事前に発見できたラダー故障の前兆
実はボクも自分のフネに限ってそんな事はないだろう。
まぁ、その内に点検をと思っていたのですが、最近、舵軸のシールの交換工事で、ラダーシャフト周りのクォードラントやベアリング等の部品を全部取り外した時、ラダーのコントロールワイヤーの素線切れが発見された。
こういう点検しにくい箇所で今回、偶然発見されたから良かったが、航海中にワイヤーが切れていたら大変だった。クォードラントにオーパイのST6000が直結されているので、すぐさま航行不能になる訳ではないが、オーパイ操作で狭い水路や港の出入港の操船は相当厳しいだろうと思う。
我艇のステアリングシステムはステアリングホイールを回すと直結のスプロケットがチェーンを駆動し、その両端の先にクォードラントを操作するワイヤーがついている。そして、そのワイヤーはコンジットと呼ばれるチューブに入ってラダーシャフトのクォートラントに繋がっている。一般的にはプル・プル方式といわれているシステムである。
損傷したワイヤーの交換はコックピットのペデスタルのステアリングコンパスをまず、取り外す。プラスティックのシートを外すと、スプロケットが見えてくる。取り外すワイヤーの先に呼び線をつけて、古いワイヤーを引き抜く。
今度は新しいワイヤーにアイスプライスの端末処理をしてワイヤーについた呼び線をクオードラント側から引き込む。長さを調整して、クオードランドのエンドのアイボルトにワイヤーを留める。スムースに舵が動くことを確認し、また、ステアリングコンパスを組み立てる。この作業は比較的スムースに完了した。
6mm ワイヤーの素線切れの原因は調査中だが、単純に部材の調整不良だけでワイヤーが擦り切れたのではないようだが、修理後はしっかりと部材を調整してセットしてもらった。
皆さん、自分のヨットに限ってそんな故障は決して起こることはない筈だと思う、根拠がない自信を持っていませんか?
春のクルージング出航前に是非とも、ご自分か、いつもの業者に見てもらったらいかがですか?
心配のタネの一つは解消することになりますよ。
by pac3jp | 2006-02-08 09:15 | シーマンシップ