<   2006年 12月 ( 13 )   > この月の画像一覧

 

西宮浜ボートパーク着工?

c0041039_9542429.jpg

 ここ西宮市西宮浜は埋立地の人工島である。島の南側に新西宮ヨットハーバーがあり、北側には陸地に囲まれた適度に静穏な海面が広がっている。本船や漁船の航行もほとんどなく防波堤も要らない絶好のマリーナ海面である。

 ここには兵庫県から不法係留であるといわれている約230隻のヨットやボートが係留している(画像左上に見える)。その不法係留艇の受け皿になるボートパーク施設が阪神大震災で壊れた護岸が“やっと”復旧した部分から工事が始まった。
 西宮大橋の上から見ると槍付け26隻分が1ユニットになっているようだ。工事船の回りに杭を積んだ台船がいるので見た感じでは3ユニット73隻分のバースを造るのかも知れない。

 前にこのボートパークに移転するヨットの係留料に関して兵庫県とヨットオーナー側との交渉が地元新聞の記事になり、ボクも自分のブログに書いたが、その後交渉はどうなったかはよく知らない。だが工事は着々と始まっているようだ。

 この都市部にある貴重な海面を上手く開発して、特定のグループや既得権益をもつ団体に限らず、広くヨットやボートのオーナーに簡易な設備と費用が釣り合う係留施設として安く開放してもらいたいなと思っている。

参考:以前の記事「西宮浜ボートパーク計画」
[PR]

by pac3jp | 2006-12-29 10:01 | ウオッチング  

ロングクルージングボート

 週末のビジターバースにオーストラリアからやってきた40~43fでスチールのクルージングヨットが泊っていた。船籍はホバートになっている。クルーは男女のカップルだそうだがその日は観光にでも出掛けたのかヨットには不在だった。
 11月にも同じくオーストラリア・シドニーからファミリーヨットが来ていて、小さな二人の子供が楽しそうに桟橋を自転車で走っていた。そのフネはいつも洗濯物が満艦飾で生活感が溢れていた。そのヨットもチャインのついたスチールヨットだった。
c0041039_10102736.jpg

 日本で一時、ヨットの自作が流行っていた頃にバンデスタットの図面で誰かスチールヨットを造っているという舵誌の記事を読んだことがあった。確かにワンオフでつくる木造のヨットは高価な木材と充分な造船木工技術が必要だが、鋼板でつくるスチールヨットは木工技術よりももっと一般的な金属加工技術でこなせるのだ。木材は切り間違えたらパーだが鋼材は溶接も簡単だ。鋼材は叩けば曲がる。もっと叩けば伸びてくる。造船素材として品質規格のそろったものがどこでも安価で入手できる。

 またクルージングボートとしても航海中に起こる漂流物との衝突にも木製やFRP製に較べて大変強い。FRPなら破砕してしまう衝撃にも凹むだけで済む。でも重いこと、サビに弱いことが欠点とした言われるが、重さはフネのサイズが大きくなればそう変らなくなる。サビについてはプレジャーボート以外のほぼ全ての業務用船舶は鋼鉄で造られている。いい塗料もサビ止め工法も確立しているので心配ないのだ。
c0041039_10105082.jpg

 このヨットはロングクルージングのための装備は殆ど付いている。バウデッキにデインギー、帆装はカッターリグでマストにはマストステップがうってある。大きなドジャーの前にはライフラフトが、その隣にキャビンヒーターの煙突が見えている。船尾ポールに風力発電機、隣にレーダー、スターンパルピットにソーラーパネルが左右両舷の2枚、8kgプロパンボンベが2本、トランサムにはウインドベーンがある。

 そんなクルージングヨットを眺めたあと友人のヨットでお喋りをしていると、上昇志向の彼は世界地図を出してきて、「もし、ヨーロッパから日本への航海ではどこを通るの?」と聞かれた。ボクは「多分、距離が近いのは地中海からスエズ運河・紅海を経由しインド洋・太平洋となるんだろうね」という。でも紅海はイスラム過激派が、マラッカ海峡の海賊も怖そうだしと、計画もないのにもう心配している。

 ところで誰と乗るの?と聞くと、彼の奥さんはそんな危険な航海には当然来てくれないので、彼と彼と、と仲間数人の名を挙げた。でもヨットのロングクルージングでうまくやってゆけるのは昔から男女のカップルか、ファミリー単位だと言われている。中高年男性グループだけでなんて一週間でもかなり難しいかも・・・。
[PR]

by pac3jp | 2006-12-27 10:13 | ウオッチング  

ヨットの避雷針

c0041039_10263332.jpg 最近、ヨット用避雷針を装備したボートやヨットが入ってくることがある。船は大型になるとアルミや鋼鉄でつくられ電気的には導体であり、もし落雷しても導体の船体を通過して海へアースされる。一方現代の小型船舶の材質は主にFRP製だが、昔の船は木材で造られた。木やFRPは電気を通さない絶縁体である。その船体の一部に落雷すれば船体の絶縁物は雷電圧で絶縁破壊し、そこに大電流がながれ、その結果発火し船火事になる事もある。
 今年の夏にも西日本の広域に雷雲が発生し、アチコチに落雷した。ボクはテレビのニュースでFRPの小型漁船に落雷した画像を見たが、それはデッキの一部が真っ黒に焦げていた。沈没はしてなかったが結構損害は大きかったんだと想像させられた。

 ヨットは高いマストを持っているので海上で雷雲が近づくといつも怖い思いをする。ボクも実際に落雷事故にあったヨット乗りから直接体験談を聞いたことはない。ヨットに落雷した事例は少なそうだがその落雷対策には皆さん色々のご意見がある。

1.スルーデッキマストの基部からキールボルトに太い銅線で接続する。
   ※キールがFRPでコーティングされていて海水とは絶縁されている。

2.雷雲が近づくとシュラウドから太い電線を海面にたらし、その端に
  チェーン等の金属部材をつける。
   ※航行中には上手く取り付けできない事もある

3.オンデッキマストなどは太い銅線などでキールにアースすると同時に、
  全てのスルハルをボンディングする。
   ※スルハル金具は雷電流を流すには小さすぎる。

4.建築物と同じく避雷針設備としてマストトップの避雷針から別回路で
  接地線を設備し、船体外部のアース板に接続する。
   ※別途費用がかかる。

※印は反対のご意見だ。

 でも1.※のキールのコーティングも雷の高電圧ではFRPの被覆ななんて目でもなく、一瞬に絶縁破壊されるだろうね。ボクは4.の方式が一番良いと思っている。避雷針を装着した画像、上のボート、下のヨットと2隻の船も同じような落雷対策がされているのだろう。落雷と共に周辺に発生する誘導雷電圧でフネの電子機器が故障することがありその対策に各個にアレスター(避雷器)をいれる必要があるといわれている。

c0041039_10281975.jpg

 イチョウ型ブラシのようなマストトップの避雷針を見ていると民族性にもよるのか、日本でよく見かける突針と大分形が違う。昔、日本では3本突針が普通だったが今は殆どが1本突針になっているみたいだ。またその先端にオマジナイのように「純金1匁焼付け」なんて言っていた。そして、アース線も鬼撚り線と称する雷さんを連想させるような電線だった。

 今でもそうなんだろうか?
[PR]

by pac3jp | 2006-12-25 10:43 | ヨットの艤装と艤装品  

ボトムの小さい穴

c0041039_9184844.jpg
 

c0041039_9194941.jpg 
 上架して船底塗装している大型ヨットのボトムを眺めていると何かの部品取り外した後のボルト穴のようなものが左右の船底にあいている。下から覗いても船底を貫通しているようには見えなかった。普通船底を貫通している金物はブラスやブロンズの左の画像A・Eのようなスルハル金物を使っていてそれは船体外部に出る部分は薄いマッシュルーム(A)のような出っ張りがある。でもそんなスルハル金物はまったく見当たらない。不思議な穴だなぁと思っていた。

 整備しているヨット業者にお聞きすると普通のスルハル金物はついてないが、同じ目的の穴だそうだ。ボトムの出っ張りがわずかな乱流を起し、それが少ない程ヨットのスピードロスがないのだ。「このフネはプロダクションヨットだけどビルダーでボトムの凹凸がなくなるようなフラットなスルハル構造に造ってくるんですよ、凄いですね」とヨット業者がおっしゃっていた。それでよくよく穴の奥を観察すれば確かにボールバルブのようなものが見えた。でもこのヨットにはスピードセンサーを除いて大2個、小7個と合計9個の穴が開いていた。

 そこで陸置されている純レーサーを下から眺めてみるとボトムからスルハルのフランジが出っ張っているヨットはほぼないし、ボトムの穴も小さくて少ない。僅かに出ているのはスピードメーター用だ。これは計器の構造上フラットに出来ないのかの知れない。40f以上のヨットでこんな僅かな船底開口部だけで快適なヨットライフは出来そうにないなと思うが、クルージングヨットではないので大きなお世話か。

 ボクのフネはスピードロスなんてことはお構いなく造ってあるので船底にはスピードセンサーを含め11個のスルハル、大きなアース板、冷却水インテーク用ストレーナ等がついている。大きな口径のスルハルは海水インテークと両舷デッキ、コクピット、トイレ、ギャレー、洗面台の各排水口だ。小さな径はギャレーの海水、トイレ給水口である。

 ヨットレースを主に楽しむヨットと純クルージングヨットの船底フィッテングだけ較べても大分違う。もっと違うのはその船底の滑らかさだ。我艇はかなり以前に塗った船底塗料がアバタ状になっていてもそう気にせず塗り重ねているが、そんなフネはいない。彼らはきれいに仕上げたペイントの上からさらに細かいペーパーを掛けて研いでいるのだ。

 クルージングヨットの名誉のために言っておくが、全てのクルーザーがそのようにいい加減に船底ペイントを塗っている訳ではないのだ。上記はボクの整備方針?によるものであって、ボクの適当な性格が反映しているのだろう・・・ネ。
[PR]

by pac3jp | 2006-12-22 09:25 | ヨットの艤装と艤装品  

プロペラの点検口

c0041039_8363658.jpg 昔、小型のディンギーで微風のレースをしていたとき、ボクが風下から先行しているランキング上位の選手を抜いていった。抜かれた彼は盛んにセンターボードを上げたり後ろを向いてラダーを点検している。ボクのハイテクニックを信じられず自分のボートが遅いのは水中のゴミが原因だと思ったのだ。

 水中にはフネの推進力を邪魔する浮遊物が沢山流れている。海面に浮いていれば避けられるが水中では避けようがない。季節にもよるが非常に多い時期もある。クルージングヨットで一番困るのはプロペラにからむホンダワラや廃ロープそれにスーパーの買物袋だ。
 プロペラが浅い場所にあるヨットは船尾から覗いて特製の鎌で切り取ることもできるが、最近のヨットはセールドライブが多くなっている。これはシャフトドライブよりシャフトの長さ分だけペラが前についているので船底のいくらか深いところにあり、従来の道具では取りきれないのだ。
 昔からレース艇などは船底のプロペラを点検する窓をつけていたヨットはあった。ゴミは勿論、フォールディングプロペラの片開きやフェーザーリングの翼の角度などを確認していた。当時はプロペラに不都合があれば泳ぎの達者なクルーを潜らせてリカバリーしていた。

 レースボートならいざ知らず今時のクルージングヨットにはもうクルーなんて居ないのだ。中高年の1人乗りや奥さんとの2人乗りでは沖で潜ってプロペラの掃除をするなんて夏以外はほとんど不可能だ。そこで細かいオプションが可能な国内のヨットビルダー製ではコックピットから直接プロペラにアクセスできる長い穴を開けてもらっているヨットがある。ここからペラを観察し、もし異常があれば棒の先に刃物をつけた道具で処理するのだ。

c0041039_8372295.jpg
 
 ←画像はハーバーのモニュメントになっている「マーメード」のプロペラ点検口である。プロペラの下から上に向かって撮影した。丸い穴が点検口である船底からコックピット床までつながっている。



c0041039_8374756.jpg 
 
 右の画像のもう1隻は大阪のヨットビルダーが造った木造ヨットである。同じようにコックピットからプロペラが見えるような位置に点検口があいている。でも画像ではプロペラは外してあるが、少し後過ぎるようにも思うが・・・。



 どちらにしてもオーナーさんから使い勝手など、お聞きしてないのでよく分らないが、こんな仕掛けがあるのだと思うだけで安心して航海ができそうだ。
[PR]

by pac3jp | 2006-12-20 08:46 | ウオッチング  

佐世保 旧針尾電信所

 ハウステンボスに入るとき、急潮で有名な針尾の瀬戸を通るが、初めてこの瀬戸に取り付いたとき、曲がりくねった水路の向こう岸に巨大なコンクリートの塔が三本見える。煙突にしては下に工場がないし、無線塔にしてはアンテナ線がない。歴史的な構造物にしてはそんなに古びてないし、何だろうと思って気になっていた。

 そんなとき、友人から旧海軍の電気系技術士官が書いた本をお借りした。その中に針尾電信所の概要が出ていたので例のコンクリート塔についても理解できた。そしてこの無線塔は1941年12月2日、広島湾内の連合艦隊旗艦「長門」の司令部から出された真珠湾奇襲攻撃を命ずる「ニイタカヤマノボレ1208」の暗号電報を太平洋上に展開していた旧日本軍全軍に発信したといわれていることも知った。
c0041039_9544772.jpg

 そんな針尾島に今度は「イージス艦発射型の 新型迎撃ミサイル(SM3)の点検整備を行う日米共同の施設建設を検討。」という新聞ニュースを見た。


弾道ミサイルを迎撃するミサイル防衛(MD)計画で防衛庁が、イージス艦発射型の 新型迎撃ミサイル(SM3)の点検整備を行う日米共同の施設建設を検討。長崎県佐世保 市の米海軍針尾島弾薬集積所周辺の海上を埋め立てる案が浮上していることが4日、明らか になった。  MDは本格的運用に向け、日米共同の情報ネットワーク構築などが進められているが、 武器関連の共同施設計画が分かったのは初めてで、日米の一体化を加速する動きといえ そうだ。  米海軍と海上自衛隊が導入するSM3は、発射された弾道ミサイルを高度200-300キロの宇宙空間で迎撃する米国製のミサイル。次世代型では日米共同開発が進んで いる。従来型の10倍以上の高度に到達させるためミサイルを3段式に改良、データの送 受信装置も複雑化しており「点検、整備には高度な設備と技術が必要」(海上自衛隊幹部) という。  関係者によると防衛庁は、施設や機器類だけを日米の共同利用とし、ミサイルの点検、 整備は米軍と海自の担当者が自国のものだけを厳密に区別して行うことを検討。トラブル などの際、米側から適切な技術指導が受けられ、コストダウンにもつながるとしている。 建設候補地はJR佐世保駅の南東約5キロにある針尾島弾薬集積所の沖で「牛ノ浦」と 呼ばれる佐世保湾の入り江。1・5平方キロメートル程度を埋め立てると、入り江を挟み 西側に隣接する海自弾薬庫の敷地と地続きになり、日本側も使用権を持つことになる。 このため、SM3の共同整備棟や管理棟を造るには適地と判断したもようだ。  防衛庁関係者は「SM3の点検、整備用施設は規模が大きくなる。1カ所にまとめた方が 効率的だ。米側への提案を経た上で、数年内には方向付けができるのではないか」と話して いる。
  ◆(共同通信)◆


 佐世保はアメリカ海軍の基地があり、第7艦隊の大規模な燃料貯蔵所が、そして沖には海兵隊が使う大型の強襲揚陸艦が泊っている。湾内の針尾島には米海軍・海兵隊の巨大な弾薬庫もある。ここから湾岸戦争当時も、そしてイラク戦争にも燃料や弾薬が戦地に送られたのだろう。平和な町で暮らしていると国の安全保障なんてよそ事のように思えるがここでは現実に港の沖に米軍艦がいて、新型迎撃ミサイル整備基地、自衛隊・米軍弾薬庫と軍事施設が点在し、町には米兵が歩いているのを見るとアメリカの世界戦略の中に組み込まれた日米安保の形が身近に見えるように思うネ。
[PR]

by pac3jp | 2006-12-18 10:02 | 歴史・民俗  

プロペラが落ちた!

c0041039_958852.jpg ヤードで整備作業をしている時、ハーバーの沖からゴムボートに曳航されてベネトーの大型ヨットが入ってきた。レース中だったらしく大勢のクルー達が乗っている。ヨットはすぐに上架用桟橋に着けられ早速リフトで上架されてきた。
 皆が船底のプロペラ付近に集まっている。どうも3翼フェザーリングペラを落としてしまったらしい。船底から出たプロペラシャフトのベアリングブラケットすぐ後ろにあるはずのプロペラはロックナットと共に影も形もない。ピンが外れてナットが緩み、ペラが脱落したようだ。
 クルーにお聞きすると、それは1レースが終わり2レースが始まるまでの間にレース海面を機走で移動中に起こったそうで、コトッと音がして推進力がなくなってしまったそうだ。

 プロペラの復旧工事は一番最初に駆けつけた業者がシャフトの採寸をしていたのでその仕事は彼が獲得したようだ。クルーたちは丁度、整備中の48fの3翼フォールディングを見ながら従来の3翼フェザーリングか、あるいは2翼のフェーザーリングか、アスターンの効き具合はとワイワイと議論していた。どちらにしてもこのサイズのプロペラは結構高いのだ。オーナーは痛い出費だね。まったく同情する。

 ボクも長い間フネに乗っているが自分が乗っているフネがプロペラをなくしたのはたった1回きりだ。それは昔、海技免許の教習艇で起こった。大阪の淀川河口で16fのランナバウトの練習中だった。滑走中に突然ボートの推進力がなくなり止まってしまった。教官がペラが落ちてしまった!と言っていた。まだ携帯電話がない時代だったのでどうして連絡したのかよく覚えてないが、僚艇に曳かれて桟橋へ帰ったことがあった。 それ以来、自前のペラも落とした事はない。でもずっと前に乗っていたヨコヤマ30で突然プロペラの推力がなくなりエンジンがブンブンと空回りしてしまったことがあった。てっきりペラを落としたと思っていたがよく見るとSUSのプロペラシャフトが折れていた。

 以前にお隣にいたオセアニス40もハーバー入港前に落としてしまったと聞いていたし、またご近所にもペラを落としたヨットがいて、オーナーはいつも予備のペラを用意していると言っていた。
 普通プロペラを落とすと回収不能の場合が多いがボクの友人はプロペラは勿論ほとんどのパーツを海底から回収してそれを再装着してクルージング先から帰ってきた剛の者がいる。それは幾つものラッキーに恵まれたが、チョットしたギネス?ものでもある。

 プロペラの回転方向の関係で落ちやすいヨットはあるようだが全てがそうではないので整備状態や点検の頻度にも関係はありそうだ。
 でも、なかったら非常に困るパーツなのでいつもしっかりと点検するか、さもなくば予備のプロペラとダイビングセットを用意していたほうがいいかもね。
[PR]

by pac3jp | 2006-12-15 10:06 | ウオッチング  

今年の上架整備

 例年、秋の終わりに上架整備をしているが、今年は少し遅れて12月9日(土)~10日(日)の2日間の予定で作業にかかった。初日、フジツボ等をスクレッパーで落とし、船底をブラシ洗いをし、汚れを落とす。船底が乾燥してきたら古い塗膜をはがす作業を始める。ところが昼前からポツポツと生憎の雨が降り出し、午後からは本降り、肝心の塗装作業が出来なくなってしまった。

 ハーバーとのお約束で船底塗装した日は海に降ろせない決まりになっているので、土曜日に船底を塗装できなかったら自動的に月曜日以降の下架になる。船台の費用も掛かるし、月曜日にもハーバーに来なくてはならない。あぁ残念!

 初日のメンバーは大人5人と子供一人。特に強力な助っ人も来て頂いている。でもお天気には勝てない。キャビンでお茶でも飲んで・・・ということになってしまった。
 2日目は強力メンバーが2人減って並みの戦力3名で残りの塗装とハルの洗浄をすることになった。

 2日目、日曜日はいいお天気になった。古い塗膜落としと、プライマーが剥がれた箇所の補修をして塗装に備える。時間が充分あるのでペラクリンの2回目の塗装もする。お天気がいい日は仕事がはかどる。でも日曜日のヤードには見物人が多いのだ。朝から仲間のヨットマン4~5人が激励?にやって来て、あれこれと有効なアドバイスもいただく。

 夕方には船底塗装と簡単なハルのワックス洗浄も終わり、明日午後2時の下架を待つだけになった。

 翌、月曜日も穏かないいお天気になった。お昼頃からデッキを片付け、船台のまわりの道具を整理し、吊り上げてもらう準備をする。定刻になりリフトで吊ってもらい塗り残った部分の船底塗装をし、しばらく乾燥させる。

 12月中旬、月曜日のヤードは静かだ。業者の人達が数艇のヨットの整備をしている。修理工場では大型のボートが作業中だ。一般のヨットマン・ボートマンの姿は少ない。ボクの作業した船台の隣はフェンスに囲まれたなかで60fくらいの大型ヨットを外人たちが整備しているのだろうか、外国語の会話が聞こえてくる。

c0041039_9264682.jpg 陽だまりで下架の時間を待っていると「もう下ろしますか?」といって15分も早くにヤードの担当がやってきた。ボクも早くバースに帰り、チークデッキにこびり付いた古いペンキ混じりの砂を洗いたいのですぐに降ろしてもらうことにした。



 フネはやっぱり水の上がいい。自分のバースに帰りつくといつもながらホットして寛いだ気分になる。

 今年の上架整備は雨で1日分時間と費用が余計にかかったが、ペラクリンの2回塗りと充分な乾燥時間が取れたので、まぁこれで良しとするか!
[PR]

by pac3jp | 2006-12-13 09:31 | シーマンシップ  

海水冷却水回路の清水洗浄

 陸置のモーターボートは沖から帰ってくると清水をエンジンの冷却水回路にいれて塩分を洗い流している姿はよく見る光景だが海上係留のヨットが冷却水回路を清水で洗っているのはあまり見た事がない。
 ところがお隣のヨットはその回路を装備している。バースに着け、艤装を片付けるとすぐに水道のホースを接続して海水冷却回路を洗浄している。初めてそれを見た他艇のオーナーが自分のフネには付いてないので、もしかしてその回路が一般的なものかどうかをボクが聞かれたこともあった。

 確かに湖などで使われていたエンジンは分解してもキレイだと聞く。ディーゼルエンジンで一番よく消耗するミキシングエルボにしても海水と高温の排気ガスを混合する場合と真水を排気ガスに混ぜるのとは金属腐食の度合いは大きく違うだろう。
 でもエンジンが稼動中は海水が循環していて、帰港後、清水洗浄が終わり、エンジンが停止しているとき清水は海水ポンプからウオーターロックやマフラーに至る排気の部分に残っている。海水冷却水回路に清水が入っている状態のメリットを考えてみると、 まず、よく起こるSUSウオーターロックの電蝕が防げることだろう。それに清水で洗浄した冷却水回路全体で海水がひき起す腐食から守れることもある。まぁこれが一番のメリットだろう。
c0041039_9113310.jpg

 画像のエンジンルームに向かって右の壁に付いているのが海水フィルターである。海水インテーク側に黒いホースが2本見える。エンジンはセールドライブなのでエンジン基部から出ている方が本来のインテークである。もう1本のシ-コックは予備のバイパスである。

c0041039_9115946.jpg 海水フィルターの上からは清水ホースがバルブを介してつながっている。フィルターからの出口は吸入口の反対側にありホースはエンジン前部にある海水ポンプにつながっている。ステンレスのウオーターロックが見えている。

 ご覧のようにこのシステムは割合簡単に作れる。自作でも充分出来るし、業者に頼んでもそう高くは言わないだろう。でも実際の作業は簡単とはいえ毎回のことだ。真面目で几帳面なタイプのヨットマンにぴったりのシステムだともいえそうだ。
[PR]

by pac3jp | 2006-12-11 09:24 | ヨットの艤装と艤装品  

マストが折れていた!

 そのヨットはここのハーバーに係留する多くのヨットの中で木のマストを持っているたった3隻のヨットの1隻であった。

c0041039_9512852.jpg ハーバーのヤードにスプレッダーの上から3本に折れてしまったマストが艇の横に置いてあった。そのマストは船齢60年~70年はなろうかと思われる古い木造ガフリグスループのものだ。このヨットは10月の終わり頃、ハーバーの開港記念レースに参加すべく他のヨットと一緒に出港していった。でも後で聞くとどうもスタートをしなかったようだった。当日は微風のレースなのにどうしたのだろうと思っていた。


c0041039_952855.jpg 折れたマストの折れ口を見ると裂けたような割れはない。接着剤が着いている部分もあるが、木材の強度が無くなってしまってポッキリと折れたようになっている。他の部分も同じような断面だ。全体を観察するとマストのスプレッダー下の部分はスカーフ継ぎされた木質が新しい。でも上部はニスが薄くほとんど切れかかっているように見える。マストを支えるスプレッダーは紫外線や雨水に対する面積が広いのでより激しくニス切れがあり、木質に腐朽部分がある。

c0041039_9523822.jpg


 木製のクラシックなヨットは紫外線と雨水に大変弱い。建造方法にもよるが上架中の乾燥にも弱いタイプもある。そんなヨットをメンテナンスするのは手間暇がかかるのだ。毎日、デッキの点検から始まり、キャビントップの塗装は大丈夫か。マストやスプレッダーにニスの剥がれはないか。ハルに擦り傷はないかと気を配る。気になる箇所は素早くタッチアップしておくことが必要だ。雨水がデッキ裏に入ってしまい、天井から雨漏りするようではもう既に重症になってしまっている可能性もある。マストやスプレッダーのニス切れを見逃すとやがて上の画像のようになってしまう。

 このマストをオーナーさんがどう修理するのか知らないが、風情のあるクラシックなヨットにアルミのマストは似合わない。昔通りの木製マストに復旧させてもらいたいものである。前にもこの港に同じような状況になったヨットがあった。だが、オーナーはアルミマストにしてしまったのだ。外野席からとやかく言うのもおかしいが、クラシックヨットは文化財を所有しているのと同じなのでそれなりに社会的責任?があるのかも・・・。

 ボクもクラシックで優美なヨットに魅力は感じるが、それを整備し維持してゆく資金も技量も、はなからないので傍で見せてもらうだけで充分だね。
[PR]

by pac3jp | 2006-12-08 10:02 | ウオッチング