ヨットに浸水!!

 微風の紀伊水道を機帆走で快調に南下しているとき、ふとキャビンを覗くと、どうも何時もと様子が違う。フロアの上で水が動いているのだ。僅かなヒールにつれてバースの隅に水が集まってくる。

 今日は漂流物や浅瀬に乗り上げた衝撃も感じなかった。清水タンクから漏れ出したのだろうか?
 とにかく舐めてみる。 「海水や! 最悪、沈没の恐れもあるで!」

 ずっと以前、時化た海をクルージングしたとき原因不明の浸水があった。その後、その浸水は自然に止まり原因の追究まではしなかった。
 もしかして、その部分が再び破口し、浸水を始めたかも知れないと、パニックになり始めたが、よく見るとエンジンルーム付近から海水が流れ出てくるようだ。

c0041039_1349222.jpg エンジンハッチを開けると海水冷却水回路の中間に入っている部品に接続された細い排水チューブから勢いよく海水が噴出してくる。原因は発見したが対処法を思いつくまでバケツに受けて艇外に捨てていたもののキリがないのでエンジンを停止し、フネを漂泊させてこの部品(アンチサイホンバルブ)を思い切って分解、塩かみしたバルブを洗浄し、慎重に再組立をして修理は無事に終了した。

 と、仲間のシングルハンダーから「えらいことやった」話をお聞きした。

 この故障はバキュームバルブが塩かみで開きっ放しになってキャビンが水浸しになったので直ぐに発見できたが、バルブが固着してサイホン回路が出来てしまった場合、エンジンの排気弁からシリンダーに海水が流れ込みピストンがロックしてしまうなど重大な故障につながる。このパーツがエンジンルームにあるのは知っているが何のために付いているか知らないヨットマンも多そうだ。ボクのフネの場合、エンジンが止るとバキュームバルブが作動しエアーが入る「キューッ」と音がする。その音でバルブの作動を毎回確認している。(関心のある方は下の【関連記事】をご参照ください。)
 でも、エンジン冷却水を取り入れるキングストンバルブを毎回ちゃんと閉めて帰る習慣をお持ちのオーナーならばこの心配はない。

 ボクが彼のヨットのエンジンルームを拝見すると例のバキュームバルブ(アンチサイホンバルブ)の横にどこかのお札が張ってある。ヨットにはマストやチャートテーブル付近に金毘羅さんのお札などがよく張ってあるがエンジンルームに張ってあるのははじめて見た。オーナーがエンジンを最も頼りにしているのは理解できるが機械は神様に頼むよりマニュアルをよく読んだほうがもっと効果的だとボクは思っているけどね・・・。

【関連記事】:海水冷却水がエンジンに浸水
[PR]

by pac3jp | 2008-06-02 13:55 | シーマンシップ  

<< ブログ背景を変更しました。 大学ヨット部の遠征はいま・・・ >>