歴史と伝統あるディンギーたち

 ここ新西宮ヨットハーバーは個人が保有するディンギーの保管業務はしていない。学連とYMCAなど団体のフネとオープンデッキのキールボートが艇庫やヤードに保管してある。係留桟橋がない、近くの芦屋海洋体育館と住み分けしているのだろう。

c0041039_11132751.jpg 少し前、ヤードでトレーラーに乗って整備中のA級ディンギーが2隻いた。どっかのレースに遠征するのだろう。
 昔のA級は木造で重そうだったがそれはFRPの船体だった。ちょっと持ち揚げてみると「そう重くはない」という感じだ。
 メカニックがあれこれと部品を点検していた。業者任せでリッチですね。さすがに学連の超OB達が乗り込むレースヨットだ。

 ボクは学連ヨット部のOBではないのでこのクラスには乗ったこともないから何とも思わないが、若かりし青春の日々このヨットで練習に明け暮れた学連OB達にはなんとも懐かしいフネなんでしょうね。
 最近は地域選手権レースや全日本大会などイベントも盛り上がっているそうである。

c0041039_11143719.jpg このハーバーには社会人が乗るディンギーがもう一艇種ある。それはかってのオリンピック制式キールボート「ドラゴン」クラスだ。昔はオール木造の素晴らしいヨットもあったが、今はハルもデッキもFRPになっている。このクラスは今でも割合活発に活動している。ボクも以前に乗っていたJ24で一緒にレースをやったこともある。
 J24などは混雑したレース中に接触や衝突などもたまには起こるが、ドラゴンにぶち当てたら高くつきそうだと思っていると、向こうさんは大昔のオリンピックセーラーだったベテラン達が睨むので、つい、遠慮しながらマークをまわったもんでした。

c0041039_11154018.jpg 画像はドラゴンのオープンデッキだ。スキッパーは底上げした浅いコクピットだが、クルーは深いコクピットに入っている。強風で波が出てきたら艇内に打ち込んだ水を排水するのが大変でしょうね。かなり重いバラストを装備しているキールボートなのでバウとスターンに大き目の浮力体を入れて浮力を確保しているのかも知れない。

 コクピットを覗くと複雑な艤装になっている。シンプルなクルージングボートに乗っている人から見れば「なんでこんなにややこしいロープが要るの?」と思うが、ワンデザインボートはハルもリグも基本的には同じなので、レースはセーリング技術で勝敗が決まる。そこでスキッパーは感覚でシートやコントロールロープををもう「1センチ引いて!」なんていう。そのときに必要になるのであれこれロープが多くなりメジャーまで貼り付けてあったりする。(これはボクの独断です・・・)

 ず~っと前、強風の海で頑張ってハイクアウトしていた時、いずれハイクアウト不用のキールボートに乗りたいと願っていたが、実はレースボートであるドラゴンもハイクアウトは必要だったのだ。

 最近、知り合いのディーラーがクラシックなキールボートの雰囲気をもつ小型のデイセーラーを輸入したので見ませんかと誘われた。これからはロングクルージング指向のような危険?な遊びから卒業して、ハーバーでのんびりと海とヨットをおしゃれに楽しむのは如何ですかという。

 ちょっと気持ちは動いたが、今までのヨットライフから考えて「おしゃれに」なんてボクにはとても出来ないと、すぐに悟ったものだった。
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by pac3jp | 2008-07-11 11:19 | ウオッチング  

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