あのエンデヴァー(ENDEAVOUR)が来る!!
エンデヴァーと書かれたスターンの船名から「あのエンデヴァーだと直ぐに判った」まさか本物がここにいるとは信じ難かったがハルのデザインは正にJクラスのものだった。高いマストトップにJクラスのフラッグが翻っていた。
↑巨大なブームとフラットなデッキ
20年も前に読んだ「舵誌」に載っていた記事を思い出した。
このヨットはイギリス(イングランド)がアメリカズカップに挑戦する為に1934年に建造した130フィートのJクラススループで1934年にチャレンジャーになり4-2で敗れた。その次もイングランドはエンデヴァーⅢでまたも挑戦したが、4-0だ敗れた。そして世界は戦争の時代に入り、第2次世界大戦が始まりヨットレースどころではなくなった。戦後も長らくエンデヴァーはテームズ川に放置され朽ち果てていたが、やがてアメリカの大富豪の女性がオランダの造船所でレストアを始め1989年に新たな姿に蘇った。
全長:39.56m
全幅:6.78m
深さ:4.76m
マスト高:50.36m
船体:6mm厚スチール
エンジン:キャタピラー402hp
巡航:10kt
現在のオーナーは最初のオーナーではないだろうがヨットは最高のコンディションで維持されている。側で見てもスチールだというブルーのハルはピカピカと輝き、すり傷1つないし、テークデッキも完璧に磨かれている。
船体のデッキ以外の木部のニスはつい最近進水したかのようにみえる。オーナーは不在でクルーは12~13人乗っているようだがデッキに余分な物は全くない。金物は磨かれロープはきっちりとコイルしてある。
高いマストに巨大なセールを展開するメガヨットのでセーリングでも結構なスピードが出るそうでモーターボートで後ろに付いていてもそう遅いとは思わない位のスピードだという。
70年も昔にデザインされたヨットなのにバウやスターンの優美なカーブが人びとを引きつける。桟橋を歩くヨットに関係のなさそうなオバさんまで「キレイな船やねぇ」と感心している。
レッドエンサインはケイマン諸島のものだ。船籍はジョージタウン。メガヨットはここに船籍をおく船が多いようだ。
エンデヴァーは今、日本に滞在中で、横浜から新西宮ヨットハーバーへ来たそうだが、これからの行き先は聞かなかった。ちなみにこの豪華ヨットのチャーター料は10,000,000円/1週間だと噂で聞いたが、確かではないがその位はしそうな気もする。また日本人のクルーも募集しているらしいョと誰かが言っていた。
ボクはエンデヴァーのチャーターなんかはとんでもないが、沖をセーリングする姿や、もし出来るならJクラスヨットの躍動的なマッチレースなどが見れたら最高だなぁ!!
by pac3jp | 2007-10-29 16:43 | 帆船