カテゴリ:ヨットの艤装と艤装品( 146 )

 

新型レーダーリフレクター

 朝方から小雨が降り、どんよりした梅雨空のヨットハーバーは日曜日だというのに桟橋の人影も疎らだ。でも、休日にヨット以外に行く当てのない人もいくらかはいるので、見当をつけて声を掛けるとキャビンからお出ましになる。

c0041039_105362.jpg つかの間の晴れ間にコクピットでお喋りしていると、隣の桟橋に係留していて、琵琶湖から2ヶ月前にやってきた39fのヨットが面白い物をマストに揚げた。中に何かが入っている赤いビーチボール大の物体をスターンからハリヤードで吊り揚げたのだ。ウインチで巻いている様子が見える。なんだろうと思って眺めていると、どうも中に組立式のレーダーリフレクターのようなものが入た新型らしい。

 あとでお聞きすると、やっぱり船検備品のレーダーリフレクターとのことだった。ヨット用にはスティやマストにつける円筒型のものは前からあったが、風船型ははじめて見た。セールなどと接触してもどちらも壊れないように配慮した商品かも知れないが、常時揚げるには不適のようだし、艇内に収納するのも嵩張る。

Webで調べるとありました。JCI認定の船検装備でした。

レーダーリフレクター(JCI認定)
サイズ 直径460mm
材質 塩化ビニールの風船体の中に、ポリエステル、ニッケルメッキの反射体が入っています。
●JCI認定品。
●型式承認番号4575号。
●販売価格 6.247円


 オセアニス39のオーナーさんは「琵琶湖ではもう行くところがないので広い海へ出て、遠く、沖縄までクルージングしたい」と、おっしゃる。それで最近、琵琶湖の平水区域から沿海区域に変更したので新しいレーダーリフレクターを装着してみたわけだ。
 チャートバッグに沖縄までの真新しいチャートが沢山入っていた。「7万円もしましたよ!」、「GPSプロッターは、参考にするがそう信頼はしてない、海図に航路を引いて航海している」とおっしゃる。いまや、少数派になってきたようだが、ボクと同じ宗旨だった。

 昔、14fのディンギーに乗っていた頃は琵琶湖も結構広いもんだと思っていたが、39fのセーリングクルーザーの行動エリアとしてはちょっと狭いだろう。それにそんなに大きなヨットが要るのかとも思うが、これは趣味の問題なのでなんともいえない。
 でも、知り合いのディーラーによると50fクラスのセーリングクルーザーも浮いているとのこと。
「地域一番」も高くつくようになってきましたね!!

【関連記事】:レーダーリフレクター
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by pac3jp | 2008-06-25 10:12 | ヨットの艤装と艤装品  

セールドライブエンジンの外付けジンク

c0041039_1235534.jpg 翌日の進水式を控えてあれこれと準備しているババリア34のセールドライブ付近の船底を見ると、ボルボ純正の3翼フォールディングペラの上に変な円盤形ジンクが付いているのを発見した。プロペラ用のジンクはちゃんとドライブストラットにセットしてあるのに。

 なんだろうと思い担当ディーラー氏にお聞きすると、このエンジンユニットは従来と違いエンジン本体とドライブとは電気的に絶縁されていて、そのためエンジンから別のアース線がエンジン専用ジンク端子に配線されているとおっしゃる。
 このジンクは船底から10mmくらい浮かせ、水中抵抗の断面積は小さいが電極の表面積は最大に稼げるようにつけてある。でもレーサーなどは余分な突起物としてきっと嫌がるでしょうね。
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 セールドライブがヨットの補機に搭載されるようになってからもう20年以上にもなると思うが、ボルボのエンジンではエンジン本体にはジンクは付いていなかったし、別に専用のジンクが必要だったこともずっとなかった。

 ボクが何故?と思っても誰も教えてくれないが、ボルボのヨット用小型エンジンはOEM先がちょいちょい変わる。OEM元のエンジンメーカーのポリシーでセールドライブのジンクではエンジン本体の電食保護が出来ないと考えていたら、別途にということになるかもしれない。

 また、最近はやりの地球環境にかかわるEU規制の網がかかり使えない部品が出来たとも考えられる。そいいえば大分前にアスベストがらみで大幅にパーツリストが入れ替わったこともあったなぁ。

 どっちにせよオーナーは上架のたびに高価な2種類の専用ジンクを用意しなくてはならないわけだ。
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by pac3jp | 2008-06-16 12:48 | ヨットの艤装と艤装品  

バックカメラで見張る!

c0041039_926237.jpg お隣の桟橋にあの有名な「春一番Ⅱ」が泊ってからもう一月にはなる。オーナーさんはお仕事が忙しいのか中々ハーバーに現れないなぁ、と思っていた矢先、デッキで作業中の姿が見えたので早速お声をかけてみた。

 この「春一番Ⅱ」は野本先生がお亡くなり乗り手がないので、奥様から「初代の春一番も、もらってくれたので、これも貰って欲しい」と頼まれ、「春一番Ⅱ」を頂いたとおっしゃっていた。でも個性的な大ベテランが長らく乗ってきたヨットも乗り手が変わればその艤装も変わってくる。

 「春一番Ⅱ」の看板になっている木製マストは変わらないが、デッキから2mほど上にブラケットに乗ったセンサーのようなものが3個付いている。そしてドックハウス後方にも同じセンサーが付いている。

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 オーナーになんですか?とお聞きするとヨットの全周360度を見張るカメラですと教えてくれた。
 
 航海中シングルハンダーはキャビン内に用があれば外を見張ることが出来ないので、安全のためカメラの画像をチェックしながら食事などの用を足しているそうである。カメラは防水で車用のバックカメラを転用し、小型カラーモニターは出入り口付近に設置し各カメラから独立で表示するようになっている。大きな画面を分割する表示ではないという。(艇内は下記の【関連記事】から参照下さい)
 防犯用の監視カメラも沢山販売されているが、小型で完全防水の車用はいい選択だと思う。

c0041039_9272034.jpg また、コクピットを覗くとクラシックな舵輪に油圧ポンプがセットされている。以前のステアリングはワイヤー方式だったが、新しいオーナーはオーパイなどステアリングシステムは油圧のリモコン方式に入れ替えている。エンジンもヤンマー3YMに換装済だという。

 まだ色々とお聞きしたかったのだが、明朝出港予定で、今から給油に行くとおっしゃるので、残念ながらもやいを外すお手伝いをする。

 エンジンが掛かった。「春一番Ⅱ」でオーナーは長いケーブルのリモコンを取り出し、ギヤーをアスターンにいれフネをバースから出し、サイドデッキからリモコンで舵をとり、給油桟橋の方に行ってしまった。一人乗りの漁船などがリモコン操作で着岸しているのを時々見るが、「春一番Ⅱ」はどうもエン・コンはないが、オーパイはヤンマー純正だと聞いたのできっと同じようなシステムでしょうね。

 野本先生だったら「櫓を漕いで」かなと思いながら見送った。


【関連記事】ピアネットブログより:懐かしき名艇が新西YHに寄港!
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by pac3jp | 2008-06-13 09:36 | ヨットの艤装と艤装品  

シンクの強制排水?

 つい最近、7回目の小笠原クルージングから帰ってきた仲間がいる。

 ヨット乗りになったら誰でも一度は小笠原へ行って見たいと思っているだろう。でも実際に実行出来る人は割と少ない。
 まず、日程だ。2週間~3週間のまとまった休暇が必要。それに当然だが本物の外洋を航海できるヨット。身の安全確保のためにお金が掛かるのは当たり前だが、なにやら高いなぁと思ってしまうのが近海区域の船検を取得することだ。

 諸々の条件をクリアしてあこがれの小笠原へ往復1240マイルのクルージングが出来ても、もう一度行きますかとお聞きすると「一度行けば充分です」とおっしゃる。日本近海の変わりやすい天候が支配するエリアで台風を避けて航海するタイミングなど中々難しいのだ。

 そんな西宮~小笠原航路を毎年運航している理由はなんですか、と彼に聞いても明確なお答えがない。
 そこでボクが勝手に推測すると、彼はきっと自艇をシングルハンドの究極外洋クルージングボートにするためのテスト航海をしているだろうと睨んでいる。
 航海の後はヨットの改造に着手する。カッターリグになり、一昨年はマストも低くした。6度の航海で数々の改造、改良を重ねていったが、今年は大波で横転してソフトドジャーが壊れた。次回はより完璧なドジャーに、いや、ハードドジャーになるかも知れない。

c0041039_10594232.jpg 数年前の航海の際、艇内に溜まるビルジを、普通の速度では逆止弁を作動させるだけの負圧が発生しなかったとかで残念がっていた。
 今回はシンクの排出口に以前のカバーを張りつけて試してみると4ノットから負圧が発生し6ノットでは充分な負圧がありシンクの水は直ぐに流れてしまう。「これはええよ!」と教えてくれたが、ボクはシンクの排水が出来ないほどヒールして長時間航海するなどありえないので、残念ながらこの情報は「猫に小判」だった。

 上の画像は左舷の水線上にある排水口カバーだが、シンク用は右舷の水線下にあり、ボルト止めではなく簡単に貼り付けただけだとか。

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 余談だが小笠原にはお土産がないとよく聞く。だが今回、彼から小笠原産のパッションフルーツをもらった。果実の上部を切り取りスプーンですくって食べる。甘すっぱくて美味しい。同じくパッションフルーツクッキーもあるがここでは作ってないそうだ。
 海亀の肉も前にお土産でご馳走になったがこれも小笠原だけに捕獲が許可されているという。
 お味は? ・・・忘れてしまった!

【関連記事】:セルフベイラー
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by pac3jp | 2008-06-04 11:10 | ヨットの艤装と艤装品  

風は国際VHFへ!

 3月20日付けの朝日新聞で ◆イージス艦事故  共通の通信システム作れ と漁船など小型船にVHFを簡便に開放するようにと意見を述べられた関東のヨットマン 岡さんから以下の転送メールがやってきた。
きらきら丸 岡さんの新聞記事は下の【関連記事】からご覧下さい。


呼びかけ第2弾 風は国際VHFへ 国際VHF解放を!ヨット連絡会        
         沼津市重須(おもす)セーリングクラブ内
         ヨット・きらきら丸  岡  敬三
            vhf@ktj.biglobe.ne.jp
         http://www.geocities.jp/tiarashore/

 国際VHF解放!ヨット連絡会(略称・VHF解放連)の岡敬三です。

 前回の呼びかけに、全国の大勢のヨット愛好者のみなさんが応えてくださり、本当にありがとうございました。
 おかげで、海を知っている人たちの真摯な念願、そして貴重な体験を通して、国際VHFがなぜ必要かの血の通ったメッセージを総務省をはじめ関係他省庁へ、省庁の外郭団体へ、そして総務省管轄の各メーカー及びメーカーで構成する業界団体すべてに配布できました。
 検討会の委員のほとんどは、机上プランとして検討を重ねていましたが、はじめて海上での真剣な息づかいに触れて、理解いていただいた面も数々あったようです。そして、軌道修正もとりはじめています。

風は国際VHFへ

 次は、免許や資格、規制、手続き、費用、運用方法など、実際にVHFを生かすか殺すか、を決めてしまう【規制と運用】の在り方がヤマバになります。

 呼びかけ第2弾として、特に以下のテーマを中心にご意見をまた送って下さい。とくに、マリンVHF、国際VHFを体験した人の具体的な意見は大変説得力を持ちます。意見の数多さはそれだけヨットの力を強くなします。

次回のWG会議は、6月10日です。今週中にお願いします。

1.海特資格と無線局免許取得の体験・・・・煩雑さ、その費用、その他。
2.3年ごとの無線機検査について・・・・その費用、検査の内容は納得できるものだったかなど。
3.海岸局の費用と機能について。・・・・海岸局はどんなときに有用だったか無用か。
4.本船などと行き会いで、船名がわからなければ小型船がVHFを持っても役にたたないという意見が多くだされています。船名がわからなくても、16chで呼びかけたり、呼ばれたりして、不都合なく交信できた体験などを特に急募します。
5.無線協会講習で資格を取った方は、その内容と費用が納得いくものだったかなど。
6.その他、免許や規制、維持手続き、費用などを中心にお願いします。

なお、前回同様に、住所、氏名、船名、電話を必ず記して下さい。

【注意】変則的な書式設定やpdfで送るのは控えてください。極力、テキスト形式でお送り下さい。また、できれば見出しをつけてください。

第2回WGの報告は、ここに詳細が。
今回も、この呼びかけを一人10人に拡げてください。



【関連記事】:国際VHF
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by pac3jp | 2008-06-03 11:04 | ヨットの艤装と艤装品  

APRS

c0041039_1035389.jpg 最近、ボクのお仲間で、何でも無線でコントロールすることがお好きなオーナーさんから「APRS」という位置情報システムを知っているかと聞かれたが、PHSを使って徘徊老人や盗難建設機械などを捜索していることや、大阪マーチスなどが管理する500トン以上の「AIS」(船舶自動識別装置)は知っているがヨットの航行情報をPCに表示するシステムは知らないなぁ、と答えると、とりあえずmy QTHにシステムを設置したので見てくれと、そのURLとヨットに搭載する際に参考になるWeb URLを教えてくれた。

 もう大分昔になるがアマチュア無線でFM-7や9801を使いパソコンFAXやアメリカからTNCを輸入してパケット通信を細々とやっていたこともあった。時代はまだインターネットはなくニフティサーブでパソコン通信の時代だった。その時代に使っていたTNCが役に立つという。探してみたがやっぱりない。だが、いまやCPUの高速化とソフトの進化で当時のハードウェアはもう必要ないようだ。

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↑画像はAPRSの概念図です※。
 
 APRS とはBob Bruninga(WB4APR)氏が開発した amateur (ham) radio 局によって使われ、位置情報、天気情報、テレメトリー、そしてメッセージなどの情報を無線を通して共有するものです。たとえば、車に GPS receiver、VHF transmitte、 HF transceiver そしてトラッカーと呼ばれる小さなマイコンを搭載し、速度や移動方向をパケットにして送信します。そのパケットは近くのiGateによって受信され、インターネットへ送り込まれます。 インターネットに接続されたシステムは送信機がなくても情報をAPRS-IS(Automatic Position Reporting System Internet network)へ流すことができる。


 このシステムは、移動体に装備したGPSデータをVHFアマチュア無線でインターネットに送り、PC上のWebで無料提供されているグーグルマップを使って見るシステムだ。電波を発信する移動体(ヨット)は免許がいるが、自宅のパソコンで奥方が旦那のヨットを見守っている分には免許は不要。ケイタイの電波も使わないので勿論、通信料もいらない。
 ゲート局のサービスエリアにあれば他艇の情報も把握できるが、VHFの届かない外洋では使えない。でも、日本一周など沿岸を航海する場合、ゲート局があちこちにあれば便利に使えるね。

ヨットにARPSを搭載する要件
1.無線従事者免許証(アマチュア4級以上)
2.無線局免許証(コールサイン記載)
3.144MHzの電波型式(パケット)が免許に記載されている
4.144MHz FMモードの送受信出来る 無線機
5.144MHz 送受信可能なアンテナ
6.無線機及びPCを駆動する電源
7.PC(出来れば XP以上)
8.GPSセンサー(10,000円くらい)
9.TNC(ターミナル ノード コントローラ)ソフトで代用できる

 既にパソコンの電子海図と無線設備があるフネは新たなソフトをインストールするだけでARPSが直ぐに運用できる。局免が切れている人は再免許申請を、従免がない人は確かハーバーでも養成コースを開催していたがもう済んでしまったのかな。でもどこでもやっているので取ってきて下さい。

 パソコンは苦手だがシステムは使ってみたい人は無線機にGPSを接続するだけでARPSを運用できる新型無線機もあるのでご心配なく!!

 クルージング以外でも、このシステムを使ってレースをしたらお世話するコミッティもヨットのタクティシャンもきっと楽だと思うが、折角いい風を見つけてトップを走るレーサーとしてはこの美味しい場所は是非一人占めにしたいのでPCの電源を切っておこうかなど、つい思ってしまうのだが・・・。

【参考Web】yacht bbs: http://www2s.biglobe.ne.jp/~yacht/yachtbbs/trees.cgi?log=&v=1156&e=res&lp=1156&st=0   ←コピペしてください
※画像は上記web内、新高丸/JQ2XAFさんのAPRSシステム開設データよりお借りしました。
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by pac3jp | 2008-05-28 10:14 | ヨットの艤装と艤装品  

セルフタッキングジブのクリュー

 あるとき、ボートショーで売れ残って近くに係留している「ハンゼ34」のファーリングされたジブのクリューに付いている5個のクリングル(鳩目)はなんためにあるんだろうと聞かれたことがあった。

c0041039_3224682.jpg 普通のヨットではジブセールもメンセールもクリューにあるクリングル(鳩目)は1個だけである。急に聞かれても「はて・・・?」と思うが何もでてこなかった。でも、どこかで同じように作られたクリングルを見た記憶はあった。

 このヨットの場合、1本だけのジブシートは上から2番目のクリングルにつないである。

 想像力を働かせて推理をしても大していい答えも出そうにないので、知り合いのセールメーカーに聞いてみた。
 それはセルフタッキングジブのクリューに通常ついていてジブシートのシーティング角度を調整してセールを効率よく展開する為にいずれかのクリングルを選んで使うのだと教えてくれた。

 そうか、ジブのリーダーの機能があの上下に並んだクリングル位置なのだ。でも風が強くなってきてジブをファーリングし、少し高目の角度にしたい時にはリーダー場合はカーを前へ持っていったらOKだが、このシステムではジブシートを上へ結び替えなくてはならない。

 メンドクサイもんですねと言うと、クルージングで乗っていて調整する人は少ないですとおっしゃっていた。そりゃーそうだろう。ジブのリーダー位置が調整できてもそのまま走っているヨットもよくあるからね。

c0041039_3165365.jpg セルフタッキングジブは名前のとおり、タックの際は舵を切るとジブは勝手にタックしてくれる。ジブシートを入れ替え、ウインチで巻き上げる手間は必要ない。省力的ではあるが、半面ジブのエリアが小さく、メンが大きくなる。追っ手でジブのみの帆走ではパワーがでないなどマイナス要因もある。画像はハンゼ34のセルフタッキングトラック。

 以前はデヘラーヨットにも装備されていたが、今はどうなっているのか知らない。このハンゼ34は微風域ではオーバーラップジブも使えるような艤装になっている。

《セール関係用語の説明》
クリュー
セイルの後方下隅の部分。 メインセイルではアウトホールを結び、ジブセイルではジブシ-トを結ぶ。
クリュー・クリングル
クリューに取り付け、ジブシートをつけるための鳩目穴。
タックセイルの前方下隅部分。メインセイルはグースネック(マストとブームの接合部)に、ジブセイルは船首のタック金具に取り付けられる。
ジブシート・トラベラー(リーダー)
シート・トラックをスライドする金具で、ここにブロックやシート・リーダーが付きジブセイルを引く位置を調節する。スライドカーとも呼んだり、全体を指してリーダーと呼んだりする。

【関連記事】:セルフタッキングジブ
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by pac3jp | 2008-05-16 03:25 | ヨットの艤装と艤装品  

舵を失ったヨット

c0041039_14332142.jpg 上架ヤードにキールに傷があり、ラダーが折れた小型ヨットが船台に乗り修理を待っていた。舵がなければ普通のクルージングヨットは動かせないが、幸いこのヨットは船外機を持っているので機走でなら航行は可能だ。多分自力でハーバーに帰ってきたのだろう。

 舵(ラダー)はヨットの針路を定めたりフネのバランスを取るための重要な部材だが、船底に取り付けられていて簡単に点検なども出来ない。だが、アウトラダーは構造が簡単で点検もしやすいので小型のクルーザー入門艇やクラシックタイプのヨットによく採用されている。

 しかし、座礁などの事故に会うと2組のガジョンとピントルで支えられているだけなので、ハルからシャフトで吊られているバランスラダーやスケグラダーよりも弱いという話もある。

 舵板の折れた断面を見ていると、それはFRP成型品で、ピントルを取り付ける舵板の前部は合板が入り、ボルトなどの圧縮荷重に耐える構造になっている。その他の部分はFRP内にウレタンの発泡体が充填されているようだ。
 でも、折れた断面をよく見ていたらピントルを固定するSUSの貫通ボルトが合板内でサビが出ている。ここでサビが発生することは強度部材の合板に水が入り強度が落ちていた可能性もある・・・。

 一般的なシャフトタイプのラダー構造を見ると、シャフトから舵板部分に入ると数本のフレームがあり、それがFRPの舵板を支え、空回りを抑える。でもラダー先端のほうはただのあんこだけになっているが、座礁などの衝撃でもシャフトが曲がることはあっても舵板がポッキリと折れて、落ちてしまうことはないだろう。

c0041039_14343213.jpg 一方、20fクラスで一番値段が高そうなヨット「フリッカ」のアウトラダーは右画像のようになっている。
 頑丈で大きなラダーがトランサムとキールの3箇所で支持されたいる。キールがラダーより少し深く、ラダーを座礁などの衝撃から守っている。最下部にはガジョンを保護するジンクまで付いている。クラシックタイプのアウトラダーは殆どがこれと同じ構造をもっている。

 この大型連休のクルージングで深刻なトラブルに見舞われたヨットはどうも3隻だったようだ。既に業者が修理に取り掛かっているフネもいる。今年はフィンキールを外して修理しているヨットは、今のところいないが、どうもロングキールタイプの当り?年だったようだ。
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by pac3jp | 2008-05-12 14:39 | ヨットの艤装と艤装品  

フルドジャーを装備したクルージングヨット

c0041039_13383153.jpg 最近このハーバーに外国のクルージング艇はよく寄港してくるようになったが、日本のロングクルージング艇が寄港してくることは少ない。日本一周クルージングなどの航路から外れているのか、あるいは停泊料金が高いので敬遠されてているのかもしれない。

 連休後半の土曜日、フル装備のクルージングヨットがビジターバースに入ってきた。 38fのカッターだ。バウデッキに足舟を積み、マストにレーダーと、プロファールのブームファーラーが付き、フルドジャーを装備している。一目でよく整備されたロングクルージング指向のヨットだと分る。

 コクピットにいらした女性に声を掛けると「日本一周もしましたよ!」とおっしゃる。でも、お忙しいそうだったので又、明日にでもと思っていたら翌朝早く出港されてバースはもう空だった。あぁ残念!
 のんびりと長居している外人ヨットマン達とは違っていたのだ・・・。

c0041039_1339458.jpg ボクはクルージングヨットのフルドジャーに興味があるので少し観察させてもらった。
 フルドジャーは寒い時や雨天、あるいは時化の時など大変ありがたい装備だ。だが、マストトップの風見が見えない、咄嗟の場合にデッキにすぐ出れないなど問題もあるが、これは運用でカバーできるはず。ロングクルージングでは快適さの確保が一番だ。

 このドジャーの前面はハードドジャーになっている。その上からコックピットを覆うビミニトップにつながりヘルムスマン後方の窓までがキャンバスのソフトドジャーになっている。そして左右の出入り口がある。今の季節は後方の窓は巻上げてあり、後方視界はオープンで良好だ。

c0041039_1341090.jpg コクピット後部はムアリングやアンカーワーク、ディンギー乗降のために露天甲板が残っている。以前にトランサムまでフルドジャーのヨットに乗った時、狭い場所のアンカーワークで手こずったのでこれは良いなと思う。

 それにドジャーの上にパイプ架台があり大きなソーラーパネルが2枚セットされている。ソーラーパネルはブームの日陰にならないよう左右に離されているようだが、ソーラーパネルは一部に陰が入ると効率がグンと落ちると聞いているので時間によってはブームを振ることも必要かも。

 ハーバー会社の社長さんによると、ここを多くのフネと人々が集う「賑わうヨットハーバー」にしたいとおっしゃる。確かに近年、外国ヨットは増えてきたが国内をクルージングする普通のヨットマン達に新西宮ヨットハーバーにきて貰うためには、ビジター料金を安くするなど魅力的なサービスを提供して「賑わうヨットハーバー」に参加してもらう仕掛けも必要ですね。
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by pac3jp | 2008-05-07 13:47 | ヨットの艤装と艤装品  

古野電気がセールボート用航海計器を新発売!

最近、一般紙の経済面で古野電気が【最新型 「インスツルメント」FI-50シリーズを開発】という記事が出ていた。


多種多様な航海情報を表示!
優れた視認性のセールボート用航海計器を開発!


c0041039_13342555.jpg上:インスツルメント「FI-50」各表示器
下:風向風速センサー(オプション)

このほど古野電気は、セールボート(ヨット)用の航海計器「インスツルメント」FI-50シリーズを開発しました。

この計器は、専用センサーとの接続により、風速、風向、水深、船速、水温、船首方位、目的地方位、自船位置など、セールボートの安全航行に不可欠なあらゆる情報を集中表示できる「インスツルメント」です。

本器では、あらかじめ表示したい項目を選択しておくことで、操船中でも機器操作を行わずして、必要な情報を素早く読み取ることができます。表示器は、昼夜を問わず視認性が優れたディスプレィを採用し、安心かつ安全な航行に貢献します。
なお、本シリーズはセールボート用として開発されていますが、パワーボートや他の船においても活用が可能です。

■国内発売予定時期・・・2008年4月
■年間販売予定台数・・・3000セット(海外含む)



 ヨット用でFURUNO製品といえばまず、GPS関連機器だろう。魚探機能をもつGPSプロッターなど多くのヨットが装備している。小型レーダーもFURUNOブランドをよく見かける。そのほかでは外洋向けのヨットでの気象FAXか。漁船用は多いがヨット用は少なかった。

 ヨットの航海計器メーカーは前から数社あるが、ボクのクルージングヨット仲間では「レイマリン」が多いようだ。このブランドは以前「オートヘルム」といっていたが7~8年前からアメリカの巨大軍需企業「レイセオン」のグループに入り、前にはなかったレーダーが商品に加えられるようになった。
 余談だが「レイセオン」は太平洋戦争当時、双眼鏡で索敵する日本の連合艦隊に対して電波兵器「レーダー」を装備したアメリカ海軍が圧倒的に優勢な戦いを進めたのも「レイセオン」が開発したレーダーがあったからといわれている。

 大分前、プレジャーボート用レーダーのアメリカ市場でフルノとレイセオンが競っていると聞いた事があるが、今回はフルノがレイマリンの得意分野であるインスツルメント分野に参入するのを聞くと、日本人としてはウレシイが厳しい価格競争に勝てるかどうかが問題だし、年間3000セットも販売しようとすると中々大変そうだ。それにオートパイロットが商品にないのがちょっと不満だが、フルノのエレクトロニクス商品群に電力や油圧パワーを必要とする類似商品もなくノウハウがないので仕方ないのかな。

 2008年版のウエストマリンカタログにはGPSのガーミン社もインスツルメント市場に参入している。 そして、ヨーロッパ系の通販カタログによると
FURUNO FI-50 INSTRMENTSは

FI-501 Wind     907.00
FI-502 CHWind    452.00
FI-503 Digital    518.00
FI-504 Muiti     452.00
thru-hull senser    145.00
junction box      263.00

と価格表示が出ている。日本でも安く買えると良いと思うが逆輸入したほうが安いなんてことにならないようにして欲しい物だね。
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by pac3jp | 2008-04-28 13:53 | ヨットの艤装と艤装品