護衛艦「はたかぜ」見学(2)

 「はたかぜ」のデッキは見学者も多いが混みあうほどではない。さすが、対空・対潜ミサイルや5インチ単装速射砲の前には記念撮影をする人は多い。要所、要所には夏制服の士官・海曹士らが案内と警備に立っている。


c0041039_9164343.jpg ボクは大物兵装には特に興味がないので何か面白い物がないかな、と見ているとブリッジの後ろの通路で綺麗に磨かれた「時鐘」を見つけた。近所にいた隊員に聞いてみると「時鐘」はもう既に使っていないが、入港する時はピカールでしっかりと磨くそうだ。

 ブリッジに入るとチャートテーブルの壁に信号ラッパが掛かっていた。これも綺麗に輝いていた。これは毎日使っているよと、ご本人が説明してくれた。今年、5月に寄った呉港の朝、停泊中の自衛艦群の艦尾からラッパの音と共に上げられる軍艦旗の掲揚を思い出した。テープかとも思ったがナマ演奏だったらしい。

c0041039_9173757.jpg 艦内の見学をしていると各所に防水区画のハッチがある。このハッチのレバー座も真鍮製だ。きっちり磨いて薄くグリースが塗ってあった。なおも歩いていると艦内通路には大小のパイプが天井や壁にそって配管してある。そして短い間隔で消火ホースが束ねてある。狭い艦内で消火活動に便利なようにだろうか、ホースの先には短い筒先が付いている。これもピカピカだ。真鍮モンは磨くモンだと、子供の頃お祭の前に屋台の担ぎ丸太の飾り金具を真鍮みがきで磨かされたこともあった。


 ブリッジ内でボクの知ってるものは、フィックスの国際VHFとヨットでも近海を取ると必要な双方向ハンディ無線機が2台壁のラッパの横に取り付けてあり、チャートテーブルにはFURUNOのGPSがあった。だが、ここではとっても便利な電子チャートシステム(ENS)は見当たらなかった。商船と違い航海科士官の人手不足はないのだろう。奥にヘリ運用艦に必須のフィン・スタビザイラーの操作盤がある。

 艦尾のヘリコプターデッキに出た。この艦はヘリの搭載はしてないが発着艦はできるそうだ。でも、「大砲」の砲身が出ているし、狭くて難しそうだネ。
 
 デッキから右舷の海面を見るとかなり大量の海水が出ている。ジェネレーターの冷却水にしては多いなぁと思い聞いてみると、艦内消火システムに常時海水を循環させているとの事。建物等の消火ポンプは火事になってからポンプは動き出すが、さすが、弾薬を積んでミサイルが飛んでくる中を行動する戦闘艦である。弾が当たれば大火事だ。そんな準備はダメ・コンでは当然か。


c0041039_920053.jpg 見学コースのデッキで直径250mmくらいで太いが短いホースが壁に固定されていた。その周りの壁にはやけに多くのアイやクリートがついている。聞いてみると、洋上で燃料の補給を受けるホースとの事。さすが太いパイプだ。横に並んだ補給艦からワイヤーを繋いで航行しながら給油する。報道写真では見た事はあるが、波の高い外洋では大変な作業だ。今もインド洋では「無料のガソリンスタンド」と野党やマスコミから酷評されながら、米英軍らに洋上補給をやっているんでしょうね。


c0041039_9212046.jpg でも、「ミサイル護衛艦として最新型コンピュータを駆使し、空中、水上及び水中の脅威に対して迅速に対処し得る最新鋭艦であります。」と、パンフに書かれたその軍艦色に塗られた鋼鉄の塊の艦内に、しめ飾りがかけられた白木の神棚があった。ご神体は金毘羅さんですか?とお聞きすると艦の母港、横須賀の神様だとのお答えだった。

 自衛艦もやっぱり船玉様の伝統につながる日本の船だった。
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by pac3jp | 2006-07-21 09:34 | ウオッチング  

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