プロペラの点検口

c0041039_8363658.jpg 昔、小型のディンギーで微風のレースをしていたとき、ボクが風下から先行しているランキング上位の選手を抜いていった。抜かれた彼は盛んにセンターボードを上げたり後ろを向いてラダーを点検している。ボクのハイテクニックを信じられず自分のボートが遅いのは水中のゴミが原因だと思ったのだ。

 水中にはフネの推進力を邪魔する浮遊物が沢山流れている。海面に浮いていれば避けられるが水中では避けようがない。季節にもよるが非常に多い時期もある。クルージングヨットで一番困るのはプロペラにからむホンダワラや廃ロープそれにスーパーの買物袋だ。
 プロペラが浅い場所にあるヨットは船尾から覗いて特製の鎌で切り取ることもできるが、最近のヨットはセールドライブが多くなっている。これはシャフトドライブよりシャフトの長さ分だけペラが前についているので船底のいくらか深いところにあり、従来の道具では取りきれないのだ。
 昔からレース艇などは船底のプロペラを点検する窓をつけていたヨットはあった。ゴミは勿論、フォールディングプロペラの片開きやフェーザーリングの翼の角度などを確認していた。当時はプロペラに不都合があれば泳ぎの達者なクルーを潜らせてリカバリーしていた。

 レースボートならいざ知らず今時のクルージングヨットにはもうクルーなんて居ないのだ。中高年の1人乗りや奥さんとの2人乗りでは沖で潜ってプロペラの掃除をするなんて夏以外はほとんど不可能だ。そこで細かいオプションが可能な国内のヨットビルダー製ではコックピットから直接プロペラにアクセスできる長い穴を開けてもらっているヨットがある。ここからペラを観察し、もし異常があれば棒の先に刃物をつけた道具で処理するのだ。

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 ←画像はハーバーのモニュメントになっている「マーメード」のプロペラ点検口である。プロペラの下から上に向かって撮影した。丸い穴が点検口である船底からコックピット床までつながっている。



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 右の画像のもう1隻は大阪のヨットビルダーが造った木造ヨットである。同じようにコックピットからプロペラが見えるような位置に点検口があいている。でも画像ではプロペラは外してあるが、少し後過ぎるようにも思うが・・・。



 どちらにしてもオーナーさんから使い勝手など、お聞きしてないのでよく分らないが、こんな仕掛けがあるのだと思うだけで安心して航海ができそうだ。
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by pac3jp | 2006-12-20 08:46 | ウオッチング  

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