護衛艦「はたかぜ」見学(1)

 神戸港の東外れにある海上自衛隊阪神基地隊は通常は掃海艇の基地である。いつも岸壁には2~3隻の掃海艇が係留している。梅雨の合間の暑い土曜日、岸壁係留中のDDG「はたかぜ」の見学に行って来た。

DDG「はたかぜ」 主要目

準排水量:4,600t  c0041039_8232466.jpg
主要寸法:150x16.4x9.8x
4.8m(長さ、幅、深さ、喫水)
船 型 :平甲板型
主機械 :ガスタービン
      4基・2軸
馬 力 :72,000PS
速 力 :30kt

主要兵装 : 高性能20ミリ機関砲x2 54口径5インチ単装速射砲x2
      誘導弾発射装置x1 SSM装置一式 アスロック装置一式 
      3連装短魚雷発射管x2
定 員 :260名
就 役:S61.3.27

 この軍艦は全長150m、4,600トンの艦体を30ノットの戦闘速力で航走する為にはCOGAG方式ガスタービン4基で72,000PSの出力が必要だ。ガスタービンとはジェットエンジンのことだが、燃料は高いジェット燃料でなくて灯油を使っているそうだ。
 機関室の見学は出来なかったが、デッキ下の通路からエンジンのコントロールルームが見えたので声を掛けてみた。コントロールデスクの中ほどにエンジン操作レバーが2本出ている。ブリッジの速力通信器からの信号によって、これで2軸の出力を調整する。大型ボートのエンコンレバーよりは大きいがそう変らない大きさだ。前面パネルは照光式でやや古臭いが、20年前のデザインだから当然か。搭載されているエンジン、巡航用のスペイ×2とコンバットスピード用のオリンパス×2のガスタービンは煙突付近のハッチから短時間で取り外して交換出来ると言っていた。

 高性能な軍艦にはその攻撃や防御システムを駆動し、維持管理するための多くの電力が必要だ。DDGの対空・水上・水中へのミサイルをコントロールするためには各種コンピュータが欠かせない。そのコンピュータが正常に稼動する為の冷房が必要になってくる。この艦には4基の発電機があり合計の出力は4,500kwだとか聞いた。この数字は太平洋戦争中の超ど級戦艦「大和」の4,800KWと同じ位だといわれている。ちなみに当時、戦艦「金剛」は1,350KW、重巡「最上」は1,450KWだった。駆逐艦は220KW~380KWだったとされている。
 確かに昔に較べればフネの大きさの割には乗員は少なくなっているが、こう見ると昔の軽巡洋艦位だろうか、現代の護衛艦は沢山電気を喰うもんだね。
でも、ブリッジの操舵卓の脇に安物の扇風機が置いてあった。そこは風通しが良いので冷房はないのかなぁ、と思ったりしたが・・・。


c0041039_839948.jpg 桟橋から艦首方向から見ると、この軍艦の艦首アンカーは左舷から1個とステムから1個の計2個であるが、左右ではないのだ。商船は左右均等についている。他の軍艦の写真を見ても商船と同じタイプもある。いろいろ見ているとどうも、バルバスバウタイプのソナーを装備した艦はアンカーチェーンと干渉しないように左右につけないのだろうとボクが勝手に判断した。アンカーリングした空荷の本船のバルバスバウにチェーンが擦っているのを見た事がある。ソナーは大切な対潜兵器だ。大切にしなくてはね。


c0041039_12104753.jpg バウを横から見ると商船と同じ喫水標が入っている。ステムの喫水標の読みはは5.1mだが、4m位後にも数字が打ってある。7.8mである。どちらが本当の船体の喫水だろうかと迷ったが、4,600トンのフネには7.8mは深すぎる?ので多分、5.1mだろうと判断した。だが、あとで調べると、前は艦のベースラインからの喫水で後はベースラインから下にあるソナーからの喫水であるとわかった。艦尾にはプロペラの喫水が書いてあるのだろう。 
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 普段は小型のヨットに乗って楽しんでいるが、たまにはこうして、中身の詰まったフネに来て、ああだ、こうだと、見て歩くのは本当に楽しい。次回は艦内で見掛けた気になる装備・その他について書いてみようと思っている。
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by pac3jp | 2006-07-19 08:54 | ウオッチング  

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