深さ:6.4m
■主 機:4000馬力 ディーゼル1基
■速 力:17.2kt
■航続距離:12000マイル 最大搭載人員:54名
■就 役:1977年 船齢31年だが代替船建造の予定はないという。
 建造当時はオメガシステムの測定も業務対象になっていたので、1万マイルを越える航続力をもっている。

c0041039_10472984.jpg 航路標識測定船は、海上保安庁が保有する船舶。航路標識の一種である電波標識(1)の有効範囲や精度光波標識(2)の視認状況などの測定を主な任務とする。
 さすが電波を専門に取り扱う船舶なので前部マストには夥しいアンテナがセットされている。
 また、デッキには2基の巨大なカウルタイプのベンチレーターらしきものが立っている。昔は船内にある多数の電子機器の放熱用だったかもしれないが既にエアコンに替わっていてもう不要?。それともやっぱり機関室用かな。
 もう一つの?は煙突の後ろの上甲板に四角いタンクが両舷に2基あり、互いにパイプで連結してあった。仲間は「アンチローリング用や」と断言したが、はて・・・。

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   航路標識測定船「ハンビット」
 韓国国土海洋部所属 総トン数:575トン

 外観から観察すると「つしま」より小ぶりで船型も大分違う。前甲板に30~50t位の油圧クレーンがあり大型の航路標識も設置や回収ができるスペースがある。海上作業用のインフレータブルボートも見える。後部デッキには潜水作業に使うボンベが並んでいる。ブリッジの屋根やマストにアンテナの数が多いのがやっぱり電波標識測定装備だろう。
こうしてみると電波航法もどんどんと遷り変わりもうロランCも終わりに近づき、遠い 外洋で標識電波を観測することもなくなってきたので日本でいうところの設標船でも充分だとされたのでしょうね。

 日曜日はお休みのようでクルーたちは私服でのんびりと寛いでいるように見える。

【参考】
(1) 電波標識 とは
無線方位信号所:中波標識・マイクロ波標識 (但し、レーマークビーコン 平成21年度までに廃止される予定)
LORAN-C :もう運用していないと思っている人もいるが今だ運用中です。
ディファレンシャルGPS :運用中
(2) 光波標識とは:灯台・灯柱・灯標・立標・灯浮標・浮標・照射塔・導灯・指向灯 などです。
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by pac3jp | 2008-07-15 11:00 | 海保  

歴史と伝統あるディンギーたち

 ここ新西宮ヨットハーバーは個人が保有するディンギーの保管業務はしていない。学連とYMCAなど団体のフネとオープンデッキのキールボートが艇庫やヤードに保管してある。係留桟橋がない、近くの芦屋海洋体育館と住み分けしているのだろう。

c0041039_11132751.jpg 少し前、ヤードでトレーラーに乗って整備中のA級ディンギーが2隻いた。どっかのレースに遠征するのだろう。
 昔のA級は木造で重そうだったがそれはFRPの船体だった。ちょっと持ち揚げてみると「そう重くはない」という感じだ。
 メカニックがあれこれと部品を点検していた。業者任せでリッチですね。さすがに学連の超OB達が乗り込むレースヨットだ。

 ボクは学連ヨット部のOBではないのでこのクラスには乗ったこともないから何とも思わないが、若かりし青春の日々このヨットで練習に明け暮れた学連OB達にはなんとも懐かしいフネなんでしょうね。
 最近は地域選手権レースや全日本大会などイベントも盛り上がっているそうである。

c0041039_11143719.jpg このハーバーには社会人が乗るディンギーがもう一艇種ある。それはかってのオリンピック制式キールボート「ドラゴン」クラスだ。昔はオール木造の素晴らしいヨットもあったが、今はハルもデッキもFRPになっている。このクラスは今でも割合活発に活動している。ボクも以前に乗っていたJ24で一緒にレースをやったこともある。
 J24などは混雑したレース中に接触や衝突などもたまには起こるが、ドラゴンにぶち当てたら高くつきそうだと思っていると、向こうさんは大昔のオリンピックセーラーだったベテラン達が睨むので、つい、遠慮しながらマークをまわったもんでした。

c0041039_11154018.jpg 画像はドラゴンのオープンデッキだ。スキッパーは底上げした浅いコクピットだが、クルーは深いコクピットに入っている。強風で波が出てきたら艇内に打ち込んだ水を排水するのが大変でしょうね。かなり重いバラストを装備しているキールボートなのでバウとスターンに大き目の浮力体を入れて浮力を確保しているのかも知れない。

 コクピットを覗くと複雑な艤装になっている。シンプルなクルージングボートに乗っている人から見れば「なんでこんなにややこしいロープが要るの?」と思うが、ワンデザインボートはハルもリグも基本的には同じなので、レースはセーリング技術で勝敗が決まる。そこでスキッパーは感覚でシートやコントロールロープををもう「1センチ引いて!」なんていう。そのときに必要になるのであれこれロープが多くなりメジャーまで貼り付けてあったりする。(これはボクの独断です・・・)

 ず~っと前、強風の海で頑張ってハイクアウトしていた時、いずれハイクアウト不用のキールボートに乗りたいと願っていたが、実はレースボートであるドラゴンもハイクアウトは必要だったのだ。

 最近、知り合いのディーラーがクラシックなキールボートの雰囲気をもつ小型のデイセーラーを輸入したので見ませんかと誘われた。これからはロングクルージング指向のような危険?な遊びから卒業して、ハーバーでのんびりと海とヨットをおしゃれに楽しむのは如何ですかという。

 ちょっと気持ちは動いたが、今までのヨットライフから考えて「おしゃれに」なんてボクにはとても出来ないと、すぐに悟ったものだった。
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by pac3jp | 2008-07-11 11:19 | ウオッチング  

消防艇の鐘

c0041039_121283.jpg 船には帆船の昔から時鐘が付いている。これを「カンカン、カンカン」と叩いてワッチの時間を知らせていたが、いまはもう実用には使われず「シップベル」として船のシンボルのようになっていると聞いている。でも、護衛艦なども入港直前にはしっかりと磨いてピカピカにしている。画像は練習船「日本丸」の時鐘だ。これは、まだまだ実用品かもしれない。

 船齢26年の赤い消防艇「くすのき」を見学する。右舷中央の出入り口付近にその「鐘」は付いていたが、もう大分前から磨かれた跡はない。船体のペンキが付着していてどうも「シップベル」というシンボル扱いではないようだ。

c0041039_1223397.jpg 手入れが悪いのかなと思っていたが、消防車にも鐘が付いていたのを突然思い出した。火事で出動する時、サイレンと鐘を「カンカンカン」と叩いていた。田舎の火の見櫓には半鐘が吊ってあり消防団のオッチャンが火急の際にはこれを乱打していたはずだ。

調べてみると、ちゃんと法律で決まっていた。
消防車には「警鐘」が付いています。この鐘は消防法第18条第2項及び「消防信号等に関する規則」の中で「どのような時に鳴らすか」も決められています。

それは「消防信号」といわれ
①火事が近くで発生したとき ②火災に消防車が出場するとき ③火事が消えたとき ④火事が起こりそうな天気のときなどに「警鐘」を鳴らすように決められています。

 消防艇の鐘は、形は同じでも目的が違ったいた。やっぱり普通の船舶の「時鐘」ではなく「警鐘」だったのだ。
 この消防艇は古いので警鐘が装備されいるが、今でも船火事の時この鐘を鳴らして出動するのだろうか。今、消防車の「警鐘」はもうみんな電子音になってしまった。

 消防艇は長期の航海をする艇種ではないので昔から「時鐘」の必要性もなかったし、入港時に磨く習慣もないのだ。ずっと港内に待機しているもんね。

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消防艇「くすのき」 神戸市消防局

要目
完  工:1982年
総トン数:133.7トン
全  長:26.2m
全  幅:6.5m
航海速力:16ノット
機関出力:910Hp×3

 面白いのはこの船には3基のエンジンが搭載されているのだ。火事で出動する時は3基の機関を全速にして現場に急行する。現場に着けば1基をポンプ専用にして消火にあたるとか。カタログでは全速16ノットとあるがもうその性能はでない・・・。でもご心配なく。神戸港にはちゃんと別に高速の消防艇はありますから。

 まぁ、この船のお世話には絶対なりたくないですね!
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by pac3jp | 2008-07-09 12:11 | 特殊船