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クルージングに出掛けます!

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 桜が咲き始める頃から暫くの間はウチのパートナーが付き合ってくれるので、今年は日本海に出たいと思って、日本海を拠点に活動しているヨットマンにお聞きすると、4月の日本海はまだ楽しくないとのお返事だ。

 そこで、日本海は楽しい時期に行くことにして、今回は反時計回りで2回目の四国周航に出ることにしました。

 お天気が良かったら、明日4月1日(土)に出航してクルージング期間は3週間の予定です。 このブログに泊地の画像を投稿したいと思っていますが、ケイタイがDocomoムーバなので長めの文章は送れませんので帰ってきてから又、詳しく編集するつもりです。

 今回も予算の都合によりヨット上でのインターネット環境はありません。
従ってブログにコメントを頂いてもお返事が出来ません・・・。
 
 よろしくお願いいたします。
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by pac3jp | 2006-03-31 09:17 | クルージング  

ハイテクロープのバックステイ

c0041039_9204722.jpg ヨットのメインハリヤード等の動索には昔はワイヤーが使われていた。その後、ロープ用のウインチが普及してワイヤーとロープを繋いだハリヤードが使われてきたが、この頃はほとんどのハリヤードがロープに代わってきつつあるようだ。ロープの性能が良くなり、テンションを掛けてもほとんど伸びない素材が使われワイヤーに較べて軽くて扱いやすいのでどんどん使われるようになってきた。

 最近、クルージングヨットのバックステイもロープに代えたオーナーさんがいた。水色の素線というのかシングルブレイドのロープがバックステイ調節用のブロックに通ってデッキに留まっていた。素材はケブラーだとおっしゃていたが、本当はダイニーマかも知れない。
 固くて強い繊維であることは充分承知しているが、ケブラーは紫外線に弱いとも聞いている。オーナー曰く、「大型のレーサーもみんなこれやで」。確かにワイヤーより強くて軽いマテリアルはレーサーにはもってこいだが、クルージングヨットのマストを支えるスタンディングリギンの一部としてはまだ、役不足だろうとボクは思う。ランニングバックステイには充分使えるだろうが・・・。

 そこで、陸置ヤードにずらっと並んだレーシングヨットを観察してみると確かにバックステイはステンレスのものもあるが、黒い被覆をかぶって端末はターミナルがスエージングしてあるものもかなりある。ロープとSUSの金具を接続出来るのだろうかと考えていたが、そんな特殊な工法もあるそうだ。黒いのはハイテクロープに塩ビ系?の耐UVシースを被せてあると後で業者にお聞きした。

 だが、従来のアルミのマストではワイヤーで複雑にマストを支持していたが、新しいカーボンマストはランナーもなくすっきりしたリグになっている。多分、前後方向のマスト強度がアルミに較べてかなり高く、スプレッダーとマストでフォアスティのかなりの荷重を受け持ち、従ってバックステイの分担する荷重が相対的に減ってきたのかなと感じた。そういえば船台の上ではバックステイがブラブラのフネもある。

 確かにマストについたスプレッダーを充分に後方に振ってサイドステイを取っておけばマストの支えには効果的だろう。現にアメリカ製のハンター等は初めからバックステーは付いていない。だが、日本のヨット乗りはこのヨットをあまり支持してないようだ。価格は安いがこのハーバーでも数は少ない。理屈で分かっていてもやっぱりバックステーがないと心細い。同様に強度はあっても自分のフネのバックステイにロープはまだ使いたくないな。

 クルージングヨットは誰の援助も頼れない外洋をショートハンドで航海する機会も多い。実績あるマテリアルでリギンは装備したい。
 そのバックアップに予備のワイヤーを持つよりハイテクロープの方がずっと有効だと今ではそう思っている。
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by pac3jp | 2006-03-29 09:39 | ヨットの艤装と艤装品  

コンパニオンハッチの差し板

 ご近所で今、自艇で使っているオリジナルの差し板が古くなってきたので作り替えたいとおっしゃるオーナーがいらした。だが、もう大分たつのに未だに古いままだ。お聞きすると、ホームセンターで板材が売ってないからとおっしゃる。まぁ仮にもチークのつき板は銘木合板である。ホームセンターでは値段が高過ぎて多分売れないんでしょうね。

 ハーバーにおいては、コンパニオンウェイはヨットの玄関でもあり、差し板は玄関ドアである。不法に侵入しようとする者からスライディングハッチと差し板でがっちり固め、ヨット内の乗員と財産を守らなければならない。
 航海中は大波が次々とコクピットを襲う時、その海水の塊からからキャビンの乗員を守る。また穏かな海ではキャビンの換気とデッキへの出入りを容易なものにしなくてはならないなど大事な役目を果たすドアである。

c0041039_9514911.jpg 泥棒対策には頑丈な厚手の板材で造ったものがいい。ステンレスのストラップも防犯には有効だ(左画像の上)。

 昔、キャビンの入り口が瀟洒な鎧戸のドア(左画像の下)になったヨットに泥棒が入った時、泥棒は破り易いガラリを壊して中側の錠を外した。盗られたものも残念だがそのオーナーは扉の修理費に泣いていた。


 最近のプロダクションヨットはコストの削減でか、手の込んだ木工製品より厚手のアクリル製が多くなった。スモークが入っていても夜間は外から見えてしまいプライバシーに問題もある。 また大抵は一枚ものなので、半分だけ締めたい時に都合が悪い。もしこのタイプのヨットで外洋を航海する予定があれば、丈夫な板で作った3分割の留め金付きの差し板を用意したほうが良いね。

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 上の画像は近く5回目の小笠原クルージングを予定している34fクルージングヨットの差し板である。多分に外洋指向でお洒落な感じは一つもないが質実剛健なつくりである。厚さは2枚合わせで25mmくらい、材質は普通の耐水合板だろう。ニスとペイントで塗り分けされしっかり塗装されている。キャビン側には外洋航海には必須の抜け落ち防止のショックコードでがついている。

 ものの本によれば荒天用の予備の差し板には、もしもの時にキャビンに浸水した海水を排水する緊急用ポンプのホースを引き出すトラップのついた穴を開けておくと良いと書いてあった。だが、このフネはもっと進んでいる。もしもの時の浸水対策は浸水警報から始まる排水システムがちゃんと構築されたていると聞いている。

 だが、内海や沿岸をボチボチと航海するヨットはやっぱり見た目も綺麗な方が気持ちが良い。割合小さい物なので自作も可能だが工作が苦手な人でもニス塗り位は出来るだろう。
 しっかりと塗ってピアノフィニッシュに仕上げて見よう。コックピットが一段と映えること請け合いだよ!
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by pac3jp | 2006-03-27 10:01 | ヨットの艤装と艤装品  

マリンディーゼルエンジンとOEM

 ヨットのエンジンは小型のディーゼルエンジンだ。かっては小型漁船のエンジンを転用してヤンマー・ダイヤ・いすゞなどを搭載していたが漁船が高出力のエンジンを搭載するようになり、近年はヨット専用に開発されたエンジンを搭載している。
 小型のヨット用国産エンジンはヤンマーが多かったようだが、国産だったヤンマーも国産ヨットビルダーの価格競争力がなく、需要の中心が欧米なので日本で製造する意味がないのかヨット用のエンジンはヨーロッパで製造されるようになったしまった。

 10年前の進水だが、ボクのフネはスウェーデン製でエンジンはby Swedenとかでボルボペンタ以外の設定はなかった。最近もヨーロッパから輸入されているセーリングクルーザーはボルボのエンジンが乗っていることが多い。
 ヨットビルダーは部品を全てEU域内から調達しなくてはいけないのだろう。ヤンマーのエンジンはオプションとかで少し割高に価格設定するメーカーもあった。だが、今やヤンマーもヨーロッパで現地生産されているから今後は標準で搭載されてくることになるかもしれない。

c0041039_822325.jpg ボクのフネのエンジンはボルボペンタであるが、パーツを取り寄せると部品にパーキンスと表示がある。最近45fのXヨットに搭載されたパーキンス製のエンジンを見てよく似ていると思っていたが、どうも英国パーキンス社からボルボペンタにOEM供給しているエンジンのようだ。またパーキンス社は日本の井関農機にもエンジンを供給していると聞いている。前述のX45は井関農機から部品が来た。

 ダイヤディーゼルを作っている三菱重工は米国キャタピラー社とパーキンス社に小型ディーゼルエンジンのOEM供給をしている。このほかにも外国ブランドの舶用ジェネレーターにも国産のエンジンがセットされている例も多い。この様に汎用ディーゼルエンジンは国を越えてお互いに供給しあっている。

 ヨットデザイナーやビルダーが載せたいエンジンの仕様を決めると専属のエンジンメーカーのラインナップになくても世界中の汎用ディーゼルエンジンの中からチョイスしマリン化して搭載するのだろう。そんな時、日本の小型ディーゼルエンジンは高性能で故障が少ないので評判が良いらしい。

 友人のドイツ製のヨットもボルボMD2030が搭載されている。以前の3気筒2003よりも小型で静かなエンジンだ。故障も少ないらしい。
このエンジンも日本の石川島芝浦機械からのOEMと聞いている。

 だが、良いことばかりではない。エンジンメーカーの主要商品でないOEM品の補修部品の価格が高いのは困る。先日購入したミキシングエルボ1個が61,000円、納期もかかった小さなコネクター(3/13日の画像)は9,000円もした。ヤンマー4JHクラスエンジンの同等部品の2~3倍位の値段になっている! 高すぎる!!

 もし次に新艇を買う機会があったなら(多分ないけど・・・)エンジンは是非ともヤンマーにしようと思っている。
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by pac3jp | 2006-03-24 08:43 | ウオッチング  

落水!!そして救助活動・・・

c0041039_99348.jpg 3月19日(日)低気圧が発達しながら北東に向かい、近畿地方は等高線が混んだ冬型の気圧配置となり、ここ西宮でも強力なブローが吹くお天気だった。
 同じく琵琶湖でも荒天模様のなかレースが行われていた。ボクが以前から懇意にして頂いているオーナーさんからそこで体験した冷たい湖で「クルーの落水から救助」に至るレポートを頂いたので、皆さんの今後の安全なヨットライフのためにお役に立てばと思い以下にご紹介する。


 
 こんな事が有りました。

 第三レースの、下マーク近く、先行するヨットのすぐ後ろで、ジブを揚げて、スピンを降ろしました。しかし、スピンが収納できずにモタついているうち、ジブシートが逃げてしまい、それを取ろうとしたしたクルー(男性30才代)が、突然のヒールに、ライフラインの間からスッと水の中に・・・。

 シートを持っていたので、ほんの数秒は艇についていましたが直ぐに後方数メートルに浮かんでいるのが見えました。
「エンジン掛けて、ジブダウン」後方の艇が、落水者に当たらないか、それとも我艇より先に拾ってくれるかと思いましたが、どの艇もスーーーッと。

 後で聞くと、全然判らなかったそうです。落水後5分くらいで我艇から、浮環の届く処まで近づきました。
しかし私のミスで、モニターロープをほどいて無かった為、うまくゆかず失敗。
その後3.4分で再度やっと浮環を渡せませました。しかし、声ははっきりしているものの、手を離しそうになるのでハラハラしました。

 やっとステップまで引き寄せて、みんなで引き上げました。自力ではとても上がれませんでした。すぐ、みんなの衣類を集めて着替えさせて、ストーブにあたらせてやっと落ち着きました。
その後、帰港して、大津のクルーの家で入浴させて無事に帰宅しました。

 以上我艇の落水事故は、大事に至らなくて助かりました。他にも、相当な苦労をされた艇が有ったようです。
 いずれも大事故にならずに本当に良かったと思います。本日の経験を教訓に、ますます安全ヨットライフを心がけたいと思います。


注1、膨張式ライジャケのボンベのバルブが緩んでいた為70%くらいしか膨れず、浮力が足りませんでした。30%は、空中にガスとなって出ました。

注2、落水者は4~5メートルの浮環までも泳げませんでした。

注3、あのような荒天では、落水事故が起こっていても他艇は「トラブッてるな」くらいにしか判らない。
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by pac3jp | 2006-03-22 09:24 | シーマンシップ  

クジラに衝突?

 今日の新聞に又、玄界灘で高速船「ビートル」がクジラらしい海洋生物と接触した。同船は船体の一部が壊れたため博多港に引き返した。そして博多ー釜山間の航路では今年に入り5件目の事故だと報じていた。

 かって(1955年~1960年)この対馬海流にのってやってきたクジラを五島列島の福江島大瀬崎沖で体長30m近いナガスクジラを大洋漁業だけでも700頭近くも捕獲したそうだ。
 ボクもこの海域を昨年5月にクルージングしたが幸いというべきかクジラとは遭遇も衝突もしなかった。

c0041039_10503698.jpg ついこの間、自艇にフレミングのウインドベーンを再装着していたクルージングヨットのオーナーに「ロングにお出かけですか?」と声を掛けてみた。この方は太平洋をシングルハンドで渡った経歴もお持ちの物静かな年配のヨットマンである。

「航海の後、取り外して庭に置いていたけど、痛まないものだね。でもやっぱりフネに付いていた方がいいかなと思って」とおっしゃておられた。
 ウインドベーンを内海で使う話しから、彼が太平洋をシングルハンドで航海した時の話になり、場所は聞き漏らしたがもうアメリカに近かったのかも知れない。
 その夜は順風を得てヨットは6.5ノットで帆走していた。突然衝撃とともにバウが30度近く持ちあがり体は跳ね飛ばされた。一瞬、岩に乗り上げたと感じたそうだ。デッキに出るとマストが傾いている。オンデッキマストがマスト座から外れてしまっている! バックステイは損傷してブラブラだ。痛む体をこらえてセールを片付け、マストを支える応急処置をした。だがもう通常のセールを展開できる状態ではなくなったのでフォアステイにストームジブを上げてアメリカに向けて航海を続けられたそうだ。

 外洋でも多くの漂流物があるそうだ。シケでコンテナ船から落ちた海上コンテナや材木運搬船が流してしまった多数の丸太などがあるが後で考えたら衝突した物体はクジラだろうということになった。

 クジラは大きい。ジャンプで有名なザトウクジラで普通は体長15m、体重30トンだ。大きなものは体長20m、重さ60トンになるものもある。全長10m、8トンの33fクルージングヨットが艇速6ノットで、例えば5倍の質量のある40トンのクジラにまともに衝突すればフネは大抵沈没するだろう。マストの損傷だけで済んだとことは幸運だったかも知れない。

 過去に嵐があった形跡もないのに太平洋で行方不明になったヨットは何隻もあると聞いている。クジラに衝突して沈んでしまった可能性も充分ある。
 捕鯨が禁止になってもう大分たつが、多分クジラは増えてきたのだろう。各地にホエールウオッチング基地が出来、活況らしいと耳にする。

 ヨット乗りの皆さん、クジラの出没する海域でクルージングする時は充分ワッチして動物愛護や船体保護の観点からも危険ですからクジラには絶対当てないようにして下さいね!!
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by pac3jp | 2006-03-20 11:11 | ウオッチング  

兵庫運河クルージング

 神戸市や阪神間でお住まいの方も兵庫運河という名前を聞いたことはあるが、どこにあるかまでご存知の人は少ないだろうと思う。
 一方、北海道の小樽運河は観光地としても全国的に有名で、どなたでもご存知だが、運河の大きさから見れば神戸市の兵庫運河が日本で一番大きいらしい。

 この運河のもつ内陸水路の役割りは今も細々とはあるようだが、大方は既に過去の遺物になっている。しかし最近は運河イベントや再開発のニュースも耳にするようになってきた。

 数年前、神戸港からつながる新川運河~兵庫運河をクルージングしたことがあった。運河には防潮用の水門や道路橋、JR和田岬線の鉄橋があり、一番低い橋は満潮時水面上1.2~1.5m位しかない。従って、かなり小型のボートしか通過できない。
 ボク達はヨットに搭載しているインフレータブルボート(アキレス CR295 )の点検と運用練習を兼ねて運河を探検クルージングしてみた。
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 画像の1の場所に母船を係留した。ここからボートを下ろし、まず、新川運河に入る。ここは小型船の船だまりになっている。水門を越えると広いイベント海面がある。さらに水門を出ると、兵庫運河との接合部に出る。ここからは出会船もある。注意して曲がった水路を辿ってゆく。運河沿いに日清製粉の大きな工場があり、2隻の艀から小麦だろうか、ポンプで荷役をやっていた。暫く進むとJR和田岬線の鉄橋に当たる。この鉄橋が低い。橋の構造を見るとかって運河を行き交う船が多かった時代には橋を回転させて船を通していたように見える。

 運河も所どころに幅が広い部分があり、最近まで貯木場だったが、整備されて小型のモーターボートや釣船の係留場所になりつつある。
 工場街の裏庭の運河をなおも進むと、台湾や中国の新幹線も造っている大きな車両工場の船積み岸壁がある。完成した車両はここから台船に積まれて神戸港に回航されるようだ。
 そこから北へ行くと兵庫駅に近い東尻池まで行ける。南に出るとその先は刈藻島に挟まれた水路に出る。ここから西へ行き又、次の運河(新湊川)を北へ進むと阪神高速湊川出口付近まで入れる。カルモの水路は漁港や小型船の造船所や船溜まりがある。
 ここにも護岸に囲まれた貯木場があったが、昨年から神戸カルモマリーナというマリーナ業に衣替えした。(画像2の場所)
そしてここは運河の西側の出入り口でもある。

c0041039_9543188.gif 帰りは又、兵庫運河を戻り中ノ島の南を通り兵庫埠頭と三菱造船の間に出る。ここから神戸港内だ。兵庫埠頭をぐるっと左に回って出発点の中央市場対岸の母船に帰る。
 この運河クルージングエリアに大波はないが、運河の底に沈んだ沈船の破片や朽ちた係船杭がゴムボートに刺さらないかと心配した事と運河の曲がった場所での出会い船が心配だったが概ね楽しく遊べた。

 最近の新聞記事によるとボク達が係留した岸壁がある海面は、近く埋め立てられて新しい中央卸売り市場になるらしい。まだ工事に着工していないようだが要注意。

 もしこのコースを試してみようと思っている人はカルモ島から入って、カルモマリーナに船を預けてからテンダーで出発されたほうが良いかも知れないね。
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by pac3jp | 2006-03-17 09:59 | クルージング  

J24を改造する

c0041039_851345.jpg J24といえばワンデザインクラスで世界中で活発に活動しているレーシングヨットだ。乗り手もレーシングディンギーから替わって来る選手も多い。だが、このヨットの最初のデザインコンセプトはファミリーヨットとしてデザインされたと聞いている。小さくて、軽くその帆走性能は素晴らしい。全長24fだが普通の30fクラスの走りを持っている。

 ボクはこのフネを2回にわたり所有したことがある。1回目は20年位前だった。2回目は2000年頃、仲間と共同オーナーで乗っていた。
だが、このフネは乗り換えの為に転売しようとすると全く売れないフネだった。レースをしたい人はチャンピオンになったボートは買うが普通の人のヨットは買わない。価格を安くすると全くの初心者から問い合わせがあるが、ほぼ、純レーサーに近いヨットは薦めにくい。
結局、輸出業者に安く売ってしまった。

c0041039_8513666.jpg だが、このヨットの最初のデザインコンセプト通りに乗っている古くからの知り合いのオーナーがいる。そんな彼が新艇からこつこつと手入れしてきた彼のJ24をドリームボートに向け大改造を施した。

 まず、標準の船外機からインボードエンジンへ、コンパニオンステップのアイスBOXを取り外し、防音材付きのエンジンルームを設け、ヤンマーの1GMを据付た。プロペラシャフトにはゴリのフォールディングペラをつけた。そして、スターンを伸ばしJ24のシンボルのようなアウトラダーをやめてレーサー風のバランスドラダーを装備したのだ。船台に乗っているJ24改を下から見ると全く新しい小型のレーサーに見える。

c0041039_855548.jpg このオーナーはレースをするわけでも、近くクルージングに出る予定もないようだ。休日に付近の海でセーリングを楽しみ、またデッキ木部にニスを丁寧に塗ったり艤装品のサイズに合わせたカバーを作ったりして楽しんでおられた。

 ヨット乗りはいつでも愛艇で遠くに出掛けられるよう日頃からコツコツと準備をしておくのが好きだ。
 彼の愛艇のエンジンを拝見するとヤンマー1GMは小さくて可愛いエンジンだ。交換部品も安そうだし、いじりまわすには格好の機械だ。きっと彼はディーゼルエンジンのメンテナンスもしたかったかもしれない・・・。

 ヨットが好きで改造が出来る腕前か、あるいはその資金があるならばベースになるJ24は格安あるいは無料で譲ってくれる人もいるだろう。そのフネを自分の思い通りに改造してみるのも面白いよ。例えば長距離クルージング専用に改造してみるのもいいね。

 実はこのヨットでシングルハンド日本一周クルージングをしていた人の話を、時期は違うが彼らに出会った複数のヨットマンから聞いたことがあるのでやった人は何人もいるようだ。

 クラブレースに使うなら、鉛のキールも付いていて、このヨットを速く走らせるチューニングのノウハウも手近で手に入れることが出来るので便利だよ。そして、このフネの欠点、“濡れる”対策にかっこいいドジャーとコクピットコーミングをつけたらどうだろう。

 面白いヨットになりそうだネ。
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by pac3jp | 2006-03-15 09:04 | ウオッチング  

エンジンの故障(冷却水系)

 クルージングヨットの補機は一部の小型のヨットを除けば殆どが、単気筒~4気筒の舶用ディーゼルエンジンを搭載している。このエンジンは電気点火システムを持ってないし、堅牢で頑丈に出来ていて燃料とオイルがあればどんな時でも動き続けて、その信頼性は高く海の使用に適しているといわれている。

 そんなエンジンもメンテナンスフリーで使えるわけではない。マニュアルを見ると毎日の点検項目から始まって150時間でオイル・オイルフィルター交換、○○時間でタペットのギャップ調整なんて、その他色々と細かく指定してある。それを全部やっても勿論、経時的に回転部分の磨耗や冷却水による腐食などでも故障は起きる。

 ボクの場合、過去にもエンジン冷却水回路に故障がよく発生した。重大な故障ではないが、当然エンジンは動かせないのでヨットに乗れない。
 先週、ミキシングエルボに海水を取り入れているコネクターと呼ばれる部品のホースバンドを締め増ししていたら、急にその接続部分から海水がポトポトと漏りだした。

 その部分をよく見るとかなりサビが出ている。このコネクターがついているのはミキシングエルボでエンジンから出る高温の排気ガスと海水を混合する鋳物の部品でエンジンの各種部品の中では一番過酷な環境にある。そのためある程度の時間がたてば壊れる事が多いと聞いていた。だが、エンジンのユーザーマニュアルに例えば、「1500時間あるいは5年で交換」が必要なんてことは書いてない。

c0041039_1345974.jpg 昨日、準備をしてその部分を分解した。コネクターのホースを差すタケノコ部分が全部腐食して無くなっていた。ホースバンドを締め増ししたのでタケノコの原型が壊れ海水が漏れ出したのだ。エルボに至る冷却水の海水はホースとコネクターが接触している部分でつながっている状態だった。
 壊れた部分から海水冷却水の口を覗くと、動脈硬化の血管模型を見るようだ。コレステロールが詰まって半分くらいになっている。えらいことになっているわと思って、この際気になっていたミキシングエルボも一緒に交換することにした。
 早速、部品を手配してもらうが、一部はボルボジャパンになくてスウェーデンから送ってもらうので部品が揃うのは2週間後になりそうだ。

 メカニックにお聞きすると、このミキシングエルボはエンジンの機種やその材質によっても消耗の程度が違うらしい。ボクのエンジンは鋳鉄のエルボだが、モーターボートでSUSのエルボを見たこともあるし、またボクの友人のヤンマー4JHはオプションで砲金のエルボを付けたそうで、これは高いけど長持ちするらしい。

 エンジン故障は病気と一緒だね。早期発見、早期治療が肝心だ。早期発見の第一歩はエンジンとエンジンルームの掃除といわれている。きれいにお掃除され磨かれたエンジンはチョット油が漏れても光って見えるし、海水が漏れたら塩の粒がつくから判る。きれいなエンジンベットの下はビルジの量や燃料やオイルの漏れで故障の前兆がすぐにわかるのだと・・・。

 だが、今回ホームポートで故障が発見されて本当に良かった。これが旅先だったら大変だったろうと思う。

 ちょっと高い部品は必要だが、ラッキーと思うことにしよう!!
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by pac3jp | 2006-03-13 13:09 | シーマンシップ  

オートパイロットの自差

c0041039_8501763.jpg ステアリングコンパスの自差修正の話を前に書いたが、それを読んだ友人からこんな反響があった。
 いまや、ステアリングコンパスの自差の修正を心配するよりも「ヨットの航海で頼りになるのはオーパイで、その自差が問題やで!」と言われた。

 彼らは昨年夏、艇の修理と整備に初夏からこちらに来ていたヨットを長崎のハウステンボスに回航することになったそうだ。お盆休みが始まる土曜日に出航の予定だが、修理は未だ出来ず、艇内でヨット屋さんがいまだ整備工事に余念がない。

 このヨットのオーナーさんは細かいところまで周到に準備したり、念入りに点検する人ではない。夏の時期に数ヶ月も係留しっぱなしで、プロペラは大丈夫か?これでホントに長崎まで回航するのかしらとボクも他人事でなく、心配してあげたことである。

 工事は深夜に終了。翌日早朝、長崎に向けて出航した。

 真夏の瀬戸内のクルージングはほとんどが機帆走である。オーパイをセットするが60度位も狂っているし、どうもうまく動かない。幸い、人手はあるので舵引きは交代ですることになった。案の定、プロペラも汚れていてスピードも出ない。次の停泊地でペラの掃除とオーパイ不調の原因を業者に問い合わせることが必要になってきた。

 オーパイの不調を整備を依頼したヨット業者に問い合わせをしてみると、どうも今回、オーパイの操作部を以前の位置から別の場所でキャビン内壁に埋め込んで取り付けたらしいが、どうもそのあたりに原因がありそうだ。
 オーパイはディジタル表示だが、その方位センサーは磁気センサーである。オーパイによってはコントロール部分とセンサーが別々になっているタイプもあるが、彼らのヨットはそれが一体に組み込まれたタイプだった。ということはコントローラーを取り付けた場所が問題のようだ。

 色々検討するとオーパイのコントローラーを取り付けた裏側付近にスピーカーがあることが判った。これは特別強力な磁力線を発生するもんである。方位センサーを狂わすことくらいは朝飯前であった・・・。

 この一件は確かにオーパイの自差に起因した問題だが、ボクはそれ以前の問題であるように思う。

 ヨットのリグや航海機器等の重要な部分を改装したときはシェークダウンをし、充分にその機能、動作を確認してから出航するのが普通のヨット乗りの常識だもの。



☆教訓1:自分のオーパイの磁気センサーがどこについているかを確認し、その付近に決して磁性体になる金属を置かないこと。よく置き忘れる物に先端に磁気を帯びたドライバーがあるが、これは特に危ないよ。

☆教訓2:オーパイで航行中もステアリングコンパスやGPSで絶えず方位を確認すべし。
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by pac3jp | 2006-03-10 08:54 | ヨットの艤装と艤装品