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神戸港にクイーン・エリザベス号が来た!

神戸港に新しいQEが初寄港するので船内見学を希望する方は葉書で応募してくださいと地元新聞に出ていたのでダメもとで応募したが、かなりの競争率になりやっぱり当選しなかった。そして、すっかり入港日も忘れていた3/19の入港当日、周囲からQEの話題が出て突然に思い出した。

お天気も良いので4突ポートターミナルに接岸した豪華客船クイーン・エリザベス号の見物に午後遅くバイクで出撃する。しかし、ポートターミナル付近は見物客も多く以前に駐輪していた場所はどこも警備が厳しく、ガードマンがいて入れない。対岸のポートアイランド北公園から見ようと神戸大橋を渡り何時もの公園に行くとなんと、神戸水上警察署がここに新築移転してきていてパトカーがスピーカーと赤色灯で集まってくる見物目的の車を牽制している。なんとか船尾側の写真をとる。その後、全景を撮りたいので東側の6突に移動する。

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全景 進水してまだ4年ぐらいなのでまだまだ綺麗な船だ。横幅が広くボリュームがあるが クイーン・エリザベス2と比べるとあの一本煙突とバウデッキの狭さが気になる。この三代目は初代と二代目の高速オーシャン・ライナーではなく米カーニバル・コーポレーションの共通デザインである「ヴィスタ級」のクルーズ客船でクイーン・ヴィクトリア号などの姉妹船がある。最大速力は23.7ktで航海速力は22㏏で普通の速力だね。

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巨大なスターン。ボートデッキのスターンには5つ船室が並んでいるのが見える。

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ファンネル ファンネルの赤に黒の細いラインがキューナード社のシンボルマークかな。でもこの写真を見れば煙突の先に何やらごちゃごちゃパイプが10本以上も林立しているように見えます。確かに6基もエンジンが搭載されているし、ボイラーやゴミの焼却炉・各種排気のパイプもあるのでしょうか。

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アジポッド 推進システムはディーゼルエンジンで発電して→推進は電動のアジポッドがついているのだろう。姉妹船のクイーン・ヴィクトリアには2基の 16.7 MW アジポッド推進器が装備されている。
参考画像はMackinaw WLBB-30 Azipod 3.3 MW Azipod

クイーン・エリザベス号は19日深夜、神戸港を出港し長崎へと向かった。1月~5月までアジアやヨーロッパ各国を巡り世界を一周する。神戸港からも約150人が乗り込んだという。

クイーン・エリザベス号 概要 (ウィキペディアより)
イタリアのフィンカンティエリ社のモンファルコーネ造船所で建造され、2010年に竣工された。姉妹船のクイーン・ヴィクトリアに比べ、公室アレンジの違いなどにより90,400総tとヴィクトリアより400総tほど大きい。キュナード社がカーニバル・コーポレーションの子会社となった関係で、クイーン・ヴィクトリアの他にホランド・アメリカ・ラインに2隻、コスタ・クルーズに2隻の準姉妹船が就役あるいは建造中である。2092人を収容でき、全長は294mでキュナード社が建造した船舶の中ではクイーン・メリー2、初代クイーン・エリザベス、クイーン・メリーに次いで4番目に長く、クイーン・ヴィクトリアと同じ全長である。内装は初代クイーンエリザベスの就航した1930年代のアール・デコを基調としている。デッキは12層で客室は全部で1029室あり、そのうちの838室は海側の客室(オーシャンビュー)である。

エンジンはキャタピラ社の子会社のMak製で4基のMak 12 M 43 Cと2基のMAK 8 M 43 Cが搭載され、出力は64MWである。最高速力は23.7kt、航海速力22ktの計画であり、先代・先々代のような高速のオーシャン・ライナーとしての機能は有していない。クイーン・エリザベスの就航により、キュナード社はクイーン・エリザベス2の引退以来、再び3隻のクイーンが就航する。船名にクイーン・エリザベスの名を用いることは女王の許可を得た。

船歴
船籍:イギリス ハミルトン
所有:カーニバル・コーポレーション
運航:キュナード・ライン
進水: 2010年1月5日
命名: 2010年10月11日
処女航海:2010年10月12日

性能諸元
総トン数:90,400トン
排水量:76,000トン ※姉妹船のQVの数値です
全長: 294m(964.5ft)
全幅: 32.3m(106ft)
全高: 62,5m
喫水:8m(26ft)
機関:4×MaK社製 12M43C ディーゼル
    2×MaK 8M43C ディーゼル 63.4 MW (86,224HP)
推進器: アジポッド
速力: 約23.7ノット
定員: 乗客2,092名
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by pac3jp | 2014-03-21 17:54 | ウオッチング  

海水と真水で発電するエコな浸透膜発電(PRO)

 わが国は二酸化炭素を排出する化石燃料に大きくは依存せず電源の基本政策を原子力と定め、各地に原発を建設してきたが、福島原発のメルトダウンから電源を再生可能な自然エネルギーへの政策変換を求める声が次第に大きくなってきた。

 ところが、日本の全発電量に占める割合は大型の水力発電に風力・太陽光・太陽熱など自然エネルギー系の電源を全て足せば約9パーセントだというが、大規模な水力発電を除いた自然エネルギー発電は、まだ、たったの1%だ。この比率はドイツではもう約17%になっている。(ドイツは脱原発へ!)

 菅さんは2020年台の早い時点には再生可能エネルギー比率を20%にするとOECDでいっているが本当にできるのでしょうかね。でも、電力業界の盟主だった東電がコケタのでこれから「電力ルネッサンス」がおこるかも・・・。

 先日、日東電工が「ノルウェー「スタットクラフト社」と浸透膜発電の共同技術開発契約を締結」というニュースをみて「浸透膜発電」というテクノロジーがあると初めて知った。

 以前に日東電工の超純水製造用のメンブレンを使ったこともあったが、ボクの中ではどうしても発電とは結びつかない。ポンプで海水を押し込む逆浸透を利用した海水淡水化装置はヨットにも搭載できる小型の物も販売されている。これも同じようなカートリッジに入ったメンブレンだったが・・・。

 浸透膜発電とは、濃度差がある溶液(海水と淡水など)を半透膜で仕切った際に生じる浸透現象から得られるエネルギーを利用する新しいタイプの発電方式です。
 本共同技術開発では、海水と淡水の濃度の差を利用し、正浸透膜を通して得られた海水側の圧力でタービンを回転させ発電します。
 高効率の発電を行うためには、いかに正浸透膜の透水性を高めるかが重要となります。現在、脱塩用途に一般的に用いられる逆浸透膜では、透水性が低く浸透膜発電の効率を高める事ができないため、新たに浸透膜発電に必要な高い透水性を有する正浸透膜を開発することになりました。
 浸透膜発電を行うためには、濃度差の大きい水源の安定的な確保が必要となり、ノルウェーをはじめ、海水と河川が交わる河口付近や海に囲まれ大きな河川を有する日本など、世界で30ヶ所以上が候補地として期待されています。


浸透膜発電の特長
・有害物質やCO2を排出せず、環境負荷が少ない再生可能エネルギー
・天候、日照時間、昼夜を問わず安定供給することが可能
・設置面積が小さく、広大な土地を必要としない

 ↓浸透圧発電プラントイメージ 
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 海水と河川の淡水の濃度差を利用した発電なので周りを海に囲まれ降水量も多く清流の河川も多いわが国にはぴったりの発電システムのように思う。また予測出来ない風力や日中のみ運用の太陽光とは異なり、河川は常に流れており、いつでも発電可能だという点である。それに、この発電方法ではダムは必要なく、さらにインフラは堤防下に設置することができ、景観を損なったり、野生生物に悪影響を及ぼす可能性もない。用地の乏しい日本でもフットボールスタジアム程度の用地があれば2万5千KWクラスの発電所が設置できるという。
 排出物も有害物はなく発電後の常温の汽水がまた海に返されるだけだ。

 しかし、システムが細かい膜構造なので利用する原水の前処理が大変で、ゴミや濁りのないきれいな海水と淡水が必要なので大都市周辺の河川や内海では難しいでしょうね。ノルウェーでは世界各地の多くの河川とは違い、通常の河川には泥やシルト(沈泥)がないので前処理のコストが少ないので採算に乗りやすいのだろう。

c0041039_8173732.jpg 左画像はすでに2009 年11 月24 日、Statkraft 社はノルウェーのトフテに500 万ドルを投じ、世界初となる浸透膜発電所、PRO 実証プラントを開設している。同プラントはテニスコート程のビル内に2,000 ㎡の表面積を持つ浸透膜を格納、使用している。発電電力は4キロワットと微々たるもので、その5 分の1 の電力は同プラントへの揚水のため使用される。
 可能であれば、この揚水用のエネルギーを削減するため重力が利用されるかもしれない。約3キロワットの電力とは家電製品を2,3 台動かせる程度であるが、同社は2015年までに25メガワットを発電可能な大規模な工場の建設を計画している。

 フットボールスタジアムの規模となるこのプロジェクトは、500 万㎡の浸透膜から成る。同社はいずれPRO 発電がノルウェー全体の電力需要の10%を供給するだろうと構想している。

 ↓PROプラント全体イメージと各装置の画像(クリックすれば大きくなります)
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 ↓浸透膜のイメージは2個のBOXに描いてあるが実際は筒型のメンブレンが数多くの連なった構造になっている。

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 この発電方式ではこのメンブレンの性能と製造コストが事業化のキーを握っている。画像は実証プラントの膜面積が2000㎡のメンブレン群だが2.5万KW用の500万㎡となると単純計算では2500倍のメンブラン群が必要となるが一本あたりの透水率がもっと高い大型のものになるのでしょうね。

(注)PRO:(pressure-retarded osmosis)

【参考Web】:1.日東電工プレスリリース 
      :2.スタットクラフト社 
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by pac3jp | 2011-06-30 08:30 | ウオッチング  

被災地ヨット部にスナイプ新艇7隻を寄贈!

 学生や実業団、それに国体などの制式艇であるスナイプ級を建造している姫路のオクムラボートとその支援者たちが宮古市の高校に7隻の新艇を寄贈すると地元新聞が報じている。



被災ヨット部に7艇寄贈へ 姫路の製造会社など 
c0041039_14355130.jpg 東日本大震災で被害を受けた岩手県宮古市の県立宮古高校と県立宮古商業高校ヨット部を支援するため、姫路市のボート会社が会社経営者やライオンズクラブなどの資金協力を得て競技艇7艇を製造している。完成した3艇を27日、現地に搬送する。

 姫路市的形町的形、オクムラボート販売。堀江謙一さんが太平洋単独横断を成功させたマーメイド号なども手掛け、小型ヨットの競技艇では国内8割のシェアを誇る。

 同社の奥村雅晴社長(58)が5月、宮古市を訪れると、ヨットは無残に破損しており、「まるでサメにかまれたようだった」と話す。

岩手、宮城、福島3県で322艇あったディンギー(競技用小型ヨット)の9割が震災の津波で失われ、残ったのは29艇だけという。

 宮古市で8月、全国高校総体のヨット競技が開かれる予定だった。宮古高には、2艇の合計点で競うデュエット競技で昨年準優勝した女子生徒もおり、地元開催に張り切っていたが、会場が急きょ秋田県に移された。全国高校総体につながる東北大会が迫るが、両校には練習する船がない。それでも大会に意欲を見せる生徒に、奥村社長は胸を打たれたという。

 競技艇は1艇で約250万円。同社だけで負担することは難しい。奥村社長が両校への支援を呼び掛けたところ、会社経営者らから資金提供の申し出があった。

 同社で製造を担当する巽美則(たつみ よしのり)さん(44)と小林隆さん(38)は「ヨット仲間として高校3年の夏にかける生徒の思いに応え、残り4艇も何とか間に合わせたい」と話している。(坂本 勝)
 神戸新聞 2011.6.26


 東日本大震災の被災地では漁船や観光船、モーターボートなどがガレキの中に放置されている映像を良く見かけたが、セールボートも多分被災されているはずと思いながらニュースを見ていたが、絶対数が少ないので見かけることもなかったのだろう。

 地元新聞ではまだ使える中古漁船を被災地に送ったというニュースもあった。しかし高校ヨット部に高価なレース用新艇を贈呈支援するのは大変だと思うが賛同者もあってしっかりと実現できたのがうれしいですね。

 西宮沖でも地元の高校生たちが高校総体に向け元気に練習している。東北の海でも元気な声で、新艇を乗りこなし、優勝を目指して頑張ってください!
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by pac3jp | 2011-06-27 14:44 | ウオッチング  

ヨットハーバーの春

 2011年2月末、ちょっと寒い日もあるがもう春がそこまできているという休日、久し振りに新西宮ヨットハーバーを訪れると今年もロングクルージングを目指すセーラーたちが艇の整備に余念がない。そして、もう4月になれば今年のクルージングシーズンが始まるのだ!

 いつもお世話になっているDreamさんに寄ると、今年の旅は北に向かう計画でガスの多い北の海に対応するレーダー、AIS、25Wの国際VHFなど電子航海機器関連の整備にベテランの助けを借りながら熱心に取り組んでいらした。

c0041039_1232463.jpg 左上画像はステアリング前の計器パネル裏の換気用ファンの取り付け中で、これは大事なGPSナビの熱暴走を防ぐためという。いまや紙チャートで航海するヨットマンは少数派になってしまいましたね。

 計器パネル上に乗っかっているのはレーダーのディスプレーですが、不安定なので今後パイプフレームで補強される予定。

 左下画像 スターンのアンテナポストには各種アンテナが林立?しています。左から国際VHF・GPS・FM/AMラジオ・AISとなっている。マストにもレーダーアンテナがセットされている。スターンは昨シーズンまでドナルドダッグだけが頑張っていた場所なのにえらい変わりようです。
 でも、電子航海機器は取り付けただけでは駄目で使いこなしてこそ有用になるので船長さんはこれからはレーダーやAIS、それにパソコンの操作の習熟など頭の痛い仕事が増えそうですね。

 このところ新西・ピアネットワークでは沿海装備で行けるようになった沖縄方面が人気で今年も3隻~4隻で船団を組みクルージングすると聞いている。先遣隊が昨年から宜野湾マリーナに滞在しているので沖縄周辺の水先案内?にも不安がないからかな・・・。

 まあ、後から出かけるほど航海情報も増え安心ではありますが、海況は情報通りには行きませんの皆さん、安全第一に楽しんできてくださいね。


【関連記事】1:ヨットの船首像? 
      2:ヨット用?ガーデニンググッズ 
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by pac3jp | 2011-02-27 12:07 | ウオッチング  

「シー・シェパード」の活動家はどんな人達?

 昨年の2010年1月、日本の「第2昭南丸」と衝突し、沈没した「シー・シェパード」の抗議船「アディ・ギル号」の仕返しだったのか、今年は2月9日から母船に対して特に激しい抗議活動があったので南極海で行われていた日本の調査捕鯨が遂に中止になったようです。

 調査捕鯨中止の報道では色んな裏読みもあり本当のことは良く分りませんが、シー・シェパードの妨害行為はボクから見れば立派な環境テロリストの範疇に入る団体です。そんな団体に参加しているのはどんな人たちだろう? 夏でも南極海は特別に寒い日もあるだろう、大時化の時もあり、流氷が流れる危険な海で妨害活動しているのは、一般的には大柄で逞しい海賊風の男性をイメージしてしまうが、意外と若い女性や中年のおっちゃん風のメンバーもいるという。

 ボランティア・メンバー募集の際「シー・シェパード」がする業務内容の説明は「給与なし、長時間勤務、重労働、危険な職場環境、悪天候多し」と一時日本でも流行った「3K」を遥かに上回る悪条件だが、世界中から「クジラを救いたい」と集まる毎年1000人もの人びとが応募してくるという。「不平不満を言う人、ふかふかのマットレスが好きな人、それに弱虫」は応募しないでいただきたい、というのがシー・シェパードのスタンツだが、中には珍しい体験の出来るアドベンチャーツアーのつもりでやってくる応募者もいるのだろう。

c0041039_5494667.jpg 「シー・シェパード」の抗議母船「スティーブ・アーウィン号」の船上でポーズをとるジョージー・ディックスさん(23)

 ディックスさんは、1月初めに日本の調査捕鯨船と衝突したときなどが最もスリリングだったと語る。「ええ、とんでもなく怖かったわ」とディックスさんは認める。「でもね、人は物事を受け入れていくものよ。あれは、とっても緊張した1日だったわ。とても興奮して、スリリングで、クジラたちを救うためにわたしが実際に何かしているんだって感じたわ」。
「クジラを救うこと、それはわたしが6歳のころからやりたかったことよ」。時化の海は辛いが、ディックスさんは甲板員として、ほとんどの時間を船の清掃に費やしている。

c0041039_5502166.jpg 「シー・シェパード」の2代目抗議船「ゴジラ号」の船上でポーズをとるケビン・マギンティさん(47)。 
 
 ケビン・マギンティさんは、SSの抗議船「ゴジラ」に乗るボランティアだ。 マギンティさんはオーストラリア西部で電気工事の請負業を小さく営んでいる。港に停泊中のSS船舶の電気修理を行ったのがきっかけで、今年の抗議活動に参加したという。「直接行動を戦略とするシー・シェパードは、地上で最も有効な保護団体だと思うね」と語った。だが、3か月にも及ぶことのある活動の過酷な条件には苦笑いする。「無給できつい環境で働きたいなら、ここが絶好の場所だよ」と。

c0041039_5505692.jpg 「シー・シェパード」代表のポール・ワトソン

 日本の調査捕鯨の妨害を指揮した疑いが強いとして傷害容疑などで国際手配中のポール・ワトソン容疑者は「(日本政府の)方針を歓迎する。クジラたちにとっての勝利だ」と述べた。ワトソン容疑者は、クジラの解体や保管をする母船「日新丸」の活動を妨害したことで「彼ら(日本側)には捕鯨活動を中止するしか方法はなかった」として、成果を強調。今季は計3隻の抗議船を派遣したが、来季はさらに1隻を増やす意向という。調査捕鯨には「クジラはとても知的な生き物。クジラを敬い、殺害するのをやめるべきだ」と訴えた。(共同通信)

 経歴は、1977年、国際的な環境保護団体であるグリーンピース (NGO)に所属していたが、抗議の際の非暴力に不満を持ち、脱退してSea Shepherdを設立した。動物から取られた食材(牛乳、チーズなど)を取らない菜食主義であるとし、根拠として大量の植物を必要とする家畜は環境に負荷がかかるという主旨を挙げた。当然だが、鯨肉は食べたことがないと語っている。ただし、その体型は欧米でよく見られる肥満体型で、専門医などは「明らかに動物性たんぱく質と脂質の過大摂取」と診断しており、さらには飲食店で動物性食品を食べている姿を目撃されるなど、本当に菜食主義であるかは疑わしい。(ウィッキペディア) 

冷たさが心地よいある晴れた日、抗議船が氷を砕きながら氷海を進んでいるとき、ナガスクジラとザトウクジラの群れが、急浮上してきたという。「調査捕鯨船が水平線の遠くに見えていて、とても奇妙な瞬間だった」とディックスさんは振り返る。「辺り一帯にあの美しい動物たちがいるのを見て、あの捕鯨船の人びとのクジラに対する考え方と、わたしたちのクジラに対する考えが、まるで異なっていることに気づいて……突然、啓示を受けた瞬間だったわ」

 日本でも年々鯨肉を食べる人が少なくなってきて5000トンも在庫がたまっているという報道もあるが、ボクもこの数年は食したことがない。学校給食にクジラを食べた世代で庶民の食材だと思っていたのにいまや高級食材となり、我家の食卓には殆どやってこない。それに若い世代はクジラに対する郷愁もないし、日本人の鯨食文化に未練はない様だから大規模な母船式の捕鯨はもう限界かもしれないなあ。


【関連記事】:2011年 またも騒がしくなってきた南極海  
【参考Web】:AFPNews「過酷な仕事」覚悟でシー・シェパードに参加する人たち」
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by pac3jp | 2011-02-21 05:55 | ウオッチング  

2010年のIMB海賊報告センターレポート

 アデン湾などソマリア沖での海賊被害が時々新聞などで報道されるが、ボクはもうボツボツ収まってくるのかななんて思いながら記事を読んでいた。
 国際社会はNATO諸国をはじめ日本も護衛艦「きりさめ」「ゆうだち」の2隻とP-3C哨戒機を2機派遣しているし、中国や韓国も新鋭艦をこのエリアに派遣し商船を海賊被害から守る活動を続けているという。だが↓画像の、2010年海賊被害マップを見て驚いた。
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 大西洋とインド洋、マラッカ海峡から東シナ海に至る海のマップ上に実際に海賊被害にあった船舶と攻撃されそうだった船、それに不審船がマークされているが、特にソマリア沖から紅海、イエメン沖などインド洋にマークが重なりあってしまっている。
 でも良く見ると海賊が現れた回数は多いが実際の被害にあった船はその割には少ないようで、各国の海軍が出動していて護衛活動している効果は充分あるようだ。実際のマップはここをクリックして下さい。

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 米国海軍艦艇から撮影したソマリア沖の海賊。
AK47やその他の自動小銃、RPG-7などで武装している。

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■2010年8月19日、P-3Cが不審な物件を搭載したダウ船(多数のドラム缶を積載)及び上の画像の小型船舶(8名乗船、はしごを搭載、船外機2基を装備)を視認し、付近に所在する艦艇に情報提供を行った。フランス艦艇から発艦したヘリコプターは、不審な小型船舶の前方に警告射撃を行い停船させ、フランス艦艇による立入検査を実施したが、海賊の疑いはあったものの、証拠不十分であったため、解放した。
(海自Web P-3C活動報告より)

 警備艦艇の派遣状況は以下の25カ国になる。

1.アメリカ 2.イギリス 3.イタリア 4.イラン 5.インド 6.オーストラリア 7.オランダ 8.カナダ 9.ギリシャ 10.サウジアラビア 11.スウェーデン 12.スペイン 13.シンガポール 14.韓国 15.中国 16.デンマーク 17.ドイツ 18.トルコ 19.日本 20.ニュージーランド 21.パキスタン 22.フランス 23.ポルトガル 24.マレーシア 25.ロシア
(Wikipedia 「ソマリア沖の海賊」より)

 多くの海賊の中にはドジな連中もいて軍艦を獲物と間違って襲い、各国海軍の連携作戦の標的にされたしまった海賊もいたようだ。

 2009年3月29日、ソマリア沖のアデン湾において海賊がドイツ海軍のレーン級補給艦シュペッサルトを襲撃する事件が発生した。アメリカ海軍第5艦隊のプレスリリースによれば、シュペッサルトは海賊から銃撃を受け、それに対し乗船していた武装警備隊員が銃によって反撃を行った。
 その後シュペッサルトは各国海軍に対し応援を求め、オランダ海軍のフリゲート デ・ゼーヴェン・プロヴィンシェン、スペイン海軍のフリゲート ヴィクトリア搭載のSH-60Bヘリコプター、スペイン空軍のP-3M哨戒機、さらにはアメリカ海軍のワスプ級強襲揚陸艦ボクサー搭載の海兵隊ヘリであるAH-1W及びUH-1、及びギリシャ海軍のフリゲート プサラなどと共に海賊を追跡した。
 およそ5時間の追跡の後、シュペッサルトの武装警備隊及び臨検チームが7名の海賊を拘束し、彼らの武器を押収した。アメリカ軍によれば、海賊達がドイツ海軍の補給艦を民間船舶と勘違いして襲撃した可能性があるとしている。



 日本の重要なシーレーンであるマラッカ海峡周辺エリアの海賊被害の数はソマリア沖より少ないが警備する艦艇が少ないのか襲撃が成功してしまう確率が高そうなのが問題ですね。

最新News韓国人8人乗船の運搬船がインド洋で乗っ取り (中央日報 1/16)

【関連記事】1:ソマリアの海賊たち
【関連記事】2:インドネシアに巡視艇3隻の引渡し 
【参考Web】:ソマリア沖の海賊 Wikipedia
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by pac3jp | 2011-01-15 17:58 | ウオッチング  

明石海峡の潮流発電テストプラントのその後

 今年の6月末から明石海峡に面した淡路・岩屋港沖で潮流発電プラントの実証実験を行っているはずのノヴァエネルギー社のその後テストは順調に進んでいるのかなと少し気にかかっていたのだが、先週、地元新聞が岩屋沖の潮流発電用タービンが一基流出したと以下のように報道した。



 潮流発電タービンが流出 淡路島沖、海保が警報 

 15日夜、潮流発電を研究する神戸市中央区のベンチャー企業「ノヴァエネルギー」から「淡路市岩屋港沖の発電用タービンが流失した」と神戸海上保安部に通報があった。漂流するタービンとの接触事故の懸念もあるため同保安部は同日から16日にかけ付近を航行する船舶に注意を呼び掛け、捜索したが見つからなかった。

 同保安部などによると、流されたのは潮流を利用して発電するタービン2基のうち1基。直径3メートル、長さ6メートルの繊維強化プラスチック(FRP)製で、タービンに取り付けたプロペラが海中の潮流を受けて回転し、発電する仕組みだという。

 同社は6月から実用化の実験を開始。二つのタービンを漁船の側面に装着して海中で稼働させていた。15日午後8時ごろ、社員が確認した際は異常はなかったが、約1時間後に再度確認したところ、2基のうち1基が流されていたという。

 通報を受けた保安部は同日午後11時45分から明石海峡付近の船舶に対し、地域航行警報を発令。捜索するとともに周辺の漁協にも漂流物に注意するよう呼び掛けた。

 同社は「海面の揺れが激しかったため、接合器具が損傷したのかもしれない。器具を付けたまま流されており、海底に沈んだ可能性が高い」と説明している。同社は2基のうち異常のなかったタービンを岩屋港にえい航し、発電を中止した。
(神戸新聞Web版)




 ノヴァエネルギーの本社は確か2010年6月時点ではは兵庫・三木市となっていたが現在は神戸市中央区のビルに移転しているという。こちらのほうが諸事便利なんでしょうね。
 一度は岩屋港沖まで見学に行きたかったが未だに実現していない。実はボクの地元専用取材車はミニバイクなので「たこフェリー」の航路撤退で当分は淡路島方面の取材は難しくなった。でも春になれば新しい?フェリーが就航するかも・・・に期待しよう。

 でもWebで検索すると、遠い関東エリアの茨城県議会議員である井手よしひろが岩屋の潮流発電テストプラントを訪問取材したYou Tube動画が出てきた。どうもノヴァの社長さんが茨城県のご出身ということの縁らしい。




【関連記事】:明石海峡でベンチャー企業が潮流発電を試す
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by pac3jp | 2010-12-23 16:00 | ウオッチング  

米海軍 最新の沿海域戦闘艦(LCS) 驚きの進水風景!

c0041039_150389.jpg 米海軍が海上テロやインド洋の海賊など低強度紛争への対処に適する新艦種として沿海域戦闘艦(LCS)を開発している。水深の浅い海域での様々な任務に用いられる目的で設計され、船体はモノハル設計で45ノット(83 km/h/52 mph)以上を発揮できる。
 左画像は既に就役しているLCS-1「フリーダム」。


 2010年12月4日にウィスコンシン州マリネット造船所でLCS-3「フォート・ワース」が進水した。



 小さく見えますがヘリを2機も搭戴できる全長115m、2,862トンもある立派な軍艦をこんな風に進水させるなんて・・・。もし転覆してしまったらどうしょうなど考えなかったのでしょうか。造船所の進水水面が狭いという条件があり、高速船型で復元力も充分、でも艦上に進水要員でも乗っていたら大変だったですが短い大嵐と思えばまあいいか!!

 ワイワイとお祭り騒ぎですね。日本の護衛艦の進水式は関係者だけでひっそり(厳粛?)とやっているようですが、このように一般公開で大々的にやれば面白いのにね。

主な仕様
満載: 3,000t
全長:15.3 m(378.3 ft)
全幅:17.5 m(57.4 ft)
吃水:3.7 m(12.1 ft)
機関:CODAG方式, ウォータージェット推進(4軸)
速力:45kt(83 km/h)
航続距離:3,500 nmi(6,500 km) / 18 kt (33 km/h)
艦載ヘリ:MH-60R/S 2機
(同型艦フリーダムの資料より ウイッキペディア)

【参考Web】:LCS-1フリーダム (沿海域戦闘艦) ウイッキペディア
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by pac3jp | 2010-12-16 15:16 | ウオッチング  

「棟 梁-堂宮大工の世界-」

c0041039_16561589.jpg 大手ゼネコンの竹中工務店は創業が慶長15年(1610年)というとても古い会社だが、明治32年神戸に進出し、最初に本社を置いたゆかりの地に「竹中大工道具館」がある。木造建築には長い伝統と歴史をもつ同社が、近年の大工道具の目覚しい機械化で使われなくなってゆく古い優れた大工道具を収集・保存・展示している企業博物館があるのは以前から知っていたが見学の機会がなくずっと気になっていた。

 ところが、開館25周年を記念して表題の巡回展が開催され、法隆寺大工棟梁だった西岡常一さんの堂宮大工としての業績や彼の使っていた道具類が展示されていて、唐招提寺金堂の屋根荷重を柱や梁に伝える巨大な斗栱(ときょう)の実物大模型も展示されると言うので見学に出かけた。

 初めての訪れた博物館だが、法隆寺の金堂に使われているという大斗がのった丸柱のモニュメントと和風の白壁の建物がよくあい、良い感じである。小振りな印象だったが地上3階と地下1階の4層に展示物があり充分楽しめた。

 まず、有名な西岡棟梁がお使いだった道具を見せていただくが、きれいに研がれて今でも現役のようである。刃物はこのように保管しなくてはと我家の「数本の鑿」とつい較べてしまい大反省。棟梁の道具選びは名人が作った道具にはこだわらず「道具はよく切れたらいい」主義だったようですと解説員からとお聞きし、やっぱりと納得した。

c0041039_177156.jpg カンナな鑿、鋸など普通の大工道具の他に西岡棟梁が法隆寺金堂の昭和修理のために古代~中世に使われていたヤリガンナを絵巻や遺物を参考に「実際に作業に使える道具」として復元した。そんなヤリガンナも展示されていた。
画像左上はヤリガンナの刃と木型

 もう一つ珍しい定規があった。画像左中「さお定規」で礎石の凸凹に柱の底を合わせるときに使う(ひかりつけ)。竹で出来たオサを上からたたいて形状をうつす。堂宮は礎石が巨大なため、さお定規も並外れて巨大である(長さ1.3m)。

左下のモノクロ画像はこの「さお定規」で礎石の凹凸を測っているところ。

 茶室などの建築は礎石の上に柱をのせることもあるので今でも小さなものは使われているらしい。

c0041039_1703646.jpg 唐招提寺金堂斗栱 原寸大模型のCG画像
西岡常一・鵤工舍製作(1986年)国立科学博物館蔵

 天平の甍で有名な金堂の屋根と柱をつなぐ部材(斗栱)だが真近で見ると太く大きい。それにヤリガンナで仕上げた削り跡に古代の雰囲気がある。構造は金具やボルトで組み立てるのとは違って太い木の部材だけで組み立てる構造になっている。位置はそれぞれ中心のピンで決め後は屋根の重量で押さえているのだろう。
 この博物館は天井が低いので柱の部分と軒の部分が省略されているが、11月20日から開催される名古屋会場はトヨタの大きな博物館なので3mもある部材全部の組み立てが見られるらしい。

 唐招提寺の平成大修理の映像を見ていると大きな材を継手と仕口の技で組み合わせていた。継手とは材をのばすため同じ方向につなぐもので仕口とは材を直角や斜めに組むもの(組手)と端部を材に差し込むもの(差口)のことをいう。巨大な堂宮の建造は限られた長さの材をしっかりつなぐ技があってのことだろう。
 館内にも精巧に加工された各種の継手の模型があるが、見ているだけで日本の大工さんの伝統の技は凄いなあと感じたものだった。

c0041039_178416.jpg 堂宮大工さんのお仕事は長いスパンを経てくるもので、700~800年前のある日、一人の大工さんが東大寺南大門の梁の上に置き忘れてきた只の墨壷が今や大工道具博物館のお宝にもなっている!

 これから京都・東本願寺や奈良のお寺にも出かける機会も時々あるので全体の姿だけでなく柱や軒の斗栱など細かい部材までよく観察してこようと思っている。


【参考Web】:竹中大工道具館 
【参考資料】:「棟 梁-堂宮大工の世界-」展示解説図録
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by pac3jp | 2010-11-17 17:14 | ウオッチング  

クラシックな木造ヨットの修理

c0041039_17281184.jpg 昔からずっとお世話になっているマリーナに久し振りに寄ると“船大工”さんは古い木造ヨットのスライドハッチ部分の修理中だった。
 それは古い木造ヨットの宿命?である、デッキやハードトップからの雨漏りがスライドハッチやその収納部の一部に腐りが出たので今、改修工事をしているという。

 スライドハッチはFRP艇では主にFRPで成型されたものや、ぶ厚いアクリルパネルがよく使われている。そしてどれもがある程度のキャンバーをもったアーチ状をしている。普通はスライドハッチに人間が乗っても充分耐えられる強度を持っている。

 修理中の凡そ横幅60cm×奥行80cm×厚さ18mm位の木製スライドハッチもちゃんとキャンバーがついているので、この合板にキャンバーはどうつけるのかお聞きすると、薄いタイプⅠの合板をアーチ状の型に合わせて幾枚もエポキシなどで積層して造るんだとおっしゃる。

 今から考えるとこんなオープンデッキで可動の部材は腐らないFRPで成型したら簡単に出来るのにと思うが当時はまだFRP成型技術が普及していなかったか、オーナーが木に拘ったかどっちかでしょうね。作業台には同じキャンバーがついた型が1組あったのでハッチ収納部分は腐らないFRPで作り直されたのかも知れない。

 木造ヨットは殆どがワンオフなので修理の為に部材を取り外していると昔、建造に携わった職人さんの仕事振りも良く分るらしい。普通だったらここの収まりはこうなっているはずだが・・・はて、と思っているとあとでそれがリカバリーのせいだったりするらしい。実は我家の屋根裏にも大工さんの失敗の跡がある・・・。

 雨漏りの修理は腐った部分を取り替えることだけではなく、勿論雨水が流れ込まないような構造に改修すると同時に場所によっては水に強い材料に交換が必要になるという。このヨットはコクピット内にも外装材にも耐候性に劣るマホガニーが使われていたそうで、既に外装材はチーク張替えられているし、今回はスライドハッチの両側ガイド部分がチーク材に取り替えられた。

 ボクが前に乗っていたフネは内装はマホガニーだったが、コクピットからキャビンに入る経路で濡れる可能性がある部分は当然チーク材が使ってあったなぁ。

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 話は変わるが、バウスプリットを持つ手頃なサイズのクラシックヨットもアメリカの中古ヨット市場などには結構出ている。そんなヨットを個人輸入したオーナーが近くに係留していたので見ていたら、オーナーもクルーもヨットは初めてのようで操船技術も古いヨットの維持に必要な知識やメンテナンス技術もお持ちでなく、エンジン故障やデッキの雨漏りも専門業者に修理依頼することもなくホームセンターで手に入いるコンパネや住宅用のプラスチック床材と安いシリコンでやっつけてしまうなど見ていて悲しいぐらいのものだった。

 やがて彼等はギブアップして安値で艇を手放すことになったようですが、『ヨット』は手放されたことで喜んでいるでしょう。きっと。

 結局、クラシックな木造ヨットや木造デッキ艇を維持できるオーナーの資質はしっかりメンテナンスできる腕と資金、そしてその作業を楽しみに出来る人ということでしょうか。
 でも、クラシックヨットが大好でかつ、充分に専門業者にメンテ費用を支出できる方というのも当然OKでしょうね。
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by pac3jp | 2010-11-08 17:33 | ウオッチング