デッキカバー
風雨や紫外線の被害からヨットを守るのは屋内に保管するのが最高だが、小型のディンギーやモーターボートはそうしているマリーナもあるがクルージングヨットを屋内保管している処は殆どないだろう。唯一の手段はデッキにサンブレラのような紫外線に強い生地で作ったカバーを掛けてUV対策をとる事。
でも完璧なフルカバーにするとカバーの脱着の手間もかかるし、製作費用も高い。そこで、自艇のデッキ部分で紫外線に強いFRP部分などは省いてカバーエリアを小さくする。それでも予算がオーバーならばコックピットを覆う小さめのカバーを作るか、ニスを塗ったクラブレールやティラー、デッキハッチなど各々必要な個別サイズのカバーを作ることになる。
先日、各艇がそれぞれの思いで作ったデッキカバーを見学させてもらった。
上はフルカバーをした2隻のヨット。陸置は大きなハルまでのフルカバーの取り付も割合簡単に出来るが、海上ではそこまではチョット難しいかも。
上はデッキ面を全面カバーしたヨット。チークデッキを持つヨットがよく使っている。4~5年も経てばその効果ははっきりと判るハズ。
上は木造ヨットのカバー。デッキ上のニス塗り部分を保護するためにしっかりと作ってあるようだ。カバーの脱着に手間はかかるが塗装経費の節約にはなる。日の当たる側の船体ニスの日焼けも気になりそうだ。
上は一般的なデッキカバーとコクピットカバーだ。艤装品が集中している部分をカバーし防犯にも役立つ。
サンブレラや国産のコーラルに代表されるこの生地は上手に使えば驚くほど長持ちする。ボクのフネは11年間使っている。雨の日も風の日もデッキの上でチークデッキやロープ、その他の艤装品を紫外線から守っている。さすが11年ともなると防水性は落ちてしまい雨漏りはするが、UVカットの効果は今でもありそうだ。
ただ長持ちさせようと思えば多少のメンテナンスはいる。デッキの突起物との擦れでよく破れるので充分な補強を、また生地よりもミシン糸がUVに弱いので綻びたらすぐに補修縫いをする。それに台風など強風が予想されるときは必ず取り外しておく事も必要かな。
by pac3jp | 2007-03-28 09:34 | ヨットの艤装と艤装品