一般公開の護衛艦を見学する Part1

「さみだれ」ナビゲーション 

c0041039_8435138.jpg 外洋の訓練が終わり補給と休養で神戸港に入った護衛艦3隻の一般公開があると聞いたので摩耶埠頭へ見学に行ってきた。まず一番大きいDD106「さみだれ」(4550トン)から見学する。
 主要兵装を見学してからブリッジに上がるとチャートテーブルに来島海峡のチャートを開いて三角定規を使って航海計画を作っている若い士官がいた。




c0041039_8452140.jpg 後ろから覗いて「呉へ帰る段取りですか?」と聞くとそのとおりですの返事。このところ電子チャートにはまっていて紙海図など触ったことがないと公言してはばからない仲間が「ENC」など使ったらナビゲーションは簡単やのに・・・と言うと、若い士官は「GPSは必ず使える保証がないので海図にコースを書いているのです」と優等生的なお返事。「でも電子チャートは便利やでぇ」というと便利は知っているがそれを使えば上官に叱られるとのこと。

 確かにGPSデータは米国のものを使わせてもらっているのだ。いざというときは自前の航海術でフネを動かさなくてはならない。しっかりと天測など基礎の勉強をしてくださいね。でもブリッジには最新の電子航海機器が彼のバックアップの為に?ちゃーんと一式揃っておりますよ。




c0041039_8494317.jpg ブリッジは見学コースの中では人気があるので混みあっている。ガスタービン艦の可変ピッチプロペラの制御コンソール(左画像)にいた士官に速力通信器の運用方法など付近の装置についてあれこれ質問していると、この護衛艦でも瀬戸内海の航海速力は12ノットだそうで、当然航路は速度が指定されているが、それ以外でも曳き波で小型漁船や海岸で作業している人に危害を加えてもいけないのでいつも内海では控えめに航海しているそうだ。
そして我々を船乗り?と見てか、備讃瀬戸の航路沿いに張られる「こまし網」の状況について聞いてきた。ボクたち足の遅いヨットなどは本当に怖い網だが60,000馬力の護衛艦でも気にするのかなぁとチョット驚いた。友人が1週間前に通過した備讃瀬戸・大槌島付近の網の状況を教えてあげていた。
 
「さみだれ」の標的

c0041039_8513677.jpg デッキを歩いていると今回の訓練に使われたであろうよく目立つオレンジ色のトリマランが両舷に各1隻ずつ2隻置いてあった。表示をみると「高速小型水上標的」と書いてある。高速の護衛艦から1600mの長い曳航索で引き回すのだ。そしてその左舷デッキの標的にはバウに10cmくらいの穴が水線より少し上に空いていて、誇らしげに「命中弾の穴」と表示してあった。



c0041039_8523310.jpg 傍にいた隊員に聞いてみると主砲で撃ったという。どちらにしても「あさかぜ」が撃てば5インチ砲だし、「うみぎり」の命中弾ならば口径76mmの砲弾だ。木っ端微塵になるのだろうに穴だけか?と思ったが模擬弾が貫通したのだそうだ。標的でも壊してしまったら勿体ないが護衛艦3隻の訓練で2隻の標的にたった1発しか命中弾がなかったのだろうか少し不思議。



c0041039_8534464.jpg そして、なぜ主砲でこんな小さな標的を攻撃する訓練をするのだろうと思うがヤッパ、対非正規軍戦の訓練だろうか。外国の工作船の例もあったし、小型ボートで侵入する敵を威嚇・攻撃するのに魚雷やミサイルは大袈裟だし、76mm速射砲でも大きすぎるが、近年増設したらしい機銃(見当らなかった)もあるがまぁ仕方がないか。搭載するヘリコプターから攻撃する手もあるが、潜水艦は攻撃できても小型船を攻撃できる適当な武器を搭載してないだろう。近寄ってロケット砲で反撃されたら薮蛇だ。この場合不審船の射程圏外から着弾観測するだけかな。
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by pac3jp | 2007-05-18 09:03 | ウオッチング  

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