エンデヴァーのウインチ

c0041039_1014984.jpg 130フィートの巨大なスループを眺めていると、ヨットマンなら誰もが目を惹く、これまた超大型のリューマ製ウインチがデッキにずらりと並んでいる。マスト周りに9個、ミジップに8個、メンシートとランナー用に6個と両舷合わせて合計23個の大型ウインチがある。
 シートが掛かってないのはなに用のウインチかは分らないが、セーリングするにはデッキにこれだけの数のウインチが必要なのだ。まだマストに数個のウインチがついている。

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  [↑ずらりと並ぶ大型ウインチ群] 

でっかいウインチを見てきた仲間が「あれをウインチハンドルで回すのはシンドイやろなぁ」と言っている。別の仲間が「あれは筋肉マンクルーがコーヒーグラインダーを回してその油圧パワーを各ウインチに分配しているのやろう」とのご意見も出る。
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 [↑高いマストを支える2組のランバクウインチとメンシートウインチ] 

 エンデヴァーも現役でアメリカズカップを闘っていた頃は当然、全てマンパワーで走らせていただろうが、今は太平洋を渡ってきたクルージングヨットなのだ。ハリヤード、メンシート、ジブシート、ランナー用などの大型ウインチは多分電動でしょうね。ウインチ本体やすぐ側のデッキにスイッチのような物が見えるのもある。
 でもウインチ群の傍らにウインチハンドルも置いてあるので両用しているのかもしれない。外人のプロセーラーは本当にパワーフルやからね!

 電動ウインチといえばボク達のヨットで使うDC12V用ではなくボート用のDC24Vか、或はジェネレーターから出力されるAC120Vや240V用かもしれない。これだと小型モーターでもかなりの馬力がある。

エンデヴァーのヘルムスマンステーション
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 デッキ中央に露天の操舵装置がある。この船は鋼船なので磁気コンパスに自差修正用の鉄球が2個付いている。ステアリングの左右にステンレスの操機ポストがあり機関やオーパイのコントロールをする装置が収まっているのだろう。

 外洋でこの船の舵を取るのは大変でしょうね。まず立って操船する。腰掛スタンドのようなものはあるがベンチシートはない。乾舷が低いのでヒールをすれば風下デッキは波を掬い、バウが大波に突っ込むとバウデッキからスターンまで青波が流れる。勿論ヘルムスマンはビチャビチャだ。日除けがないので真夏のクルージングも大変だろう。
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 でもレース以外のクルージングではコーミングに囲まれたキャビン入口のコクピットにいれば少々時化てもOKか、などと思っていたが、この船はアメリカのリッチマンがオーナーの豪華メガヨットなので全ての運用はプロのクルー達がするのだ!

 ボク等のように自分が便利に乗りまわす為に、あの装備この装備をつけて・・・なんて考えていなくて、オーナーが沖を帆走るエンデヴァーを見たり、フネの一等場所に陣取り「美しいヨットだなぁ!」なんて楽しむ為にも機能オンリーに艤装されているのでしょうね。

 生活感はヨットの美しさ削ぐものなのだ。ウチのクルーにも他所ではライフラインに「洗濯モノを干すな!」といっとかなくちゃ・・・。
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by pac3jp | 2007-10-31 10:31 | 帆船  

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