ヤンマー1GMのシリンダーヘッド

 いつもお世話になっているヨットヤードの作業台に外観は錆もなく、そうくたびれてはいないヤンマー1GMのシリンダーヘッドが乗っていた。古いヤマハ30Sの補機として搭載されていたエンジンのものだ。

 30fのヨットで9hpのエンジンでは小さいと思うが、ちょっと昔には「ヨットはセールで帆走るのだ!」との風潮が強く、レース艇などはエンジンは港の出入りさえ出来れば小さく軽いものが良いとされていし、ビルダーも船価をいくらかは安くできるからなぁ。

 このエンジンは以前の泊地からこのヤードまでの数マイルはなんとかヨットを動かしてきたようだが、オーナーがそのヨットを手放したとたん、いくらセルを回しても起動しなかった。この1GMはそこで事切れてしまったのだ。

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 「仕方がないのでヘッドをめくってみるとこれだよ!」とヘッドを見せてくれた。そこには吸気口の錆びた弁座と接触面まで錆が出た吸気弁が転がっていた。
 これでは圧縮が上がりようもなく起動しないのは当然だ。でもオイルで潤滑している部分がなぜ発錆するだろうと細かく観察するとシリンダーヘッドに細かいクラックが入っているのを見つけたという。ここから冷却水の海水が滲み出し吸気弁が錆びたのだろう。当然シリンダーにも入っているはずだがロックしてしまう程の量は入らなかったようだ。

 ディーゼルエンジンで一番丈夫に作られた部分なので簡単には壊れないはずだが、なぜヘッドにクラックが入ってしまったか原因は聞き忘れた。でももうこのシリンダーヘッドは修理出来ないのでバルブも含めてアッセン交換だろう。

 まぁ、エンジンも永く使えばあちこち痛んでくるし、ハーバー仲間の新型エンジンを搭載したヨットに軽々と追い抜かれるようになってくると上位クラスの中古エンジンか、なければ新品エンジンに換装するか、いっそ、ヨット本体を乗り換えるか、と悩ましい日々が続く時がやって来る。

 ボクの仲間でもこの数年に30f、32f、36fのヨット3隻がヤンマーの3YMに乗せ換えた。理由はそれぞれだったが、その結果、2GMが2台とボルボ2030が1台、計3台の現役で支障なく動いていた中古エンジンが売りに出た。

 古いYA-8・YS-8・1GMなどの単気筒エンジンから2気筒に、2GMからは3気筒エンジンに載せ換えたいオーナーは多いらしく、業者経由、あるいはネットで引き取り手はすぐに現れ、今は嫁入り先で元気に働いているという。

 でもね、使用経歴のはっきりしないエンジンを安く買ってもあとあと苦労しますよ、問題が少ないのは新品エンジンです。と、ベテランはおっしゃっているが、さて・・・。
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by pac3jp | 2008-10-08 11:01 | ヨットの艤装と艤装品  

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