2011年 07月 24日 ( 1 )

 

ジャイロ六分儀(Gyro sextant)

 いま、神戸大学の海事博物館で「航海術と計器の発展」という企画展が開かれている。(2011.7.15~2011.10.28)

 古い航海計器などに興味があるので7月18日の「海の日」に見学に行ってきた。この博物館は原則、土・日・祝日は休館で月・水・金の13:30~16:00のみ開館しているというマイナーな施設ですが、さすがに海事博物館なので祝日の「海の日」には開館していた。

 航海計器も色々あるが、ボクが今回初めて実物で見たのが「ジャイロ六分儀」と「気泡式六分儀」だった。
 六分儀で天体を観測する場合は必ず水平線が明瞭でなければならない。しかし、明るい月夜か薄暮、薄明の短い時間しか観測できない欠点がある。そこで水平反射鏡、水銀盤など人工水平を使って観測する多くの方法が試みられてきたという。

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 ↑「ジャイロ六分儀」は初めて見聞きするタイプの六分儀だった。
   メーカー名;PONTHUS'&THERRODE PARIS'

 「真空中で高速回転するジャイロを利用してこれを六分儀の水平鏡の前に取り付け人工的な水平線が得られるように工夫されたものです。」(説明板より)

 保管箱に入ったジャイロ六分儀を眺めるとフレームに取り付けられた円筒内にジャイロ本体が入っていてその底にガスコックのようなものが2個付いている。これが真空ポンプの接続口だろう。でもジャイロを高速に駆動させる動力源が見あたらない。

 係りの人に聞いても「ジャイロの回転が空気抵抗で落ちないように真空にしている。最初の駆動は紐で回しているのかもしれない・・・」と「地球ゴマ」の遊びかたのようなお返事だった。それにしても天体観測に先立ち真空ポンプを用意するのは大変だったですね!

 このジャイロ六分儀は航海用ですが、元々は飛行機の航法士が使っていたのでしょうね。航空用のジャイロ六分儀はこちらをご参照下さい。

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 ↑「気泡式六分儀」(Babble sextant)はアルコール水準器を六分儀の中に組み込み、人工的に水平をつくり観測するなど割と理解しやすい構造を持っている。こちらも初めは航空機用として開発されたが海上でも使用された。しかし、10分以内の精度はでなかったという。
メーカー名:島津製作所

 どちらも展示ケースに入っていて詳しい構造が分らなかったのでもう一度出かけて詳しく観察してこようと思っている。

【関連記事】:セクスタント
 
【参考Web】:神戸大学 海事博物館

 
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by pac3jp | 2011-07-24 16:58 | ヨットの艤装と艤装品