ボラの話

c0041039_9103070.jpg ハーバー内で大きなボラがジャンプしている。沖に出るとキールや時にはプロペラに当るボラまでいる。昔、舷が低い「J24」に乗っていた頃、コクピットに大きなのが飛び込んできて跳ね回り、大騒ぎ。やっと海へ返したあとはあちこちにくっ付いた鱗とくさい臭いに閉口したものだった。

 こんなに身近にいる魚なのによく知らないことがひとつあった。ボラは何故ジャンプするのだろう?と、ずっと前から疑問に思っていたのだ。
 最近Webで調べてみると、今のところ「身体に付いた寄生虫を落とす為」と言うのが有力説だそうだ。ボラは汽水域や真水の状態まで川を遡上するが川に入るとほとんどジャンプが見られないことからそういわれているらしい。 

 今は大阪湾奥の阪神間でボラを釣って食べる人はそういないだろうが、ボクの子供の頃は寒ボラ釣りが盛んに行われていた。明石海峡を越え播磨灘に面した海岸。浜から沖にのびた突堤の先で父親が太く長い竹竿に赤や黄色の擬似をつけ、手元の石の重りをバランスにして釣っていた。そのボラを食べた記憶はないが、食糧事情が良くなかった時代だ。きっと貴重な蛋白源として家族で食したのだろう。

c0041039_9105349.jpg 昨年、大分県の武蔵町に滞在していた時、伊予灘に面した町のスーパーでボラが丸ごと冷凍されケースの中で並んでいた。我が家の近所のスーパーでは見かけない光景だ。 そうだ、この辺りではボラは普通に食べるお魚なんだと合点した。ボクも大阪湾岸の汚れた川筋にいる背骨の曲がったボラを食べようとは思わないが、瀬戸内の潮の流れが速く水がきれいな海域にいるボラを食べたことはある。素人料理の「洗い」で小骨があったりしたが、結構美味しかったのを覚えている。



 ボラはスズキやブリとならんで出世魚といわれ昔から縁起のよい魚として扱われていたが、どうも大阪・神戸辺りではブリやスズキに較べて格下の感があり、めでたい席や門出を祝う席などの料理に出されるとチョット顰蹙を買いそうだ。

出世魚・ボラの呼び名の変化(旬の食材図鑑より)

1.ハク・ゲンブク・キララゴ(3~4cmまで)――春うららかな頃、外海で生まれた稚魚が群れをなして押し寄せてくる。
2.オボコ・イナッコ・スバシリ(4~18㎝)――6月頃川を遡上し始める。
3.イナ(18~30cm)――秋には20cm以上になって川を下り、海の深場に入る。 
4.ボラ(30~40cm)――翌春(2才魚)には再び浅瀬にやってくる。もう一人前。
5.トド(40cm)――産卵のため忽然と沿岸から消える。
 
 ボクが食べてみたいのは本物の「カラスミ」と「ボラのへそ」だ。ボラのヘソは「ボラのそろばん」とも言われ「アンコウの肝にボラのヘソ」と並び賞されるほどの美味。きれいに水洗いして砂を出し、醤油のつけ焼きで食べるのが最高。・・・らしい。
 でも、ボクの行く安い飲み屋さんにはそんな高級な食材は置いてない。誰かご馳走してくれないかなぁ!!

参考:旬の食材図鑑(鰡)
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by pac3jp | 2007-04-27 09:17 | ウオッチング  

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