2011年 05月 29日 ( 1 )

 

風信盤・・・「陸奥記念館」

 遺品などが展示されたケースのなかに航海用だろうか、或いは砲術用なのか、小さい円盤様のハンドツールが並んでいた。海から引き揚げたものではなく当時「陸奥」で使っていたものを乗員の縁者が寄託したのだろう。

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 ↑「風信盤」と中々クラシカルな名前だ。説明板には、航海中、風速計で測ったものから更にこの計算盤で真の風向・風力を算出するものと説明されている。
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 詳しく観察すると円周には360度の方位が刻まれ中央の太い部分には艦速の目盛りが0~30ノットまで打ってある。そしてその目盛りの上を移動する右のアームは風力が2~60ノットまで打ってある。艦速プレートに接続された上のアームの刻印が読めないのが残念だがこのツールで簡単に真の風向・風速が計算できるたのでしょうね。

 でも軍艦の航海用にこのようなものは使わないでしょうし大砲の照準には真の風向・風速を射撃盤に入力する必要があるのでちゃんとした専用の計器があると思うし・・・はて、何に使ったのでしょうね。


c0041039_13141258.jpg この「風信盤」を見ているとずっと昔、コンパスとデッキに貼り付けたMUSUTOの計算盤「コンピューコース(Compucourse)」でレースコースを帆走っていたこともあった。コミッティが上マーク設置後、風の振れでスタートラインの傾きでコースに有利・不利がでるのでこれでチェックするのだ。単純にコンパス角度を暗算で計算しても良いのだが、ボクの頭はつらいハイクアウトが長く続く状況では計算・メモリー能力はどんと落ちてしまい役に立たなくなってくる。しかたなく簡単操作の「コンピューコース」に依存していたのだが・・・。

 ↑「Compucourse」サイズ:140×190mm もうウン十年前に買ったものだが探したら出てきた。今でもまだ販売されているのだろうか。

 またフネでよく使う円盤と言えばチャートのコンパスローズだ。ボクのクルージングポリシーは紙チャート主義だったのでGPSプロッターはバックアップで使い、定規は「チャート プロットレクター(Chart Protractor)」を使っていた。日本古来の三角定規は持っていたがほとんど使わなかった。このツールはチャート上でコースを引くと円盤を回し地元の偏差にマークをつけておくと即、磁針方位がでる。わざわざコンパスローズまで定規を動かさなくても良いのだ。操作は簡単だし値段も安い。今でも多分20ドル位だろう。ずっと重宝していた。でも高機能GPSプロッターや電子チャートが増えてきたのでもう既にオールドタイマー専用品でしょうね。きっと。

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 ↑「Chart Protractor」サイズ:130×385mm 19.99$ westmarine

 ボクも電気もないレーザーに乗っていた頃は小さなコンパスとカンだけで走らせていたので見かけの風だけで充分だった。やがて大枚をはたいて設置した風向・風速・ログにGPSを加えて使うようになってくると、昔は原始的に走っていたなどと思っていたが、ディスプレーに出てくるデータを充分に使いこなすこともせず(出来ず)やっぱりカンが主体で走っていた。そんな時でも“運”がよければローカルレースで上位に入ることもあったなあ。

 こんな昔話をしているとまたシングルハンダーで帆走ってみたい想いが出てくるが、今度は体力不足が大問題になってくる。
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by pac3jp | 2011-05-29 13:27 | ヨットの艤装と艤装品