セールボートのキール

c0041039_13455117.jpg 修理の為にキールを外したヨットはマストも抜き取られて横の架台によくおいてある。キールを外すのにマストが邪魔になるんだとボクはかんたんにそう思っていたのだが・・・。
 キールを外すほどの座礁事故をした経験もないので、ついうっかりそう思っていたが、ヨットのキールを取り外す時はマストも船体から必ず抜き取らなくてはならないのだ。キールはバラストキールともいわれ、この重いキールで高いマストに風を受けて走るヨットの重心を低い位置に保っているのだ。陸上でもキールだけ外すとマストに当る風圧とその重量でヨットはトップヘビーになり風が吹くと船台から転げ落ちてしまうのだ。

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 昨日、ヤードでキールを取り外している41fのクルージングヨットがいた。鋳鉄キールに座礁した傷跡もない。取り外したキールを上から覗いて見ると珍しい物が見えた。それはキールに縦に掘られたビルジ溜まりだった。直径は12cmくらいか、深さは20cmくらいまでは見えるがビルジが溜まっていて底は見えなかった。キール付近に造るビルジ溜めは船体と一体で造られているのが多いと思うがデザイナーによって様々だね。

 キールが外された船底を見るとビルジを落とし込む穴がぽっかりと開いている。船底のFRP厚さは2cmくらいか、重いキールを取り付けるにはちょっと薄いかなとも思うがキールを支える構造が外からはわからないの何ともいえないが、眺めていると船底からアカが漏る理由はボクでもなんとなく想像できる。

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 付近にもう一つ対照的にも見えるキールがパレットに載って置いてあった。これも同じく41fのキールだがこれは純レーサーのものである。
 30mmは充分あるだろう分厚く幅広い頑丈な鋼板に鉛のキールが付いている。船体の方はキールのベースが表面に出ないよう沈めて成型してある。取り付けた後はハルとキールはFRPで一体に積層されるのだろう。前記のクルージングヨットに比べ格段の強度がありそうなのは素人目にもわかる。このレーサーは座礁でも、アカ漏れでもなく、性能向上のためにキールを交換するらしい。

c0041039_13431390.jpg 浅いハルのヨットは帆走性能は良いが、ビルジが出るとヒールの度にキャビンフロアーをビルジが流れて大変だ。その点、深い船体を持つヨットはスピードは出ないがビルジが暴れる心配はない。
 以下ご参考に、重いHR社のクルージングヨットのキール取り付け部とビルジ溜まりのカタログイメージをコピーして掲載しておきます。
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by pac3jp | 2007-12-17 13:53 | ヨットの艤装と艤装品  

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