大型カタマランヨット「レディ アリア」
マストも高く巨体である。元々カタマランは横幅が2隻分ほどはあるのでモノハルに比べてかなり大きい。このヨットは58フィートらしいので横幅も10m弱はありそうだ。若いクルーも大勢乗っているようだし、デッキにはマウンテンバイクが5台も並んで積まれている。
何処から何の目的で来たのだろうと思い船尾に回って見ると韓国・プサンと表示があり韓国の国旗が翻っていた。新西宮ヨットハーバーも外国から多くのビジターヨットがやって来るが、韓国のヨットは珍しいと思う。
このハーバーにかって浮かんでいたフネがプサンのハーバーで見たという話はよく聞くし、ボクも仲間と乗っていた「J24」はプサンに売られていった。最近も同じフネを買った韓国人が「回航でもって帰ったよ」とか聞いたことがある。韓国もマリンスポーツが盛んになってきたのだろう。
クルージングボートのクルーは「家族や男女のペアが基本」の欧米スタイルを見慣れてくると、偉そうなオジサンと多数の若いクルーが乗り組むクルージングボートは、のんびり楽しみながらクルージングしていると言うよりも、何かの訓練をしているトレーニングボートのように感じてしまう。
近くで新艇の展示会をやっていた顔見知りの「敏腕ヨットセールスマン氏」の情報によると、このカタマランはビルダーの韓国総代理店所有のカタマランで個人のフネではないようだ。そして、自分たちもこの大型カタマランを日本で売りたかったが、日本の泊地事情か日本人のカタマランアレルギーの「ヒール=転覆遭難」が災いしてか1隻も売れなかったと残念そうだった。
また、ご近所で今年、韓国にクルージングしたオーナーさんから先方のマリーナの様子をお聞きするとロシアのフネが多いとおっしゃる。そうだ、ロシアは資源の値上がりで全国的に好景気なのだ。極東ロシアからも近く、凍らない海がある韓国は日本より物価も安いし、彼らから見れば結構いいクルージングエリアなんだろう。
そして、シベリアやサハリンの石油や天然ガスで儲けたロシア人達がヨットを買い、韓国に置いておく。韓国やロシアのリッチマンと豪華カタマラン。日本のようなカタマランへの偏見もなく、よく似合う取り合わせなので日本よりよく売れるのは間違いないだろうね。
by pac3jp | 2007-09-18 13:30 | ウオッチング