海水冷却水回路の清水洗浄

 陸置のモーターボートは沖から帰ってくると清水をエンジンの冷却水回路にいれて塩分を洗い流している姿はよく見る光景だが海上係留のヨットが冷却水回路を清水で洗っているのはあまり見た事がない。
 ところがお隣のヨットはその回路を装備している。バースに着け、艤装を片付けるとすぐに水道のホースを接続して海水冷却回路を洗浄している。初めてそれを見た他艇のオーナーが自分のフネには付いてないので、もしかしてその回路が一般的なものかどうかをボクが聞かれたこともあった。

 確かに湖などで使われていたエンジンは分解してもキレイだと聞く。ディーゼルエンジンで一番よく消耗するミキシングエルボにしても海水と高温の排気ガスを混合する場合と真水を排気ガスに混ぜるのとは金属腐食の度合いは大きく違うだろう。
 でもエンジンが稼動中は海水が循環していて、帰港後、清水洗浄が終わり、エンジンが停止しているとき清水は海水ポンプからウオーターロックやマフラーに至る排気の部分に残っている。海水冷却水回路に清水が入っている状態のメリットを考えてみると、 まず、よく起こるSUSウオーターロックの電蝕が防げることだろう。それに清水で洗浄した冷却水回路全体で海水がひき起す腐食から守れることもある。まぁこれが一番のメリットだろう。
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 画像のエンジンルームに向かって右の壁に付いているのが海水フィルターである。海水インテーク側に黒いホースが2本見える。エンジンはセールドライブなのでエンジン基部から出ている方が本来のインテークである。もう1本のシ-コックは予備のバイパスである。

c0041039_9115946.jpg 海水フィルターの上からは清水ホースがバルブを介してつながっている。フィルターからの出口は吸入口の反対側にありホースはエンジン前部にある海水ポンプにつながっている。ステンレスのウオーターロックが見えている。

 ご覧のようにこのシステムは割合簡単に作れる。自作でも充分出来るし、業者に頼んでもそう高くは言わないだろう。でも実際の作業は簡単とはいえ毎回のことだ。真面目で几帳面なタイプのヨットマンにぴったりのシステムだともいえそうだ。
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by pac3jp | 2006-12-11 09:24 | ヨットの艤装と艤装品  

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