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フジツボだらけのプロペラ

c0041039_941546.jpg 琵琶湖には船底やプロペラに住むフジツボはいないらしい。
 ボクのご近所に琵琶湖からこちらへ替わってこられたオーナーがいらした。新艇を買って暫く乗っていらしたがお仕事の繁忙期になったのかフネにこられない日が続き、ある日ヨットを出そうと思ってエンジンを掛け、アスターンに入れるとどうもエンジンの回転がおかしい。それでも何とかバースからヨットは出た。今度はギヤーを前進に入れるが全くヨットは前へは進まない。フネは風に押されて流されてゆく。向こう側桟橋のヨットに衝突しそうだ!こりゃたいへん!と、なんとか動くアスターンに入れなおし、そろそろと広い場所に移動する・・・・。
 えらい目にあいましたよと、その時の様子をボクに教えてくれた。

 海水温が上がってシーズン入りした夏前の桟橋ではよくみかける光景だ。運良く?ハーバーパトロールボートが近くに居れば「曳航しましょうか?」と声が掛かるだろう。地獄に仏と「お願いします!」と答えればすぐにサービス桟橋まで曳航してくれる。さすが、お客思いの良心的なサービスだと感心するが後日請求書がしっかりと届く。

 プロペラにフジツボなどが付き汚れてくるとヨットの機走力がぐっと落ちてくる。船体につく1個のフジツボの抵抗よりペラに付く1個の方が艇速に与える影響ははるかに大きいと思っている。

 そんなことからボクはこの時期からはエンジン回転数と速度をチェックして少し遅いと思ったら潜って点検することにしている。こんなキタナイ海で潜るんですかと聞かれることもあるが、視界50cmでもペラの場所は分っている。5回も潜ればペラはキレイになる。予定の巡航速度が出ず燃料も時間も余計に掛かるよりは少々の手間は厭わず、あとあと気分よく航海できる方がずっと良い。

 でも本当はキレイな海で水遊びをしながら船底掃除ができたら一番いいのだが、難点はキレイな海までが遠くそれまでにストレスが溜まってしまうことなのだ。

 誤解のないように言っとくけれど、これはボクのやり方でご近所の皆さんはちゃんとヨットを上架して船体もプロペラもすっかりキレイにしてからお出かけになる。それをご自分でやるのも良いが、専門の業者に依頼するのがマリン業界を支える意味でも一番良いのかもしれないネ。
↑リッチマン向きだが・・・。

以前の記事から:ハーバーパトロールボートに助けてもらったら・・・
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by pac3jp | 2007-04-30 09:47 | ウオッチング  

ボラの話

c0041039_9103070.jpg ハーバー内で大きなボラがジャンプしている。沖に出るとキールや時にはプロペラに当るボラまでいる。昔、舷が低い「J24」に乗っていた頃、コクピットに大きなのが飛び込んできて跳ね回り、大騒ぎ。やっと海へ返したあとはあちこちにくっ付いた鱗とくさい臭いに閉口したものだった。

 こんなに身近にいる魚なのによく知らないことがひとつあった。ボラは何故ジャンプするのだろう?と、ずっと前から疑問に思っていたのだ。
 最近Webで調べてみると、今のところ「身体に付いた寄生虫を落とす為」と言うのが有力説だそうだ。ボラは汽水域や真水の状態まで川を遡上するが川に入るとほとんどジャンプが見られないことからそういわれているらしい。 

 今は大阪湾奥の阪神間でボラを釣って食べる人はそういないだろうが、ボクの子供の頃は寒ボラ釣りが盛んに行われていた。明石海峡を越え播磨灘に面した海岸。浜から沖にのびた突堤の先で父親が太く長い竹竿に赤や黄色の擬似をつけ、手元の石の重りをバランスにして釣っていた。そのボラを食べた記憶はないが、食糧事情が良くなかった時代だ。きっと貴重な蛋白源として家族で食したのだろう。

c0041039_9105349.jpg 昨年、大分県の武蔵町に滞在していた時、伊予灘に面した町のスーパーでボラが丸ごと冷凍されケースの中で並んでいた。我が家の近所のスーパーでは見かけない光景だ。 そうだ、この辺りではボラは普通に食べるお魚なんだと合点した。ボクも大阪湾岸の汚れた川筋にいる背骨の曲がったボラを食べようとは思わないが、瀬戸内の潮の流れが速く水がきれいな海域にいるボラを食べたことはある。素人料理の「洗い」で小骨があったりしたが、結構美味しかったのを覚えている。



 ボラはスズキやブリとならんで出世魚といわれ昔から縁起のよい魚として扱われていたが、どうも大阪・神戸辺りではブリやスズキに較べて格下の感があり、めでたい席や門出を祝う席などの料理に出されるとチョット顰蹙を買いそうだ。

出世魚・ボラの呼び名の変化(旬の食材図鑑より)

1.ハク・ゲンブク・キララゴ(3~4cmまで)――春うららかな頃、外海で生まれた稚魚が群れをなして押し寄せてくる。
2.オボコ・イナッコ・スバシリ(4~18㎝)――6月頃川を遡上し始める。
3.イナ(18~30cm)――秋には20cm以上になって川を下り、海の深場に入る。 
4.ボラ(30~40cm)――翌春(2才魚)には再び浅瀬にやってくる。もう一人前。
5.トド(40cm)――産卵のため忽然と沿岸から消える。
 
 ボクが食べてみたいのは本物の「カラスミ」と「ボラのへそ」だ。ボラのヘソは「ボラのそろばん」とも言われ「アンコウの肝にボラのヘソ」と並び賞されるほどの美味。きれいに水洗いして砂を出し、醤油のつけ焼きで食べるのが最高。・・・らしい。
 でも、ボクの行く安い飲み屋さんにはそんな高級な食材は置いてない。誰かご馳走してくれないかなぁ!!

参考:旬の食材図鑑(鰡)
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by pac3jp | 2007-04-27 09:17 | ウオッチング  

浅いキールを持つヨット

 毎年、ゴールデンウィークが終わるとヨットハーバーの作業ヤードにはキールや舵を損傷したヨットが必ずと言ってよいほど修理の為に上架されている光景を見かける。

 普通のクルージングヨットもヨットの横流れを防ぎ、風上に帆走するために少し深いキールが付いている。30f前後のヨットで1.6m~1.8mくらいの喫水があるのが多い。浅い漁港では喫水1.6mでも安心して停泊できないところもある。

 クルージング中、勝手が分らない港に近づくとき、どんどんと浅くなっていってるのに気が付かず座礁するのはよくある事?だが、水深に注意していても突然岩礁に乗り上げてしまった経験を持つヨット乗りも多いだろう。ボクも昔、外来艇がよくぶっつけることで有名だったサントピアマリーナ前の○○○岩に乗り上げたことがあった。もっとキールが浅ければ・・・。(^_^メ)

 レースヨットは上り角度とスピードが命だがクルージングヨットは頑丈で居住性がよくて、浅い海域でも行動できることが求められる。クルージングヨットでレースをしようと思うオーナーは深いキールのレースボートぽいフネにするが、クルージングに徹するなら浅いキールのヨットを選ぶのがベターのチョイスかもしれない。

c0041039_11342356.jpg 左の画像は浅く長いフィンキールの後端に小さいウイングが付いているデザインのキールだ。喫水は1m位か。キールのすぐ後ろにセールドライブのストラットが出ている。プロペラが3翼のフォールディングペラなのでキールぎりぎりの浅いところを通過するとプロペラにダメージを受ける恐れもある。


c0041039_11351934.jpg 2番目の画像は浅いロングキールにセンターボードの出し入れで風上航を稼ぐキールだ。大型のクルージングヨットもこのタイプのキールはよくある。プロペラはフルキールとラダーに保護された部分にあるので座礁とは関係ない。

 2隻とも浅いキールに合わせて短いラダーが装着されているが、ヨットがヒールしたときの舵効きはどうなんだろうね。少し心配。

 でも、前に知り合いが乗っていた「パイオニア11」はキールは浅喫水タイプだがラダーは標準タイプで、キールより深いラダーがついているなど変なヨットだった。座礁すると真っ先にラダーシャフトが曲がってしまい操船困難になったりしていた・・・。
 ヨットにとってはどっちが壊れても大変だが、まだ舵よりキールのほうが頑丈で壊れにくいからなんとか母港まで帰港出来る可能性が高いかなぁ。

c0041039_11541718.jpg もっと浅い場所や海岸でビーティングをしようと思えばリフティングキールやツインキールが付いたヨットもあるが日本では余り普及していない。日本人好みではないのでしょうね。

 もうすぐゴールデンウィークが始ります。
 多くのヨット乗りの皆さんもどこかへクルージングに出掛けられるのでしょうが、大いに楽しんで、フネを壊さず無事にお帰りになるのを心から願っていますヨ。
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by pac3jp | 2007-04-25 11:50 | ヨットの艤装と艤装品  

巡視船「せっつ」の搭載艇

c0041039_913451.jpg 昔から伝馬をみれば親船が分ると言われてきたそうだが、それだけ搭載されているボートには親船の性格が凝縮されているようだ。
先日、ハーバーの桟橋に年季の入った無骨なボートが泊っていた。巡視船の搭載艇である。本船は「PHL07 せっつ 」(総トン数 3100トン)で、五管所属の大型巡視船だ。神戸港を定係港にしている。

 艇名は「PLH07-M2」6m位のFRP製だ。防舷材を張り巡らした船体は頑丈そうでコックピットは深く、船室の出入り口はアルミの水密ドアのようだ。エンジンは1基で救助艇としての安全度が高いウォータージェット推進になっている。船首水線下には衝突にも耐えるようにステンレス鋼板で補強がしてあるのだろう。

c0041039_935883.jpg 外観から見ればはかなり重そうだが、整備中のメカニックによれば20ノットくらいで航行出来るという。そして“せっつ”の「若いネーチャンが回航してきたで!」とおっしゃった。神戸港で見た大型コンテナ船の救命艇も女性の操縦士だったが、「せっつ」のレスキューも女性海上保安官が乗っているのだろうか。

 巡視船の搭載艇はいつもここのヤマハで整備するという。同型艇がエンジン換装の為に工場で作業中だった。ボクはこのフネに助けてもらうような状況にはなりたくないが、沖合いで遭難してしまった人達にはキット頼もしくみえるだろう。

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 ちなみに「せっつ」はジェットボート2隻とカッタータイプの大型オープンボート2隻を両舷に分けて4隻のボートを搭載しているように見える。
 海上での遭難者救助はヘリの仕事みたいに報道されているが、実際は時化た現場でこのボートも大活躍していることだろう。
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by pac3jp | 2007-04-23 09:10 | 海保  

近畿「海の駅」めぐり スタンプラリー始る!!

 毎週、こまめに出港する“食べ放題大好き”な、お仲間が、有料のハーバーを2ヵ所回ってスタンプを貰ってくれば3ヶ所目は「泊りがタダ」になるイベントがあるよと教えてくれた。
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近畿「海の駅」めぐりスタンプラリーにチャレンジ!!

期間:成19年4月1日~平成20年2月末日
大阪・和歌山にある「海の駅」スタンプを集めよう。

2ヵ所の近畿「海の駅」に寄港するたびに次回
寄港先の「海の駅」ビジター料金について裏面
リストのサービスが受けられます。
(関空マリーナ以外はすべて1泊無料となっている)
 
北港ヨットハーバー、にしきハーバー、いずみさの関空マリーナ、たじり海駅、淡輪ヨットハーバー、マリーナシティ、たなべ海の駅、なちかつうら海の駅の8ヶ所だ。
上記参加している海の駅の詳細は「近畿 海の駅マップ」を参照(PDFファイル)してください。

 ボクのクルージングは漁港や一般港湾専門に泊っているが、たまにはマリーナ系海の駅にも行ってみようかと思い、まず手始めに北港ヨットハーバーでスタンプを押してもらってきた。北港ヨットハーバーは短時間のビジターは無料なのでちょうど良い。
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 あと一つ押してもらうと3ヶ所目は無料だが、さて2ヵ所目はどこへ行くかと思案する。ボクにこの情報を教えてくれた仲間は、「にしきハーバー」に行くと言っている。そこのビジター料金は33f~36f 2時間で5,250円。ただし、レストランで5,000円以上の食事をすればビジター料金は無料になる。
 ボクは関空マリーナに行こう。ビジター料金は1,050円。食事は隣接する泉佐野漁協が経営するフィッシャーマンズワーフで食べると少しは安い。ハーバーレストランのイタリア料理より漁港の海鮮丼の方がお腹の足しにはなる。そんなボクでも美人のゲストでもいれば多少の見栄を張りナイフとフォークで食事をするときもある・・・。

 で、お約束の3番目は無料で1泊できる。さて、どこに泊るかだが、お仲間もボクも和歌山マリーナシティにしようと思っている。ここは桟橋は良いのだが電気も水もない。それでいて近畿エリアでは一番ビジター料金(36fで8,400円)が高い。以前にはマリーナの営業時間外に入れば只で泊れたそうだが最近は取立てが厳しくなったとか。

 他の海の駅では「たじり海の駅」は港の入り口に橋があり残念ながらわが艇は入れない。「なちかつうら海の駅」はチョット遠いし、「たなべ海の駅」はまだ行ったことがないので夏場に一度は覗いてみようかな。
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by pac3jp | 2007-04-20 09:53 | クルージング  

堺・出島漁港へショートクルージング♪

 仲間が先月に4月中の上架を頼んだが、もう上架整備のハイシーズンになっていて自分たちのハーバーでは船台の予約が取れないのだ。仕方なくヨット業者の紹介で堺の大浜ドックで船底塗装をやってもらう事になった。先日その回航にオーナーご家族のお帰りの足ヨット?として友人たちと出島までお供した。
 焼たてのパンをご馳走になりお昼に出港。風は弱く波はないがお天気はあいにくの曇り空。新西宮ヨットハーバーをから10マイル少し、機走で約90分。出島の大浜ドックはかって、見積り照会したコンテスト35の艤装中の新艇を見学させてもらったことがあった。それ以来、久し振りの訪問である。でも、ボクも社長さんの顔を忘れていたし彼もそのようだった。
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 岸壁に上がると付近の「ごちゃごちゃ」した雰囲気は昔のままだ。沢山係留されているヨットを眺めていると「あれっ」と思うようなヨットが浮いていたりする。
 丁度、桜が満開の時期だったので出島ヨットクラブ前の桜でも見物でもしようかと歩いていると、なにやら仮設店舗のような粗末なトタンやテント張りの広いお店があり、お客さんも大勢入って中から美味しそうな匂いと賑やかな声が聞こえてくる。

c0041039_8494566.jpg 地元の漁協がやっている「とれとれ市」だ。お昼時はとうに過ぎていたが多くのテーブルにかんてき(年がわかる!)が熾り、その上には肉や魚介類が焼けている。薄暗い店内に生ビールをお盆にのせた店員が行きかう。
 中に入ると誰かが30年前の大阪・下町の雰囲気やなぁと、もらした。ホントそうだ。通路の片側にはまさに昔の雑貨屋さん風のリサイクルショップが数軒もあり気分をタイムスリップさせてくれる。

c0041039_85012.jpg 柱に「七輪、お肉付き2,000円」と書かれた張り紙がある。大阪らしく?「ビールやお酒の持ち込み禁止」の張り紙もある。床机のようなテーブルを家族や仲間で囲んで楽しそうにやっている。奥には市場のように魚介類のフライや焼き鳥、刺身や干物のお店もあり、そこであれこれ買ってきて食べるのだろう。
 どんどんとおしゃれになってゆく都心や郊外のショッピングセンターとは正反対だが大阪の原風景を見たような気がした。

 ヨットやボートで行くときは漁港内は狭く臨時係留の場所はないようなので、出島ヨットハーバーのビジターバースを予約されたらいいと思う。日本OPヨットさんのHPによれば1隻1日1,050円となっている。
 海からのアプローチもHPに案内があるのでご参考に。
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by pac3jp | 2007-04-18 08:57 | クルージング  

神戸国際ボートショー 2007 番外編

【海に浮かぶプール】
 
c0041039_8161490.jpg ボートショーには色んなお客さんが来るが、ボートやヨットに興味がないのに連れてこられた人も結構いるのだ。そんな奥様や子供たちの興味を引いていたのが海に浮かべたプールだ。当日、ハーバー内の海水は赤潮の影響で汚く濁り、とても泳ごうという気にはならないが、展示されているプールの水はきれいだ。プールの水の半分は海水を入れたそうだが、循環ろ過装置が働いて海水とは際立ってきれいだった。

 子供たちだけではなくボクの仲間も「ヨットハーバーにはお洒落なプールが必要だ」とおっしゃる。男たちは沖合いでセーリングや釣りに興じている間、奥方や子供たちはプールで水遊び。そんなイメージはみんなが持っているようだ。でも、このような仮設のプールではリッチな雰囲気は出ないが、ないよりはましだ。「ハーバーで買ってくれたら良いのになぁ」ともおっしゃる。

 そういえばサントピアマリーナにはクラブハウスの前庭にプールがあってオレンジカップのパーティなどはプールサイドで盛大にやっていたね。いまでもプールに水は入っているのだろうか。最近は有料のマリーナには縁がなく漁港ばかりでので良く知らない・・・。

【マストを忘れてきた新艇】
 
c0041039_8163572.jpg フローティングボートショウは海面にフネを浮かべて展示されている。その為、普通は機走も帆走も出来るように艤装されている。雨が降っていて上を見るお客さんは少ないが、並んでいる中で1隻のヨットのマストが特に短い。そのヨットは全くの新艇で1週間ほど前に大型トレーラーに乗っかってやってきたのを目撃している。

 営業マンに聞くと、メーカーがマストを積み忘れて送ってきたとおっしゃる。ボートショウに間に合うように送ってもらうと運賃が200万円もかかるそうで、断念したとか。確かに37f艇のマストはオンデッキでも15~16mはありそうだ。普通の航空便ではチョット無理だね。

 でも短いのが・・・と聞くと、屋内展示用のマストが何処かにあったそうで急遽それを代用に立てたとのこと。だが、もし、このボートショウで売れてしまったらどうするのだろう。新しいオーナーさんは船便で送られてくるマストを待ってくれるのかなぁ。担当の営業マンはすごく心配でしょうね。

 そういえばボクのフネが輸入された時もなにやら別のヨットのスピンポールのような物が入っていたようだった。大物に便乗すれば長尺物でも安く輸送できる。丁度いい便があれば良いのにね!
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by pac3jp | 2007-04-16 08:21 | ウオッチング  

神戸国際ボートショウ 2007 Part3

その1【プラステックのプロペラ】
 
 桟橋のヨットやボートを一廻りしてから陸上の各ブースを回ってみる。グローバルマリンのブースにこれまた初めて見るプロペラが置いてあった。3翼のフェザーリングペラだが、ブレードが黒いプラステックなのだ。
プラスティックのプロペラは小型の船外機用や小さいサイドスラスターのプロペラには使われているが、船内機の推進用ではボクもはじめて見た。傍に従来の金属製のペラがあったがそっちの方が信頼できるように思うが、専用ジンクが必要だったり面倒なプロペラ塗装の手間を考えると・・・。
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Kiwiフェザーリング・プロペラのカタログによる主なセールスポイントは

*高強度、軽量のZytel製3翼フェザーリング・プロペラ
    ・Hi-tech Zytel製なのでプロペラ用防食亜鉛不要
    ・プロペラ用特殊ペイントも不要
*ブレード1翼ずつの取替えが可能
    ・万一ブレードの取替えが必要になっても簡単に取替え可。
*3翼が独立して完全フェザーリングします
*驚異の価格 - ¥252,000 (税込)

 確かに良いことばかりだが、クルージングヨットも「エンジン命」とおっしゃる方も多いので機走中のプロペラ強度や信頼性が問題だ。太いロープが巻きついた時やノリ網のワイヤーに接触したときは砲金並みの強度はあるのだろうか。3翼が独立して動くが低速のときの片開きはないか。クルージング先でペラを落とした仲間もいるので、ブレードが個別の部品になっているので落とす確率は高くなる? こういう部材の選択に保守的なボクは実際に使ってみたオーナーから感想をを聞いてみてからじっくりと考えるネ。    
 驚異の価格25,200円は安いか高いかボクには分らないが、どんなサイズのプロペラ価格なんだろう?詳しくは同社のWEBでご覧下さい。
グローバル・マリンさんのホームページ  

その2【アイデア商品? アンカーブイ 】
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 前に漁港でアンカーブイをいれて「地元の漁師さんに叱られたよ」と教えてくれたヨットマンがいらしたが、アンカーの真上に必ずアンカーブイが浮くシステムを売っているのを見つけた。アイデアのミソはブイとアンカーを繋ぐロープを潮汐に合わせて自動的に長さを調整する鉛の錘だった。でもどんな長さのロープでも良いという訳ではない。例えば海図の水深5mの場所でアンカーを入れるのならブイのロープは満潮水深+1m位の6mの長さにしておく。 長すぎると流れてしまうし、短いと潮が満ちてくるとブイが沈んでしまう。

 ボクは漁港でアンカーを打つときは10m位の双綱を付けるが、アンカーブイは広い湾内でアンカーリングするときは後から来るフネもアンカーの位置がはっきり分るのでトラブルの予防の効果がある。



c0041039_9245531.jpg 右の画像がミソの錘りだ。自作しようと思えば簡単そうだが、折角商品化されているので皆さん買ってやって下さい。それが次々と新しいアイデア商品が市場に出てくる契機になるかも知れないからね。 
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by pac3jp | 2007-04-13 09:39 | アンカー  

「Whisper GEN」神戸国際ボートショウ 2007 Part2

【静かに動くジェネレーター】
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 ボルボエンジンを展示していたミズノマリンのブースで面白い物を見つけた。外観はライフラフトを縦にしたような大きさで台の上に載って動いているようには見えなかったが、稼動中のマリン用DC発電機だという。100Vの電球が数個天井で点灯している。
 エンジン音がしないのでどんなエンジンかと聞いたら「スターリング・エンジン」と返事があった。どっかで聞いたことはあるがよく思い出せないが、外国の潜水艦がそのような技術を使っていたようだった・・・と、そこまでは古い記憶から出てきたが、仕組みまでは分らない。
 ミズノのスッタフに詳しく聞くと、なんとか概要は理解できた。普通のエンジンはシリンダーの中で燃料を燃やしてエネルギーを発生する内燃機関だが、スターリングエンジンは加熱・冷却したガス(空気や窒素など)をシリンダーに送り込み、そのピストンの動きを回転力に変換にて動力を取り出す外燃機関なんだ。

商品名は「Whisper GEN」。“ささやくような発電機”とでも訳すのだろうか、やかましいディーゼル発電機に較べてずっと静かなんでしょうね。そう言えば大昔に聞いたスチームエンジンの音は割合静かだった記憶がある。
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 で、凡そのシステムの概要
燃料ディーゼル→ バーナーで燃焼→ スターリングエンジン・ジェネレーター→ DC12V出力(800W)→ バッテリーバンクに充電→ インバータ→ AC出力となる。  エンジン運転に伴う熱源から温水ボイラーやルームヒーターを使うことが出来る。

 メーカーのWebに詳しい原理や装置の詳細が解説されている。また、ボートやヨットへ多くの搭載実績のリストがあった。日本の代理店によれば、まだ価格がチョット高いので実艇装備の輸入実績はない様である。スターリングエンジンは非大気依存推進機関(AIP)と呼ばれていて、運転音が静かで高出力はでないが、バッテリー充電のように低出力で長時間の運転や、暖房などで熱源の再利用が可能なのでヨット・ボートにも最適だ。でもこの展示されているタイプは小さな排気ガスの煙突がついていた。
 一方、軍用にはディーゼル潜水艦のエンジンに併設して充電しながら長時間の潜航が可能となる大きなメリットがあるらしい。



日本の海上自衛隊でも16年度計画の2900トン型潜水艦(16SS)で採用されることになっている。その狙いは、ディーゼル/電池推進機関に加え、初めて「非大気依存推進機関(AIP)」のスターリング・エンジンが搭載されることでこれまでにように潜水艦は海面近くまで浮上して外気をシュノーケルで取り込みディーゼル機関を運転して発電する必要がなくなり、頻繁に浮上して電池を充電する必要が減ることから、被探知の危険も減らすことができる。外燃機関であるスターリング・エンジンは燃焼時に大気※を必要としない。このため潜ったままでも充電が可能となる。同エンジンはスウェーデンのコックムス社製(川崎重工がライセンス国産)が4基搭載される予定だ。

世界で最初にスターリングエンジンを搭載した潜水艦を実用化したのはスウェーデン海軍のゴトランド級潜水艦だ。この艦は設計当初からスターリングエンジンによる非大気依存推進を用いる潜水艦で、数週間程度連続して潜行を続けることができる。機関が静粛である上、反響を抑える特殊な外殻を持っているため、ソナーによる探知はきわめて困難であるとされている。建造は1992年に始められ、就役は1995年から1997年にかけて行われた。現在までに3艦が就役している。現在一番艦のゴトランドは米海軍に貸与。
※酸化剤は液体酸素を使うといわれている。


c0041039_1071648.gif 昔に較べてずっと電気の消費が多くなってきた最近のクルージングヨットも常時稼動の静かなジェネレーターが欲しいフネもあるだろう。特に寒い地方へクルージングするヨットは発電しながら暖房できるシステムは絶好だね。燃料もポータブル冷蔵庫をカセットガスで動かしているイワタニの商品などもあるが、フネではガスよりもディーゼル燃料の方が安全だし備蓄も多い。
右の図はヨット内の機器配置のイメージ図です。→
(クリックすれば大きくなります)

 初物装備に興味のあるヨット・ボートのオーナーさま、一度お試しになったらいかがでしょうか?
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by pac3jp | 2007-04-11 10:30 | ヨットの艤装と艤装品  

神戸国際ボートショウ 2007 Part1

c0041039_13513415.jpg 4月6日(金)~8日(日)の3日間、西宮の新西宮ヨットハーバーと神戸の2ヶ所の会場に分れて開かれた。ボク達のハーバーではフローティングボートショウである。世間様の景気が良くなってきたのか、今年は1億円~2億円以上もする大型のモーターボートが幾艇も出展されている。セーリングクルーザーはいつもの業者が新艇もあるが多くは最近に販売した新艇に近いオーナーヨットをチャーターして展示している。

 全体的に見るとボート関係がモーターボートの数もお客さんの数も圧倒的に多く、桟橋からは数多く用意された試乗艇に次々とお客さんが乗り込み、短い時間だろうがそれなりに楽しんでいたようだ。
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c0041039_1357798.jpg ボクの興味を引いたのは日本OPヨットが展示しているポーランド製のガフリグカッター「HABER 800」だ。濃い緑のハルにベージュのセールがセットしてありデッキはチーク貼りである。キャビンは高く大きな窓のデッキサルーンになっていて、年配のヨットマンが欲しがりそうな雰囲気がある。

c0041039_13575131.jpg キールは浅吃水のツインキールでスターンに、長い可動のラダー型のトリムタブのような物が両舷についている。ヒールしたときのリーボードにもなるのかもしれない。面白い艤装だと思った。

c0041039_140527.jpg マスト周りもちょっと面白い工夫がある。ブームバンクやハリヤードウインチ付近に注目。
 一見したところこのヨットはハーバー付近の静かな湾内や湖でセーリングを楽しむヨットだと思ったが、ディラーはドイツロイド規格の外洋Bに適合しているとかおっしゃっていた。でもボクだったらこのフネで外洋の大波の中を航海するにはご遠慮申し上げる?かも。

 でも、セーリングクルーザーも色んなタイプが有った方が新艇を選ぶのも楽しい。レースで良い成績は取れないが乗っていて楽しい個性的ヨットがもっともっと出てくるのを待っている。
 今回のボートショウでもポーランドからこの「HABER 800」ともう1隻、オカザキヨットから「Delphia 29」が出展されている。東欧はまだ人件費も比較的安いのでユーロ高を考えても価格競争力はありそうだ。ヨット遊びの伝統があるヨーロッパから安くて面白そうなフネを捜してどんどん紹介して欲しい。

 拝啓、ヨット・ボート輸入販売業者各位様、あなた方の眼力に大いに期待してオモシロそうなフネを待っておりますよ!!
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by pac3jp | 2007-04-09 14:10 | ウオッチング