カテゴリ:特殊船( 37 )

 

磁気探査中

c0041039_15474463.jpg 近くの船溜まりで磁気探査中と表示した小型の作業船がいつも係留している。今、神戸港内で埋め立て工事はないので、平日の磁気探査の仕事も多分ないのでしょうね。

 以前は港内の防波堤の改修工事や空港島の埋め立て造成工事の前にはこの作業船をよく見かけた。海底にある金属製の危険物を捜しているのだ。それは戦争中、B29から落とされたが爆発しなかった不発弾や、沈んでしまった機雷など危険な物体を探し出して除去するためにきめ細かく海底を探査している。

 水中で見つかった不発弾は海上自衛隊の掃海部隊が処理する。たとえ陸に囲まれた川や池でも海自の仕事になるそうだ。だが、海岸の砂浜などでは陸上自衛隊が処理するという。その線引きはダイバー作業があるかないかで決まるそうだ。

 神戸空港島の着工前、不発弾の爆破処分をした際の報道写真を見たことがあるので、発見された古い爆弾は全て爆破処理をするんだと思っていたが、最近、海自のOBで実際に処理作業に携わった人からお聞きすると、回収した古い爆弾は一定量まとまれば外洋の2000m以上の深海に投棄されていたという。

※海洋汚染を防止する「ロンドン条約九六年議定書」に伴い、不発弾の海洋投棄が平成十九年四月から禁止されている。

 現場で爆破処理をする不発弾や機雷は、動かすと危険なものなどで周囲の漁具や建造物などに爆破の影響が出ない場合に行われるそうだ。予め磁気探査船がマークした位置に民間のダイバーが潜り現物を確認し、処理の前準備をしておく。その後、掃海艇のダイバーが入り起爆装置を外す、あるいは水中処分に決まれば不発弾にプラスッチック爆弾を取り付け遠隔操作で爆破処分する。

 神戸港など重要港湾や関門海峡などは大量の機雷がまかれ、今だその残骸が発見されるが、空港島の磁気探査でも大量の爆発物が発見され地元の掃海艇だけでは手に負えず、呉や横須賀から応援がきて大騒動だったこともあったらしい。そこにはアメリカ製のものではなく国産の砲弾などがどっさり投棄されていた。敗戦のドサクサに処理に困った部隊が神戸港の沖に捨てたのだろうといわれた。当時、その場所に空港が出来るなんて誰も想像出来なかっただろう。

 先年は戦時中、迎撃戦闘機「紫電改」などを製造していた深江の川西航空機(現、新明和工業)近くのマンション工事現場で大きな不発弾が見つかり、JRや阪神電車、幹線道路も長時間通行出来なくて大いに迷惑した。
 陸で物騒な物が見つかれば大変だ。まだ処分がし易い?水中のうちにちゃんと見つけて処分しといてくださいね。
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by pac3jp | 2008-03-10 15:51 | 特殊船  

サントリーマーメードⅡ 出発!

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 昨年5月に竣工し、外洋での試験航海など経て、必要な改良工事を済ませハーバーで静かに出発の日を待っていた波動推進船「サントリーマーメードⅡ」がいよいよ出発するそうだ。

 先日からヤードで上架され、マストを抜き、船底塗料を塗り替え、船積みの準備をしていたが昨日、整備担当のメカニックにお聞きすると近く、海に下ろし機走で六甲アイランドに行き、NYKのコンテナ船のデッキ積みでハワイに送られる予定だという。

 ヨットやボートがデッキ積みで運ばれてくる時、新艇は全体をシュリンクしたりシートでフルカバーされていたりしているが、コンテナ船の高いデッキでも潮をかぶるという。ましてや今度の積み込みデッキは煙突の真後ろだという。マーメードⅡの白い船体が潮と煤煙で汚れしまわないかとはサポート部隊の最大の関心事のようだ。

 そして3月1日に船はハワイに到着する。マストを立て、航海できるように整備し、3月中旬にはハワイ・ホノルル沖から波浪推進船での冒険航海が始まる。予定通りの航海が出来れば5月下旬には紀伊水道のフィニッシュラインを切れるはずだ。

 いよいよスタートの日が近くなってきたが、ボクも堀江さんの航海が成功することを心から祈っている。

以前の記事から 1.サントリーマーメードⅡがやってきた!
        2.サントリーマーメードⅡ Part2
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by pac3jp | 2008-02-04 11:31 | 特殊船  

サントリーマーメイドⅡ part2

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 今年5月末に進水した波浪推進船サントリーマーメイドⅡ号は来年、2008年3月中旬から5月下旬にかけハワイ・ホノルル~紀伊水道間の航海をする予定だ。最近まで外洋で新型船のシェイクダウンをやっていたのだろうか長い間ハーバーを留守にしていたが、先日ヤードで上架して推進システムの修理や改造をやっているのを見かけた。

 キール付きのカタマランは船台なしで上架出来るんだ、と思いながら作業を「ちらっ」と見せてもらうと推進翼に取りつけられたリンクバー支点の部品が新しい物に溶接交換された模様。塗られたペンキが新しい。それに翼のバランスを取っているコイルばねも少し大きくなったように思う。

 この船の速力は堀江さんに直接聞いたわけではないが、関係者の話では外洋のテストでは2ノットくらいだったそうだ。まだこれからチューニングの効果が出てくるのだろうが、その速度では「海面を流れているゴミ並み」とは言わないまでも風や海流のお世話になる割合はより大きくなるね。

 この波浪推進のアイデアは1895年にイギリスで特許を申請した記録があって、その時の実験船では3~4ノットで進んだといわれているそうだが、当時の重い木造船にセットした波浪推進装置が出した速力に軽いアルミ船に装備したシステムが速力で負けているのは何故でしょうね。
 100年以上前の古い話なのでよく判らないが、きっと、波浪推進に最適な波の日に計測してなおかつ、英仏海峡の早い潮にも助けられたのかもね?

 よく準備不足で航海に出てしまって航海中ずっと後悔していたヨットマンの話もあるが、流石に歴戦のヨット冒険家の堀江さんは違いますね。出航の1年前には冒険ヨットが出来ていて、ほぼ1年かけて周到に準備をされている。今回は今までになかったタイプの船なのでどんな事になるかも判らないので「もしもの時」に備えてたっぷりの食料の積み込みが必要ですね。
 腹が減っては・・・何んにも出来ない! ですからね。

 来年になればハワイに向けて船積みだろう。ボクもサントリーマーメイドⅡの安全で無事な航海をお祈りしている。


以前の記事から:サントリーマーメードⅡがやってきた!
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by pac3jp | 2007-10-26 11:32 | 特殊船  

神戸観光に水陸両用船 全国初の定期運行

c0041039_8523876.jpg 地元新聞の夕刊に最近、標題のような記事が出た。大阪のNPOが期間限定で運航していたのをTVで放送していたので見た人も多いと思うが、今度は神戸でもアメリカで買ってきた水陸両用車でツアーをすると言う。

 新聞のタイトルには水陸両用船とあるが、写真を見てこれが「船」かと思った。水陸両用車の「DUKW」だろう。

ダックをWeb検索してみると

DUKW-水陸両用車、M36機関銃搭載、GM製、陸上走行時速50マイル(80キロ)、 水上時速6.4マイル(9.6キロ)、全長372"(9.3メートル)高さ106"(2.65メートル)、幅99"(2.45メートル)、実用開始1943年(S18年)、当初約1500台製造。
実戦に使用されたのは、太平洋戦争の終盤の1943年から1945年までで、海兵隊に属し、主に、マリアナ諸島、サイパン、グアム、硫黄島、そして沖縄の上陸作戦にその偉大な威力を発揮した事で有名です。どれも昔の日本を知っている人には、ちょっと苦い思い出ですが、日本に連続空襲をしたB29の基地作り、ひいては、あの原爆の運搬に寄与したと言われます。これらDUKWの威力を知った世界の列強に広く使われ、特に、ソ連では、それのコピーと言われるBAVが作られたほどです。
この様に、武器として作られたDUKW(ダック)も、終戦後、先ず最初にマーシャル群島で、チャールス・リンドバーグ氏に漁船として使用されたのを皮切りに、平和利用(?)されるようになり、現在のこのダックに至った次第です。因みに1台の総席数は28席です。


 と、ダックツアー会社のWeb広告が出てきた。ダックのツアーはハワイやロンドンなどで営業しているようだ。

 神戸では市内のメリケンパークや北野異人館などの観光地を回り摩耶埠頭東側の灘浜付近から海に入り周辺を周航するらしいが、東は神戸製鋼の発電所や工場、南は六甲アイランドの中古建設機械の集積岸壁であまりオモシロそうな場所はないのにどうするのだろう。まだ、HAT神戸の方が楽しそうなのに・・・。

 コース選定の一番の悩みは神戸港の中心付近には岸壁から海へ降りられるスリップがないからだろう。

 神戸港も一昔前には埠頭の入り口には税関の検問所があり、誰もが港に入るのを拒んでいるように見えた。現在それは無くなったが、埠頭は港湾業者が安全確保の為とか言ってバリケードをつくり自由に入ることを制限している。

 市民が港と海に親しむ機会を!と行政はいっているがフェンスで囲まれた高い岸壁から港を眺める場所は造っても、誰もが自由にローボートやカヌーで水に親しめるスロープなども港の片隅にでも是非作ってもらいたいもんですね。
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by pac3jp | 2007-08-27 09:00 | 特殊船  

サントリーマーメードⅡがやってきた!

c0041039_8513890.jpg 週末の土曜日、上架リフトで吊られている堀江さんのマーメードⅡを見つけた。広島で建造され先月進水したとはニュースで知っていたが最近、西宮へ回航されてきたのだろう。

 波浪推進船だと聞いていたがどういう仕組みの船かはまったく知らなかったので、本物を最初に見たとき、どちらが船首だか分らなかった。
(画像左上)

 この船は波のエネルギーを動力に変える推進装置が水線下のどこかに必要だ。よく見るとそれはカタマランのバウにあった。舵のように見える深い3本の支柱にバネでバランスをとる2枚の水中翼のような装置が付いている。
(画像左下)

 船尾にはカタマランなので2枚の舵がありオフセンターに25hpの船外機が付いている。(画像下の左)
 波のない瀬戸内の回航にはこれがなくては走れない。航海中は予備の充電用発電機と非常時の推進用エンジンになるらしい。両船体中央付近にはキールが付いている。普通カタマランはバラストが入ったキールはつけないようだがこの船は復元力を増すためかキール長さの半分くらいまでバラストが入っていた。
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 波浪推進船なのに何故かマストが立っている。(画像上の右)ブームはないがメンハリ・ジブハリはセットされていた。もし、新開発の推進装置に重大な故障が生じたらこのリグで帰ってくるのだろう。マストトップに大きな浮力体のようなものが見える。浅い海域でセーリングするディンギーがよく付けている完沈防止のブイみたいだ。これとキールで復元力を確保しているのかな。

 航海機器や通信機器の電源にはキャビントップに大きなソーラーパネルがキレイに取り付けてある。さすが船体設計の時点から考慮されているのでぴったりと収まっている。自作のラックに取り付けられたロングクルージング中のヨットとはエライ違いだなと感心したが当たり前だね。

 船体の材料はリサイクルされた耐食アルミ材らしいがコンコンとデッキを叩いてみるとなにやらポコポコと薄そうな音が返ってきた。冒険ヨットマンの堀江さんが乗り組む特別設計のボートだ。ちゃんと一航海出来るには充分な船体強度はあるのだろう。

 これから近くの外洋で船のシェークダウンをして来年にはハワイに送られ本番になるのだろうが、無事に目的が完遂されることを祈っている。
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by pac3jp | 2007-07-04 09:07 | 特殊船  

巨大な台船を見た!

c0041039_8172256.jpg 先日、神戸港六甲アイランド東端の岸壁に変なフネが泊っているのに気がついた。遠くから見ると船尾はあるようだが船首楼が見えない変な船に見える。近づいて見ても変な船だが積んでいる貨物が港湾工事用の大型クレーンが乗ったグラブ浚渫船と各種の作業船そして浚渫用の大きなハシケが3隻も乗っている。海外だろうか、何処か遠くの港湾工事を請け負ったマリコンが工事機材一式を巨大な台船に乗せて一括輸送しようといているようだ。
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 なおもぐるっと周りを回ってみると丸い形なので船尾楼と思った場所は船首楼だった。船尾デッキは正に台船、ストンと切れていてないもない。トランサムに「GIANT3 24000TON」と表示されている。24000トン積みの台船なのだ。そして岸壁の少し離れた場所に航洋タイプの大型タグボートが停泊している。これが巨大台船を曳いて外洋を航海するのだろう。そのため、台船ながら高い船首楼があるのだろう。でもそう波きりが良さそうではない。中央にアンカーが2個見えている。埋め立て用のプッシャーバージの船首によく似ている。

c0041039_8182355.jpg 巨大な台船のデッキのあちこちで溶接の火花が見える。バージや作業船を台船のデッキに固定する為の作業だろう。港の中では大きな台船だが太平洋に出れば24000トンの台船でもそう大きくはない。普通の船のように大事な積荷を船内に積み込んでいないのだ。時化で積荷を落としたら大変だ。しっかりと固定しているんだろう。

 ヨットやボートなど小型船なら大型船のデッキ積みで外国にも送れるが、普通の船舶はこのような大型台船に載せるか、動かなければ曳航で、経費が少なく動けば自力で回航してゆくのだろう。

 昔、瀬戸内海で使っていた沿岸用のカーフェリーをフィリピンに回航した話を当時雇われクルーだった人から聞いたことがあった。波静かな内海で運航される船を臨航を取って外洋を回航するのだ。現在の定期船航路のように神戸港から一直線にフィリピンに向かったのではなく、きっと中国の沿岸を航海したのだろうと思うが、それは、それは大変な航海だったと聞かされた。どんなフェリーだったか知らないが、ボクは明石海峡の「たこフェリー」をイメージし、その怖さに納得したものだった。
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by pac3jp | 2007-05-30 08:25 | 特殊船  

海底資源探査船 ラムフォーム・ビクトリー号

 いつもの六甲アイランド東岸壁にオモシロそうな船が着いていたので見に行ってきた。遠くから見てもずんぐりしたスタイルだ。大きさは隣の岸壁に泊まっている大型コンテナ船に較べると寸詰りで小さく見えるが結構大きな外航船である。

 近くによって良く見るとデッキ上に船位測定や衛星通信のアンテナだろうか大小のアンテナドームが4ヶ所にある。スターンの水線上にはサイドスラスターのマークが見える。船尾左右にも同じマークがある。船位を正確に調整できる船なのだ。船尾からこの船を見て驚いた!横幅も40m位とむっちゃ広いが、その船尾の形状も特異である。船体後部をスパッと切り取ってしまったらこんな断面になるのだろうな、と思われるような形だ。
 そこから見える船内は奥の方からケーブルを巻いたドラム、ケーブルを吊り下げる多数のシーブが見える。最初ケーブル敷設船かなとも思ったが、普通、海底に敷設する光ケーブルはもっと太くて長い、そして殆どが1本の長いケーブルを繰り出して海底に埋設していくと聞いている。それとはチョット違うなと思っていた。
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船名:Ramform Victory 船籍:ナッソー 総トン数:約1万トン 全長:約86メートル 幅:約40メートル 喫水:約7メートル ノルウェーの船会社所有
 
 帰って調べてみると3ヶ月のチャーター代が30億円もする海底資源探査船だった。そしてWebで検索すると少し古い情報だが凡そ以下の情報が得られた。



 政府は十六年七月、ノルウェーの調査船一隻をチャーターし、東シナ海の日本側排他的経済水域(EEZ)の日中中間線付近で独自の海底資源調査を開始した。海底資源の三次元探査は調査船の船尾から十二本の機器を付けた六千メートルのケーブルを引いて行う、物理探査の一種で、エアガンから音波を発射し、海底の地層の境界面からはね返ってくる音波を拾って、資源が埋蔵されている地層を探り当てる。調査は台風や故障で作業は何度も中断し、当初予定した三カ月の探査期間は大幅にずれ込み、費用も三十億円の見積もりが七十億円以上に膨れ上がっている。調査は十七年春には終える予定だ。

物理探査の結果、中国が開発している天然ガス田などが「日本側まで連続している蓋然(がいぜん)性が高い」との中間報告を発表した。

 政府は十七年度予算案には、自前の三次元探査船の建造費101億円と調査経費129億円を計上した。調査経費は今年度の38億円の三倍以上に増やした。 また、地下構造などのデータの提供を中国側に求めているが、中国側は応じていない。昨年十月の初の実務者協議で、中国側はこう主張した。 「資源は地下で一枚の皿のようにつながっているわけではない。割れた皿の破片のように、バラバラに点在しているのだ」と、いい加減なことを言っているのだ

 日本固有の領土、領海の権益は自力で守らなくてはならないのは当然だが、「戦争をせず日本の領土も三倍になる」と京都大学の芦田譲教授は以前から力説してきた。日本近海の海底の地形や地質を調査し、日本から続く大陸棚だと国連で認められれば、この海底が領土となるからだ。画像のような高性能の探査船を早急に建造するよう政府に要請もしてきた。やっと来年度予算で一隻分の建造費が認められたが、同種の船を中国は四隻、韓国も二隻保有ずみだという。

 中国は尖閣諸島や沖ノ鳥島について、日本の権益を無視する動きを露骨に示している。詳細なデータがないと国連で却下される恐れもあるという。国連への申請期限は二〇〇九年。政府も事の重大性に気づき本格調査を始めたが、子孫に恥ずかしいような結果で終わらせてはならないと京大の芦田教授は話している。



 ラムフォーム・ビクトリー号が今どこの調査をしていて、何のために神戸港に入っているか、ボクは全く知らないが、天然ガスや石油が埋蔵する可能性がある海の国境線を巡って緊張が続く海域で調査するのは大変だが、新しい探査船が出来るまでしばらく頑張って欲しいと思っている。
 でも、1ヶ月10億円也、ホント高いチャーター料ですなぁ。
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by pac3jp | 2006-09-20 09:36 | 特殊船