オートパイロットの自差

c0041039_8501763.jpg ステアリングコンパスの自差修正の話を前に書いたが、それを読んだ友人からこんな反響があった。
 いまや、ステアリングコンパスの自差の修正を心配するよりも「ヨットの航海で頼りになるのはオーパイで、その自差が問題やで!」と言われた。

 彼らは昨年夏、艇の修理と整備に初夏からこちらに来ていたヨットを長崎のハウステンボスに回航することになったそうだ。お盆休みが始まる土曜日に出航の予定だが、修理は未だ出来ず、艇内でヨット屋さんがいまだ整備工事に余念がない。

 このヨットのオーナーさんは細かいところまで周到に準備したり、念入りに点検する人ではない。夏の時期に数ヶ月も係留しっぱなしで、プロペラは大丈夫か?これでホントに長崎まで回航するのかしらとボクも他人事でなく、心配してあげたことである。

 工事は深夜に終了。翌日早朝、長崎に向けて出航した。

 真夏の瀬戸内のクルージングはほとんどが機帆走である。オーパイをセットするが60度位も狂っているし、どうもうまく動かない。幸い、人手はあるので舵引きは交代ですることになった。案の定、プロペラも汚れていてスピードも出ない。次の停泊地でペラの掃除とオーパイ不調の原因を業者に問い合わせることが必要になってきた。

 オーパイの不調を整備を依頼したヨット業者に問い合わせをしてみると、どうも今回、オーパイの操作部を以前の位置から別の場所でキャビン内壁に埋め込んで取り付けたらしいが、どうもそのあたりに原因がありそうだ。
 オーパイはディジタル表示だが、その方位センサーは磁気センサーである。オーパイによってはコントロール部分とセンサーが別々になっているタイプもあるが、彼らのヨットはそれが一体に組み込まれたタイプだった。ということはコントローラーを取り付けた場所が問題のようだ。

 色々検討するとオーパイのコントローラーを取り付けた裏側付近にスピーカーがあることが判った。これは特別強力な磁力線を発生するもんである。方位センサーを狂わすことくらいは朝飯前であった・・・。

 この一件は確かにオーパイの自差に起因した問題だが、ボクはそれ以前の問題であるように思う。

 ヨットのリグや航海機器等の重要な部分を改装したときはシェークダウンをし、充分にその機能、動作を確認してから出航するのが普通のヨット乗りの常識だもの。



☆教訓1:自分のオーパイの磁気センサーがどこについているかを確認し、その付近に決して磁性体になる金属を置かないこと。よく置き忘れる物に先端に磁気を帯びたドライバーがあるが、これは特に危ないよ。

☆教訓2:オーパイで航行中もステアリングコンパスやGPSで絶えず方位を確認すべし。
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by pac3jp | 2006-03-10 08:54 | ヨットの艤装と艤装品  

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