クルージングの愉しみ方

                       福岡県 能古島
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 ヨットを持ったばかりの頃、家族を乗せて近くの港に入って、持参のお弁当を食べ周辺を散歩してから帰途につく。てな、クルージングが多かったような気がする。

 今でも日曜日のデイクルージングではセーリングする事がメインの楽しみで、港は食事と休憩の場所になっている。 まぁ、デイクルージングは一般的なクルージングとは言えないけど・・・。
 遠出をしないセーリングクルーザーやレースをしないディンギーに乗っていると大体こういう楽しみ方だろうと思う。

 でもクルージングは巡航だ。海を巡り、港を訪れる旅である。そしてその土地の風物に触れ、自分自身の感性とあいまって感動をしたり、また、新しい出会いや発見があったりする。多少の危険もある交通機関で、自炊可能な宿泊設備を持つクルージングヨットの観光旅行。
 だが、観光だけがクルージング本来の目的だろうか。 否、クルージングのタイプは多様で個々のセーラーが自分の思いで自分のクルージングを創っているのだ。ツーリストが作る既製品の旅でないのがvery goodだ。

 ボクの場合、スキッパーとして航海計画を立て、フネを整備し、必要な物資を積み込み、港を出港する。毎日、安全に航海して目的の港に入る。係留場所を確保し、舫いが完了すれば本日のクルージングは殆ど終わってしまう。
 後は、泊地周辺の写真を撮り、航海記録をログに、インターネットにブログをUPすればOKだ。明日のお天気と航海計画の確認をする事も大きな仕事だ。そこでビールを飲み一休みすると観光しようと思わないくらい疲れる時もある。

 しかしクルーの人達はそうではない。初めて入る港で何か面白い観光スポットは無いか、いい温泉はないか、素敵な出会いはないかと朝からガイドブックを見ながら大いに楽しみにしている。航海を楽しむよりも停泊地の旅情を楽しみにしているのだ。
ボクの気分→(超小型の客船の船長になった気分かな)

 一方、クルージングを、山を縦走しているように考えている人もいる。山脈のピークを次々にハントし地図に赤線を引いてゆく。一つの山を深く味わうよりもどんどん歩き、より多くの頂上を極めてゆく事に目的がある。
 海の場合も未知の海峡を通過し、初めての港に入る。新しい海図に航跡が書きこまれてゆく。次の日も同じくような航海をしてゆく。航海そのものが目的になってしまう事もある。四国一周位はは4~5日で回ってしまうだろう。このタイプの究極の姿は堀江さんの無寄港世界一周だろうね。
 
 また、観光とは少し違うが、端やんが歌う旧き良き時代のマドロス演歌の世界に憧れる旅をするセーラーもいる。
港、港に酒と女あり! 今日の港でどんな美人と出合い、共に美味いものが食べられるのか! この期待に胸が大きく膨らみ、ついつい安全な航路を見失ってしまう事もあるのだ。 元気印のシングルハンダー究極のクルージングタイプでもある。
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 初夏、5月。きっと、今日もあちこちの海で、港で、元気なリタイヤ組がシングルであるいはカップルで自分達の創ったヨットの旅を楽しんでいるのだろう。
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by pac3jp | 2006-05-29 11:11 | クルージング  

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