省エネ帆装船の今昔(1)

 地球温暖化で海面の水位が上がり、サンゴ礁の国々では水没する島が増えてくるという。世界中で二酸化炭素を発生する化石燃料から自然のエネルギーを有効使った仕組みに代えてゆこうとしているが、便利で効率の良い石油を大量に消費する社会システムからそう簡単に代えられない。
 でも、船舶は大昔から風のエネルギーで運航されてきた長い歴史を持っているのだ。そんな帆装船があちこちで話題になっている。

 最近はカリブやタヒチでの大型帆装客船のクルーズ運航もあると聞いているが、完全に風力だけでの運航は不可能だが、風向きによっては帆がエンジンのパワーを補う働きはするのだろう。

 昨年末に仲間から新しい「ハイテク クリッパーシップ」のWeb Siteを紹介された。その船、「MALTES FALCON」はかなりの省エネ効果を持つ帆船である。で、その概要は
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   全 長:88m(289f)
   全 幅:12m
セイルエリア:2400㎡
 最大 速力:19.5kt
 排 水 量:1240トン

高さ58mの3本マストを持つシップ型帆船だ。


c0041039_936213.jpg 当然、コンピュータ制御でマストやセールのコントロールをする。マストはカーボン製だろうか、ステイなしの独立タイプ。そして、風向きに合わせて回転する。ハイテククロスのセイルは風力に合わせて個別にマスト内にファーリングされる。(左画像)

 この船は豪華な内装装備とゲストキャビンを6室持ち、最大12人のゲストのために18人のクルーが奉仕するセレブご用達のチャーターボートだ。一般的に帆船は省エネタイプではあるが、省力タイプのフネではない。排水量1240トンの船を客室乗務員を除くキャプテン以下10人足らずで運航できるのは驚きだ。

 昨年、新西宮ヨットハーバーにもやってきたエンデバーも豪華なチャーターボートだったが、このファルコンは長さ、幅とも倍以上あるし、マストもエンデバーよりより8mも高い。全くコンセプトの違うヨットだがエンデバーで驚いたボクはファルコンの本物を見るとどう感じるだろう。

 最近は原油の高騰で1バレル100ドルを越えたと報道されている。ガソリンも1リッター150円もする。1980年台の石油危機の際、日本でも船舶の省エネブームが起こって「近代帆装商船」が何隻か造られたのだった。
以下の昔話は次回に・・・。
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by pac3jp | 2008-01-07 09:46 | 帆船  

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