TV 3508 練習艦「かしま」

 3月末の日曜日、神戸港第4突堤に3隻の護衛艦が停泊しているのが見えた。近寄ってみると艦番号が3500番台だ。練習艦である。練習艦隊の近海練習航海の途中に神戸港で一般公開しているようだ。大勢の見学者がデッキを歩いている。
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かしま
基準排水量:4050t
主要寸法:全長143m×幅18.0m×深さ12.3m×喫水4.6m
主 機:  CODOG ディーゼル2基 ガスタービン2基2軸 出力:27000PS
速 力:  約25kt
船 型:  長船首楼型, 乗員:約360名
3インチ62口径単装速射砲:1基、3連装短魚雷発射管:2基
将官艇 礼砲

c0041039_933481.jpg 練習艦隊旗艦の「かしま」は普通の護衛艦とは少し違う装備とすっきりしたスタイルをしている。毎年4月からの遠洋航海で諸外国を訪問し、公式儀礼を行う為、公室は一般の護衛艦より立派に造られているらしい。また艦の後半に、実習幹部訓練用設備が集められている。艦尾は広いデッキがありヘリの発着や寄港地でのレセプション会場に使われるのだろう。戦闘艦ではないので大物兵装はなくマストのレーダー等のアンテナの数も少ない。だが各種シミュレーション装置の搭載により、近代戦の実習になんら不足はないとされている。

c0041039_935215.jpg その代わりではないが、立派な艦隊司令官専用の将官艇を搭載している。日本の自衛艦の中では一番豪華なボートである。普通の護衛艦は隣と同じような内火艇が搭載されている。

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 また、外国を訪問する軍艦の公式儀礼といえば礼砲だが、「かしま」は専用の礼砲を艦橋前部に2基設置されている。イラスト画像は先代「かとり」の礼砲だが空砲なのでシンプルな構造だ。

 話は変るが、日本の軍艦が最初に外国で礼砲を撃ったのは「咸臨丸」だといわれている。その際の艦内のやり取りが「咸臨丸の礼砲事件」としてあちこちで語り継がれている。

万延元年(1860)咸臨丸渡米には、運用方兼鉄砲方として乗り込み、大いに活躍する。桐太郎の名を高めたのはサンフランシスコ入港の際における礼砲事件であった。   米国軍艦の礼砲に応えて、当直将校の佐々倉が答砲の許可を求めると、艦長の勝麟太郎は、「失敗すると恥になるから、撃つな」と言った。桐太郎は「失敗するはずはない」と強気で答えた。 「それでは撃て。失敗しなかったら、俺の首をやる」と売り言葉に買い言葉で、気の強い佐々倉は、副直の赤松を号令官に、見事に答砲を撃ち納めした。

 ちなみに日本では神奈川県の観音崎にある海上自衛隊の警備所にも2基の礼砲用の砲台があり、今でも礼砲をうっているそうだ。

 4月下旬、練習艦隊は約850名(第57期一般幹部候補生課程学生約180名(うち女性14名、タイ王国留学生1名、シンガポール留学生1名)を含む)が乗り組み東京から長期の遠洋練習航海に出発する。

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by pac3jp | 2007-04-04 09:20 | ウオッチング  

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