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オルタネーターの増設を考える(3)

(1)では標準と同じサイズの追加オルタネーターをメーカー純正のパーツで作るシステム
(2)では高出力のオルタネーターと自作のブラケットに標準サイズに近い車用のオルタネーターを付けたシステム。
以上2件の取り付け例を紹介した。

 今回もエンジンのクランクシャフトから動力は取り出すのだが、エアコン(冷房能力4200Kcal)を駆動できる定格2.5KVAの出力をもつ発電機で、アイドリング回転でも1.5KVAの出力が出るのだ。
 この電源サイズのジェネレーターは「パンダ」「ビータス」を始め各メーカーから発売されていて、小型エアコンの電源として沢山使われている。だが、そのエンジンが高回転でトルクを確保するため、防音ケースに入っていてもキャビンではやかましく感じると聞いている。

 そこで、ヨットの補機を1000~1300回転くらいで回して2KVAの出力が出れば、パンダより静かでエアコンをはじめヨット内の電源は全てまかなえそうだとオーナーは考えられたそうである。
 所謂、このシステムは追加のオルタネーターでバッテリーに充電して、DC12Vを取り出して、船内の電源を賄うというものではなくて、発電機からのAC100Vでエアコンを駆動して余った電力を艇内バッテリーに充電するタイプで多分にモーターボート的なシステムである。

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 取り付けたエンジンはボルボ2030 セールドライブだ。プロダクションヨットのエンジンルームは狭い。エンジンの上部は充分なスペースがなく、バランスが崩れて、トラブルを起す可能性も有りそうだ。
 その結果、エンジン下部に吊り下げて取り付けられている。(右画像の下に見えるシルバーの機器)それをエンジン下部の4箇所のマウントに型鋼を加工したブラケットを付け、防振ゴムに一体で取り付けてる。エンジン側に大型のプーリーが付いているので、発電機はかなり高速で回転するが、本体の冷却と、エンジンの下部についているので浸水したときの対処も必要ではある。

 コントローラーは凡そ500×600×150位のものがエンジン付近の壁に取り付けられている。エアコンはインバータ駆動のタイプで始動電流が運転電流より少ない、発電機に優しい、優れものらしい。
 当然、インバーター、ジェネレーター、ショアーのセレクトSWが付いていて、陸電完備のマリーナでは商用電力を使うようになっている。

 このヨットはまだ、この夏進水の新艇で、装備のシェイクダウンはまだ出来ていない。今後はロングクルージングを目指して装備、艤装のシェークダウンをされて、本番に望まれれるのだろう。その結果を又聞いてみたい。
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by pac3jp | 2005-11-29 08:21 | ヨットの艤装と艤装品  

オルタネーターの増設を考える(2)

 バッテリーバンクが大きくて標準サイズのオルタネーターでは充分に充電できない場合はより大型のオルタネーターを付けなければならない。出力は同じく、エンジン前部のクランクシャフト直結のプーリーからVベルトで取り出す。

 ちなみに、オルタネーター出力とバッテリー容量の相関は経験則ではあるが、1:2~3が最適だとボクは聞いている。例えば、60Aのオルタネーターは60A×2=120Aのバッテリーの充電に適していて、120A×2=240Aのバッテリーバンクにはオルタネーターの出力が不足であると考える。

 この夏、新艇の回航中にエンジンのクランクシャフトが折れるトラブルを起したヨットが近所に泊まって修理を待っていた。 詳しい内容は聞かなかったが、後付けのオルターネーターのバランスが悪くてブラケットが壊れた事はよくあったが、クランクシャフトまで達する故障が発生したのは初めて聞いた。

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 画像のエンジンはヤンマー2GMである。左右に2台のオルタネーターが付いている。右の白いオルタネーターが高出力のオルタネーターでバルマーの110A これで210A×2本のバッテリーを充電している。ブラケットはオリジナルの物を使っているが、貫通ボルトはオリジナルサイズは破断したのでワンサイズ上の物に取り替えた。勿論、Vベルトは太目のものになっている。

 また、このエンジン上には白いダクトが見えるが、これからブロアでベルトの埃とオルターネーターの熱を排出する。エンジン上の黒いホースは外洋の時化の中を走ると燃料系統にエアー(泡)が入ってしまうがそれを抜く回路だと聞いている。
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 上の画像右はエンジン起動用バッテリー専用のオルタネーターでこれは軽四の中古パーツである。ベルトが車用であるので判る。これには自作のブラケットで固定されている。このアイデアはプーリーとブラケットを加工できる人には安く手に入る車用のオルタネーターで経済的に電源システムを作ることが出来る。

 充電をコントロールするレギュレーターは外付けのタイプを使っている。各オルタネーターの起動から充電のタイミングを調整してエンジンが過負荷にならないように調整している。

 このヨットはかなりの数の電気製品を積んでいるが、航海中に常時、稼動しているのは電子海図のパソコンと家庭用の冷凍冷蔵庫だ。冷凍室にはステーキ肉の塊がいつも一杯入っているそうで、オーナー曰く、肉が一番調理が簡単でおいしいとおっしゃる。そらぁそうだ! フライパンに塩と胡椒があればいつでも美味しくできそうで、ご飯を炊くより簡単で片付けも早い。

 ボクの最近10年間のクルージングでビーフステーキが出たのがたった1回だけある。1998年、山口県の平群島でだった。7年も経ったがよく覚えている。

 僕等のクルージング中の食生活はホント貧しいね・・・。
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by pac3jp | 2005-11-25 09:21 | ヨットの艤装と艤装品  

オルタネーターの増設を考える(1)

 快適なヨットライフをしようと思うと、ヨットにどんどんと電気製品が増えてくる。まずはラジカセくらいから始まり、テレビ、ビールを冷やす冷蔵庫、VTR、パソコン、電子レンジ、エアコンと電気を多量に消費する家電製品が次第に増えてくる。桟橋に充分な電源容量があるマリーナで停泊中はまったく問題はないが、一旦、海に出ると、ヨットにある自前の電源が頼りになる。
 また、快適なヨットライフとは別にロングクルージングを計画していてもレーダーやその他の電子航海機器もそれなりに電力を消費するので充分な電源計画が必要になってくる。

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←左の画像は放熱板付きのアイソレーターです

 普通のヨットはエンジン付属した1台のオルタネーターで切替スイッチや半導体のアイソレーターで各バッテリーに充電している。特にアイソレーターで分配充電させるシステムで充分充電が出来ないと感じているオーナーは多い。
 オルタネーターで発生し、レギュレーターから出力された電圧がアイソレーターで分配されると1Vくらいは電圧降下をする。従ってバッテリーに供給される電圧はスイッチ式よりも1V低い電圧しか印加されないから、満充電まで行かないのだろうと思っている。

 ヨットやボートの小型船舶用の発電機は数多くあるが、費用は勿論、騒音やメンテの問題もあり、中型以下のヨットで発電機を装備しているフネは少ない。
 それに代わってエンジン起動以外の艇内電力をまかなうバッテリー群を作り、そのバッテリーに専用のオルタネーターで充電させるため、エンジンに2台目のオルタネーターを取り付ける方法を取っている。(オリジナルのオルタネーターはエンジン起動用バッテリー専用となっている)

 ヨットもオーダーメイドなら予めエンジンルームにエクストラ・オルタネーター用のスペースを作っておく事も可能だが、普通のプロダクションヨットではエンジンルームに余分のスペースを作るなら、ギャレーに棚を増やす方をヨットメーカーは優先するだろう。

 限られたスペースに追加のオルタネーターを取り付けるのは工夫がいる。エンジンからの出力はクランクシャフトに直結されたプーリーからベルトで駆動する方法が普通だ。

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 画像のエンジンはボルボの3気筒エンジンだが、上部に取り付けられているのが、追加のオルタネーターである。(左に見えるのが標準のもの)

 ボルボエンジンはメーカーオプションで純正のエクストラオルタネーター用ブラケットが部品で販売されているのでそれを使うのが一番簡単だが、欠点は強度の問題でより大型のオルタネーターが付けられない事かな。

 このヨットでは追加のオルタネーターは冷蔵庫専用バッテリーの充電専用に使われている。その結果、真夏のクルージングでも自前の氷でオンザロックを味わう贅沢を享受しているらしい。

我艇は解けてしまったコンビニのロックアイスで水割りにしているがその落差は大きいね。
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by pac3jp | 2005-11-22 09:11 | ヨットの艤装と艤装品  

寒くなったらフルドジャー!

 秋が深まり、日暮れも早くなって、ヨットのコクピットでの酒盛りも少し寒くなってきた。こんな時期、コクピットをすっぽりと覆うドジャーを持つヨットが羨ましくなる。

 大型のヨットや、長距離のクルージングをするヨットはハードドジャーを装備しているフネもあるが、普通のクルージングヨットはソフトドジャーだろう。ドジャーは航海中も有効だが、港に停泊している時もビミニトップと合わせて、日差しや、雨からクルーを守ってくれる。だが、冬の寒気を防ぐ構造にはなっていないのでこの季節の夜にコックピットでのおしゃべりは多少つらい。

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 先週末、友人のフルドジャー風に改装されたヨットのコクピットでサタデーナイトパーティがあった。女性と子供たちはキャビンの中、酒飲みの男たちはコックピットへと船長さんから指示があった。外は弱い北風が吹いていたが、コックピットテーブルのコンロも順調でしゃぶしゃぶ鍋も食べ頃になってきた。この時期に吹きさらしのコックピットで飲んでいるのと較べて天国に近い?ものがあった。

 このフルドジャーは通常のソフトドジャーとビミニトップにビニール窓つきキャンバスを両側面と後部に追加したものだ。従って、最初からそのように設計されたフルドジャーのように完全な個室にはならないが、航海中などには取り外しも簡単で融通も利く。
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 ボクの周りにもフルドジャーを持ったヨットが2隻いるが、使用感を聞いてみると、当然だが、寒い季節や雨中の航海は最高!とおっしゃっている。ヨットが少人数でクルージングする為の艤装になっていて、頻繁にフォアデッキやマストに出て行かなくて済むのだろうね。2隻の内、大きい方の1隻が、がっしりした太めのフレームで作られたフルドジャーを装備している。このヨットで来春、小笠原諸島にクルージングに行く予定らしい。その後にお聞きする外洋でのフルドジャーの使い心地のお話も楽しみだ。

 しかし、面倒なのは台風襲来の度に、ヨットに掛かる風圧が増したり、風でドジャーが破れたりする可能性があるので、そのフルドジャーを取り外す作業がいることだろう。 台風が多かった昨年はぼやき声も聞こえてきそうだったね。

 もし、自分のフネにこのような大型のドジャーを付ける機会と資金があったなら、強化ガラス窓付きのハードドジャーと後ろはキャンバスの出入り口を付ける。中にはレーダーと航海計器、GPS、VHF無線機とチャートを折って広げられるスペースを設け、出入り口は通常、開けっ放しで操船する。 と、こんなドジャーにしたいと思っているが・・・。
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by pac3jp | 2005-11-18 09:19 | ヨットの艤装と艤装品  

金刀比羅さん両参り

 遠州・森の石松のこんぴら代参は浪曲でも有名だが、大阪湾や播磨灘では新しい漁船を進水させたら金毘羅さんにお参りに行く習があるそうだ。ヨットやボートの場合もそんな習を踏襲していて新艇を進水させたら、金毘羅さんにお参りするヨットマン・ボートマンも多い。
 金毘羅さんの旗をつけて航海していると備讃瀬戸では地元の漁船も親切にしてくれると聞いて旗を買ってきた人もいた。

 先日、お隣のヨットがクルージング先でこういった話に詳しいヨット乗りから、航海安全の祈願は讃岐の金毘羅さんだけでは片手落ちで、もう一社、備前の由加神社もあわせて海上安全の祈願をしてはじめてご利益があるらしいと聞いてきた。

(ご参考に)
『ゆがさん・こんぴらさん両参り』と云われ、両社をお参りすればご利益が沢山頂けるという『両参り』の風習が広がり、今も全国津々浦々から信仰されております。・・とお宮さんはおっしゃっている。

 何にも知らない頃は、金毘羅さんのお札をマストに貼り付け、スターンのポールに丸金の旗を翻して金毘羅さんのご加護の下、安心してクルージングしていたが、どうも海上安全のご利益がすくないと聞いたら、少しは不安になってくる。
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 ボクは不信心なのか、正月の初詣でも3社参りなどはしたことはない。地元のお宮で充分と思っている。
 ボクと違って、信心深いといおうか義理固いというのか、お隣さんは倉敷まで出掛け、海上安全の祈願をしてお札と海上安全旗(青旗)を買ってこられた。不思議なことに海上安全のお札はお寺の瑜伽山蓮台寺で、旗は厄神さんの由加神社本宮で頂いてきたそうだ。神仏分業か、あるいは勢力争いか。この世界も大変だ。

 金毘羅さんを参拝し、今だ、由加神社を参拝していなくて「両参り」が気になるヨットマンは是非とも参拝をお勧めする。気にしながら遊ぶのは精神衛生上よくないからね。
 フネで行く場合、最寄の港は岡山県児島港だろうと思うが、確認はしていない。
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by pac3jp | 2005-11-15 10:24 | ウオッチング  

上架整備をする

 我々はヨットの上架整備を毎年秋にやっている。ご近所のヨットは業者に頼んでやってもらってる人もあるが、私たちはずっと自分たちでやってきた。この日は久しぶりのメンバー同士が出会う日でもある。

 日頃はデスクワークの人もスクレーパーでフジツボを落とし、デッキブラシで船底を洗い、ボトムの古いペンキを落とし、新しい船底ペイントを塗る。翌日はハルの洗浄と係留場所の関係で、左舷のゲルコートに褪色があるのでコンパウンドで磨き、その後ハルのワックス掛けだ。全て肉体労働である。

 1日目は6人が集まった。大人5名、子供1名だ。2日目は都合で3人になった。 上架作業も同じような顔ぶれで10数回もやっていると作業の役割分担は自ずから決まってくる。朝早くから出てきて、バリバリと作業ををこなす人、遅れてきて、こまごました作業しかしない人、様々である。 雨の中で始まったがペイントするときには雨も上がり、作業は順調に進む。

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 上架しての作業は船底ペイント(ボートガード)とプロペラペイントをニッペのMPXから中国塗料のペラクリンに銘柄を替えての塗り替えが主なものだが、今回はプロペラシャフトのシャフトシールも取り替えた。
 この部品はボルボの純正品で、プロペラシャフトからはまったく漏水はない。だが、永久に使える訳ではなく、5年毎に取り替えなくてはならないと取り説に書かれている。メーカーの推奨交換期間は過ぎているが部品で持っていても仕方がないので取り替えることにした。作業は英文の詳しい説明書がついていて素人でも出来そうだが、航海中に漏れても困るので、経験のある業者に依頼した。

 余談になるが、ヨーロッパから輸入されている中型ヨットのデュフォー38、ババリア39などもセールドライブになっている。このエンジンユニットはシャフトがない分据付が簡単だから、メーカーは採用するのだろうが、海水冷却系のトラブルで悩んでいるオーナーも多い。陸上保管のヨットは問題ないが、係留だと船底に突き出たアルミのドライブと細い冷却水吸い込みのスリット、オイルシールによるシャフトの防水等、プロペラシャフトに較べて、チョットだけ繊細だから、それなりの注意は必要かな、とボクは思っている。

 ヨットハーバーの上架ヤードで作業をしていると、色んな人が声を掛けてくれる。顔の広いヨット販売会社の営業マンは他のマリーナに変わった旧知のフネの消息を教えてくれる。隣で作業しているヨット業者はボクのプロペラジンクを見て、他の少し安いジンクを加工して使うアイデアを教えてくれた。知り合いのヨットマンは新しく取り付けた発電機とエアコンが調子よく動いているから見にきたら、とお誘いがあった。

 ここはヨットハーバーの大通りだ。通りの両側には大型、小型のレーシングヨットがずらっと並んでいる。遠くから学生たちの大声が聞こえてくる。この日はJ24とドラゴンのレースがあるようで朝から若い男女のクルーたちが忙しそうに動いている。ポンツーンと違い、平均年齢が10歳以上も若そうだ。ここだけ見るとヨットレースが大層盛んに行われているような雰囲気に見える。いつもは11本もあるポンツーンの端から2番目からハーバーを眺めているのとは大分違う。

 夕方、ペイントも乾き、ハルのワックスも出来上がったので、フネを海に降ろしてもらった。いつものバースに戻って舫いを取るとほっとして落ち着く。ヨットはやっぱり浮かんでいないとボクにはしっくり来ないね。
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by pac3jp | 2005-11-11 09:03 | シーマンシップ  

お香の匂う港 淡路江井港

 11月3日 文化の日 台風も来ない、そして暑くもなく、寒くもない絶好のクルージングシーズンである。我艇は例年、この時期に瀬戸内海で4~5日のクルージングをしてきた。今年は播磨灘方面の周航である。

 今日の目的地は淡路江井港だ。朝、軽風の追っ手とつれ潮に乗って出航し、明石海峡に向かう。今日は大潮にあたる。西流MAX6.5ノットと潮汐表にある。
 明石海峡航路A線、航路中央ブイ付近から潮波が立ってきた。明石海峡大橋の南橋脚の外を狙ってコースを取るが、どんどんと橋脚に吸い寄せられるようにフネが寄って行く。大きく岩屋港に進路を変針し、橋脚と安全な間隔を空ける。船速は10ノットオーバーで橋下を通過する。

 淡路島西岸も既にノリ網が一杯に張ってある。播磨灘航路とノリ網の間を南下する。イルカが5頭、ヨットの傍で豪快にジャンプしなががら歓迎してくれる。 やがて、江井崎が正横位に見える位置からノリ網の間の航路を2マイル弱航走し港にアプローチする。

 港は、地方港湾であるが、古くから開けていて、今は船溜りになっている旧港と、漁業施設を設けた新港部分と二つで江井港となっている。

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 漁船で作業中の漁師さんに係留場所を聞く為に声を掛けると、自分の船のアンカーを使って良いよ、と言ってくれた。喜んでお言葉に甘えさせて頂く。漁船は「流し建て網」で、今はキスを取っているとの事だ。漁獲は好調だが、魚価が安くて・・・。とおっしゃっておられた。
新港物揚げ岸壁の端っこの漁船とノリ網作業船の間にヤリ付け横抱き係留をした。
 別の漁師さんは少し長く泊るなら奥の船溜まりが良いと教えてくれた。親切な人が多そうだ。

 古くから開けた湊に興味があるので、奥の船溜まりを見に行く。狭い水路を入って行くと奥に丸い池のような水面がある。湊の由来を説明してある表示板にはこの湊が魚のエイの形をしているからそう呼ばれているとの説も書いてあった。まさしくその通りだった。細い尻尾から入って、丸い胴体がこの湊を表しているようだ。

 昔、ここ、西浦一番の良港では長崎、平戸と商いをする廻船問屋が軒を連ね、淡路島の富が全てここに集まっているといわれた黄金時代もあった。だが、季節風が吹く冬の季節は仕事がなく人々は困っていたが、その対策に7軒の廻船問屋が線香つくりの副業を始めたそうだ。

 やがて、時代は移り、いまや日本全国の線香生産の70%をここ淡路島、江井港付近で生産されているらしい。詳しくは淡路が一番をご覧ください。

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 みなとの周りには古い線香工場がある。祝日なので作業をやっている雰囲気は無いが香の匂いは流れてくる。狭い道路を歩いてゆくと香を扱っているお店や作業所の古い看板が幾つも見える。そして、何種類もの香の匂いがしている。

 夕食の買出しに入った、小さな商店で一人のお婆さんが、「線香の仕事は年寄りにでも、でけて、ほんまにええわ」と言っていた。線香仕事の内職は昔からこの地域の年寄りたちの仕事を創って来たのだろうと思った。

 江井港近くにお風呂、食堂や居酒屋はないが、料理屋さん、魚屋さん、食料品店はある。旧港内は南西側が岬に守られていて台風避泊にも良さそうだ。
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by pac3jp | 2005-11-09 09:06 | クルージング  

11月5日 神戸港 HAT神戸

 11月3日に出航してから好天微風のクルージングだったが、11月6日(日)は雨で昼頃から荒模様になりそうな予報なので、11月5日は岡山港付近で泊まる予定だったが、早めに大阪湾まで帰る事にした。

 志度湾を出て、備讃瀬戸に入るともう逆潮が0.6ノット。播磨灘本船航路の北側2Mのいつものコースに入る。逆潮はだんだんと強まり、鹿の背付近では2.5ノットになってきた。風は微風なのでセールパワーの助けも期待できず、パワーを上げて、逆潮を乗り切るほかはない。船底掃除をしていて、本当に良かった。

 明石海峡航路B線付近からやっと転流し、潮に乗りだした。せっかくの潮だが良かったのはわずかな時間のみだった。神戸港中央航路から港内に入る。
 海から見る神戸港のコンテナヤード以外のあちこちの突堤では中古車で一杯だ。いまやこの港は車と建設機械の中古車で稼いでいるのかなと思いながら「やじろべー」タイプの麻耶大橋を目指す。晩秋の日暮れは早く、もう午後5時頃になるとまわりは薄暗くなってきた。
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 麻耶大橋はHWL18mと表示がある。計算上で高さは大丈夫だが、減速して、慎重に橋の下を通過する。正面がイベント広場と東に県立美術館、西側に温泉施設「なぎさの湯」がある。この付近はHAT神戸の中心部分で病院や大きなビルが並んでいる。最近オープンした映画館がついた複合商業施設もある。

 係留は正面のイベント広場の前も可能だが、港内の引き波も考慮して、西側の住宅マンション群の前の係留ビットとゴムの防舷材がある岸壁に舫う。本日のLOGは70Mだった。付近の水深は5m位。対岸の岸壁を見ると多くの艀と、小型のダグボート、交通船が数隻いる。通行は少なそうだが、念のため、ビームアンカーを入れて岸壁から少し離した。
 
 岸壁沿いは付近の住民の格好のウォーキングコースなので珍しいものがいると思うのか、次々に話し掛けられる。おしゃべり好きのクルーは結構楽しそうであった。

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 なぎさの湯は@700円、まだ新しいので建物も中のお風呂も綺麗だ。土曜日の夕方だったが混雑はしていなくて、ゆっくりと入れた。ボクの夕食は下町の居酒屋が好みだが、この町は新しいビルばかりでそんなものはないようだ。仕方がないので温泉施設内の「なぎさダイニング」で食事をする。メニュには色々有るが、酒が飲めるような料理を頼んだが、そう高くはない値段のように思う。

 翌朝5時、予報ではお昼頃から降るはずの雨がもう降ってきた。ゆっくりと朝食をして向かい風で雨の中をハーバーに向かう。午前9時半、母港のポンツーンに舫い、4日間のクルージングから無事帰着した。
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by pac3jp | 2005-11-07 12:48 | クルージング  

11月4日 さぬき市 志度港

 天気予報では高気圧に覆われて、いいお天気のはずだったが、午前中は曇天で肌寒い気温だった。風弱く、波50CM、穏やかな海を淡路江井港から32マイル、志度湾口に至る。湾口を塞ぐ程に見えるノリ網の西側のブイを回り狭い航路をたどる。お昼過ぎに広びろとしていて、閑散としたさぬき市・志度港に入った。視界が少し悪いが、四国88ヶ所で有名な志度寺の三重塔を目印にアプローチできた。港の前には立派な市庁舎がある。
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 デッキを片付つけ、付近を見渡すと、すぐ近くに図書館があった。これはラッキー!! 取りあえず、到着の報告をと思いパソコンコーナーへ。パソコンは5台準備してあるが、今はボク一人だ。クルージング先ではブログの更新はケイタイでもやれるが、画像データのUPは出来ないけど、やっぱりパソコンの方が使いやすい。

 クルーはもうすでにどこかへ行ってしまった。多分、観光パンフレットを貰いに近くの市役所観光課へでも行ったんだろう。

 この町は志度寺と江戸期の天才、平賀源内の生誕地として有名だ。街中に案内の看板がある。早速、今は資料館になっている平賀源内の旧邸宅に行くことにした。案内板に沿って歩いていると、学校帰りの小学生と一緒になった。
「ボク、平賀源内って知ってる?」 と聞いてみると、彼の返事にびっくりした! 「僕は平賀源内の直系です」ボクの名前は?と聞くと「平賀です」「家はそこです」と指差したところは、大きなご先祖さんの銅像に立っているお屋敷だった。
そういえば、顔のつくりが何となく似ているし、DNAはすごいね!。とはウチのクルーの感想。

 讃岐といえば讃岐うどんだ。この町にもおいしいうどん屋さんが沢山あるそうだが、抜きん出た人気の店は無いのか、聞く人によってご意見が違う。まぁ、何処でも大して違わないのかなと思ったが・・・。

 港から徒歩範囲で銭湯がある「観光湯」@280円。リッチな人は車でしか行けないが、岬の上に展望の良い温泉もあるらしい。
 居酒屋は港の周りに数軒ある。フネに一番近い「花まる」に行く。若いマスターと話が弾み、やがて夜も更け、焼酎の酔いもまわってくる。
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by PAC3JP | 2005-11-04 14:55 | クルージング  

失敗に学ぶ

 長らく乗ってきたヨットをみていると、その古傷からの多くの失敗を重ねてきたのだなと思う。操船の失敗は岸が近いところ、多くは港の中で起こった。

 ポンツーンにヨットを着ける時は多くのギャラリーの目を感じるよ、と皆さん、おっしゃる。うまくやってやろうと思うと緊張してしまい、ヘマをする事もある。ヨットに乗り始めの頃は誰でも操船は下手です。失敗を重ね、上手くなって行くモンです。私の失敗事例も「他山の石」として頂き、いつの日か颯爽たる操船で入出港できる日を待っている。

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失敗事例:その1
 先年の出来事だが、穏かなお天気の朝、河口にあるヨットハーバーの櫛形桟橋からアスターンで出ようとしたが出れず、出口の桟橋に押し付けられてしまった。その結果、ポンツーンのアンカーチェーンにキールを当ててしまい補修が必要になってしまった。

原因
1.そのハーバーが河口にあり流れがあることを失念していた。
2.前日に上流で大雨が降り、川の水量が増していたこと、下げ潮になっていたらしい事も。
3.微速アスターンで出たので舵が効かなかった。

教訓:桟橋から海面の状況をよく見て、必要ならばロープを取り回して艇を移動する。

失敗事例:その2
 台風が近づき、強風が吹き込む岸壁への着岸作業時にその事故は起った、通常の舫いロープは18mmだがそれが拾えずに10mmのロープが取れた。それを手で手繰ろうとしたが、風圧に負け、ロープが切れそうだと判断し、ロープから手を離してしまい、ヨットは風下に流されて、隣艇に接触、そのスタンションを数本損傷してしまった。

原因:細いロープでも手で支えるのは難しい。クリートに固定し、次善の策を打つべきだった。

教訓:手間が掛かっても安全に着けられる場所にまず着岸し、その後、移動させること。

失敗事例:その3
 かって仲間とヨットレースをやっていた頃、順風で下マークを回航し、マークから100m位でタックし、スターボータックでクローズホールドで帆走中、ポートタックの風上艇が2艇がマークに向かっている。スターボーの声を数回掛けたが、反応が遅く、我々は退避のタック動作にに入ったが、既に遅く、相手の左舷スターン付近に衝突してしまった事。

原因:レース中なのでルールで相手が避けてくれると期待した。

教訓
1.ヨットレースのマーク付近は込み合うのでまずダントツを狙う。この位置は一番安全だ。
2.それが叶わなければ、上はオーバーセール覚悟のスターボータックで。下マークも遠くからスターボーで大回りする。
3.操船の下手そうなヨットには近ずかない。謙譲の美徳を発揮する。

 失敗事例はまだまだ有るが、又の機会にしょう。

 最近、小型船舶操縦士教本を読み返している。免許を取ってうん10年、今この本が役に立っている。 ヨットの操船は海象、気象は勿論、付近の船や障害物も注意深く観察し、しっかりと見張りをして安全に運用しよう。漫然と操船するなと、教科書のはじめに書いてあるが、失敗してみて初めてその通りだと思うのだった。
 
 失敗から学ぶことは大切だね!
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by pac3jp | 2005-11-01 12:26 | シーマンシップ