カテゴリ:クルージング( 65 )

 

重排水量のヨット

 前回ヨットの「排水量/長さ比」について我艇に当てはめて計算してみたが、ヨットの係数はもう一つある。それはセール面積と帆走性能を関係づける数値に「帆面積/排水量比」がある。この数値はさきの「排水量/長さ比」と並んでヨットの仕様としてカタログ等によく表示してある。

 「RSAT/DSPL^2/3」の方は帆面積を排水容積の2/3乗で割ったものだ。 排水容積の2/3乗を使うのは、船体に働く水の抵抗がこの容積の2/3乗にほぼ比例するからで、この比が大きいほど、前進抵抗の割に帆にかかる推力が大きく、したがって高い速力が期待できる。
この比が14は少な目の帆、16は普通、18でやや大きい帆と言われている。(スピン・ナ・ヤーンより引用)

 ボクのヨットは「排水量/長さ比」はカタログ数値で321 満載時は435となりかなり重い。同じく「帆面積/排水量比」はカタログ値で18.20でやや大きめ、満載時は14.64でやや少なめのセールエリアになる。

c0041039_165511.jpg 昨日、ダナ24のオーナーと後進の操船についてお喋りしていたが、このヨットもフルキールで重排水量タイプのフネだ。ちなみに同じくカタログ数値から計算すると「排水量/長さ比」 362、もし、1トンの積載があるとしたら462となる。そして「帆面積/排水量比」はカタログでは14.4、燃料+水+乗員=500kgを加えると12.98になるので全体に小さめのセールエリアといえるのだろう。

 重排水量のヨットが微風でも充分なスピードを稼ぐには大きめのセールエリアが必要で、そのためには長いバウスプリットを突き出し、大きなジブを揚げることでセールエリアを稼いでいるのだ。dana24も1mほどのバウスプリットがついている。有名なファルマス・カッター29などはデッキ長は29fだが全長は40f近くある。ご近所のフジ32タイプも長いバウスプリットを持っている。

 でもこのバウスプリットは都会のヨットハーバーではちょっと辛い思いをしている。ハーバーの経営者は何故バウスプリットが付いているのかその意味が全く分ってないのだ。ここ新西宮ヨットハーバーでも係留料の計算は付属物も含めた全長で料金を計算する。知り合いのオーナーも船体長さは40fで12m級なのにバウスプリットがあるので年間40万円高い15m級の係留料を取られるのが嫌で、デッキ長で計算してくれるマリーナに替わっていった。
 dana24のオーナーも9m、30fの料金を払っているとおっしゃった。ハーバーの係留料は累進料金なのでヨットが大きいほど、バウスプリットが長いほどその差が大きくなる。

c0041039_1626694.jpg この料金システムはクラシックなヨットを持ちたいオーナーを差別しているものだし、デザイナーが設計したオリジナルのデザインからバウとスターンをカットし係留料金を意識して改造された変なフネを見かけることもある。(これはチョット違う?)

 確かに全てのヨットハーバー・マリーナが同じ料金システムではないので自分の好みの処に行けばいいのだが、そうも言えない事情もあるのでなお辛いのだろう。前にお世話になっていたところはヨットビルダーのクラス名かデッキ長だったか忘れたがヤマハ30ではバウスプリットが付いていても30f料金。牛窓YHではビジター料金は船検長さで支払った。バウスプリット分を取られた話はいままで聞いてない・・・。

 野本先生が中高年の一人乗りにお勧めの「全長約9メートル、満載排水量長さ比300、帆面積排水量比16、マストトップリグのカッターでかなり長いボウスプリットをもつことになるかと思う」と述べられているが、まず、ボクの周りではハーバーの係留料にその普及のネックがあるね。

 拝啓 ハーバー管理者殿、丈夫で頑丈なヨットは重くなるのです。高いマストの代わりにバウスプリットをつけて帆走しているのです。その分まで料金を取らないで下さいな。
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by pac3jp | 2007-01-29 16:27 | クルージング  

ヨットの重さって?「排水量/長さ比」

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 少し前、上架ヤードに小さめの木造のヨットが上架してあった。前日はなかったので今日上げたのだろう。暫くすると作業していた人が帰ってきた。よく見ると昔からよ~く知っているヨット乗りだった。彼は大分前にそのヨットビルダーに転職し、今はもう一人前のヨット職人として働いていると言っていた。塗り残した塗料が乾く間の僅かな時間だったが、彼からクルージングヨットの好みのサイズとか乗り前とかの意見を聞かれた。


 ボクがシングルハンドで乗るときには長さは30f位の頑丈で重めのフネ(D/L比 300くらい)が好みだ。と答えた。



 ヨットがその長さのわりに重いか軽いかを示す数値に「排水量/長さ比」というのある。その数値で350以上は重排水量、300前後をやや重排水量、250を中排水量、200がやや軽排水量となる。計算式は D/L比=排水量(トン)/(水線長f)×3乗で求められる。

 例えば今乗っている艇のカタログ数値で計算してみると全長は11.3mで水線長は8.72メートル、換算して28.6フィート、排水量が7.50トンだから7.5÷(28.6× 3乗 )=0.000321となる。普通はこれを10の6乗倍して321を「排水量/長さ比」という。 

 船の重量はいわゆる完成重量に加えて乗員、帆やロープ、錨、食料、燃料、清水、その他全部を積みこんだ重さをとり、水線長もその時の吃水線の長さになる。この方式で計算すると最近の上架時にクレーンで量った船体重量は10.5トンで吃水線も多少は上がっているだろうが推定で計算すると「排水量/長さ比」は435となり超重排水量型になってしまう。

 ちなみに以前に乗っていた「スイング31」(上の画像)はざっと計算して「排水量/長さ比」は180くらいだった。確かにフネは軽くて微風でもよく走った。だが強風で波のある海面では乗り前が悪く、シングルハンドでロングクルージングするのはチョットキツイなぁと思っていた。そんなことで両艇の中間の「排水量/長さ比」をとり300くらいが良いかなと思って答えた。ただ中排水量という選択もあるがボク自身がそのタイプのヨットに乗ったことがないので何ともいえない。

野本先生の「スピン・ナ・ヤーン」にこんな文章がある。

重排水量のヨットは船体の吃水が深く、どっしりと水の中にすわっている感じで波の中の動きがやわらかだ。初めのうち腰は大して強くないが傾くにつれて復原力が増し、なかなか転覆しない。ヨットの究極的な生き残り能力を示す数値は「復原性消失角」だが、これが120゜と140゜とでは生き残り能力に大きな違いがある。排水量長さ比が300以上だと復原性消失角を140゜とか150゜にすることは可能だが、この比が250ではそれは難しいといわれている。
すこし昔風の重い船の方が最後の場面での生き残り能力が高いから安心だ。もうひとつクル-ザ-として優れた点は船体が深いから船内容積は大きく、もともと排水量も大きいから積載能力が高い。ここまではいいことばかりだが、しかし重排水量のヨットは軽い仲間のように軽やかに滑ることはできない。特に軽風のスピードはとても軽排水量にはかなわない。 風力4から5に近くなれば結構走るのだけれども。

シルバ-エイジ一人乗りには全長9メートルから10メートル、いくらか重い目の船が向いていると言ったが、この数値で言うと300前後だろうか。全長9メートルで全部積みこんだ重さ(排水量)が5トンから6トン、10メートルのヨットなら同じく6.5トンから7.5トンくらいになる。



c0041039_1033090.jpgボクもヨットで長らく遊んできてやっと野本先生がおっしゃる重排水量のヨットに辿りついた。重排水量のヨットを11年間クルージングで乗ってきたが波の中でも動きは柔らかだし、水や燃料その他の積載力も充分ありクルージングヨットとしては大いに満足している。だが、「排水量/長さ比」435のヨットは微風では軽快に走らない。でも、20ノット以上も吹いてくれば軽いヨットと同じように帆走できる。

前に小さなレースで偶然にも完全優勝してしまったこともあったのだ!!

参考:以前の記事 「ヨットのメッカのローカルレース」
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by pac3jp | 2007-01-26 10:14 | クルージング  

カッテージチーズ

 ボク達の仲間に何事につけ、メーカーオリジナルには全く満足できないヨット乗りがいる。ヨットの装備もその通りで、よく研究、工夫し自分で部品をつくり彼ふうのアッセンブリを組み立ててしまうのだ。

c0041039_12392376.jpg 先日、そんな彼のヨットを覗いて見ると「これ食べてみいひんか?」と、なんか怪しげな豆腐を潰した様なものをテーブルにだしてきた。ちょっと酢の匂いがする。「なに?」とお聞きすると「牛乳豆腐や」とおっしゃる。あんまり聞いたことないなと思っているまもなくスプーンを添え、お皿に乗せられボクの前に出てきた。原料は牛乳とミツカン酢なので食べられないことはないだろうと、恐る恐る食してみた。味は豆腐というより味の薄いチーズの感じがした。出来上がったたばかりで、まだ暖かいまま食べたが、少し冷やして固めたらもっと美味しいかもしれない。

 彼はこの食材をロングクルージングのために研究しているのだろう。数ヶ月は持つロングライフ牛乳とお酢があれば栄養豊富な食べ物が作れる。お店が少ない離島回りのクルージングにぴったりの食材だ。居酒屋がなければ困るヨット乗りも作り方が簡単なので試してみたらいかがですか。インターネットで調べると「カッテージチーズ」という洒落た名前がついていた。食べ方はレタス、赤ピーマン、キュウリ、コーンなどをドレシングであえ、カッテージチーズを和えるとカッテージチーズサラダになるそうだ。

レモン果汁を使った作り方ここです。

c0041039_12415784.jpg また、彼から前にクルージングの食材であるひき肉を上手く冷凍保存する方法を教えてもらったことがあった。お肉やさんから買ってきたひき肉は大きな塊である。適当な大きさで冷凍してしまうと使う時に無駄が出る。そこで100均ショップで買ってきたステックアイスを作るケースに各種のひき肉を詰めて冷凍し、それを保存パックで冷凍保存するのだ。料理するときは必要な量だけステックを取り出すのでまったく無駄がない。クルージング中のヨットは我が家である。自宅で奥方が毎日苦労?している家事のやりくりも一人乗りともなれば全部自分でしなければならないのだ。

 ボクもあれこれ見習いたいがクルージング中のお料理はパートナーの受け持ちだし、当面そう遠くへ航海する計画もないが「カッテージチーズ」位は一度作ってみようと思っている。
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by pac3jp | 2006-12-06 12:49 | クルージング  

沖縄までやっと沿海区域になりそうだ!

 下の画像は北九州のヨットマンKURIさんから情報を頂いた南九州新聞の記事である。(関西エリアの新聞はこんなことは絶対報道しないなぁ)
 さすが鹿児島の新聞だ。
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 長年、九州本土から奄美大島方面にクルージングしたいプアーなセーラーを経済的に阻んでいた、たった3マイルの近海区域がやっと解消されることが決まった。後は法令を改正する手続きが残るだけでもう時間の問題だ。
 今まで沿海仕様のヨットはこの近海区間を通過しないと沖縄方面に行けないので皆さん苦労していた。東から来ると鹿児島で有効期限のある臨航を取ってから沖縄方面に入ってゆく。時間もかかるし費用もいる。そんな事で「日本一周航海の定義」に沖縄を入れる、入れないなんて言っていた人もいたとか・・・。
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 ボク達も本州の沿海区域の最南端まで行って見ようとトカラ列島の宝島までクルージングしたこともあった。もうすぐ奄美大島なのに装備が足りないので残念ながら寂しい宝島の前篭港から引き返してきた。
↑画像は前篭港

 船検の航行区域を全沿海でとると、沿海区域の定義は以下のようになっている。

「日本国を形成する北海道, 本州, 九州, 四国及びそれに属する特定の島,
朝鮮半島並びに樺太本島(北緯50度以北の区域を除く。)の海岸20海里以内の水域」


 この定義を読むと、鹿児島から点々とトカラの島々でつながり奄美から沖縄に至る途中に僅か3マイルの近海区域があり、そこを通ってしまうと法律を犯したと罰せられるなんて普通の人では考え付かないだろう。

 こんな事があった。彼は南国の太陽と青い海に憧れてヨットを始めようと思ったのだろう。ヨットスクールでセーリングを習い、経験豊かな元ビルダーのアドバイスを受け、充分な大きさの外洋ヨットを買った。そして、自分とその友人たちで周辺のクルージングをし、ヨットの運用とクルージングの体験を積んでいった。
 そしてある日、当初の目的地だった南の島々、沖縄に向けて一人で出港していった。航海は概ね順調だったそうだ。だが、奄美大島・名瀬港に入って状況は変った。ヨットでこの港に入ると必ず海上保安官の臨検がある。その日も彼らはやってきた。書類の検査を始めると航行区域は沿海であり、臨航もとってない。本州からここに入るには近海区域の資格がないと駄目ですよ。知らなかったのですか?と聞かれたが、ヨットスクールもビルダーもそんなことは誰~れも教えてくれなかったのだ。結果、長々と続く取調べで大弱り。 
 でも救いの神はいたのだ・・・結局、すぐにもう帰ってよいという事になり早々に帰ってきたよと聞いた。

 もうしばらくすると沿海仕様のヨットで奄美大島に行っても航行区域違反といわれることはないが、後に近海区域として残るのは殆どが本物の離島だ。東の八丈島、小笠原諸島。南西方面では先島諸島の宮古島・石垣島だ。そこまで行くヨットには当然ながら充分な耐航能力と安全装備は必要だね。


参考1.航行区域に関連するマイブログ「限定近海」
  2.南日本新聞の記事
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by pac3jp | 2006-11-24 09:50 | クルージング  

笠沙恵比寿

 いつか週末の飲み会に「笠沙恵比寿」の焼酎が出てきたことがあった。芋焼酎は鹿児島が本場で数多くの銘柄があるが、そのラベルに気がつくのは多分、鹿児島・野間半島の根っこにある野間池漁港に入ったことがある人だけだろう。

c0041039_1329503.jpg ボクは昨年、05.4.18日カツオ船で混雑している枕崎港から海を渡って風車が何本も立つ野間半島をぐるっと回って、ここにやってきた。港は丸い池のような形をしたこじんまりした入り江の中にある。入り口には防波堤が2本出ているが一番手前の南側入り口から入ると、ここは普通は使わないのだろうか、あるいは初めてこの港に入ってきたヨットと見てか、出港中の年配の漁師さんが自分について来いと言うような合図をしている。ありがたく付いてゆくと「笠沙恵比寿」の浮桟橋に案内してくれた。そして礼をいうまもなく彼は沖を目指して走り去った。初めての港で親切にされるのは本当に嬉しい。
 あとで思うと、この港の人々はヨット文化を理解できる素地がずっと前からあったのだ。

c0041039_1330223.jpg この人口僅か3800人の笠沙町に世界一周したヨットマンが3人もいるそうだ。そして浮桟橋の隣にアンカリングで世界一周を2回もやったヨット「TARASINE」が海上展示してあった。28fくらいの自作艇だと聞いているが、暫く使われていないようでデッキにロープが乱雑に積んであり、寂しげに繋がれていた。

 「垂乳根」、20年くらい前だろうか、世界周航の旅を終え、小さな混血の息子と鹿児島に帰ってきた時の記事をKAZI誌で読んだことがあった。ボクは当時その記事を読んで「世界の海を巡り、恋と冒険のホント、夢のような航海をしてきた羨ましい人だなぁ」と思った記憶がある。その後、そのヨットを借りて今度は今給黎さんがシングルで太平洋を往復したのだ。そしてまた数年してこの町のヨットマン二人がこの「垂乳根」を借りて2年間世界一周の航海を無事成し遂げたのだ。まぁ航海をする人も凄いが、自分のヨットをそんな長距離の冒険航海に貸してしまうオーナーももっと凄いと思う。

 今年は仲間のヨットもここに寄ったようだ。楽しかった感じが読み取れるような文章で航海記が綴ってあった。KAZI誌の編集長が書いたエッセイにも「いま行ってみたい泊地」にでてくる。また夏に小豆島の漁港で漁師さんと昔話をしていたとき坊津や野間池の話が出てきた。昔々彼らはここまでハマチの稚魚を買い付けに来ていたそうだ。

 そんな事でボクが勝手に選ぶ「お気に入りの泊地」のリストに野間池漁港「笠沙恵比寿」を加えることにした。もっとも今回初めての企画?なんで第1号になる。でもチョット遠いのでたびたび訪れることは出来ないが機会があれば是非とも再訪したいと思っている。
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by pac3jp | 2006-11-20 13:42 | クルージング  

軽油免税証の交付申請

 今年は春のクルージング途中にエンジンが故障して予定していた海域のクルージングには行けなかったこともあって前年より燃料の消費は大分少なかった。また今年は軽油の値段がかなり高くなってきたので1リットル当たり32円くらい安くなる軽油免税券について、友人曰く「100リットル入れたらビール1ケース分が浮いてくるやん!」・・・確かに。でも数年前には免税券を使えば軽油1リットルが40円前後で買えたのに今では100円近くするのだ。

c0041039_941721.jpg その軽油免税券が10月末で期限が切れた。軽油の免税券(免税証)は貰うときも面倒だが、使った後で報告書に使用状況明細書を作成し、領収書を添え、その他諸々で8種類の書類を作って新しい免税券を申請するのだ。だが今回は免税軽油使用者証の有効期限の関係で平成19年2月末までのわずか4ヶ月弱の期間になってしまう。

 ボクの住所地を所轄する軽油引取税の免税申請が出来る県税事務所は神戸・元町にある神戸県税事務所だ。その中の間税課が窓口である。
 事務所の入り口には軽油調査課というコワそうな部署の表示もある。きっと軽油引取税の不正を調査する部署なんだ。ボク達は軽油を船舶の燃料として消費するのでその税金は申請すると免除されるがトラック業界は燃料高騰で大変だろう。重油から不正に軽油を作って掴まる事件も後を絶たない。

 間税課の窓口で書類を提出すると女性の職員が衝立で囲まれた打合わせコーナーへ案内してくれる。そこで提出リスト順に書類と残りの免税証・領収書を入念にチェックする。・・・OKです。
 次に今年の11月から来年2月17日までの所要軽油の計算書から査定される。そしてボクの必要とする量は確保された。最後に免税券の額面と数量を決めて交付申請は終了。

 当日は水曜日だったが女性担当者は「週末もよいお天気のようですね。海に出られるように間に合わせます!」と保証してくれた。そしてその週末の金曜日にはしっかりと受け取ってきた。いつも思うが免税軽油申請そのものが少ないのか、このお役所は仕事が速くサービスがよい。
 初めて免税証を申請しようと思っている方にも親切に教えてくれますよ。

 ボートやヨット乗りの皆さん、船舶で消費する軽油は軽油引取税は払わなくてもいいのだ。正式に申請してその権利を行使しようよ。


ご参考:昨年免税軽油使用者証を申請したときの記事です。
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by pac3jp | 2006-11-15 09:50 | クルージング  

クルージング3日目 コックのこと

 今日も快晴だ。錨をあげ0630に出港する。和歌浦湾は北東が7~8ノット吹いている。雑賀埼を越えると風は上がり陸風15ノット前後のアビームで絶好セーリング日和になってきた。

c0041039_13324890.jpg 今回のクルージングは新人のコックが乗っている。いま彼女はギャレーで皆の朝食のサンドイッチを作っている。波は小さいが少しヒールしてきた。彼女の保護者が心配して包丁を仕舞えとか指図している。旨そうな玉子焼きの匂いがしてきた。そしてパンの焼ける匂いも・・・。やがてケチャップをたっぷり付けたタマゴサンドイッチとコーンスープのカラノ七世定番の朝食がコクピットに上がって来た。
 夏のクルージングでは別のクルーが食当をやってくれたが、彼のより今回の新人コックのサンドイッチは丁寧で時間は掛かるがまぁ美味しい。

 絶好のセーリングも加太瀬戸に入る頃には風が落ちてしまい、メンセールだけの機帆走で大阪湾を北に向かう。朝の仕事が終わったコックはキャビンで寝てしまった。でも保護者は彼女に関空が見えたとか、珍しい船が通ったとか、言って世話を焼いている。

 3日間のクルージングで作る食事は朝食サンドイッチ3食分+昼食3食分×3人の合計18食だ。航海中の昼食はカップ麺が主なので簡単だったが無事コックの責任を果たしてくれた。彼女は小さい頃からよくヨットに来ていたが、いつも船酔いでバケツが放せなかった。今回は風が弱く海が穏かだったのでバケツのお世話にならなかったようだが、良く頑張ったもんだ。

 やがて母港に近づくに従い、気温も上がってきて風は落ち、全く船酔いの心配がなくなってきたらデッキで持参のお菓子を食べ始め、普通の少女の姿に戻ってきた。

 ボクが子育て中は仕事その他で忙しく、子供たちとここまで緊密に接していなかったので羨ましさもあるが、見ていて本当にこの親子は仲が良い。四六時中いつも一緒にいるのだ。
 子供を愛情を持って育てるのは非常に大切だが人間関係の中では節度をもった親子関係が必要なこともまたあるのだが・・・。
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by pac3jp | 2006-11-06 13:37 | クルージング  

ヨットのヘッド(トイレ)

 大昔から人々は海にフネを浮かべ魚を追い、遠い海のかなたに交易を求めて航海してきた。だが、帆船の大航海時代になっても船に個室トイレてなものは無かった。でも帆船も人間が操っているのでトイレは必要だった。その場所は船の舳先の部分、船首像の下のあたりにあった。帆船の場合、船の進行方向が風下になることが多く、落下物は風の力で前方に飛ばされ、船体を汚すことがない。もし汚れても波が洗い流してくれるため、非常に好都合な場所だったのだ。 
 ↓↓の画像は日本丸なので当然この付近にトイレはついてない・・・
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 古い時代には、マストと舳先をつなぐロープにぶら下がって用を足すというアクロバット的なことも行われていたが、やがて船首部に腰掛式の便器が装備されるようになった。そんなことで昔、英国海軍などでは船のトイレを「ヘッド(船首)」と呼んでいた。
 以来、時代が移っても古いヨット乗り達もトイレのことを「ヘッド」と呼んでいるのだ。

 今時はそのトイレもクルージングヨットでは30fを越すくらいからは個室になっているが、それ以下はバースやロッカーと兼用になっている場合が多い。上品な?ヨットマン・ヨットウーマン達は大体そこで用を足す。

 一方、同じ海で行き会う沿岸漁船はそんな上品な物は付いてないようだ。ペーパーロールを握って帆船時代そのままで用を足しているのを目撃した事がある。お客を乗せる釣り船は少し品良く、艫のデッキにドボン水洗タイプの小屋がついてる船もあった。

 だが、外洋をヨットで長距離航海するシングルハンダーは又、原始に戻るらしい。誰~れもいない大海原。太陽と海と自分しか存在しない場所で何も狭いトイレですることはない。スターンデッキで気持ちよく用を足し、後は海水が勝手に洗い流す。ウオッシュレットも海水でドバッとやればいい。だが、海に落ちたら元も子もないのでしっかりとハーネスで繋がれて・・・。

航海中のヨットでは、気持ち良い事も決して楽には出来ないないようですね!
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by pac3jp | 2006-10-20 08:23 | クルージング  

音の感受性

 ボク以外の我が家族は音楽を楽しむ以上に、むしろ“浸っている”生活をしている。クルージングにも付き合ってくれるパートナーは筝曲の演奏家である。プロではないが毎日かなりの時間稽古をする。息子はプロのミュージシャンで、娘も彼女の弟子であるが勤めを持っているが、演奏会に合わせてそこそこの稽古はしているようだ。こんな環境でボクも「門前の小僧」で多少は身に付いてもいいかなと思うが、へんに頑固に生まれついたのだろうか音感とかリズム感など全く向上はない。

 パートナーは珍しい小鳥の鳴き声、虫の鳴き声をすぐ真似が出来るし、暫くは記憶できるようだ。音を何かのパターンにして記憶するのだろうがボクはこれが全く出来ない。音の並びや高低に対する感覚が鈍いのだろう。でもこれが幸いするときもあるのだ。

c0041039_958651.jpg 昔からの友人で芸術系の仕事をしているヨットオーナーがいる。彼は昔からその環境にそぐわない音楽や音に対してよく反応する人だった。以前数人でハーバーのレストランでお茶を飲んでいたとき、ウェイトレスにBGMを雰囲気に合うものに替えてくれと要求した。本来これはレストランのマネージャーの仕事だろうが、その曲は若者向けの曲だったらしい。ウェイトレスの好きな曲だったかも知れない。どんな曲だったかは鈍感なボクには全く覚えてないし、その曲が不似合いだとも思わなかった。ただ、やかましいかなぁくらいには思っていた。

 ヨットに乗っている時に聞く風の音、波の音、セールが風を切る音、エンジンの振動、全てが調和をもった音たちである。ヨット乗りに心地よく響く。異常な音はトラブルの警報である。調和の中の不協和音は居心地を悪くする。

 この夏、和歌山のあるクルージング先の泊地だった。久しぶりに訪れた桟橋に係留し、一息つく。対岸のざわめき、引き波で舫がきしむ音。近所に係留した船から聞こえる談笑の声。遠くに泊まっているボートのエンジン音。みんなこの泊地が持っている調和を持った音として響いてくる。

 突然桟橋からポータブル発電機のエンジン音が響いてきた。騒がしい夜店の雑踏の中のエンジン音はそう気にならないが、マリーナの桟橋で聞くその音はまさしく雰囲気を壊す不協和音だ。近所に停泊しているヨットが冷房の電源用にポータブル発電機を回しているのだ。自分たちは締め切った船内で涼しいだろうが、騒音をまき散らかして他人への迷惑は考えないのだろうか。真夏のマリーナの桟橋は停泊している船も多く、風が入りやすいように窓も開けたままなのだ。

 彼はその夜、見知らぬヨット乗りたちの傍若無人な発電機の騒音にじっと我慢していた。だが翌朝、彼が早朝の港の雰囲気を味わっていた5時ごろから又、発電機の音が響いてきた。
 ここで彼の堪忍袋の緒が切れてしまった。その昔、スピードボートの発電機の音と排気ガスにからんでウインチハンドルをつかんでヤクザと喧嘩した時の迫力があったのだろうか注意すると相手はすぐにエンジンを止めたそうだ。気が引けていたのだろうが、苦情がなければ良いだろうとと思っていたのだろうか。

 ボクも昨年、大勢の仲間とクルージングに行ったときキャビンの横で一晩中うるさいエンジン音を聞かされた。でも、かなり酔っ払っていたし、昔、騒音の中で生活をしていた事と、生来の音感の鈍さが幸いして怒りの感情まではいたらなかった。
 まぁ、人生なにが幸いするか分からないもんですね。
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by pac3jp | 2006-09-25 10:06 | クルージング  

草壁桟橋の使用料が10倍になった!

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 ボクの主なクルージングエリアの瀬戸内は日本有数の多島海で人の住む島も多い。それに潮汐の変動が大きいので近年、連絡船用の浮桟橋も増えてきた。クルージングに出ていると各地の公共浮桟橋のお世話になる。大抵は無料で使える。

◎今年の夏休みに5泊5日のクルージングで公共浮桟橋は3箇所でお世話になった。

1.小豆島・小海 北浦港 管理者に排水量8トン、3人乗り組みと申請して50円を支払った。
2.岡山・日生港 無料
3.小豆島・土庄 4.9円/トン 8トンのフネでは40円だ。

◎近隣の有料の公共桟橋では

1.備讃瀬戸・与島 8:00~17:00までに入れば1隻1泊 500円
2.ヨットマン間で有名な小豆島・草壁桟橋 昨年までは1泊 200円だった。

●一番高かった公共桟橋は

今年4月に泊まった山口県・上関港が1泊2,200円だった。この桟橋は引き波は入る、隣の漁船の舫がいい加減で当たりそうになるし、当然水も電気もない。懲罰的料金かなと思ったりした。

だが、先週末にクルージングから帰ってきたヨット乗りが開口一番「草壁がむっちゃ高くなってしもたで!」と言っていた。確かに昨年までは手入れ不足のボロ桟橋が普通の桟橋くらいに補修されていて、高速船の新航路が出来ていた。

桟橋食堂のおばちゃんの話のよると今年、近隣の町が合併して新しい町が出来、町長が替わり公共料金の値上げで停泊料も1泊200円から10倍の2,000円になったらしい。電気は500円。これは前からだったかな? せめて1泊500円くらいにしといてくれたらと思っている。ビジター料金2,000円はマリーナ並みである。とり過ぎだ! 

今年になって初めて行ったヨットはビックリしただろう。
そしてもう当分は行かないだろうね。きっと。
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by pac3jp | 2006-08-23 09:43 | クルージング