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ログを使う

c0041039_11101894.gif 古来、船が沿岸を離れ、外洋を航海し始めた頃からログはコンパスと共に重要な航海機器として使われてきた。そして今も殆どのフネで使われている。船の速度を表わすノットもログの結び目からそう呼ばれるようになったという。航海日誌はログブックだ。
 そんな歴史をもつ航海計器もちょっと古くなったクルージングヨットではログは付いているがもう大分前から動いてない。あるいは誤差が多く航海計器としての能力がないログメータも見かけることがある。

 ヨットの航海もいまや全てGPSに頼りきっている。だがGPSの故障やヨットの電気システムがダウンしてGPSが使えない。予備のハンディGPSも電池切れ。そしてGPS電波の欠射も絶対無いとはいえないのだ。昔使っていた航程儀(ログ)とコンパスと測深儀(ディプス)での推測航法をおさらいしてみよう。GPSの時代になってからヨットを始めた人は海技免許の受験の時には少し勉強はしたが、実際にチャートに航路を書き込んでなんて、したことないだろう。

c0041039_1111764.jpg そのためにも船底に付いているログセンサー(パドル)をきれいに掃除してちゃんと動くように整備しておこう。「もう壊れてしまっているどうするのだ!」その場合はメーカーに修理を頼むか、昔ながらの曳航式ログを探してくるかだね。
でも、あるかな?


 そこで突然思い出したが、ボクのヨットが確か1996年の春にKAZI誌の新艇レビューに何故か載ってしまったのだ。その取材に来られたヨット設計者の大橋さんが曳航式ログを持って来られていた。新艇の航海計器はキャリブレーションがまだ出来ていないので信用できないのだろう。スターンから自前のログを曳いて計測していたのを思い出したのだ。

 実際の推測航法ではまず、確定した船位からログをスタートし、船首方位を時々記録しておく。クロスなら5°、アビームなら2°くらいのリーウエイを修正して進行方向に海図上に線を引き、1~2時間毎にログの距離をプロットし、時間・距離を記入しDR(推測位置)マークを入れる。DRを記入したら水深を海図と較べて確認する。海流・潮流などで水深位置に差がでれば修正する。40マイルも走れば問題点も次の課題も見えてくるだろう。
 クラシックな航法では航海計器の情報を補完するクルーの五感の働きを要求される場面がより多くなる。それが海象・気象をよりよく観察し安全なナビゲーションが出来る優れたセーラーになれる早道かもしれない。

 でも最後にご注意を!
 普通のヨットは船底にスピード/ログセンサー用の穴が開いていてセンサーが入ってないときはダミーのプラグが入っている。このプラグの交換時に船内に海水が入ってくる。新しい物は逆止弁が効いてそう多くは入ってこないが古くなるとドバッと入ってくる。そしてそのプラグキャップを適当に閉めたせいか、水圧でキャップが外れハーバーで沈没してしまったヨットがいた。マストの先端だけ出して沈んでいるフネをみたオーナーは悲しかったでしょうね。ログセンサーのキャップはくれぐれも確実に締めてくださいね。

参考:曳航式ログ
船尾部又は船側のブーム(長さ6~8m)からログライン(長さは大体船の長さ)により、曳航される翼車の回転を、航行距離として積算され、時計を併用して計算により船速を求める。電気式のものは操舵室などに遠隔指示できる。
船速5~18Kt程度に適用される
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by pac3jp | 2006-11-29 11:23 | シーマンシップ  

GPSの運用

c0041039_11395926.jpg 我艇もGPSは搭載しているが残念ながらプロッター付きではない。前のGPSで海岸線カードが高いなぁと思いながら待っていたが、新機種が出てきてカード購入の時期を失してしまった。そんなことで今はNMEA出力だけが取り出せるシンプルなタイプがチャートテーブル前についている。従って航海中は普通の海図が今だナビゲーションの主役を務めている。バックアップにはPC用電子チャートも使っている。

 この前に友人のヨットに乗せてもらったとき、彼のGPSプロッターは画面に航跡が一杯入っていた。過去に航海した航跡が残っているらしい。そして次に同じコースを通るときはそのコースをなぞって航海していると聞いた。確かに港から出航して目的地に無事着いた。帰りはそのコースを辿ってゆけば元に戻る。かなり安全なコース引きのように思うが、この方法で海難事故になってしまったフネが実際にあった。

 海難審判庁のホームページを見ていると「前車の覆轍は後車の戒め」というか、ためになる教訓が沢山掲載されている。
GPSとプレジャーボートの海難事例集から1件を以下に引用してみる。



《暗礁に乗揚》 
(GPSの精度を理解せず、プロッターに表示された往航時の航跡をたどって進行した)

海難の概要
 船長(一級小型船舶操縦士)は、遊走を終えて帰航中、佐久島の南方に干出岩や暗礁が広く散在していることも、使用中のGPSの精度が100m程度でありGPSプロッターに表示される海岸線情報が直接航海の用に供する精度ではなく、同プロッターの取扱説明書にも、航海上の判断には必ず正規の海図を使用するよう注意が掲載されていることも知っていたが、GPSプロッターに表示させた往路の航跡を反対にたどれば、散在する暗礁を安全に航過できるものと思い、GPSの精度及び同プロッターに表示された海岸線の精度を考慮して同暗礁から十分離れる針路を選定しないまま18ノットの速力で進行中、暗礁に乗り揚げた。

船長の認識と判断
・GPSプロッター使用中。海図も使用していた。
・レーダーは作動中であったが、GPSを頼りにしている。
・何度も通っているところで、プロッターにもコースがたく
 さん記録されているので、 それぞれのコースに沿うよう
 に走っている。
・本件時も、プロッターに記憶させた朝の往航の航跡を、
 帰航時に逆行した。
・往航時の航跡に乗るよう、プロッターに目をやりながら航行した。
・往くときの航跡に基づいて走っていたが、誤差と風圧流に
 より浅瀬に向かったもの だと思う。浅瀬があることは知っ
 ていたが、往くときは見ていない。
・プロッターの画面には浅瀬は表示されない。現在いる場所の
 水深は表示される。
・GPSの海岸線と海図の海岸線が違うことは知っていた。
・取扱説明書に航海の用に供してはならない旨書いてあるのを
 知っていた。
・航跡に乗せる方法が危険だとはそのときには思わなかった。
 事故後は航跡をたどるのみの走り方はしないようにした。
・事故は恥だと思うので、ボート仲間で事故の話はしない。

同種海難の防止策
 往復同じ海域を通航する場合、復航時にGPSプロッターに表示させた往路の航跡を反対にたどることはよく用いられる方法ですが、GPSプロッター上で障害物を避けて表示された針路線に沿って航行する場合、GPSの精度、画面表示の精度、更に保針の精度等を考慮する必要があります。

 すなわち、険礁等が存在する海域においては往航時にその近くを航行していることもあり、「概ね同じコース」を進行したとしても復航時に乗揚等の海難が発生する危険があり、障害物から十分に離した針路とする必要があります。
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 プレジャーボートの海難を見ているとモーターボートがヨットの13倍もの海難事例がある。ヨットはボートより海難も少なく分母の関係を考えても安全性は高いフネともいえそうだ。でも、航海速度が遅くても見張り不足などで「ヒヤリ・ハット」する場面はよく経験する。
 前車の轍は踏ませないことが海難審判庁ホームーページの目的だろう。ボクもしっかりと読んで勉強しようと思っている。
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by pac3jp | 2006-11-27 12:01 | シーマンシップ  

沖縄までやっと沿海区域になりそうだ!

 下の画像は北九州のヨットマンKURIさんから情報を頂いた南九州新聞の記事である。(関西エリアの新聞はこんなことは絶対報道しないなぁ)
 さすが鹿児島の新聞だ。
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 長年、九州本土から奄美大島方面にクルージングしたいプアーなセーラーを経済的に阻んでいた、たった3マイルの近海区域がやっと解消されることが決まった。後は法令を改正する手続きが残るだけでもう時間の問題だ。
 今まで沿海仕様のヨットはこの近海区間を通過しないと沖縄方面に行けないので皆さん苦労していた。東から来ると鹿児島で有効期限のある臨航を取ってから沖縄方面に入ってゆく。時間もかかるし費用もいる。そんな事で「日本一周航海の定義」に沖縄を入れる、入れないなんて言っていた人もいたとか・・・。
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 ボク達も本州の沿海区域の最南端まで行って見ようとトカラ列島の宝島までクルージングしたこともあった。もうすぐ奄美大島なのに装備が足りないので残念ながら寂しい宝島の前篭港から引き返してきた。
↑画像は前篭港

 船検の航行区域を全沿海でとると、沿海区域の定義は以下のようになっている。

「日本国を形成する北海道, 本州, 九州, 四国及びそれに属する特定の島,
朝鮮半島並びに樺太本島(北緯50度以北の区域を除く。)の海岸20海里以内の水域」


 この定義を読むと、鹿児島から点々とトカラの島々でつながり奄美から沖縄に至る途中に僅か3マイルの近海区域があり、そこを通ってしまうと法律を犯したと罰せられるなんて普通の人では考え付かないだろう。

 こんな事があった。彼は南国の太陽と青い海に憧れてヨットを始めようと思ったのだろう。ヨットスクールでセーリングを習い、経験豊かな元ビルダーのアドバイスを受け、充分な大きさの外洋ヨットを買った。そして、自分とその友人たちで周辺のクルージングをし、ヨットの運用とクルージングの体験を積んでいった。
 そしてある日、当初の目的地だった南の島々、沖縄に向けて一人で出港していった。航海は概ね順調だったそうだ。だが、奄美大島・名瀬港に入って状況は変った。ヨットでこの港に入ると必ず海上保安官の臨検がある。その日も彼らはやってきた。書類の検査を始めると航行区域は沿海であり、臨航もとってない。本州からここに入るには近海区域の資格がないと駄目ですよ。知らなかったのですか?と聞かれたが、ヨットスクールもビルダーもそんなことは誰~れも教えてくれなかったのだ。結果、長々と続く取調べで大弱り。 
 でも救いの神はいたのだ・・・結局、すぐにもう帰ってよいという事になり早々に帰ってきたよと聞いた。

 もうしばらくすると沿海仕様のヨットで奄美大島に行っても航行区域違反といわれることはないが、後に近海区域として残るのは殆どが本物の離島だ。東の八丈島、小笠原諸島。南西方面では先島諸島の宮古島・石垣島だ。そこまで行くヨットには当然ながら充分な耐航能力と安全装備は必要だね。


参考1.航行区域に関連するマイブログ「限定近海」
  2.南日本新聞の記事
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by pac3jp | 2006-11-24 09:50 | クルージング  

ノードヘブン62

 前に「ヨットマンの老後の夢」をみんなでワイワイと議論したことがあった。みなさんのご意見は「フネに住まう」タイプと「桟橋付き住宅の揺れない家」で住まう、の大きくふたつに分かれるようだった。
 フネに住まうご意見筆頭のヨットマンは「わしが自由の身になれた暁には、あの19.9トン型遠洋まぐろ延縄漁船を改装して燃料40トンを積み込み、南太平洋の戦跡を訪ねるクルージングするのだ!」と、日頃から熱く語っている人だ。彼の理想は自分の思いをたっぷりと込めて改装した19.9トン型漁船だが、規制その他で改装が面倒ならアメリカ東海岸の漁船を模して造られたロングレンジクルーザーの「中型のノードヘブン」でもええなとおっしゃっていた。

 だが、南太平洋の貿易風が吹く海域を50fや60fのモーターヨットでは風に逆らって進むのは難しいで。セーリングヨットにしなはれ。と大ベテランのご意見もある。でもエンジンに思いいれが強い彼はオーストラリアでその付近の荒海で実績のあるフネを探していたのだ。
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 そんな時我々のヨットハーバーにブルワークのニスの輝きがまだ充分にあるきれいな「ノードヘブン62」が現れた。船籍はビキニになっているので多分太平洋を渡ってきたのだろう。外観の特徴は大きく反り上がったバウと左右のアウトリガーのようなデリックポールだ。

c0041039_1045467.jpg バウデッキに90hpの船外機をつけたオープンボートとインフレータブルボートそしてカヌーが積まれている。煙突を兼ねたマストには遠距離用と近距離用の2基のレーダーが装備され衛星通信アンテナらしいドームも付いている。もう一つテレビのアンテナのような円盤型のレドームはサテライトコンパスだろう。排気ガスはワークボートや漁船並みの煙突からの大気排出型だ。マストに排気口が見える。そう大型のエンジンが付いているようではないようだ。

c0041039_10453179.jpg オーナーは不在だったがアフターデッキにウエストマリンのバケツに掃除道具が入っていて多少の生活感もうかがわせる。

 モーターボートをどのサイズからモーターヨットと呼ぶのか知らないが、この「ノードヘブン62」より大きいボートはここでもあるが、長距離クルージングが出来るタイプのモーターボートは今までにのハーバーには居なかったように思う。傍で眺めると確かに立派なボートだ。かなり高いもんだろうがボクの興味の対象からはまったく外れているので推測も出来ない。

 夕方、ハーバーウォークから桟橋の向こうに見えるデカいバウをみて小柄な友人に「あれ奥さんと2人で乗れると思う」と聞くと「無理!無理!」と返事があった。確かに19.9トンのまぐろ船でも10人くらいのクルーは乗っている。でもあれは漁労のために乗っていて操船にはそう人手はいらないのだろう。沖に出るとオーパイだしね。出入港はパイロットを、危なければダグでも呼べばオッケーか。

 ボクのヨットライフからは想定外のフネと航海なのでアドバイスのしようもないが、でも、理想のフネを見つけ、南太平洋を航海し、その後ゆったりとフネに住まう。という彼の老後の夢が叶うよう仲間みんなで応援しているよ!!
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by pac3jp | 2006-11-22 10:52 | ボート  

笠沙恵比寿

 いつか週末の飲み会に「笠沙恵比寿」の焼酎が出てきたことがあった。芋焼酎は鹿児島が本場で数多くの銘柄があるが、そのラベルに気がつくのは多分、鹿児島・野間半島の根っこにある野間池漁港に入ったことがある人だけだろう。

c0041039_1329503.jpg ボクは昨年、05.4.18日カツオ船で混雑している枕崎港から海を渡って風車が何本も立つ野間半島をぐるっと回って、ここにやってきた。港は丸い池のような形をしたこじんまりした入り江の中にある。入り口には防波堤が2本出ているが一番手前の南側入り口から入ると、ここは普通は使わないのだろうか、あるいは初めてこの港に入ってきたヨットと見てか、出港中の年配の漁師さんが自分について来いと言うような合図をしている。ありがたく付いてゆくと「笠沙恵比寿」の浮桟橋に案内してくれた。そして礼をいうまもなく彼は沖を目指して走り去った。初めての港で親切にされるのは本当に嬉しい。
 あとで思うと、この港の人々はヨット文化を理解できる素地がずっと前からあったのだ。

c0041039_1330223.jpg この人口僅か3800人の笠沙町に世界一周したヨットマンが3人もいるそうだ。そして浮桟橋の隣にアンカリングで世界一周を2回もやったヨット「TARASINE」が海上展示してあった。28fくらいの自作艇だと聞いているが、暫く使われていないようでデッキにロープが乱雑に積んであり、寂しげに繋がれていた。

 「垂乳根」、20年くらい前だろうか、世界周航の旅を終え、小さな混血の息子と鹿児島に帰ってきた時の記事をKAZI誌で読んだことがあった。ボクは当時その記事を読んで「世界の海を巡り、恋と冒険のホント、夢のような航海をしてきた羨ましい人だなぁ」と思った記憶がある。その後、そのヨットを借りて今度は今給黎さんがシングルで太平洋を往復したのだ。そしてまた数年してこの町のヨットマン二人がこの「垂乳根」を借りて2年間世界一周の航海を無事成し遂げたのだ。まぁ航海をする人も凄いが、自分のヨットをそんな長距離の冒険航海に貸してしまうオーナーももっと凄いと思う。

 今年は仲間のヨットもここに寄ったようだ。楽しかった感じが読み取れるような文章で航海記が綴ってあった。KAZI誌の編集長が書いたエッセイにも「いま行ってみたい泊地」にでてくる。また夏に小豆島の漁港で漁師さんと昔話をしていたとき坊津や野間池の話が出てきた。昔々彼らはここまでハマチの稚魚を買い付けに来ていたそうだ。

 そんな事でボクが勝手に選ぶ「お気に入りの泊地」のリストに野間池漁港「笠沙恵比寿」を加えることにした。もっとも今回初めての企画?なんで第1号になる。でもチョット遠いのでたびたび訪れることは出来ないが機会があれば是非とも再訪したいと思っている。
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by pac3jp | 2006-11-20 13:42 | クルージング  

プロのテクニックから学ぶ

 ボクは子供の頃から職人さんの仕事を見るのが大好きだった。身近に旋盤や鍛治の職人達がいて機械の騒音と切削油の焼けるにおいの中で育ってきたからかもしれない。そしてその職人達の仕事ぶりに憧れや尊敬が数多くあったことを今でも思い出す。

 そんなボクがセーリングに興味を持ってからもうかなり長い年月が経ってしまったが、ヨットの建造や修繕のプロ達から色んなことを学んできた。勿論、その作業を見せてもらうのは今も大好きだ。

c0041039_94735.jpg 先週末、多分翌日は雨だと予想されていた夕方、上架されたヨットのボトム上に丁寧にマスキングテープを貼っているヨット屋さんがいた。テープはハルの喫水線上に庇を作るように貼ってゆく。雨が降り、ハルにを伝って流れ落ちてくる雨水を庇から地面に直接落とし、ボトムに雨水が流れ込まないようにする為だ。これがないと上架作業中に一寸でも雨が降るとボトムが濡れてしまって船底のサンディングや塗装が出来ないのだ。
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 今まで自分たちでやってきた船底塗装作業ではブルーシートでも被せてと安易に思っていたがそれも完璧ではない。滴る雨水に往生したものだ。このアイデアは頂きだ! でも芸が細かいのでクルーの誰にやらせるかが問題ではあるね。

 もう1件。この方法は既に多くのヨットマンも使っているだろう。一人でデッキやコクピットに貫通ボルトで部材を取り付ける時などボルトにナットを嵌めるとき、デッキ裏まで手が届かない場合などに使う。また、ナットが「ともまい」してしまった時などにも有効だ。バイスグリップやスパナをガムテープで貼り付けて相棒の替わりをさせる。クリップに掛からない大きな座金や当て板などは直接ガムテープで貼り付けても良い。この場合はテープを上手く剥す事も考えて貼り付ける。
画像は「クルージングアイデア101」舵社 から転載
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 フネも古くなるとよく故障する。業者に修理を頼んでも実際にその修理作業を見せてもらおう。昔から若い職人たちは親方からその技を盗んで上達してゆくもんだと言われてきた。
 ボクたちも横でチョットだけ勉強させてもらって少しずつでもシ-マンシップを磨こうよ!
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by pac3jp | 2006-11-17 10:02 | シーマンシップ  

軽油免税証の交付申請

 今年は春のクルージング途中にエンジンが故障して予定していた海域のクルージングには行けなかったこともあって前年より燃料の消費は大分少なかった。また今年は軽油の値段がかなり高くなってきたので1リットル当たり32円くらい安くなる軽油免税券について、友人曰く「100リットル入れたらビール1ケース分が浮いてくるやん!」・・・確かに。でも数年前には免税券を使えば軽油1リットルが40円前後で買えたのに今では100円近くするのだ。

c0041039_941721.jpg その軽油免税券が10月末で期限が切れた。軽油の免税券(免税証)は貰うときも面倒だが、使った後で報告書に使用状況明細書を作成し、領収書を添え、その他諸々で8種類の書類を作って新しい免税券を申請するのだ。だが今回は免税軽油使用者証の有効期限の関係で平成19年2月末までのわずか4ヶ月弱の期間になってしまう。

 ボクの住所地を所轄する軽油引取税の免税申請が出来る県税事務所は神戸・元町にある神戸県税事務所だ。その中の間税課が窓口である。
 事務所の入り口には軽油調査課というコワそうな部署の表示もある。きっと軽油引取税の不正を調査する部署なんだ。ボク達は軽油を船舶の燃料として消費するのでその税金は申請すると免除されるがトラック業界は燃料高騰で大変だろう。重油から不正に軽油を作って掴まる事件も後を絶たない。

 間税課の窓口で書類を提出すると女性の職員が衝立で囲まれた打合わせコーナーへ案内してくれる。そこで提出リスト順に書類と残りの免税証・領収書を入念にチェックする。・・・OKです。
 次に今年の11月から来年2月17日までの所要軽油の計算書から査定される。そしてボクの必要とする量は確保された。最後に免税券の額面と数量を決めて交付申請は終了。

 当日は水曜日だったが女性担当者は「週末もよいお天気のようですね。海に出られるように間に合わせます!」と保証してくれた。そしてその週末の金曜日にはしっかりと受け取ってきた。いつも思うが免税軽油申請そのものが少ないのか、このお役所は仕事が速くサービスがよい。
 初めて免税証を申請しようと思っている方にも親切に教えてくれますよ。

 ボートやヨット乗りの皆さん、船舶で消費する軽油は軽油引取税は払わなくてもいいのだ。正式に申請してその権利を行使しようよ。


ご参考:昨年免税軽油使用者証を申請したときの記事です。
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by pac3jp | 2006-11-15 09:50 | クルージング  

ヨットを大胆に乗り換える人

c0041039_12545961.jpg ボクがそのことに気がついたのは最近同じ名前のヨットが多いなぁと思った時だ。一番目は30fくらいのカタリナだったと思う、次に見た時はヤマハ34だった。その次はたしかクルージング用にきれいに改装されたコンパック25fだ。昨年の夏は確か、ヤマハ23でボク等とレースに出ていたね。またその後はカタリナ28だったのかな。そして先月お会いしたときはババリア30の新艇に乗っておられた。
 ボクの勘違いもあるかも知れないが、2~3年くらいの間に5隻あるいは6隻を乗り替えるのはホント多いと思うネ。

 でもヨット業者には「とってもいい顧客」なんでしょうね。下取りに出して別のヨットを買ってくれればディラーは一人のオーナーで2度のビジネスが発生する。年に数艇も買ってくれたら万々歳だろう。一方オーナーは数多くのヨットを売り買いすればその価格交渉テクニックも上がってくるのだ。つい最近、彼に新艇を売ったディラーの営業マンは「中々厳しかった・・・」とか言っていた。

 確かにヨットは車より耐用年数ははるかに長く、船齢20年なんてフネはいくらでもある。そして大事に手入れして長く乗り続けているオーナーも多い。でもヨットは趣味とか好みの感情が強く支配する世界であり、耐用年数なんてものは純粋に各個人の問題なのだ。
 オーナーにお聞きすると「もうこれで最後にしようと思ってる」とおっしゃったが、ボクは当分の間は彼を〝注目〟していようと思っている。

 思い返すとバブルの頃は新艇が飛ぶように売れていた。そしてオーナー達はごく短い間隔でニューモデルに乗りかえていた。ボクもその頃は3年も乗ればなんか古くなってしまった様に思ったものだ。また、ずっとレーサークルーザーに乗っていたのでヨットは早くなければとも考えていたのでニューモデルにプロが乗ってレースに勝っているとそのモデルに何か心惹かれたものだった。確かにそういえば当時はそんな新艇が出場できるオープンレースが大阪湾でも数多くあったなぁ。

 今は進水して11年たつ重量級のクルージングヨットに乗っている。スタイルはレーサーから開発される新しい船型とは全く違うクラシックなデザインなのでセーリングのスピードは当然ながら遅い。だが、その代わりクルージングを楽しむ色んな物を沢山積み込む事が出来るメリットがある。燃料、清水、お酒、大量のロープ類、予備アンカーと何でも役に立ちそうなものは気にせず積んでおける。
 そして、深い船型が波のある海面でも叩かず航行できるし、いつまでたってもそう古くなったとは感じさせないスタイルも気に入っている。

 ボクの場合、間違いなく「これが最後!!」だね。
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by pac3jp | 2006-11-13 12:58 | ウオッチング  

スターンのアンカーローラー装備

 クルージングヨットは大抵スターンにアンカーを取り付けている。日本の国内クルージングではスターンアンカーの槍付けが多いのもその理由かもしれない。そのスターンにセットされたアンカーをどう運用しているかはフネのアンカー装備が大きくものをいう。
 比較的小型のヨットで小さいアンカーならば手で充分引き上がられるが、アンカーとチェーンと合わせて20kgを越す重さになってくると辛くなってくる。スターンデッキに三方ローラーを取り付けてウインチで巻き上げるようにしたフネもあるがアンカーをセットしたままでおきたいときはどうしてもアンカーローラーが必要だ。

 我々のハーバーに係留しているヨットの内、スターンにアンカーローラーを装着しているフネは割合少ない。また、新艇から専用のアンカーローラーをセットしているクルージングヨットはナウティキャットだけだったと思う。

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 通常はスターンデッキからアンカーローラーを外へ突き出してそこにアンカーをセットしている。左側のヨットはチークの角材にアンカーローラーを取り付けて、反対側端のほうに小さなクロスビットがみえる。右側のヨットははダブルエンダーで船尾の形状が丸いのでアンカーローラーをブルワークから斜めに突き出し下からパイプで補強している。

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 上の2隻のナウティキャットはほぼ同じ仕組みだ。スターン下部に可倒式のアンカーローラーにブルースアンカーを付けている。アンカーを出し入れるときは外側に倒れて錨が船体に当たらない様になっている。フネの大きさがチョット違うが、アンカーラインはウインドラスに巻き取られるようになっているのだろう。

c0041039_953238.jpg もう一隻のナウティキャットはダンフォースアンカーがアンカーローラーにセットされている。アンカーローラーは船尾側に倒れてトランサムの端についている金具に嵌まり込んでアンカーローラーの揺れを抑えているのだろう。アンカーの付近にベルトタイプのアンカーロープがリールに巻かれて取り付けてあったので普通はそれをお使いなんだろう。

 
 
 近所の港で港湾工事のガット船がバウアンカーとスターンのアンカーを見事に使って岸壁に平行に係留し、土砂の荷役をして、終われば岸壁に押される強風もなんのその。自分のアンカーを引いてさっさと出航して行った。流石、と思って見ていたが、ヨットもバウとスターンのアンカーを本船並みのシーマンシップと強力なウインドラスが使えたら良いのにとは思うが、ボクらはフネで営業しているわけではないのだ。ゆっくりと、そして確実にアンカリングできたらそれで充分だね。
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by pac3jp | 2006-11-10 10:01 | アンカー  

スライダーに乗った救命艇

c0041039_8265953.jpg 神戸港に入ってくる大型のコンテナ船やRORO船を見ていると船尾のかなり高いところにある滑り台に乗った救命艇を良く見かける。それを見ると昔乗ったことがある遊園地のウオータースライダーを連想してしまう。
 そして遊園地のボートよりももっと高く、傾斜も急で、着水までに空中を15mも落下する場面もあり、スリル一杯の救命設備であるが、中に乗っている人はどうしているのだろうかと心配する。窓の無いずんぐりしたどんぐりのような救命艇で海面に向かって落下しているときはどんな気分なんだろうか。確かに本船からの脱出は早いだろうが怖いでしょうね。

c0041039_8274055.jpg 飛鳥Ⅱの救命艇は船客が専用デッキからボートに乗り移り易い構造になっているし、窓のある救命ボートもある。海面に降ろす場合はダビットに吊られてゆっくりと降ろされる。

 救命ボートで本船を脱出するときは座礁や衝突で沈没の恐れがあったり、船火事で生命の危険が迫っているときだろう。船が傾いて両舷にある救命艇も片舷のボートしか降ろせない場合もあるので片舷ボートだけで定員を満たさなければならないそうだ。船を捨てて救命ボートで脱出する場面はタイタニックをはじめ船舶パニック映画のクライマックスだが、映画同様、救命艇の運用は危険が一杯だ。

c0041039_8281921.jpg 画像は海岸に打ち上げられた救命艇の残骸であるが、このボートは台風で鹿児島・志布志湾で乗り上げた貨物船のものだ。ダビットに吊られ海面に降ろそうとしたが、風波で救命艇が本船の船体に打ち付けられて大破、結局乗組員は救命艇からも脱出し多くの死者を出した。

 一方ヨットの場合、近海以上は救命筏(ライフラフト)の搭載が義務付けれれているが沿海区域仕様では艇を捨てて脱出する時の救命設備は「救命浮器」である。浮力体が入った四角い箱に手掛かりのロープが付いている。4人掴まれる物が4人用で6人掴まれる物が6人用の浮器だ。
 ライジャケを着け、この浮器に掴まり救助を待つのだ。限定沿海ではそれもなく、ただライジャケと小さい浮環だけで救助を待たねばならない。季節にもよるが救命筏(ライフラフト)に乗れるのと天と地の違いはある。

 でも船検で救命筏の搭載義務はなくても用意の良いヨットマンは自分のためにチャンと準備しているもんだ。
 ボクもライフラフトは欲しいが本体の価格も高く、更新にもかなりの費用が掛かるので手が出ない。航行区域を変える時には仕方がないが、今は救命浮器に掴まらなくてはならない事態が起きないことだけを願って安全にクルージングしている。

※参考:外航船に必要な救命設備
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by pac3jp | 2006-11-08 08:36 | 貨物船