ヨットの避雷針

c0041039_10263332.jpg 最近、ヨット用避雷針を装備したボートやヨットが入ってくることがある。船は大型になるとアルミや鋼鉄でつくられ電気的には導体であり、もし落雷しても導体の船体を通過して海へアースされる。一方現代の小型船舶の材質は主にFRP製だが、昔の船は木材で造られた。木やFRPは電気を通さない絶縁体である。その船体の一部に落雷すれば船体の絶縁物は雷電圧で絶縁破壊し、そこに大電流がながれ、その結果発火し船火事になる事もある。
 今年の夏にも西日本の広域に雷雲が発生し、アチコチに落雷した。ボクはテレビのニュースでFRPの小型漁船に落雷した画像を見たが、それはデッキの一部が真っ黒に焦げていた。沈没はしてなかったが結構損害は大きかったんだと想像させられた。

 ヨットは高いマストを持っているので海上で雷雲が近づくといつも怖い思いをする。ボクも実際に落雷事故にあったヨット乗りから直接体験談を聞いたことはない。ヨットに落雷した事例は少なそうだがその落雷対策には皆さん色々のご意見がある。

1.スルーデッキマストの基部からキールボルトに太い銅線で接続する。
   ※キールがFRPでコーティングされていて海水とは絶縁されている。

2.雷雲が近づくとシュラウドから太い電線を海面にたらし、その端に
  チェーン等の金属部材をつける。
   ※航行中には上手く取り付けできない事もある

3.オンデッキマストなどは太い銅線などでキールにアースすると同時に、
  全てのスルハルをボンディングする。
   ※スルハル金具は雷電流を流すには小さすぎる。

4.建築物と同じく避雷針設備としてマストトップの避雷針から別回路で
  接地線を設備し、船体外部のアース板に接続する。
   ※別途費用がかかる。

※印は反対のご意見だ。

 でも1.※のキールのコーティングも雷の高電圧ではFRPの被覆ななんて目でもなく、一瞬に絶縁破壊されるだろうね。ボクは4.の方式が一番良いと思っている。避雷針を装着した画像、上のボート、下のヨットと2隻の船も同じような落雷対策がされているのだろう。落雷と共に周辺に発生する誘導雷電圧でフネの電子機器が故障することがありその対策に各個にアレスター(避雷器)をいれる必要があるといわれている。

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 イチョウ型ブラシのようなマストトップの避雷針を見ていると民族性にもよるのか、日本でよく見かける突針と大分形が違う。昔、日本では3本突針が普通だったが今は殆どが1本突針になっているみたいだ。またその先端にオマジナイのように「純金1匁焼付け」なんて言っていた。そして、アース線も鬼撚り線と称する雷さんを連想させるような電線だった。

 今でもそうなんだろうか?
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by pac3jp | 2006-12-25 10:43 | ヨットの艤装と艤装品  

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